甲子園のカメラマン席を無くせ2024年03月27日 23:38

昨日も甲子園でカメラマン席に選手が飛び込んだ。

ちょっと考えれば、あのカメラマン席が如何に危険か分かりそうなものである。ファールを追っていたら、膝の高さの壁があり、その向こうは1メートル以上の深い穴である。

このような構造は、甲子園以外では一箇所あるかどうかである。大リーグでも見たことは無い。予選の行われる地方の球場にはほぼ無いだろう。

選手は甲子園で初めてこの構造に出くわし、怪我のリスクとファールボールを追って、カメラマン席に突っ込んでいく。

良い絵と選手の健康のどちらが優先されるのか、高野連の御偉方は分からないのだろうか。

もっとも、某マスコミが主催者に名を連ねているのでは、選手のリスクという優先順位より、根性論が大切にされるのかも知れない。

怪我人が出る前にあの様な危険な構造は潰すべきだ。

予選で慣れている、ダッグアウトとは異なるのである。

新種目のスキーモでメダルを取るには2024年01月29日 01:56

次期冬季オリンピックはイタリアのコルチナで開催されるためか、新種目としてスキーモ(skimo)が採用される。skimoはski mountaineeringの略で訳せば山スキーであるが、イタリアで競技スキーとして流行している山スキーは、従来の日本の山スキーとは様相が大きく違う。

私も並行輸入でスキーモ用の板と靴を入手したが、従来の道具の重量の半分位の軽さである。但し、板はノルディック用スキーとは異なり、金属のエッジが付いているので、急斜面でも滑降出来る。
 昔、八甲田でノルディックスキーを履いた大学スキー部の人と共に滑り降りたが、下手な私の方が半分の時間で降りられた。それほど、金属エッジは雪面で曲げるためには重要なのである。

しかし、金属エッジの付いたスキーモ用のスキーはノルディックスキー並みに軽い。それは一つは締め具が軽量なことである。テックシステム又はTLTと呼ばれている、バネ付きの金属ピンで靴底の前後につけた穴を挟み込む特殊な小型ビンディングを使う。更に、スキー板自体も剛性の無い軽い材料でできた平板を用い、軽量化を図っている。
 
そのため、一般的なカービングスキーより曲げるのは難しい。YOUTUBEで競技の様子を見ていると、急斜面ではほぼジャンプターンである。

更に、靴はプラブーツではあるが、軽くするために薄く、バックルも紐で代用している。このため、靴も剛性が無いので、力が伝わりにくい。

日本人にとって一番の問題は、この軽いプラブーツは、イタリアかスロベニアでしか作られていないことである。彼らの足型は長方形で甲も低い。

私は、典型的な幅広甲高の日本人の足に、イタリアから並行輸入したこのプラブーツのアウターをフィットさせる為に、元値以上の費用をかけたが、更にインナーブーツを電子レンジで軟化させようとして、危なく燃やす所だった。

しかし、軽量であることは、スキーモでの山登りの時間短縮には必須である。また、下りのスピードを決めるのは、足とブーツのフィット感である。
 
 日本の候補選手は決まっているようだが、この際、メダル獲得のために日本人向けの軽量プラブーツを、何処かのスポーツ用品メーカーが製作してくれないだろうか。今は三次元プリンターで簡単に金型が作れる時代なのだから。

 そして、道具が軽いがゆえに、筋力が劣る日本人がメダルを取るチャンスでもある。コルチナはかつて猪谷千春氏が冬季オリンピックアルペン種目で日本人唯一の銀メダルを獲得した地なのである。

真のクライマックスシリーズにするための方法2023年10月14日 18:26

 一年間戦って、せっかくリーグ一位になったのに一週間の戦いで日本シリーズに出られないという理不尽なシステムをNPBは採用している。
 それにクレームをつけられないマスコミ、野球ファンはどこかおかしい。

 試合数を増やして、シリーズ末期も観客動員を増やしたいという浅ましい考えは資本主義の負の面として認めるとしても、、一週間で1年間の戦いの成果がちょっと一勝ポイントをもらっただけでチャラになる可能性があるのはNPBとファンの無能のおかげである。泣くのは選手だ。

 これを解消し、真のクライマックスシリーズにする方法がある。

 それは、パリーグの1位とセリーグの2位、3位、セリーグの1位とパリーグの2位、3位がクライマックスを戦うのである。

 これなら、試合数は減らないし、観客動員も増えはせよ減らないだろう。

 そうやって、セパ関係なく選ばれたチームが真の日本シリーズに出場するに値する。

 巨人の財力の影響力が消えつつある今、システムを変えるのが大人の日本人の選択だろう。

騒音から高校球児を守る方法2023年08月24日 05:48

 昨日の甲子園は異様な雰囲気に近い騒音に包まれていた。
このような騒音の中で野球をしなければならない球児はやはり正常な心理状態にはなれないだろう。耳に常に刺激を受けるのである。

 解決策は簡単だ。

 耳栓をすればよいのである。

 野球規則を調べても耳栓をしていけないとは書いていないようだ。

 最近は耳に密着する良い耳栓が売られている。厚労省の労働者規則でも騒音化の作業では耳栓を義務付けている。育ち盛りの球児が耳栓をつけるのは当然の保護策だろう。

 どうせ、球場の騒音で選手間の音声によるコミュニケーションは難しいのである。外野の2選手がフライを取ろうとして衝突したことからも明らかである。タイムの時は耳栓を外せばよい。

 単に耳栓だけでなく、耳の部分を完全にカバーするヘルメットの守備時の着用という手も考えられる。これは騒音をほぼ遮断できるが、何らかのコミュニケーション方法をヘルメットに内蔵しているとみなされ、規制されるかもしれない。しかし、攻撃側には着用を許しているのだから守備側にも着用を認めるべきだろう。

 いずれにせよ、騒音から球児を守る手段を公認することは高野連の責務である。来年以降も大都市圏の高校が甲子園で勝ち上がれば今年と同じような騒音公害の発生が予想されるからである。

千賀投手の背番号はあの34だ!2023年07月12日 09:01

 MBAのオールスターで選ばれたメッツの千賀滉大投手の背番号をテレビでみて、思い出した。
あの不滅の伝説の投手、金田正一と同じ34なのである。
 もちろん意識して選んだのだろう。
 金田投手も草葉の陰で喜んでいるに違いない。

 野球の力は偉大だ。

全仏オープンではボールガールをどのように選抜しているのか?2023年06月09日 18:08

 加藤未唯選手の混合ダブルス優勝で、先日のダブルス失格問題が再炎上しているらしい。  そこで、再度、加藤選手がボールガールに返球をした際の画像を見てみた。  沢松奈生子さんの解説では、その前のプレーで、加藤選手がバックハンドをミスしたため、バックで返球した際、無意識に力が入ったようだとのことである。それがボールガールまでノーバウンドで届いてしまった背景にあった。  しかし、よく見ると、ボールガールはその返球されたボールを加藤選手が打った時点からしっかり見ているのである。そして、体が強張り、身動きができなくなって頭だけ回して、後頭部にボールが当たったという状況である。  ボールガールは返球だけを受けるためにコート内にいるのではない。オンプレーの際もコート内にいるのである。即ち、もっと強い打ちそこないの打球が彼女を襲うことは十分可能性として考えておかなければならないということになる。サーブの球が間違って彼女を襲うこともある。その際彼女はまた固まってしまうのだろうか。  気になるのは、全仏オープン主催者のボールガールなど会場スタッフの選抜方法である。ボランティアだからといって安易にテニス好きの子どもたちを利用しているのではないのか。ちゃんと高速ボールに対応できるだけの身体能力をチェックしているのだろうか。  彼女はボールを頭に受けた後、暫く泣き続けていた。このような精神的にもひ弱で緊張しやすい子を安易に、何のテストもせず、選抜もせずに、時速100キロ超のボールが常に行きかうコートに立たせていたのではないのか。    主催者はそのような自身に不都合な問題にまで発展しないように加藤選手を失格にしたのではないか。  ボールガール、ボールボーイの選抜方法を質問したいところである。

野球やサッカーを生で視なくても良い理由2023年04月10日 12:16

 スポーツ中継ならなんでもそうだが、結果が分かってから見てもあまり面白くはない。生での緊張感を感じられないからだ。
 ただ、もうひとつだけ生で見たい理由がある。それは生だと自分が応援しているチーム、選手への祈りが通じた結果、勝利に貢献できるのではないかと思い込むことである。

 前者ならば、興奮できるので楽しいということになるが、世の中にはほかにも同じような緊張と興奮のアクティビティは多い。
 実は、後者の理由が生で見たいという真の理由であろう。

 しかし、ここで興ざめの話が出てくる。(誠に申し訳ない)
テレビ中継というものは時間遅れがある。真の生ではない。
それどころか、実は目に入ってくるものは全て過去のことなのである。光の速度は有限なので、目に入ったという時点ですでに過去のことを見ていることになる。真の生など存在しないのである。そこで祈って念を送っても時間遅れで選手には届いてしまう。なぜなら、念力であれ脳波であれ、光の速度を越えられるものは世の中には存在しない。即ち、応援という行為は、その現場でいても勝負の瞬間には意味がない行為である。

 だが、勝負の瞬間よりも一瞬前に状況を把握して声援を送ることは有効である。確かに、勝負の瞬間よりは一瞬早い時間での念によるものなのでピンボケになる可能性はあるが、ないよりは大分ましである。
 しかし、テレビの場合には生中継というのは錯覚である。どのくらい時間遅れがあるのかは放送関係者のみが分かることである。
 従って、本当に生に近い映像なのか、かなり遅れた映像なのかは視聴者には確認できない。それなら生で見る理由は無くなるはずではないか。

 このような興ざめのことを言うと視聴率が落ちるかもしれない。それでも、我々は錯覚の中に生きており、生放送は現在起こっていることだと信じて応援するのである。

 だが、冷静に考えれば、生で視なくてもひいきの選手を応援をし、念を事前に送ることはできるのである。前の晩に念を送っても、当日の真の生の一瞬前に送っても送ったという観点では同じことだからである。
 これこそが、大リーグ中継を早朝に起きてみる必要がない理由である。(今朝の寝坊の言い訳でした。)

バックカントリースノーボーダーの必携品2023年02月03日 05:18

 それは、雪山を歩くためのスノーシューとストックである。登山用品店には、手ごろなサイズのスノーシューと、折りたたみ式のスキー用ストックが置いてある。ネットにもあるが、できれば自分の手足にフィットするものを探したい。数万円で命が助かるなら安いものである。

最近、バックカントリーでのスノーボード中の遭難が増えている。スノーボードは深雪で特に楽しい。また、慣れればゲレンデよりも楽に滑ることができる。そこで、バックカントリーに踏み入りたくなるのはよく理解できる。

 しかし、一旦コースを間違え谷に入ると、登り返しが難しくなる。登ろうとして、ボードを外した途端、足が深雪に潜って、身動きが取れなくなる。
谷は日も当たらず、柔らかい雪のところが多いのである。スノーボードの表面積は
 30㎝×150㎝=4500㎠
程度であるが、靴の裏は
 10㎝×25㎝×2=500㎠
程度なので、ボードで10㎝潜る雪なら、ボードを脱いだ途端1m潜ることになる。即ち、身動きは取れない。従って、尾根まで戻ることは不可能となる。

 スキーの場合は、まだ、ストックを使って登り返すことは不可能ではない。(それでもスキーシールやスキーアイゼンは必携だが)

 スノーボードの場合、深雪の中をわずかの距離でも上るためには、雪の中で潜らないよう、スノーシューとストック(但しリングの大物もの)を用意しておく必要がある。それをザックに入れ、背負って滑ることである。

 ネットで欧米の高峰を空身で滑る動画がよく見られるが、日本の場合は、深雪のレベルが違う。登り返せないのである。

日本では、欧米の真似をして、地域差を考えないで大失敗をする例が多い。福島の原発事故も、竜巻を重視した米国の設計のままに建設し、津波に飲まれてしまったために起こった。

 自然を相手にするならば、原発であれ、遊びであれ地域差を良く考えて準備をする必要がある。

小林陵侑選手の強さの秘密ー自律訓練法?2023年01月22日 06:05

 スキージャンプWC札幌大会で、小林遼侑選手は2日続けて表彰台に立った。一日目は優勝、二日目は3位だが、共に2回目の大ジャンプによる逆転での表彰台である。
 ジャンプは一瞬のタイミングの取り方が結果を左右するので、心理が大きく影響するスポーツであるとはよく言われる。
 
 大倉山シャンツェは風が巻くため、良く競技が中断されるので、不安定な状況に選手たちが置かれることが多い。この予定通りに進まないというファクターが特に心理的な動揺につながる。

 小林選手はインタビューなどの応答を見ると特に心理的な安定性が強いと感じられる。常に平静で、気負いがまったくというほど見られない。その心理的な秘密を深堀してみる。

 気負いすぎる人の性格というものをネットで調べると、

 負けず嫌い、承認要求が強い、正確に予定通りに成し遂げたがる、といった、スポーツでは有利で必要な性格である。
 相手が人間ならば、このような気負い過ぎは多くの場合、有利に働く。
 
 しかし、これがジャンプでは裏目にでる。勝負の相手が、人間ではなく、刻々変化する、風や雪の状況など、自然環境なのである。自分では制御できない相手である。

 この場合、その状況に合わせて、自分が持つ最高のパフォーマンスを示す以外、最高の成績を残すことはできない。そして、そのためには、冷静に自分と周囲を見渡せる能力、即ち気負いがないことが必須になるというわけである。

 では、どのようにしたらそのような性格に自分を持っていけるのか。

 ネットでは、完全を目指すな、負けることもあると思う、他人から嫌われることも認めるなど、気負わない方法が掛かれているが、それでは、逆にスポーツでは勝負にならない。

 では、真の気負わない方法とは何か。

 それは、自律訓練法である。

 これは、ドイツのシュルツ博士が戦前に体系化した精神の安定のための自己訓練法であるが、禅の心理学的実践法ともいわれる。スポーツ選手が良く取り入れている方法でもある。あがり症の心理的な治療法としても使われる。

 手元に古い自律訓練法の本があった。河野良和著「自己催眠術」、氷川印刷、(1963)によれば、

 自己暗示により、身体、精神のリラックス状態を作るだけではなく、禅のような瞑想による無意識の開発まで可能と書かれている。当時は最初の東京オリンピックの直前だったが、自律訓練法がオリンピック選手の強化のためにも取り入れられていたことが記されている。

 小林選手も当然この訓練法はマスターしているはずである。そして、日本人選手の強みは、禅が子供の時からの宗教的な雰囲気の中で、無意識に体にしみ込んでいることであろう。海外選手にはない強みである。

 すべての成功の秘訣が自律訓練法にはある。

WCアルゼンチン―フランスPK戦Rによる失敗確率計算結果2022年12月20日 10:29

18日の記事に記載したように、過去のWCデータから、アルゼンチンーフランス戦はPK戦になる確率が高いことはある程度予測できたが、では、PK戦ではどちらが勝つと予想できただろうか。
 すでに結果が出ているので面白みは無いが、ポアソン回帰分析を用いて、過去のWCデータから計算してみた。
 ただし、PK戦そのものの回数が少なく、また、あまり古いデータも使えないので、1982年以降2018年までの両国のWCでのPK戦データを用いた。
 出典はhttps://worldcdb.com/
である。
 
 ポアソン回帰分析では、生起確率の少ない事象を対象とするので、ここでは、PK失敗数を調査した。また、延長戦までの合計得点が選手疲労をよび失敗確率が上がるだろうことを仮定し、失敗数は合計得点の関数であると仮定した。

関連するデータを整理すると以下のようになる。

         本戦合計得点  PKシュート数 失敗数
         (point120m) 

アルゼンチン     0       9        0
              1       8        2
              2       4        0

フランス         0       4     1
1       4     1
3       4     1


データ数が少なすぎるので信頼性はないが、一応、統計ソフトRでは両国の失敗確率が計算できるので、上記データで計算してみた。

 結果は以下の通りである。

アルゼンチン

Coefficients:
    Estimate  Std. Error  z value  Pr(>|z|)
(Intercept) -2.7081 1.1547 -2.345 0.019 *
point120m 0.4055 0.9128 0.444 0.657


フランス

Coefficients:
   Estimate     Std. Error   z value Pr(>|z|)
(Intercept) -1.386e+00 9.129e-01 -1.519 0.129
point120m -1.923e-16 7.071e-01 0.000 1.000


(注)本データの意味等は11月23日記載テキスト参照。

本データより、両チームの本戦得点3点における4本シュート時の予測失敗数を計算すると、

アルゼンチン:0.900
フランス   :1.000(平均値と同じ)

となった。
もう少しデータ数が多ければ信頼性があがるだろうが、それでもWCの過去データの統計処理によりアルゼンチン優位という予測は出来たはずである。