広島原爆の入市被爆者70年後の体内からウラン検出2026年04月20日 04:32

4/19のNBC長崎放送の報道によると「広島で入市被爆し70年後に亡くなった女性の体内から、死後原爆由来の放射線が検出され、さらにその周辺で「デスボール」と名付けられた細胞の空洞が確認されたことが長崎大学の研究でわかった」そうである。

 この患者は爆発の瞬間は市外におり、その2日後に広島市内に入り、爆発ののち上空から降下したウランの燃え残りを吸入したと考えられる。原爆内の約9割のウランは大気中に核分裂しないまま拡散したと言われているので十分ありうる想定である。

 広島の放射線影響研究所(RERF)は、原爆による被ばく者のがん発症者の調査データを独占的に管理しており、各国の被ばく制限に関わる放射線被ばく基準のベースとなっているLSS(LifeSpanStudy,寿命研究)を長年行っている。最近のLSS研究報告は2009年になされている。これはLSS-2009と呼ばれている。

 このLSS-2009研究では、爆発の瞬間に市外にいた住民は被ばく者ではなく、NIC(NotInCity)と分類され、市内にいた被ばく者のがん発症例のコントロール(比較対象者)として扱われている。

 問題はこの患者がLSS-14でがん発症事例に含まれているのかどうかで被ばくによるがん発症確率が変わることになる。

 現在LSS-2009データは、RERFから非公開の扱いになっている。なぜそうしたかは不明確なままである。仮に一事例であれ、この患者の事例が現在の法律にどのように反映されているのか第三者が検証する手段は断たれている。

 RERFは日米両国政府の資金で運用されているのだが、このような事例による現在の法規制基準への影響確認のためにも、LSSデータの速やかな再公開が望まれる。