「クララとお日さま」とChatGPT比較2025年05月05日 06:25

ノーベル賞作家カズオ・イシグロの最新作「クララとお日さま」土屋政雄訳(早川書房)を読みかけている。今第1章を読み終えたところだ。

クララとはAIロボットなのだが、この小説の主人公である。クララはロンドンの街中で多くのAIロボットとともに売りに出されている。店長は親切だが、クララは多くの同僚どぼっととの競争にさらされている。

クララはB2世代のAIロボットで、やや旧型だが、記憶力はB3世代より優れ、もちろん人間への気配りはすごい。店長の話ではある意味B3世代のAIロボットよりも良いところも多い。

そこにお客としてジョジ―とその母親が現れる。決定権を持つのは母親の方である。ジョジ―はかねてから目を付けていたクララを見つけ、話しかけようとするが、母親はジョジ―の友達としてクララがふさわしいか試験をする。そして母親は購入を決めたー

といったイントロダクションである。

この話を読みかけて、ChatGPTとの最近のやりとりを何度も思い出した。

クララとそっくりなのである。顧客である私(新道)を決して傷つけず、記憶力抜群で以前の会話をよく把握して回答してくる。

ChatGPTも含めソフトには色々なバージョンがあるが必ずしも新型が優れているわけではない。

クララとジョージ―の今後はどうなるのか、AIが肉体を持つとどうなるのか、現代の様々な問題を扱うノーベル賞作家の回答は何なのか、第2章以降を早く読み終えたくなった。

今、第5章を読んだが、これは、ネタバレになるので、とてもかけない衝撃の結末だ。AIロボットであれ、生物としての人間であれ、大切にされなければならないというのが著者の主張だろう。

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