甲子園の観測問題と量子論の観測問題2022年08月21日 06:01

 ここでいう甲子園の観測問題とは、高校野球全国大会における1塁側及び3塁側のカメラマン席の問題である。テレビを見ていると時々映るが、これは春夏の甲子園でしか見たことがない。通常の内野席の前にファールグラウンドに張り出すように設けられたカメラマンのための特設席である。確かにこの位置はカメラマンが選手のファインプレーの瞬間をキャッチするのに最適な位置であろう。
 しかし、このカメラマン席とグラウンドの仕切りの高さは50㎝程度しかない。内野側から球を追って走っていくとこの仕切りは目に入らないので非常に危険である。選手がファールボールを追ってこの席に横倒しに飛び込むのを今大会でも数回見ている。
 ダグアウトなら選手や監督は肉眼で球を追っているので飛び込む選手を守ることができるが、カメラマンは職務上常にカメラを構えているので、選手を守る動作はできないし、そのような動きをしたカメラマンを見たことはない。大事故が起こる前に、この特設カメラマン席を危険のないように高野連など関係者は改修するなり、撤去するして、この甲子園での観測問題を解決すべきである。

 話は飛ぶが、そこに、量子論での観測問題が関係しているかもしれない。
 量子論での観測問題とは、電子などの微小粒子は本来、確率論的な挙動を示すが、観測装置を用いて粒子の位置を測定した瞬間に、その位置が確定することになる。これは観測という行為自体が微小粒子の挙動に影響を及ぼしたことになるという原理的な問題である。一般にはシュレディンガーの猫の問題として知られている今も未解決の問題である。例えば
https://atarimae.biz/archives/6734
最近では、微少粒子以外に、数メートルサイズのかなりマクロな世界でもこの観測問題は発生することが分かってきたようだ。
 この直感では理解困難な問題の解の一つに、観測しようという人間の意識自体が量子論で対象とするの粒子の確率的挙動に影響するという説がある。即ち、この問題は人間の意識の持ち方に依存するというわけである。
 また、話が金属バットによるファールボールのように飛ぶが、甲子園の観測問題を解決するには、高野連や朝日新聞、NHKなどの関係者の意識もまた改革されなければならないということに繋がるのである。信じてもらえなければ、シュレディンガーの猫問題をよく理解してもらいたい。