阪神・淡路大震災の原因は関空か?2023年01月19日 07:38

 阪神大震災の直後に大阪湾の海底を調査したところ、断層が淡路島方向から関空の端まで断続的にできていたとの報道があった。

 関西国際空港は、1994年9月の開港である。一方、阪神・淡路大震災は1995年1月なので、開港から4か月目で発生したことになる。因果関係が疑われても仕方がない。

 では、実際、関空の人工島の重さはどの程度だろうか。 また、その重量物による地層への応力はどの程度だろうか。概算してみた。

 関空の敷地面積は1期工事では540ha,標高は5.3mなので、人工島の水深を10mとすると、厚みは約15mとなる。即ち、
 土の体積は
 540×100×15=81000㎥
 土の密度を
 2.6g/㎤
 とすると、
 81000×2.6×100×100×100=2.1E11 g
(E11は10の11乗を示す)
 となる。

 この重量物が円盤状粘土層の中心におかれ、周辺の地層に応力を及ぼしたとすると、
 https://www.eng-book.com/ebw/DiskMaximumStressAndDeflection_center_1_calculation.do
を用いた計算により、
 関空ー神戸距離:30キロ
 粘土ヤング率:39.23N/㎟
 粘土ポアソン比:0.3
とした場合、
 粘土層厚さを100mとすると
 最大応力は0.98N/㎟
 粘土層厚さを1000mとすると
 最大応力は0.0068N/㎟
となった。
 粘土の許容応力は、0.02N/㎟程度なので、歪みモデルによっては影響を及ぼした可能性もあると考えられる。
 専門家による詳細な評価に期待したい。