積極的な寝返りによる鼻詰まりの解消法2023年05月04日 04:32

 顔のすぐ裏側にあり、鼻の左右に縦に4つずつ、計8個並んでいる副鼻腔から主鼻腔に連通する孔は各々1か所しかない。
 従って、睡眠中に、副鼻腔内に溜まった膿を主鼻腔に排出するには、この連通孔の向きを鉛直方向に向けることが必要になる。
 そのためには、詰まったほうの鼻が上向きになるよう顔の角度を変える、即ち、寝返りをうつことである。

 実際、睡眠中に鼻詰まりを感じた場合、詰まったほうの鼻を上方にむけてしばらく経つと鼻が通るようになる。
 時間をかけずに、すぐに鼻を通すためには、反対側の鼻孔を塞ぎながら、その鼻をかむことである。詰まったほうの主鼻腔に気流が生じ、副鼻腔よりも負圧になるので、副鼻腔から膿が主鼻腔に流れやすくなる。(なお、鼻の周りを蒸しタオルなどで暖めたり、指圧により外側から副鼻腔を構成する軟骨部を押すことでも副鼻腔内の空気圧力が高まり、膿を排出する助けになる。)

 その状態でしばらく経つと副鼻腔内の膿が流れ出て鼻がつうじるようになる。

 以前、鼻呼吸は左右どちらかで行われており、数分ごとに変わると聞いたことがある。これは起きているときは有効だが、寝ているときは下向きの鼻腔では呼吸がしにくい。その結果、下向き方向の副鼻腔は膿が溜まりやすく鼻詰まりになり易い。

 これを解消するには、できるだけ自然に寝返りを打ちやすい枕にする必要がある。それでも鼻が詰まって目覚めてしまった場合には、上記のような意識的な寝返りにより、鼻詰まりの解消が期待できる。

 なお、流下した膿は咽頭付近に滞留するので、随時うがいをしたほうが良いだろう。