H家の歴史2019年06月10日 20:07

明治初期の山形。
H家の祖父は旧家に婿入りした。結婚した祖母には旧家の若奥様としての安定した生活が保障されるはずであった。
しかし、祖父は狭い山形の地には安住できず、婿の立場にも嫌気がさしていた。ある日、一山当てようと蔵王を越えた。
当時、妻の座は弱く、祖母はいやいやながらついていった。
そして、妹夫婦が本家を継ぐこととなった。
祖父は宮城県O町で古物商を開き、当時の日露戦争での金属特需に乗じて人財産を作ることができた。しかし、祖母は祖父を生涯嫌うこととなった。その子、HJJは両親の不仲に辟易していた。古物商を継ぐことを嫌い、家をでた。O町から仙台にでて、菓子職人に弟子入りした。
そして、独立し、H菓子店をひらくこととなった。そのころ、祖父は娘夫婦に古物商の経営を譲り、夫婦で仙台の長男の家に住むこととなった。しかし、祖母は祖父と一緒に居たくないため、たびたびO町の娘夫婦の家に滞在することとなった。(続く)