情報化社会からプラセボ社会へ2023年12月01日 05:00

プラセボ効果とは物理化学的な効果がないにもかかわらず、効果が生じる現象で元々は薬品に関わる医学用語である。

しかし、最近の種々のメディアの情報を見聞きすると、今や社会は実際の効果よりも、情報による心理的効果による効果でほとんどの動きが決まるプラセボ効果が最重要となってしまった。

このプラセボ社会には、人類の進歩にとって良い面も悪い面もある。

良い面は、心理的効果で社会が動くので、エネルギーも物質も最小限で済む、即ち省エネ社会にしやすいことである。
一方、悪い面は、心理的効果は科学的真実とは関係性が薄いので、世界全体が間違った方向に動いたり、人により効果の出方がちがうので、人種間、民族間の分断に繋がりやすいことである。

ガザでの、イスラエルとハマスの情報戦は、心理的効果によりさらに対立を煽る効果でしかない。

重要なのは、物資援助による実際の生活水準、環境の向上である。更には、実質的な自由の確保である。

宗教の教義で平和と幸福が得られるようなプラセボ効果は期待できそうもないことは歴史が証明している。

ウイルスしきい値問題2023年12月04日 21:25

 以前、ある県の保健関係部局のサイトに、感染症ごとの感染に必要なウイルスの数が記載されていたことがあった。

 平日の夕方の満員電車で、隣に感染者が咳をしていたとする。
ある程度のウイルス濃度ならば免疫機能で罹患しないはずだが、
高濃度のウイルス飛沫を浴びて、風邪症状が出てしまうこともありうる。

 家人が東京の繁華街で風邪ウイルスをもらってきたようで、咳をして発熱している。私も喉がおかしくなり微熱も出てきたが、ウイルス濃度を下げようと鼻と喉の内部をお湯で何度も洗い流し、付着しているであろうウイルスをできるだけ除去するようにしたところ、数時間で喉のイガイガと微熱は治まりまった。

 これはプラセボ効果だろうか。

 放射線効果と同様、ウイルス濃度も発症へのしきい値があるはずだ。   しきい値以下に鼻、喉のウイルス濃度を抑えておくことが重要である。

 以前も、インフルエンザに感染した同僚と電車内で話しているうちに鼻の粘膜が痛くなり、微熱も出てきたので、トイレで洗顔と鼻の奥、喉の奥を何度も洗浄し、微熱と痛みが軽減していく経験をした。

 この強制的な呼吸器系温水洗浄による効果はプラセボではなく、感染防止に実際に効くのではないか。
 鼻、喉、口の洗浄方法と各種ウイルス濃度の減少、ウイルス濃度と感染率の相関についてのデータに統計精度の高い確実なものがあれば、強制お湯洗浄による風邪症状予防法として役に立つだろう。

ALARAの欠陥2023年12月06日 04:58

 国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告している指針の中に、ALARA(As Low as reasonably achievable)という、「達成可能な範囲でできるだけ被ばく線量を低下させるべきである」という原則がある。
 これは一見正しいように見える。

 しかし、このALARA原則にはある大きな欠陥がある。それは、時間線量率を無視しているところにある。

 広島・長崎の原爆では、1ミリ秒以下という短時間で数グレイの被ばく線量を受け、数十%のレベルでがんが発症した。この被ばく時間が1年間だったなら、がん発症は大幅に低下したはずである。これは下記の動物実験結果などから容易に推定される。

Maisin JR, AWambersic, GB Gerber, G Mattelin, M Lambiet-Cottier, J Gueuletteet. The effect of a fractional gamma irradiation on life shortening and disease incidence in BALB/c mice. Radiat Res. 94, 359-373, 1983.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/6344131/

分かりやすく言えば、一気飲みのアルコールのほうが、年間10升の酒を飲むよりも大幅に危険だということである。

 しかし、ICRPの基準に従って、健康診断で使われるX線撮像装置を改良し、被ばく量を小さくするには、X線投射時間を1/10に短くして、その分、X線強度を5倍に上げたほうが被ばく線量が半分にできるので良いはずである。
 
 このような改良は、ALARA原則には適合しているが、上記の動物実験結果からは危険な改良ということになる。なぜなら、被ばく量は小さくなったが、時間線量率は5倍になっているのである。

 ALARA原則は時間線量率については触れていない。危険な原則と言わざるを得ない。

 福島事故では被ばく線量の制限のみを考慮してICRP基準を適用し、避難区域を設定したが、そのICRP基準も広島・長崎原爆被ばく者のデータを基にしたものである。時間線量率と時間積分線量の差を認識しない基準に基づいて法律や政策が設定されている悲劇が続いているが、健康診断装置の方はどうなのだろうか。

怪我の功名2023年12月06日 22:36

 怪我の功名とは失敗して利益を得ることだ。

 先日、山で転んで怪我はしなかったものの妙な利益を得た。

 それは、ある山からの下りで、先人に追い付こうと、ステップを良く見ないで遠くのほうに足を掛けたところ、その足場はもろくも崩れ、転ばないように近くの根を掴んだが、その根も腐っていて頭から転げたときのことである。転んで青空をミルのも久しぶりだったのでちょっと気持ちが良くなり、足を上にした状態で、なされるがまま数分空を見上げていた。気持ちの良い状態である。

 一般に山スキーでは転倒した場合、頭が下だと立ち上がれないので、足を180度上空に向けて回転させ、足が頭よりも斜面の下方に来るように態勢を整える。

 今回も雪とスキーはないが、足を下に向けて体を回転させようとしたが、右手に持ったストックが邪魔になり、うまく回転が開始できなかった。仕方なく、数分間、空を見て頭を下にした状態で休んでみた。気持ちが良かった。

 そして、おもむろに立ち上がったのだが、その瞬間に、リセットされたかのように両足の筋肉が軽くなっていたのである。それまで、4時間近い登りでほぼ疲労困憊状態だった両足が、朝の歩き始めのように軽々と動くようになっていた。

 これは初めての経験だった。足を無重力状態にすることで、疲労が消えてしまうのである。

 これは怪我の功名と言えるものでろう。(転んでも怪我はなかったので正確には用語の祖語はあるが)

 今後はこれを利用して、山で足が疲労したら、両足を上に向けてしばらくキープし、足の疲労回復を図ろうと思う。

Rにおける一部偏回帰係数の固定方法2023年12月08日 04:58

https://www.pu-hiroshima.ac.jp/p/ttetsuji/R/[57]fixed-param-coxph.html
によれば、重回帰解析で、一部の偏回帰係数を固定して解析するにはoffset項として設定すればよいということになっている。

 一般化非線形モデルgnmパッケージを使う場合はどうなるのだろうかーと長い間検討中だったが、gnmでのポアソン回帰解析で用いられる被ばく時間項のoffset項の中に、偏回帰係数*説明変数の形で追加すればよいことが分かった。それも複数の偏回帰係数を固定したい場合にはさらに加えればよいだけである。

 この手法の妥当性は、有料ソフトであるEPICUREのAMFITコードでの偏回帰係数固定による結果とほぼ一致していることで示すことができた。

 確かに、ポアソン回帰で目標変数の修正のためにoffset項が使われるのだから、一部説明変数の寄与分を目標変数から削除するにはoffset項に取り入れればよいはずである。今回それが単にoffset項への偏回帰係数とその対応説明変数の積を追加していけばよいという簡単な補正で実現できることが分かった。

Windowsパソコンの救出劇2023年12月09日 09:07

 5年前に買った某有名ブランドのハードディスク内蔵ノートパソコンが数か月前から不調となり、時々ハードディスクが悲鳴を上げるようになった。
 そしてついに昨日WINDOWS10が立ち上がらなくなった。繰り返し再起動をしたがついには

critical system file died

などといった不吉なコメントと共に再起動を繰り返すようになった。

 これは埒が明かないとメーカーパソコンサイトを調べてみると

 shiftキーを押しながら電源ボタンを押し、再起動させる。次に、

 WINDOWSキーと0(わ)を同時に押せば、修復システムが表示されるとのこと、そのメニューの一部には手動で再起動するという上記と同じ選択もあったが、ほぼこれは絶望的なので、内蔵WINDOWSシステムの再インストールというメニューを選んでリターンキーを押した。

 その前に バックアップを取ろうとしたのだが、うまくDVDに書き込むことはできなかった。

 大したファイルはなかったので、バックアップはあきらめ、再インストールメニューの中にあった従来データは保存するというオプションに掛けてみた。

 そして約1時間待ち、再起動を自動的に繰り返すようになった。それから30分、地域設定やキーボード選択など基本的なシステム構成を再起動を繰り返しながらWINDOWS10の再構築を続け、2時間後にはログイン画面が表示されるまでになった。

 Exploreを見ると、トラブル前の使用率80%が、10%まで減り、動作は異常に軽くなっていた。

 運よくOFFICEや関連する作成済みファイルも一部も残っているようである。

 そこで、当面必要なメールソフトの設定にトライした。
 
 MICROSOFTの推奨メールソフトWINDOWSメールでプロバイダーのサーバー情報を入れてみたが、サーバーのパスワードを入れてみてもつながらない。プロバイダーのサイトを除くと、WINDOWSメールは推奨したにと書いてある。

 そこで今度はOUTLOOKを使ってみた。OUTLOOK2016が起動し、同様にサーバーの設定をしてみたが、なぜかつながらない。

 確かこのパソコンのOFFICEはOFFICE2016ではなくて、その前のOFFICE HOME PREMIUMのはずだった。そうしているうちに、画面にはOFFICEの製造番号P.W.を入れなければすぐにOFFICEは使えなくなるといった表示が出ては消える。(MICROSOFT製品はよく理解できない挙動を示すのはいつものことだが)我慢して何度かトライしているうちに、MICROSOFTアカウントでログインし、このパソコンにもともと入っていたOFFICE HOME PREMIUMの製造番号P.W.をいれればよいのだということがわかってきた。

 そして、そのような手順を踏んだら、見事、プロバイダーのサーバーに接続できたのである。

 その後、ネット経由でいろいろなプログラム設定がDOWNロードされ、スタート画面がにぎやかになってきた。

 MICROSOFTにはいつも苦労させられるが、ソフトというものはそんなものなのかもしれない。パソコンメーカーをソフトメーカーもユーザーに更新してもらわないともうからない仕組みになっている。あるいは保守・補修で稼ぐしかないだろう。それは車も電化製品も同じだ。ハイテク製品だけが例外になるはずはない。

 それにしても、画面表示の説明はもう少しわかりやすくしてもらいたいものだ。ネットに繋がらない場合がトラブル時には多いのだから、何をどうすればいいのかトラブル解決策を、少ない用語、文章で、ユーザーに分かりやすく伝えられるような国語能力、英語能力、コミュニケーション能力を関係者に教育することも重要だ。

JCO事故で中性子被ばくはどの程度だったか?2023年12月10日 05:45

 東海村役場に乗用車で突入した容疑者は1999年のJCO事故で体調を崩したと話しているという。

 原子力安全委員会のJCO事故の報告書では、

  「今回の作業は「常陽」の燃料用として、平成11年度に濃縮度18.8%、ウラン濃度380gU/㍑以下の硝酸ウラニル溶液を転換試験棟において製造することを目的としていた。
 作業は3人で実施され、29日から硝酸ウラニル溶液の製造を開始している。本来であればウラン粉末を溶解塔で硝酸を加えて溶解すべきところを、ステンレス容器(10㍑)でウラン粉末を溶解した後、作業手順書をも無視して、ステンレス容器(5㍑)及び漏斗を用いて、1バッチ(作業単位:2.4kgU)以下で制限して管理すべき沈殿槽に7バッチ(約16.6kgU)の硝酸ウラニル溶液を注入したとしている。
 上記の作業の結果、9月30日午前10時35分頃、沈殿槽内の硝酸ウラニル溶液が臨界に達し、警報装置が吹鳴した。この臨界は、最初に瞬間的に大量の核分裂反応が発生し、その後、約20時間にわたって、緩やかな核分裂状態が継続したものであった。10月1日午前2時30分頃から、沈殿槽外周のジャケットを流れる冷却水の抜き取り作業が開始され、午前6時15分頃、臨界状態は停止した。その後、ホウ酸水を注入し、午前8時50分には臨界の終息が最終的に確認された。
 この臨界による総核分裂数は、沈殿槽内の残留溶液の分析結果から、2.5×1018個と評価されている。 」

 これから即発臨界による瞬間被ばくであることがわかる。

 また、ガンマ線被ばくについては、
 
 「今回の事故により現場で作業をしていたJCO社員3名が重篤な被ばくをし、うち1名が12月21日に死去した。これら3名の線量はそれぞれ16~20グレイ・イクイバレント(GyEq)以上、6.0~10GyEq、1~4.5GyEq程度であった。このほか、56名の被ばくが確認された。そのうち36名についてはホールボディ・カウンタで検出され、その値は0.6~64mSv(暫定値)であった。また、フィルムバッジの測定結果により22名の被ばくが確認され、その値は0.1~6.2mSv(1cm線量当量)(ガンマ線)であった。なお、フィルムバッジで検出された22名のうち2名はホールボディ・カウンタでも検出されている。
また、臨界状態の停止のための作業等に従事したJCOの社員24名について、被ばくが確認され、ホールボディ・カウンタで検出された者の値は9.1~44mSv(暫定値)で、線量計(ポケット線量計)で測定された者の値は0.03~120mSv(1cm線量当量)(暫定値)であった。」

 とのことで、ガンマ線の被ばくは広島・長崎の被ばく者評価から、がん発症影響に関するしきい値(一部放医研研究者などの見解では150mSvと言われている)以下の値であったと考えられる。

 では、中性子被ばくはどうだっただろうか。

 容疑者は役場の対応に不満を持ったようだが、心理的影響だと切り捨てる前に、ICRP基準で、吸収線量当たりガンマ線の10倍程度の影響があると言われている中性子線に対する被ばく評価を正確に見積もる必要はあるだろう。

 Weinburg/WignerのThe Physical Theory of Neutron Chain Reactors、p.128によれば、U-235の核分裂当たりのエネルギ配分は、即発ガンマ線のエネルギーは6±1MeVで、中性子の運動エネルギーは5MeVである。
  
 一方、ICPRの線質係数は、ガンマ線1に対し、中性子約10(正確には線質係数には中性子エネルギー依存性があるが)である。

 これから、JCO関係生存作業者の中性子線による被ばく線量は、最大でおよそ

 120×5/5×10=1200(mSv)

となる。この報告書からは、ガンマ線を120mSv被ばくした作業者は、爆発時に室外にいたはずで、中性子はこれほどは被ばくしていないはずである。爆発時には室外(コンクリート壁の外側)にいたからである。

 では、容疑者はその時、どの程度被ばくしただろうか。最大1200mSvとして、JCO事業所からどの程度はなれていたかが問題となる。

 建屋や空気の遮へい効果を無視すれば、ほぼ距離の2乗の逆数で減衰する。容疑者はJCO社員ではないはずだから、敷地境界の外部にいたはずである。報告書図1からは事故のあった転換試験棟から県道連絡線まで約60mである。上記JCO社員が線源から10m位置で作業していたと仮定すると、容疑者が被ばくできる最大中性子線量は

 1200×(10^2/60^2)=33mSv

であり、上記のしきい値より十分小さい値となっている。
 ある情報では容疑者は久慈地区に住んでいたようであり、その場合には距離は1000m以上あるので0.1mSvとなり、飛行機で海外旅行をするよりも小さい。

 役場職員はこのような定量的評価値を容疑者に示した方が説得力はあったかもしれない。

 福島事故でも同じだが、放射線被ばくとは、物理化学的影響よりも心理的影響、即ち”放射線プラセボ”(放射線を浴びたという認識によるストレス影響)が効いてくるものである。今回のような思い込みによる悲劇の再発を防ぐには、放射線の人体影響及び人体の対放射線免疫機能に対する正確な知識習得と公報、ICRP基準と考え方の見直しが必要であろう。メディアも従来の報道姿勢を改め、まずは科学的な分析能力を身に着けるべきだ。

JCO事故による被ばく健康影響の再考2023年12月12日 05:05

http://www.murasugi.com/contents/document02-004

には元新潟大学安保教授による被ばくと健康影響の図(ホルミシスを提案した米国ラッキー教授案)が引用されている。放射線ホルミシスはまだ定説にはなっていないが、物質による生体影響は一般に最適点があるので放射線である光子にも最適点があって不思議ではない。

 この図では、年間被ばく量が1mGy/年~10000mGy/年の間が健康に過ごせる範囲であり、その最適値は100mGy/年ということになっている。

 JCO事故は即発臨界事故であり、瞬間被ばくをしたので、広島原爆と同様、被ばく時間は1m秒だと仮定する。
 上記の上限値10000mGy/年を1m秒当たりに換算すると

10000/(365×24×3600×1000)=3.15E-7mGy/m秒

となる。(E-xは10の-x乗を示す。)
ガンマ線なのでmGyはmSvと同じ生体影響である。

 健康維持のための下限値1mGy/年は同様に

3.15E-11mGy/m秒

であり、これ以下の被ばく量では健康上の問題が生じると上記記事では主張している。

この被ばく量が1m秒あたりの瞬間被ばくの許容限度になる。

 12月10日の本サイトの記事では、JCO事故での生存作業者の最大線量は1200mSvだった。これは瞬間被ばくなので、上記仮定から

1.2E3mSv/m秒

と同じことであり、10ケタ大きい。

逆に言えば、瞬間被ばくは慢性被ばくよりも10桁程度は危険ということになる。

 即ち、慢性被ばくであれば、許容された被ばく量でも瞬間被ばくでは許容されない被ばく形態があるということである。これは被ばく継続時間に大きく依存する。

 広島原爆では150mGy程度からがん発生が放射線影響が認められるようになっている。即ち被ばく継続時間が1m秒とすると

1.5E2mGy/m秒

でがん発生が増加する。JCO事故の生存作業者はその10倍被ばくしたのでがん発生増加はありうる。

 しかし、東海村役場に車で突入した容疑者の被ばく量は中性子とガンマ線の線質効果を考慮したうえで得られた被ばく量で33mSv/m秒
なである。しかもこの値は、容疑者がJCO事業所に隣接して住んでいた場合である。
 この数値は、上記1500mGy/m秒の0.022倍であり、がん発生は考えられないということになる。喫煙習慣があるならば、その影響による発がん確率の方がけた違いに大きい。

 彼がこのような評価を承知していたなら、村役場突入は躊躇したのではないだろうか。

 備考)広島原爆の被ばく者線量評価ではGy単位での線量評価を行っている理由は、原爆爆発位置が地上約600mで生存者までの距離が長いために、中性子の空気層などによる遮へい効果が大きく、中性子の線量効果がガンマ線の10%程度と小さいという理由でガンマ線の1.1倍が全体の線量という評価を行っているためである。但し、原爆内部での遮へい効果は軍事機密により今も未公開となっている。なお、原爆の爆発時間は1μ秒以下と書かれている資料もあるが、これは適当な数字で実際には100μ秒から1m秒程度と評価できる。

Windowsパソコンの救出劇(第2幕)2023年12月12日 15:27

12月9日の救出劇の続きである。

 9日の修復の結果、WINDOWS10は立ち上がるようになったが、再起動での動きが異常に遅い。アプリも起動に時間がかかりイライラするので、もう一度システムを完全に再インストール(初期インストール状態)に戻してみた。

 手順は下記のとおりである。

 起動状態で、shiftキーを押しながら電源ボタンを押し完全に停止させる。次に、

 電源ボタンを押しながら0(わ)を素早く繰り返し押すとタイミングによって画面下に「お待ちください」と表示がでる。この状態で、修復システムが呼び出される。

 数分で修復システムのメニューが表示されるので、初期インストール状態を選び、実行する。その際、完全初期新ストールと個人ファイルを残すという2つの選択があり、後者を選択した。


 そして約1時間待ち、WINDOWS10のログイン画面が表示されるまでになった。

 ここからの手順で、前回苦労したのはOFFICEやメールソフトの設定である。

 OFFICEはOFFICE2016が入っていたが、もともとこのパソコンは5年前のものなので、OFFICE HOME PREMIUMというものである。これを生き返らせないとOFFICEが使えず、新しいOFFICEを購入しなければいけなくなる。前回はこの復活のために長時間かかった。推定するにローカルアカウントで起動したのがいけなかったようである。マイクロソフトアカウントでログインしておけば内蔵OFFICEが製品IDの入力で自動的にHOME PREMIUMに入れ替わり、トラブらなくなるはずである。

 そこで、ログイン時に別のアカウントでログインするというオプションを選び、マイクロソフトアカウントでログインしてみた。

 次に、WORDを起動すると、案の常、製品IDの入力画面が出てきた。ここで、PREMIUMの製品ID(もともとこのパソコンに付属のOFFICEのID)を入れると、画面左にOFFICEの選択表示が出て、PREMIUMを選び無事OFFICEがインストールされた。

 次に入れたかったのは、使いにくい既定のWINDOWS EGDEではなく、FIREFOXだったが、また、何かのトラブルの種になるのではないかと思い、マイクロソフト製品以外は入れないこととしてあきらめた。

 次に、プロバイダー推薦のメールソフトとして、OFFICEのOUTLOOKを使い、メールアドレスとパスワード、さらに、プロバイダーのサーバーのパスワード(昔一度使用したはずのサーバーのパスワードを忘れないことが重要である。忘れた場合にはプロバイダーと相談になってしまう。)を入力した。この結果、無事にメールシステムもOUTLOOKで使えるようになった。
 マイクロソフト推奨のマイクロソフトメールは機能も少なく、表示も見にくいので非常に使いにくいと思う。

 さらにある無料ゲームソフトを入れようとしたが、前回はGOOGLEやAPPLEのサイトから入れようとするとうまくダウンロードできなかった。

 そのため、仕方なくマイクロソフトのサイトから同じゲームソフトをDLしたが、長時間かかった。これは無線LANのためだと考え、有線LANを整備して、マイクロソフトサイトからDLしたら、30分程度で済んだ。(前回は3時間程度かかった。)

 おまけに、前日までのゲーム状態データが復活できた。これは、マイクロソフトにしては上出来である。

 以上マイクロソフトの悪口ばかり書いてしまったが、ともかく、トラブル時の対応に関するサイトの説明が異常にわかりにくい。これでは、修理を業者に頼むのも無理はない。おまけに、サインインなる新たなログインに変わる手法も生み出し、その関係性も難解である。いつの間にか従来のログインパスワードも使えるようになっている。

 いずれにせよ、今は動いているので、しばらくは安泰である。

 なお、電源オプションの中のPCスリープ及び画面スリープについては、両者ともOFF状態のままにしている。再起動時の立ち上がりに時間がかかるためである。画面などパソコン劣化が進むのは仕方ないとあきらめている。
 また、時々、HDDの修復をするよう再立ち上げ要求が画面に表示がでるが、これも異常に時間がかかるので無視することにしている。

指痛と無線マウスの関係のその後の状態2023年12月15日 06:25

 11月25日の記事で、下記のように書いた。
*****************************
 半年前から右手中指の関節間に痛みを感じるようになった。きっかけはスマホの非接触型充電機能があるスマホフォルダーがダッシュボードについた車で長時間運転をした時である。そのフォルダ-と右手の距離は数センチメートルだった。

 その後、中指の痛みは治まらず、時々痛みの個所も中指の中で移動するようになってきた。また、その痛みも耐えられないほどではないが強くなってきたような気がする。

 そこで、これには無線マウスから発する電磁波が関係するのではないかと思いつき、先日、有線マウスに取り換えてみた。(キーボードは有線のままである。)

 その結果、なぜか右手中指の痛みは治まったのである。
***************************

 その後の経緯であるが、使っていた有線マウスが家人のパソコンで必要になり、別の有線マウスを100円ショップで購入した。(本当に110円で買えた。)

 この有線マウスを現在使用しているが、指痛は再発していない。

 ただ、パソコンとは関係ないが、先日、車のダッシュボード近くで、携帯を充電しながら運転していたら、若干の指痛を感じ始めたので、携帯充電は中止した。

 これは電磁波過敏指になってしまったらしい。本当にこんな病気はあるのだろうか?それとも電磁波プラセボなのか?謎は深まるが、ともかく無線マウスと充電携帯から指までの距離を取っていれば、指の痛みは感じないので安心である。電磁波強度は距離の2乗の逆数に比例するのである。

 聞いた話では、携帯の電磁波強度は耳近傍の温度上昇が10分で1度以下にするようにしているらしい。
 これは、身体を水と近似すると、耳近傍で1kg当たり4.2Kジュールのエネルギーが吸収されたことになる。
 一方、放射線では定義により、1グレイ(1シーベルト相当)は物質1kg当たり1ジュールのエネルギー吸収なので、スマホ電磁波は4.2グレイのエネルギー放出に相当する。
 放射線での致死量近くのエネルギーが携帯の電磁波のエネルギー基準ということになる。エネルギーだけで比較すると携帯電磁波も放射線レベルであり、危険なのかもしれない。