簡単で有効な逆走対策案2023年10月02日 15:58

 NEXCO東日本のサイトでは逆走対策として、HPに示されている方策はすべて出入口とか標識のある場所などの特定のスポットでの逆走防止表示である。

 しかし、逆走しているということは、本人がこれで正しい方向に向かっているという思い込んで、そのスポットを通過して運転を継続しているのである。

 この間違いを運転中に常に認識させる方法がある。
それは、非常に簡単で、道路そのものを左右非対称に作ることである。

 最も簡単な具体的な方法は、車線の区切りマークを非対称に作ることである。
 現在、車線分離のための塗装色はすべて白色である。これを次のように変える。
(1)最も中央分離帯寄りの車線右側の色を黄色にする。
(2)追い越し車線と走行車線の分離線を黄色と白が交互に現れる線に変える。
(3)左側の線は従来通りの白線にする。

これだけである。2車線の道路なら(2)は現状通りの白のままでよい。
このようにすれば、どの車線を走っている最中でも、逆走しているかどうかが運転者には認識できる。
(これがわからない運転者なら免許を取り上げるべきだろう。)

 高速の出入り口は上記の(1)のようにすれば、注意を促すまでもなく、その通路が進入してよい道路がどうかは標識がなくても分かる。

即ち、常に黄色の濃い側を右側にして走っていなければ逆走しているということが認識できるので、思い込みは防げる。

 上記の案の実現には道交法の変更や運転者への教育が必要かもしれないが、費用という点では現状と大きな差はないであろう。

 このような簡単な案が実現できない理由は何があるのだろうか。

 実は、この案はオリジナルではない。米国のある動画を見ていたら、あるパーキングへの進入路の側帯の色が左右で違っていたのである。

 米国でやっていることが日本でできないことはないだろう。

エクセル記憶法2023年09月01日 02:16

高齢者講習では無意味な記憶テストがあるらしい。無意味な事物の記憶には、無理やり二つの事物を結合した場面を想像するのが定番の記憶法である。これを繰り返して複数の事物を順に記憶、想起出来るようになる。

しかし、この方法には、一つ問題がある。どうしても自然な結合が想像出来ないので時間がかかる場合があるのである。

ここでこの場合は、無理に結合せず、一番最初の事物の隣にその事物が置かれている場面を想像する。これは簡単にイメージ出来るので時間が掛からない。このように縦系列の結合が切れたら、最初の事物の横に置かれたイメージを繰り返せば、数十の無関係な事物の記憶も容易に出来る。

この縦横配置をエクセル記憶法と呼んでみた。パソコンは持ち込めなさそうだが、スマホ持ち込みカンニング防止は出来ているのだろうか?

スマホ充電器によるバネ指症状発生疑惑2023年08月12日 19:08

 先日、長時間車を運転した際、突然右手の中指に痛みを感じ、指が硬直した状態になった。その後、帰宅した翌日も運転した途端に同じ個所が痛み出し、バネ指のような症状で、関節から音が出るとともに勝手に曲がったり、伸びたりした。

 それから三日後、同じ車を運転して、直ぐに同じ症状がでた。

 その時、気が付いたのである。この車のハンドルの右側に、スマホホルダーを兼ねた非接触型スマホ充電装置があり、電源が入れっぱなしであったこと、それが、右手から5㎝程度の距離に配置されていることをである。このスマホ充電装置からの電磁波が、右手中指の間接に作用し、痛みと誤動作の原因になったに違いない。

 そこで早速電源を切り、充電装置から電磁波がでないようにした。そしたら、右手中指の違和感が消えたのである。

 最初に右手中指の不調に気が付いたときは、前夜飲みすぎていたので、昔飲みすぎ後に感じたように中風気味になったのだろうと思い込んでいた。そして、酒を多少は控えようかなとも考えていたのである。

 しかし、スマホ充電装置の電源を切ったとたんに中指の不調が消えたのである。これは酒の影響も多少はあったのかもしれないが、主犯はスマホ充電装置からの電磁波だろう。

 いつもはスマホフォルダーとして、スマホを充電装置と右手の間に配置しているが、最初に痛みを感じたときも、今日もスマホはポケットにしまい込んだままで、電磁波をもろに右手の甲で受けていたのである。

 イージス艦は電磁波を発車する時にはアンテナの前から人員を排除するそうである。非接触型充電装置も人体を近づけると何らかの影響があるということである。もろに充電装置からの電磁波を受けないよう、注意が必要である。

 ヒトが最初に非接触型充電装置と接触したのは約10年前からであろう。まだまだこのような強力な電磁波に免疫は獲得していない。ある程度免疫を獲得している電離放射線よりも強力な電磁波のほうが注意が必要だ。

オートクルーズのある弱点2023年08月09日 09:32

 車種にもよるはずだが、先日高速で予測外の事態でヒヤッとした。
先行車を余裕をもって追従していた時、その先行車が車線変更をしたので、私の車は加速を始めた。その瞬間、右側からバイクが私の車の前に割り込んできた。そして、わずか数メートルまで接近した。

 バイクは私の車が急加速するとは予測せず、空いたスペースに割り込んできたのである。一方、私の車は最高速度を高めに設定していたためか、あるいはもともと加速性能だけは良かったためか、急加速を始めたのである。そして、ヒヤッとするほどの距離までバイクと近づいた。

 幸いバイクの加速性能のほうが良かったから接触しなかっただけである。仮に、某大型バイクのような普通の加速性能のバイクであれば事故っていただろう。

 この車は結構うれているはずだが、バイクの割り込みをAIに組み込んではいないであろう。これが考慮されていれば加速はしなかったはずだ。AIは人間よりもタイムラグが大きいのであまり信用してはいけない。

シーサイドラインと自動運転車の事故責任2023年06月15日 12:52

 Yahooニュースによれば、2019年に起こった横浜シーサイドラインの逆走事故(16人負傷)について、設計・製造過程で過失があったとして、関係会社の3人が書類送検されたとのことである。

 これは国土交通省の運輸安全委員会の報告では、ターミナルの新杉田駅に到着した際、列車の連結部で断線が起こっており、駅からの転換指令が社内制御装置に伝わっていなかったということで、設計製造ブロセスで安全性の検証が十分行われていなかったとも記載されているらしい。

 しかし、ちょっと待ってほしい。より大きな責任があるのは、国土交通省の方なのではないか。国土交通省が許可したから運行が可能になったのではないのか。

 運行開始は1989年である。事故まですでに30年経過している。30年前の基本設計システムや経年劣化の責任を設計製造会社の担当者が取らされているのは明らかに問題がある。

 まずは、国土交通省の認可、審査、監督責任が問われるべきであろう。次は、30年間も運行管理を続けてきたシーサイドライン会社の関係者が十分な点検を続けてきたのかという運行管理者責任だろう。その次ぐらいが設計製造責任であろう。

 常識的に考えてみてもらいたい。30年前に購入・設計された自動車があったとして、その30年後の経年劣化による交通事故の責任を、その車の設計、製造責任者に問えるのもなのだろうか。車であれ、公共交通機関であれ、車検は何のためにあるのか。運行許可は何だったのか。国土交通省と神奈川県警はどこかで忖度しあっているのではないかとも疑いたくなるニュースだ。

 そして、自動運転自動車の設計製造担当の頭の良い者はこのニュースを聞いて、30年後の我が身を考え、みな転職を考えだすのではないだろうか。もう少し分かり易く言えば、今回の神奈川県警の対応は、日本の自動車産業の将来=日本の製造業の将来を潰す可能性もある過ちなのではないだろうか。これが極端な意見なのか実際にそうなのか、現役の設計製造担当に尋ねてみたいところだ。

レクサスのクラクションとゼレンスキー大統領訪日2023年05月21日 09:14

 今朝、ガソリンスタンドの前を歩いていたら、小さなクラクションの音の後、男性の怒鳴り声が聞こえた。振り返ると、小型車の前輪の横で空気圧調整をしていた男性に対し、ぎりぎり横をすり抜けようとしたレクサスが警告のクラクションを鳴らしたらしい。小型車の前の男性は、後ろから突然鳴らされて驚き、レクサスに向かって怒鳴ったという事態である。
 
 よくある場面である。しかし、このような場面はいつまでたってもなくならない。まるで戦争のようなものである。このコミュニケーションの行き違いはどこから来るのだろうか。

 小型車の男性は、普通に空気圧調整をしていた。そこに突然、クラクションを背中から鳴らされたら、勝手にしやがれというわけにはいかない。驚いてしまう。それが、ましてレクサスだったら、見下されたように気分も多少は生じるだろう。
 レクサスの運転手は、危険を感じたのなら、窓を開けて一言「すみません。通ります」といえば良かったのである。それが面倒なら、この時代、SIRIかGOOGLEに頼んで、代わって発声するような装置もつけられたであろう。

 それができなかったのが、プーチン大統領である。NATOの拡大圧力の危険を感じ、西側に警告する(=クラクションを鳴らす)つもりでキエフに進行してみたが、大規模な戦争状態に突入してしまい、引き返せなくなった。
 
 このような間接的な警報などというコミュニケーション手段の難しさに気づき、口頭での対面での会議の重要性を認識して、暗殺という危険を冒して核国首脳と直接対話をするために来日したのが、ゼレンスキー大統領である。

 ちょっとしたコミュニケーションの能力の差が、世界が戦争になるか、平和になるかを決めることになる。

 今や、AIが瞬間的に通訳してくれる時代である。変なプライドを捨てて、どんな状況でも正確なコミュニケーションをできるように学ぶ必要がある。それが、ひいては世界平和につながると思う。

花粉症、ディーゼル排気とホルミシスの関係性2023年05月13日 11:40

 嵯峨井勝著「PM2.5,危惧される健康への影響」本の泉社(2014)によれば、
 国立環境研究所での動物実験で分かった健康影響とその作用メカニズムとして、以下の話が出ている。 いわゆる点鼻投与実験で、アレルゲン (OA、 卵の白身のタンパク質) 単独投与あるいは DEP(ディーゼル排気粒子) 単独投与ではアレルギー反応の指標である IgE抗体価は検出限界 以下だったが、両者を併用投与するとほぼ100 倍にも増えたと報告されている。
 マクロファージはアレルゲンとして受け取った情報をT細胞を介してB細胞 (B リンパ球)に伝え、直ちに異物と特異的に反応するIgE抗体を大量に作れと命令する。 IgE抗体は、肥満細胞の表面にある受容体に結合します。 この状態のところへ2度目に入ってきた抗原がアレルゲン IgE の頭の部分に結合すると肥満細胞は活性化され、 PAF、 LTB4、 ECF-A などの化学物質が放出されクシャ ミ、鼻水、鼻詰まりなどのアレルギー反応を引き起こす。
 さらに、 PAF、 LTB4、 ECF-Aなどは白血球の一種である好酸球にも作用し、 より多くのアレルギー反応 を引き起こします。スギなどの花粉は30~50μm と非常に大きいので鼻腔で引っか かり、気道や肺には入らない。 そのため、 症状は目や鼻の粘膜に限ら れるのです。 一方、カビやダニの死骸などはPM2.5なみの大きさなの で気道の奥まで侵入して気管支喘息を引き起こす。

 ということである。かなり複雑な機序だが、DEPとスギ花粉が同時に取り込まれることで、花粉症が発症し、DEPとPM2.5物質が同時に吸入されると気管支喘息が発症することになる。

 最近のクリーンディーゼルの排気ガス中のDEPは粒子が細かいので花粉症をより引き起こしているのかもしれない。数十年前は、奥多摩などの山林地帯でのスギ花粉症発症は少なかったとのことであるが、今は都会との差が小さくなっているようだ。車社会の進展や中国の大気汚染の影響なのかもしれない。

 ところで、この本の別の個所に、自動車研究所で行われた、DEPを薄めた場合の動物実験結果が示されている。
 
 この実験では、0.01μg という、 環境研究所で行った実験で用いたアレルゲンの100分の1と言う極めて微量のアレルゲンを2 年間に渡って繰り返し投与している。著者によれば、これは、 結果的に減感作療法 を行ったことになり、 喘息にならないようにする治療実験をしたことになる。 それに対し、環境研究所の実験は、 1μg と いう通常の実験で用いられている量のアレルゲンを投与する実験だったので、 喘息の基本病態が発現したとのことである。

 この自動車研究所の実験は、薄めた物質が逆に免疫機能を強める、ワクチンのような効果を示していると思われる。ある意味では、放射線ホルミシスのようなものとも共通している。ホルミシスは、生体に有害だと思われる物理化学的な作用を、微少量長期的に投与することで逆に免疫機能が強化されるもので、放射線ホルミシスに関しては、がんの発生確率が被ばくしていない場合よりも下がること可能性を示したものである。

 ICRP(国際放射線防護委員会)の被ばく防護基準では、放射線ホルミシス仮説とは逆に、閾値無し仮説を支持しているし、そのICRP基準で日本の放射線関係法規も作成されている。しかし、ICRP基準のベースは広島・長崎の一回きりの被ばくデータである。上記のような長時間低量被ばくとは状況が大きく異なる。このような被ばく状況での閾値やホルミシス効果の有無を早急に解明する必要がある。

高速道路での立ち往生を防ぐ方策2023年01月26日 03:42

 また、高速道路の数か所で10キロを超える立ち往生が生じた。一部救急車もでるような非常事態である。更に高齢化社会になった場合、電気自動車であったとしても、解決できない状況は今後、何度も生じる。

 これを防ぐのは容易ではないが、最も可能性く、比較的容易なのは、高速道路に数キロおきに出口を設置することではないだろうか。

 現在、高速道路のICは約2000か所、総延長は約9000キロなので、
平均5キロおきにあるはずだが、中央分離帯で分離されていることを考慮すると、10キロおきになる。今回の立ち往生長さと同等だ。

 10キロは2時間歩かなければならない距離である。雪道なら3時間はかかる。

 この距離を短くしたい。その方策は比較的簡単である。

「中央分離帯を1キロごとに外せるようにする。」

中央分離帯を外せるようにしておけば、立ち往生発生区間の反対側を通行止めにし、スタック車両の後ろから中央分離帯をまたいで逆走させればよいだけである。

 これなら比較的簡単で、多少の工事はいるが、今すぐにでも実施可能だろう。



 長期的には、このようなやや変則的な運用に頼らない方法がある。
それは、

「高速道路の非常用出口を原則2キロおきに設置する。」

という方策である。

 この非常用出口は上り、下りの一方だけでよい。

 この非常用出口は通常は閉鎖されていて、出入りは出来ないようにする。今回のような天気予報で積雪が予想されている場合のみ出口が利用できるようにする。

 2キロおきならば全国で約4000か所であり、出口専用、片側のみなので、実質1000か所の整備で済む。

 この非常用出口をどう利用するかがポイントとなる。

 降雪で立ち往生の場合、その前に、急激な降雪量の増加がある。
即ち、1時間当たり5センチ程度の積雪である。このような状態になったら、入り口は閉鎖し、高速道路上の車両は全て、この非常用出口から出るよう指示する。

 仮にスタック車両があっても、立ち往生の最大距離は2キロである。最後尾車両から順にバックで戻り、非常用出口からでることで、積雪量増大前に高速道路上から脱出できる。

 非常用なので、通常は利用されず、近隣住民の反対も少ないだろう。また、一般道路への接続道路は山間部を除けばそれほど長くなくて済む。
 山間地は上記の中央分離帯を外して逆走脱出でも対応可能だろう。

踏み間違い事故におけるイベントデータレコーダーと足元ドラレコの差2023年01月09日 12:58

 イベントデータレコーダーは車の運航状況に関わる様々なデータを記録している、飛行機事故で言えばブラックボックスのような機能を有する記録装置である。事故時の車の状態を調べることができる。
 一方、足元ドラレコは足元の画像を撮影して、事故時の映像を記録できる装置である。(恐らくまだ一般には発売されていないだろう。)

 最近、再度、高齢者によるアクセル、ブレーキ踏み間違い事故が何件か発生した。この問題に関し、以前にもちょっと触れたが、あるディーラーとのハイブリッド車での異常事象に関する議論を思い出した。

 ネットの一部では、事故時における客観的証拠として、足元ドラレコの開発を推奨しているものがある。

 これに対し、すでに主要メーカーではイベントデータレコーダーが設置されているのだから足元ドラレコは不要だという意見もある。

 私のハイブリッド車の異常事象は、スタートボタンを押した際に、エンジンが高回転となり、ブレーキペダルから足を離そうとした瞬間に急速に発進しようとしたものであった。それが1か月の間に2回ほど生じた。

 これは車の異常ではないかと思いディーラーに持って行ってイベントデータレコーダーを含め、検査してもらった結果、回答は、ブレーキとアクセルの2重踏みというものだった。

 昔、マニュアル車で急速発進するために、トゥーアンドヒールという足を斜めにして2重踏みをするテクニックがあったが、それと同じ状態が2回測定されたというものである。
 確かに、発進時にエンジンが高回転ならば、アクセルを踏んでいるとイベントデータレコーダーは解釈するのであろう。

 ディーラーの工場責任者に「ではその所見を書面にしてくれ」と頼んだがそれは拒否された。
 仕方なく、その車はすぐに手放した。どこかの裁判事故みたいな高齢者の踏み間違い事故と同じになる事態を避けられるのであれば、車など安いとものだ考えた。

 仮にその車が、アクセルが踏まれたことを機械的なリレーで検知しているとしても、そのリレーが故障して接触不良ならば、イベントデータレコーダーの事後解釈は間違ってしまう。しかし、工場責任者の見解に反論できるだけの客観的証拠はこちらも持ち合わせていなかった。

 このような場合、足元ドラレコがあれば、実際に運転者の足がアクセルに触れているかどうかがはっきりできる。アナログではあるが、イベントデータレコーダーの解釈が信頼できないという客観的な証拠となり得ると今では思う。

 メーカーや国交省は困るかもしれないが、運転の邪魔にならない小型で安価なカメラが普及している現在、本当に踏み間違いなのか、車側の問題なのかより明確にできる足元ドラレコをオプションで設置できるよう法改正すべき状況になっていると思う。

 今後も高齢者による踏み間違い事故?は増える。池袋事故のような長期裁判を防ぐ意味でも、また、安全装置の多重化という意味でもこのような装置の開発と設置、法改正が望まれる。

マニュアルモードの方がスリップが防げるわけ2022年12月12日 07:09

 あるイタリアの知人が、アルプス越えでスキーに行くのに、ノーマルタイヤでチェーン無しでもOKだという。何故か。
 当時、欧州車はマニュアルが普通だった。それが理由だろう。
 マニュアル車はエンジンとタイヤが常に直結している。即ち、加速しているか、エンジンブレーキが掛かっているかのどちらかという状態にコントロールができるわけである。
 加速しているときは常にタイヤから雪面に後ろ向きの力がかかる。そのため、坂道を登っているのと同様にスリップしにくい。(急坂ではスリップすることになるが、それ以外ではスリップしにくい。)
 エンジンブレーキが掛かった状態とはどういう状態か。
 これは、タイヤに前向きの方向(転がる方向と逆方向)に力がかかる状態である。即ち、車体の減速加速度による力が、シリンダー内のガス圧縮力に変換され、タイヤを通して雪面に前向きの力を与える状態になる。この状態も雪面にタイヤを押し付けていることになるのでスリップしにくいことになる。
 これら二つの中間の状態、即ち、加速も減速もしない状態が一番スリップしやすい。それは平坦な直線路で行えばよい。
 多分、このようなテクニックでノーマルタイヤの雪道走行が可能になっているのであろう。

 幸い、今所有している車は、マニュアルモードが付いている。エンジンとタイヤが直結状態にできるはずである。今度雪道を走る際はマニュアルモードを多用しようと思う。

 このような走行は氷結路ではどの程度有効なのだろうか。
 以前、富士山の氷結路で、車体姿勢装置の付いた四駆のスタッドレスでスピンしたことがある。完全氷結の場合はどうやってもスリップするそうだ。
 そのような路面では旭川市の市街地のようにスタッドレスでも、平坦地であっても低速走行する以外に解はないように思う。ただ、マニュアルならノーマルでもスリップしにくいとは思うが、交通違反になるので、スタッドレスでマニュアルというのが最適解ということだろう。
 そのために、今からマニュアル運転になれておく必要はある。

 EVの場合は、アクセルを緩めた場合に自動的に回生発電ができるような仕組みになっているのだろうか。昔の千代田線では回生ブレーキが効きすぎて乗り心地は最悪だった。EVも雪道モードを付ける必要があると思う。