ポアソン分布解と波動関数の相似性について2024年11月09日 07:54

 統計論におけるポアソン分布の母数λ(単位時間当たりの事象の平均回数)を、その分布の要因となる独立変数と各偏微分係数の積和ととり、その自然関数を取って評価することが一般的である。これは自然関数とすることで、母数が非不値であること、即ち、確率が必ず正値になることが保証できる。なぜなら、自然関数exp(x)は実数xに対し常に正値を与えるからである。

一方、量子論における波動関数は同じく自然関数を用い、exp(iΘ)で表される。ここでiは虚数単位である。オイラーの公式により、これはsin(Θ)+icos(Θ)と同じであり、波動関数がsin波とcos波の合計であることを保証している。

 この二つの項(sin関数とcos関数)は、一方が空間依存の波、他方が時間依存の波である。即ち、虚数単位を用いることで、波動関数が空間依存の周期的な波と時間依存の周期的な波の重ね合わせであることを保証している。また、波動関数の2乗が波動関数に対応する粒子の、ある空間、時間での存在確率を表せる。(虚数の自乗が実数になるため)。

 即ち、ポアソン分布が対象とする事象は、サッカーの試合ごとの得点分布のような希少事象であるが、この実世界の確率分布が実数の自然関数で表される。一方、電子や光子などの目で見えない粒子の波動関数という理論的確率分布を表す関数が虚数の自然関数で表されるという事実は、自然関数が実世界のみならず、量子論における理論的世界の本質を表しているということになる。この自然関数の関与は直感的にも偶然の相関とは思えない。

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