記憶法を試す前にすべきこと2021年09月12日 05:26

 昨晩どうしても思い出せなかった固有名詞が、夜中に目覚めて、あっさり思い出すことができた。
 世の中には種々の記憶法があふれている。中年以降では簡単な事物もなかなか思い出せないことが増える。
 それで、ヒトは記憶法をいろいろ試すことになる。
 確かに多少は思い出すことが増えるだろう。また、容易に記憶できることも実感できる。
 
 ただ、ヒトは様々な外界からの刺激を受け、無意識のうちにそれに対応している。それだけ、脳の機能を記憶以外に使っているということである。パソコンで言えば、CPUやメモリを自動起動時に本人の意思に関係なく立ち上がったアプリに占有されているということになる。これを防ぐ必要がある。自動起動アプリならパソコン設定の下で削除できるが、ヒトの場合はどうすればいいだろうか。

 固有名詞を未明に目覚めたときに思い出せたということは、環境条件として、以下の状態であった。それをできるだけ維持できればよいのである。
(1)横になって寝ているのだから、副交感神経が優位になって体に無駄な力が入っていない。
(2)暗く、静かで、外界からの刺激が少ない。
(3)心理的な心配事をほぼ忘れている。
(4)ほどほどに暖かく身体的なストレスがない。

この場合の心理状態というのは、禅で落ち着いた状態である。私の場合は体が硬い初心者なので、座禅なら、脚のストレスで(1)は達成できないが、寝ている状態だから達成できたのかもしれない。
日中の起きている時間帯にこのような身体条件、心理条件を容易に達成するには、以下の方法が考えられる。

(1)感覚的刺激を受けないようにする。(一人きりになる、耳栓、アイマスクなどが理想だが、メディアに触れない、移動物体を見ないようにすることなどでも良い。)
(2)衣服、空調を快適にする。(ほどほどの暖かさ)
(3)単純な手作業に集中して心配事を忘れる。(脳がリラックスしたその瞬間に思い出すことができる。)
(4)肉体的なストレス(痛み、筋肉疲労など)が無いようにする。

この状態で、微かに思い出そうとする事物のことを思い浮かべる、とある瞬間に記憶に蘇るのである。

この状態は自己催眠の本で推奨されている状態に近い。
昔、自己催眠術に凝っていたが、確かにあの頃は試験の点数が良かった。信じてほしい。(本人の感想です。)