高速道路での立ち往生を防ぐ方策2023年01月26日 03:42

 また、高速道路の数か所で10キロを超える立ち往生が生じた。一部救急車もでるような非常事態である。更に高齢化社会になった場合、電気自動車であったとしても、解決できない状況は今後、何度も生じる。

 これを防ぐのは容易ではないが、最も可能性く、比較的容易なのは、高速道路に数キロおきに出口を設置することではないだろうか。

 現在、高速道路のICは約2000か所、総延長は約9000キロなので、
平均5キロおきにあるはずだが、中央分離帯で分離されていることを考慮すると、10キロおきになる。今回の立ち往生長さと同等だ。

 10キロは2時間歩かなければならない距離である。雪道なら3時間はかかる。

 この距離を短くしたい。その方策は比較的簡単である。

「中央分離帯を1キロごとに外せるようにする。」

中央分離帯を外せるようにしておけば、立ち往生発生区間の反対側を通行止めにし、スタック車両の後ろから中央分離帯をまたいで逆走させればよいだけである。

 これなら比較的簡単で、多少の工事はいるが、今すぐにでも実施可能だろう。



 長期的には、このようなやや変則的な運用に頼らない方法がある。
それは、

「高速道路の非常用出口を原則2キロおきに設置する。」

という方策である。

 この非常用出口は上り、下りの一方だけでよい。

 この非常用出口は通常は閉鎖されていて、出入りは出来ないようにする。今回のような天気予報で積雪が予想されている場合のみ出口が利用できるようにする。

 2キロおきならば全国で約4000か所であり、出口専用、片側のみなので、実質1000か所の整備で済む。

 この非常用出口をどう利用するかがポイントとなる。

 降雪で立ち往生の場合、その前に、急激な降雪量の増加がある。
即ち、1時間当たり5センチ程度の積雪である。このような状態になったら、入り口は閉鎖し、高速道路上の車両は全て、この非常用出口から出るよう指示する。

 仮にスタック車両があっても、立ち往生の最大距離は2キロである。最後尾車両から順にバックで戻り、非常用出口からでることで、積雪量増大前に高速道路上から脱出できる。

 非常用なので、通常は利用されず、近隣住民の反対も少ないだろう。また、一般道路への接続道路は山間部を除けばそれほど長くなくて済む。
 山間地は上記の中央分離帯を外して逆走脱出でも対応可能だろう。

踏み間違い事故におけるイベントデータレコーダーと足元ドラレコの差2023年01月09日 12:58

 イベントデータレコーダーは車の運航状況に関わる様々なデータを記録している、飛行機事故で言えばブラックボックスのような機能を有する記録装置である。事故時の車の状態を調べることができる。
 一方、足元ドラレコは足元の画像を撮影して、事故時の映像を記録できる装置である。(恐らくまだ一般には発売されていないだろう。)

 最近、再度、高齢者によるアクセル、ブレーキ踏み間違い事故が何件か発生した。この問題に関し、以前にもちょっと触れたが、あるディーラーとのハイブリッド車での異常事象に関する議論を思い出した。

 ネットの一部では、事故時における客観的証拠として、足元ドラレコの開発を推奨しているものがある。

 これに対し、すでに主要メーカーではイベントデータレコーダーが設置されているのだから足元ドラレコは不要だという意見もある。

 私のハイブリッド車の異常事象は、スタートボタンを押した際に、エンジンが高回転となり、ブレーキペダルから足を離そうとした瞬間に急速に発進しようとしたものであった。それが1か月の間に2回ほど生じた。

 これは車の異常ではないかと思いディーラーに持って行ってイベントデータレコーダーを含め、検査してもらった結果、回答は、ブレーキとアクセルの2重踏みというものだった。

 昔、マニュアル車で急速発進するために、トゥーアンドヒールという足を斜めにして2重踏みをするテクニックがあったが、それと同じ状態が2回測定されたというものである。
 確かに、発進時にエンジンが高回転ならば、アクセルを踏んでいるとイベントデータレコーダーは解釈するのであろう。

 ディーラーの工場責任者に「ではその所見を書面にしてくれ」と頼んだがそれは拒否された。
 仕方なく、その車はすぐに手放した。どこかの裁判事故みたいな高齢者の踏み間違い事故と同じになる事態を避けられるのであれば、車など安いとものだ考えた。

 仮にその車が、アクセルが踏まれたことを機械的なリレーで検知しているとしても、そのリレーが故障して接触不良ならば、イベントデータレコーダーの事後解釈は間違ってしまう。しかし、工場責任者の見解に反論できるだけの客観的証拠はこちらも持ち合わせていなかった。

 このような場合、足元ドラレコがあれば、実際に運転者の足がアクセルに触れているかどうかがはっきりできる。アナログではあるが、イベントデータレコーダーの解釈が信頼できないという客観的な証拠となり得ると今では思う。

 メーカーや国交省は困るかもしれないが、運転の邪魔にならない小型で安価なカメラが普及している現在、本当に踏み間違いなのか、車側の問題なのかより明確にできる足元ドラレコをオプションで設置できるよう法改正すべき状況になっていると思う。

 今後も高齢者による踏み間違い事故?は増える。池袋事故のような長期裁判を防ぐ意味でも、また、安全装置の多重化という意味でもこのような装置の開発と設置、法改正が望まれる。

マニュアルモードの方がスリップが防げるわけ2022年12月12日 07:09

 あるイタリアの知人が、アルプス越えでスキーに行くのに、ノーマルタイヤでチェーン無しでもOKだという。何故か。
 当時、欧州車はマニュアルが普通だった。それが理由だろう。
 マニュアル車はエンジンとタイヤが常に直結している。即ち、加速しているか、エンジンブレーキが掛かっているかのどちらかという状態にコントロールができるわけである。
 加速しているときは常にタイヤから雪面に後ろ向きの力がかかる。そのため、坂道を登っているのと同様にスリップしにくい。(急坂ではスリップすることになるが、それ以外ではスリップしにくい。)
 エンジンブレーキが掛かった状態とはどういう状態か。
 これは、タイヤに前向きの方向(転がる方向と逆方向)に力がかかる状態である。即ち、車体の減速加速度による力が、シリンダー内のガス圧縮力に変換され、タイヤを通して雪面に前向きの力を与える状態になる。この状態も雪面にタイヤを押し付けていることになるのでスリップしにくいことになる。
 これら二つの中間の状態、即ち、加速も減速もしない状態が一番スリップしやすい。それは平坦な直線路で行えばよい。
 多分、このようなテクニックでノーマルタイヤの雪道走行が可能になっているのであろう。

 幸い、今所有している車は、マニュアルモードが付いている。エンジンとタイヤが直結状態にできるはずである。今度雪道を走る際はマニュアルモードを多用しようと思う。

 このような走行は氷結路ではどの程度有効なのだろうか。
 以前、富士山の氷結路で、車体姿勢装置の付いた四駆のスタッドレスでスピンしたことがある。完全氷結の場合はどうやってもスリップするそうだ。
 そのような路面では旭川市の市街地のようにスタッドレスでも、平坦地であっても低速走行する以外に解はないように思う。ただ、マニュアルならノーマルでもスリップしにくいとは思うが、交通違反になるので、スタッドレスでマニュアルというのが最適解ということだろう。
 そのために、今からマニュアル運転になれておく必要はある。

 EVの場合は、アクセルを緩めた場合に自動的に回生発電ができるような仕組みになっているのだろうか。昔の千代田線では回生ブレーキが効きすぎて乗り心地は最悪だった。EVも雪道モードを付ける必要があると思う。

県公安委員会は左折信号を右折信号より1秒遅れて出すべきだ2022年12月09日 06:14

 11月11日に下記の交通事故未遂についての記事を書いた。
「環状2号と横浜上麻生線の交差点である。夜7時であり、すでに暗くなっていた。私は環状2号の右折車線におり、右折信号がでたので、右折を開始したのであるが、その瞬間、交差する上麻生線側からバイクが飛び出してきて、目の前を通り過ぎて行った。その瞬間、ブレーキを2度踏みし、衝突、追突を防いだ。あと0.5秒、右側からのバイクに気づかなかったら悲劇的な事故になっていたであろう。バイクの速度は既に30キロにはなっていただろうから。」

 この未遂事故の原因が分かった。

 バイクの運転者は赤で飛び出したと思っていたのだが、実はバイクは青信号だと信じていたのである。
 その理由は、2点ある。
 一つは、環状2号線が右折信号に変わると同時に、横浜上麻生線の方は、左折信号の表示が出るのである。この左折信号の存在に、最近気が付いた。
 二つ目は、バイクは信号待ちでは隣の車と同時に発進し先に進もうとする傾向があることである。
 
 この状況で、真ん中の車線にいたバイクの運転者は 左隣の車線の車が左折のために発進しだした途端、正面が青になったと勘違いし、赤信号で直進したーと推定できる。それで、あれだけの速度で右折を始めた私の目の前を通り過ぎて行ったのである。

 交差点は危険な場所である。バイクや自転車、歩行者は車と衝突したら簡単に重傷以上のケガを負う可能性が強い。やはり、青信号ではまず止まるという感覚が重要であることを認識した。

 このような勘違い事故を防ぐために、公安委員会は、左折信号を交差する右折信号よりも1秒遅れて出すように警察に指示すべきだ。このような信号コントロールは簡単にできる。

 現に、歩行者の安全を守るため、ある交差点では、歩行者用青信号を並行する道路の車用の青信号よりも1秒早く出でるように調整されている。

赤は進め、青は止まれーは横浜でも言えるのか2022年11月11日 04:06

 青森に居る知人の話では、青森では「赤は進め、青は止まれ」というのは常識だそうである。
 道が凍るので、信号が赤になっても強いブレーキはかけずに惰性で交差点に進入したほうが良い、ブレーキによるスリップのほうが危険だからである。従って、交差する道の車は信号が青になっても暫く止まったまま、横からの侵入車が無いことを確認するーということである。青森では、スタッドレスがよく利くとは限らないほど完全凍結した道も多い。

 最近、道が凍っていない横浜の幹線道路で、2日続けて、この警句を実証する危険な出来事を経験した。
 1回目は、環状2号と横浜上麻生線の交差点である。夜7時であり、すでに暗くなっていた。私は環状2号の右折車線におり、右折信号がでたので、右折を開始したのであるが、その瞬間、交差する上麻生線側からバイクが飛び出してきて、目の前を通り過ぎて行った。その瞬間、ブレーキを2度踏みし、衝突、追突を防いだ。あと0.5秒、右側からのバイクに気づかなかったら悲劇的な事故になっていたであろう。バイクの速度は既に30キロにはなっていただろうから。
 バイクは赤で飛び出し、私は右折青信号で右折を始めたが、青信号では進むべきではなかったということになる。

 2回目は、翌日の新横浜通りでの出来事である。新横浜通りは片側2車線あり、中央線がわの車線を走っていたが、目の前の小さな交差点の信号は赤になった。その交差する道には横断歩道があり、脚の不自由な歩行者が渡り始めた。脚はかなり遅く、横断するには時間がかかる。その歩行者が横断歩道を1/3ほど渡った時点で、新横浜通り側の信号は青になってしまった。そのため、私はブレーキを踏みしめたまま、その歩行者が渡りきるまで待つことにした。対向車線の車も青信号にも拘わらず、停車を続けていた。
 その瞬間である。左側の車線を猛スピードで交差点に進入しようとする車が来た。私はクラクションを鳴らし、前方への注意を促そうとした。その車は、交差点内で右側車線側にハンドルを切ったため、横断歩道上の歩行者にギリギリ近づいて通り過ぎて行った。
 クラクションを鳴らしたことが良かったかどうかは分からない。ハザードランプを付けておいたほうが良かったかもしれない。いずれにせよ事故には至らなかったが、横浜においても、青信号であっても進まないほうがよいという例であった。

 要は想像力の問題である。AIのほうが、ヒトより想像力はあるのかもしれない。しかし、AIでは基本的に感知できるものを判断材料にしている。見えない歩行者をどこまでAIがアルゴリズムにとりいれられるのか。プログラマーの想像力に期待したいところだ。この2日目の例の場合、左車線の侵入車からは脚の悪い歩行者は私の車の陰におり、交差点手前ではカメラの死角に入っていたのだから、交差点内で急ブレーキをかけても間に合わなかった可能性もある。

 当面は、青森のこの警句を、横浜でも念頭に置いて運転するべきだろう。特に高齢化社会では今まではあり得ない道路状況も生じ得る。また、歩行者、運転者ともに認識力、想像力は劣化しているのだから。

ふじあざみラインでのバス事故原因推定2022年10月14日 06:16

 14日昼頃に大型観光バスが静岡県小山町のふじあざみラインで横転事故を起こした。
 この事故の発生個所は、須走5合目から実質1.5車線の緊張する細道を降りてきて馬返しと呼ばれる地点を過ぎたのち、通常の2車線となった100メートルほど下った道路が、枯れ沢の上で一旦平坦になり右カーブとなった先の地点である。映像をみるとその地点の道路の左側から舗装面に向けてうすく土砂が2~3メートル流れ込んでいて、バスはその土砂に乗り上げたために横転しているようにも見える。ニュースでは左側のり面に乗り上げたための横転したと言っている。
 推測だが、運転手は、馬返しまで下りてきて、広い2車線になって緊張がゆるみ、下り坂でスピードがでたまま、現場に突っ込んだと思われる。沢を渡るところは平坦になっているので、バスはその平坦地でバウンドし、前車輪の荷重が減少する。この先は右にカーブしているので、右にハンドルを切ったが、左側面の薄い土砂に乗り上げ、スリップして横転したーという状況なのではないだろうか。
 この沢を渡る部分の平坦地は、左側から常に小富士側からの風が吹いており、細かい砂の粒子が堆積しやすい地点である。これが更にスリップしやすい要因になったと思われる。

 この地点は、冬にスキーで降りてきてもスピードをできるだけ落とさずにこの平坦面に入り、惰性で右カーブを切り、その先の数メートルの坂を登りきるという地点である。バスのタイヤには残念ながらスキーのようなエッジはついていない。
 ちなみに、エッジのない距離スキー用のスキー板では急カーブを曲がることはまず不可能で、スキー部のプロでも横倒しになってしまう。

 数年前の春にこの枯れ沢の付近は大雨に見舞われ、上流から大量の土石流が一帯を襲い、通行止めになって復旧工事が行われた箇所である。この工事で、沢の上部には大きな砂防ダムが数段に渡って構築された。

 事故時点で舗装面にある土砂は、砂防ダムの効果が届かない尾根の側面から、最近の雨の影響で流れ込んできたもののようにも見える。

 この事故は、山道から広い2車線に出て、油断した一瞬のスキをついて起こった、但し、その地点はスリップしやすい条件が揃っていたためだろう。バスのブレーキ、エンジンブレーキに不具合があった可能性も考えられるが、運転では安全そうに見えても常に緊張している必要がある。

 ただ、ブレーキやエンジンブレーキがこの地点で急に不具合が生じたとすることには疑問がある。馬返しよりも山側のほうが急でカーブが多いので馬返し以前で事故が起こる可能性が大きい。

 おそらく、馬返しを過ぎて道が広くなり、気が抜けたまま枯れ沢の地点まで十分減速しないまま突っ込み、ブレーキをかけたが、上記の理由でタイヤがスリップしてハンドルが効かないまま横転したということではないかと推定される。

(16:00修正追加)
ニュースによれば、運転手は事故直前にブレーキを数回踏んだが、効かなかったとのことである。これは、馬返し前の急坂部分までにエンジンブレーキを使わずにフットブレーキに頼って減速を継続してきた可能性がある。即ち、これは、数年前に碓氷バイパスでスキーバスが道路から落下して多数の学生が死亡した事故と同様である。
最近の大型バスのエンジンブレーキは特殊で、ギアを保護する回路とリンクしており、トラックなどとは異なって場合によっては効かない機構になっているようだ。この機構の特殊性を運転手が十分訓練、認識していたのか、確認する必要がある。)

(16日修正追加)
 15日のニュース報道によれば、運転手は400メートル前からブレーキの効きが悪くなっていたということである。また、テレビ映像では、横転地点の手前約15メートル付近の右車線から横転地点まで白いタイヤ痕が見える。
 一方、steerlink.co.jpのサイトによれば、トラックの排気ブレーキ(乗用車のエンジンブレーキが更に強力に効くよう排気バルブをスイッチにより閉める装置)では、後輪のみに作用するので、前輪がスリップしやすくなる。
 これらのことから以下の推定ができる。

 事故地点の400メートル手前というと、馬返しの上部であり、山スキーで降りてくるとそれなりに急坂でカーブが続き気持ちよく滑れる地点である。ここまで、大型バスでフットブレーキを多用して下りてきた場合、次第にフェード現象でブレーキが効きにくくなってくるはずである。
 馬返し地点を過ぎると急に道幅が広くなり、直線となるので、安心してブレーキからしばらく足を外したのであろう。しかし、スピードが出すぎて、ブレーキを踏んだが、効かず、排気ブレーキのスイッチを入れた。そのため、後輪のみが急激にブレーキがかかり、前輪が浮き気味になった。道は右カーブしており、ハンドルを右側に切ったが、事故地点では細かい土石粒が溜まっていたため、前輪がスリップしながら左斜面に突っ込んでいった。そして、横転したーという経緯ではないだろうか。

16日のニュースでは400メートル手前から事故地点まで断続的にブレーキ痕があったということである。こうなると5合目から400メートル手前の地点までの排気ブレーキの使い方が問題となる。この長い下り坂を十分エンジンブレーキを効かせないまま下りてきて、フェード現象を起こしてしまったようだ。これは、数年前の碓氷バイパス事故と同様、ギア操作のほうに問題があったと推測される。碓氷バイパス事故のバス運転手も大型バスのギア操作に慣れておらず、低速ギアにうまく入れられなかったために十分なエンジンブレーキ効果が得られなかった。そして高速でカーブに突っ込んでしまった。
これは、徐々に低速ギアに入れないと、ギア機構の破損を守るためにギアシフトダウン操作が運転手が気が付かないままキャンセルされてしまうという危険なものである。これは当時実用化されつつあった、大型バスのオートマ機構の特長である。碓氷バイパスの事故当時もこの機構の危険性は分かってはいたが、現在までに改良されてこなかのかもしれない。

(17日追加)
17日のニュースでは乗客の事故時の証言が出ていた。すでに、馬返し地点で運転手は非常事態に気が付いていたらしい。広くなった2車線道路の右側を走り、事故地点の左側の側面に意図的に突っ込んでいったようだ。こうなると上記のような排気ブレーキ、エンジンブレーキの使用方法を間違ったか、車体に何らかの異常があったかのどちらかが原因ということになる。

札幌アクア暴走事故とプリウス暴走事故2022年08月01日 16:39

 アクアとプリウスのハイブリッドシステムは共に遊星歯車でエンジンと電動モーターと駆動系を直結して電子制御するという基本的に同じシステムである。ブレーキも電気系で制御しているので、ブレーキペダルとブレーキパッドの機械的な結合は途中で切れている。
 今日札幌で暴走した車はアクアのようである。
 池袋事故は2代目プリウスであるが、ちょうど1年ほど前に、運転していた3代目プリウスに以下の不具合が生じてきた。その3代目プリウスは10年ほど乗っていたのだが、電源をいれたら、エンジンも同時に起動した。プリウスは駆動用蓄電池の容量が減ると自動でエンジンが起動する設計になっている。しかし、いつもと異なり、エンジン音が高く、高速で回っている感じである。この状態で、サイドブレーキを外し、次にフットブレーキを緩め始めた途端に、車がかなりの力で前に進もうとした。いわゆるクリープによる前進力が異常に強いのである。怖いので、フットブレーキの緩め方を微妙にコントロールしてゆっくり前進することができた。その数日前にもエンジン回転数は低めだが同じような現象が起きていた。この時も、ちょっとずつフットブレーキを緩めたり、強めに踏んだりの繰り返しで、何とか発進できた。
 普段は電源スイッチを押しても、駆動用蓄電池の容量は十分なので、エンジンはかからず、クリープも普通に制御できている。二回目に不具合を生じたときは、駐車時にエンジンをかけずに、車内でラジオなどを聞いていたので電池容量不足になったのかもしれない。その結果、電源スイッチを押した途端にエンジンが強くかかったようである。プリウスは通常のAT車と異なり、エンジン力と電気モーターの駆動力を同時に流星歯車により駆動系に伝えるように制御系ができているため、エンジンがかかった状態ではクリープ力が強くなるのは理解できるが、それが強すぎで、安全にフットブレーキを緩めることができない状況になったというわけである。いつも通りのようにフットブレーキを緩めたら、急発進していたかもしれない。
 国土交通省の車両リコール・不具合情報サイトを見ると、同じようなトラブルが大量に表示される。中には、フェイクのものや勘違い、不正操作などもあるのかもしれないが、それにしても、プリウスの制御装置だけで350件を超える不具合情報がリストされている。
 今回札幌で暴走したアクアであるが、かなりの経年車のように見える。上記の三代目プリウスのように、機械的な不具合が生じ、電気的な制御系の予測を上回る故障が生じていた可能性はないのだろうか。今回も単にブレーキとアクセルの踏み間違いとして処理されるのだろうか。
 因みに上記の三代目プリウスの不具合について、後日ドライブレコーダー(CDRらしい)を調査したディーラーの工場責任者の回答は、ブレーキペダルとアクセルペダルの2重踏みというものであった。確かにスタート時にブレーキを踏んでいる状態で異常にエンジン回転数が上がっていたので、エンジン回転数の上昇理由としてはアクセルをふんでいたとドライブレコーダー(CDR?)のデータを解釈できるのであろう。しかし、どのようにしたら2重踏みができるのだろうか。私の足の幅は広いところでも10㎝である。トゥーアンドヒールで2重踏みができるほど体が柔らかければ、プリウスなどには乗らなかった。床付近にもマットも含め2重踏みの原因になるような障害物はなかった。
 ディーラー責任者に、今回の不具合が運転者の2重踏みが原因であるというのが結論ならば、口頭ではなく、その旨書類に書いてくれと言ったら、それは拒否されたのである。その理由を聞いても何も答えなかった。
 推定するに制御系のソフトは、車のハードの不具合をすべて予測してプログラムすることは不可能なものであるということは分かっていたようだ。
 暴走事故を起こしてからでは遅いので、このディーラー責任者の対応を見て、その場で、そのプリウスを手放すことを決心した。
 札幌のアクアのドライブレコーダーの記録もこのような解釈がされるのだろうか。運転者も、アクアを永年乗る前に手放した方が良かったのではないかと同情する。

 https://kuruma-news.jp/post/148331/2
によれば、クラッシュデータレコーダー(CDR)かイベントデータレコーダー(EDR)は3代目プリウスには設置されているので、アクアも設置されているだろう。
 問題は、エンジンの回転数以外にアクセルペダルの動きが記録されているのかどうかである。
 池袋事故ではその点があいまいだった。2代目プリウスではどのようなレコーダーだったのか上記の3代目プリウスやアクアはどうなのか。トヨタは警察や裁判所の発表をどう見ているのかはっきりさせるべきだろう。トヨタの公式見解としては運転ミス以外にはありえないだろうが、上記のような書面回答を拒否する無責任なディーラーもいるのである。真実を知りたいたいところだ。
 なお、札幌のアクア事故では、暴走前に一度衝突事故を起こしたらしいので、。その際に車両の制御装置に不具合が生じ暴走に至ったという可能性もある。制御装置の衝突事故時安全性はどう担保されているのかも回答してもらいたい。

今週の一枚2022年04月12日 05:45

良い子の通学路にあったこんな看板が将来に悪影響を及ぼします
(^‗^);。
クリックして右側をよく読むと分かります。

事故は高齢者のためか高年式車のためか2021年09月19日 08:15

 高齢者がプリウスなどで事故を起こしやすいとよく言われている。
 しかし、よく考えると、車というものは平均10年程度は持つものである。特にトヨタ車など品質管理が進んでいるものでは買い替えや廃車の必要性があまりない。即ち、平均的に見れば、高齢者は、使用年数の長い高年式車を持っていると考えられる。

 高年式車であれば、必然的に経年劣化が生じている。制御系であれば、ブレーキパッド部やスプリング部など材質の劣化が進んで新車とは微妙に応答が変わってくる。
 
 先日、起動時のクリープ力に不具合を起こしたプリウスも、ブレーキペダルを離したときにスムーズなブレーキ力の減少ができなくなっていたように感じる。即ち、踏力による微妙なブレーキ制御が難しく、足を徐々に離しても、突然、ブレーキ力が無くなるような状態になっていたのである。
 このようなブレーキ状態で、エンジン回転数が通常より高い状態でスタートしたうえに、立体駐車場でのスタートなので、やや下り坂になっている方向に車を発進させたため、平坦な場所よりクリープ力が強く働いて制御が困難になったと考えられる。
 プリウスでは、一般のガソリンエンジンAT車のような流体クラッチは組み込まれていない。即ち、車輪に直結する流星歯車機構にエンジン力と電気モータ力が同時に入力される構造になっているのでエンジン回転数が高いと車輪の回転力が大きい状態、即ちクリープ力が大きい状態になる。仮にこの車の制御システムのどこかに不具合があると、異常に強いクリープ力が生じることになり、それを抑えつけるのはフットブレーキしかないということになる。
 
 このような、不具合が増える高年式車は、微妙なフットブレーキ操作ができないと暴走しやすいということになる。このような複合現象を見逃して、高齢者が運転する車は暴走しやすいと単純に解釈されていないかどうかを確認する必要がある。

 なお、このごろの四駆車には、後輪に小型電気モータが直結した構造のものが増えてきた。EVの機構もクラッチ相当の構造がない似たようなものであろう。これら、クラッチ機能なしの駆動系では、制御プログラムに不具合があるとフットブレーキだけが車を止める手段になりかねない。時間的余裕があれば、シフトをニュートラルにいれるなどの駆動力切り離し手段が取れるが、瞬間的にはフットブレーキに頼ることになる。
 ぜひ、スクラムボタンのような非常用車停止装置を追加してもらいたい。

プリウスロケットの防ぎ方2021年09月13日 05:00

 プリウスのスタートボタンを押したのち、エンジンが通常より高回転の状態になる場合があるという話は、先日、工場の若いメカから聞いた。タイヤの回転力は電気モーターとエンジン側の駆動力の二つが同時に流星歯車を通して与えられるので、このまま、フットブレーキを緩めるとプリウスロケットになりうる。
 だが、車が停止状態で、エンジンが高回転になるのは主にハイブリッド用のメインバッテリーが放電状態の場合だとそのメカが言っていた。
 それならば、高回転状態が通常回転に収まるまで待てばよい。即ち、スタートボタンを押したのち、エンジンが異常に高回転で、フットブレーキを緩めた際にふだんより強いクリープ力を感じたら、しばらく、車を発進するのをやめ、バッテリーが充電されるまで待てばよい。必ずエンジン回転数は低下するはずである。
 それまで時間がかかるかもしれない。排気ガスで車庫が臭くなるかもしれない。しかし、発進事故を起こして警察に捕まるよりはましである。
今後プリウスに乗るときはこのようにする必要がある。

 仮に事故になって、車が異常だったと主張しても、整備側は、その時にアクセル-ブレーキ同時踏み信号が残っていたというだけであろう。エンジン回転数が設定されたアイドリングレベルより高いということは、アクセルが踏まれているとみなされるようにシステムができているようだ。
 このようにして冤罪は作られるのかもしれない。運転者側の誤操作にするのが現在の日本では一番容易な事態解決法であろう。
 仮に車側の制御系の問題だという結論になれば、リコールしたとしても、どのように制御系ソフトとハードを変更すればいいのかが簡単には解決できないのである。それが若いメカの苦悩の表情に現れているように思えた。また、工場責任者がアクセル―ブレーキ同時踏みがこの現象の原因であると口頭では言いながら、お願いしても同じことを書面に書くことは拒否した理由なのかもしれない。