中国人にとっての面子は日本人の空気のようなものか2023年02月06日 04:38

 中国の気球が米国東海岸で撃墜され、中国政府は面子を潰されたと反発を強めているらしい。

 下記サイトによれば、中国人の面子とは、日本人の所謂「空気」のようなもので、明確に規定はされていないが、社会生活で最も重要なものだそうである。
https://note.com/stwtcpld/n/nefedd50a9766

 現在の日本の政権の行方は、自民党内の空気で決まり、中国の習近平政権は面子を保つことで維持されていると言えば分かりやすいのかもしれない。

 どおりで、習政権がゼロコロナ政策の突然転換したりこれまでのコロナ対策が成功だったと強弁するのも面子を保つためであったことが理解できる。

 面子を保つことは、単なる威厳や心理的満足感ではなく、彼の国の複雑な人間関係のなかで、優位や権力を維持するための最も重要な事柄なのである。面子を潰されることは、優位性や権力を失い、生活自体に直接影響することなのである。

 そうならば、今回の気球事件は米中関係に深刻な影響を及ぼす可能性が強い。米国人の平均的な気質は、面子を重んじるという心理とは全く逆だろう。すべては契約であり、合理性が最重要と建前ではあるが思っており、面子のために合理性や約束を無視することはしない。

 この両国の国民性の差異は、台湾問題に端的に現れるだろう。それは、与那国島だけでなく、米軍基地を多数抱える日本にも影響を与える。

 日本政府は、面子の重要性を米国人よりはよく理解しているはずである。今回の中国政府の反発を軽視しないよう、また、撃墜された気球の扱いについても中国の面子をこれ以上潰さないよう、米国政府に忠告すべきである。