一瞬の判断の重要性2020年12月27日 08:12

一昨日NHK‐BSで、シスパーレ登攀での中島健郎氏の落下とその直前のスクリュー挿入が効いて、悲劇を救った様子がリピートされていた。
オツルミズ沢でも同様のことがあったことを思い出した。私の不首尾でカグラ滝上部で日が暮れ、狭い落ち口で2人ビバークすることになった。先輩は薄暗い中、もっと広い場所が無いかと5メートルほど左側の壁を登って行った。その時、一瞬、体に重いものを感じた。このままでは二人とも滝から落下する。たしか、右側に滝の落ち口の水たまりがあったはずだ。水は冷たいけれど右側にうっちゃれば二人とも助かるはずだ。ーこれだけの考えをこの瞬間にできなかったなら、二人とも今は生きていない。これは偶然だろうか。
その当時、私は中性子の散乱反応の勉強をしていた。高速の中性子が水の静止した水素と衝突し、散乱されるのだが、衝突が正面衝突であれば、水素は遠くに弾き飛ばされる。しかし、互いにかするような衝突であれば、エネルギは分散され、中性子も水素も遠くには弾かれない。これを無意識にあの一瞬思い出したのではないだろうか。脳の働きは謎だらけだが、無限の可能性を秘めているようだ。
先輩が落ちたのは、アプザイレンでハーケンが抜けたとのことであったがそこはシスパーレとは違っていた。

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