プラセボと放射線プラセボ2023年11月06日 09:52

https://answers.ten-navi.com/dictionary/cat04/3071/
によれば
「プラセボ効果とはプラシーボ効果の別称で、有効成分が含まれていない薬剤(偽薬、プラセボともいわれる)によって、症状の改善や副作用の出現が見られること。 偽薬効果ともいわれる。 プラセボ効果が起こる理由は明らかになっていないが、暗示や自然治癒力などが背景にあると考えられている。」

米国には、医療費高騰を抑えるにはこのプラセボ効果を利用するのが重要だとの提言、論文もある。

 同様に放射線プラセボというものも考えられる。放射線の心理的効果によりがんなどの疾患が発生するかもしれないと不安になり身体的に影響が現れる事である。

 しかし、佐渡敏彦「放射線と免疫・ストレス・がん」、医療科学社P.474によれば、

 「現在までにチェルノブイリ原発事故の被災者について得られた放射線の被ばくによる健康影響については、放射線の直接的な影響より心理的なストレスや生活習慣の変化による影響のほうが大きく、しかもその影響は発がんリスクよりは、むしろ精神医学的な影響に起因する健康障害のほうが大きいように思われる。 原発事故の被災者については事故発生後かなり早い段階から精神医学的影響が注目されているが少なくとも、事故発生後25年が経過した現時点までは、精神医学的な問題をかかえている集団でがんの発生率が増加したという報告はない。 私の考えでは、原発事故周辺で懸念されるのは、恐らく、すでに高い自然発生率を示す発がんリスクがさらに増加するというよりは、心理的な不安ストレスによるアロスタティック負荷(長期的な生理学的ストレスにより蓄積された悪影響や消耗状態)へのさまざまな健康障害のリスクが増える可能性である。」

と否定的に記載されてはいる。
しかし、発がんの原因というものは現在の医学では明確な説明ができないことが多い。
 放射線プラセボ、即ち、放射線を被ばくしたと感じた住民がうつなどの精神的影響によりがんを発症する可能性も考えられる。

この放射線プラセボともいうべき事態を防ぐには、放射線に対する正しい知識の普及が大切だと思う。特に、基準の根拠があいまいなLNT仮説による様々な被ばく基準や規制の中で生活してきた日本人の大部分は、福島のイノシシ等と同様にヒトも放射能を体内に保持していることすら理解してはいない。

放射線プラセボを防ぐための様々な知識が一般化するには三世代くらいはかかるかもしれないが、生物学の知識とともに環境や地球の知識も十分に習得されなければならない。

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