非結核性抗酸菌症(MAC症)増加とシャワーヘッド2022年11月12日 09:58

 非結核性抗酸菌症(別名では代表的な細菌名からMAC症とも呼ばれる)が主に中高年女性を中心に増加しているらしい。その対策として、浴室とシャワーヘッドの清掃がいろいろな医療サイトで推奨されている。浴室関係は先日記載したように低温入浴法が関係しているのではないだろうか。
 もう一つの要因であるシャワーヘッドだが、これは、最近流行っているミストタイプのシャワーヘッドの利用と関連しているのではないだろうか。
 ミストタイプのシャワーヘッドは水粒子が細かいので、従来タイプよりもより水粒子を吸い込みやすい。また、中には、塩素除去フィルターがついているものもあり、シャワーヘッド内の水の塩素濃度は水道水よりも低下することになる。水道水の塩素は殺菌作用のために含まれているのだが、シャワーヘッド内に残留水があると、一晩で残留水内で細菌が増加することになる。
 もともと塩素除去は水道水の肌への影響を抑制するための機能ではあるが、そのために残った水の中で細菌が増殖してしまう可能性が大きい。その水をミストとして吸い込むのだから、非結核性抗酸菌症、MAC症になる可能性も増大すると推定できる。

 米国の調査では、ヒトの死亡の最大原因は、有害物質の吸入だそうである。タバコや排気ガスも含まれるが、有害細菌の吸入も含まれる。

 特に、ミスト型シャワーヘッド利用においては、清浄を保つとともに、内部の残留水を事前に流すことや、塩素除去フィルターの除去を考慮するなど、多量の細菌を吸入しないよう細心の注意が必要だろう。

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