再度福島トリチウム水の電気分解について2023年02月17日 05:44

 福島トリチウム水の海洋放出に関し、貯蔵容量が残り少なく放出時期が迫っているが、風評被害による反対が続いているとの報道があった。

 ではトリチウム水を電気分解できる可能性はどの程度か。

水を電気分解するための必要電力量は2.94kWh/Nm3
だそうだ。
https://www.google.com/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=&ved=2ahUKEwi18p-s8Jr9AhVZm1YBHXtPCagQFnoECAkQAQ&url=https%3A%2F%2Fwww.hess.jp%2FSearch%2Fdata%2F33-01-019.pdf&usg=AOvVaw0KDj7kHG3xUDDjopJ20Dcg

この値から水1万トンの電気分解には
2.94×22.4/1000×1E10/18=366kWh
掛かるが意外に小さい。
生成される水素は約360トンである。酸素は空中に放出してもよいし、液体酸素として利用することもできる。

水素はZr金属に吸着するか、液化水素にすればよい。
Zr金属は使用済み燃料を再処理すれば大量に排出される。
Zrの準備が間に合わないのであれば、当面は水素の液化をすることになるが、その技術は確立されているし、コストも問題にはならない。問題は貯蔵費用であるが、冷却用電力は断熱性の高いタンクの利用で、現在の水素ステーション(2トン貯蔵で1億円程度)よりも安くできるだろう。即ち、当面は最大で5000憶を出せばよい。この予算は福島事故対応政府予算想定21.5兆円の5%である。水素利用技術の進展により貯蔵コストは大幅に下がるはずである。
 
なぜ、このような方策を検討しないのだろうか。
政府の関連サイトには説明は見当たらない。