広島・長崎被ばく者のがん発生率の男女差はどこから来ているのか? ― 2024年08月08日 09:39
昨日は広島・長崎の被ばく者の男性について比較したが、女性についてはどうなっているのかを同様に検討してみた。
両市の女性被ばく生存者の固形がん発症リスクとERR線量偏回帰係数の関係
線量範囲 ERR線量偏回帰係数 解析精度
(mGy) ERR /Gy p-values
広島 長崎 広島 長崎
5-20 -9.352 21.446 1.25E-02 2.76E-02
5-40 -4.110 6.1756 2.68E-02 1.13E-01
5-60 -1.375 7.1007 2.46E-01 1.38E-02
5-80 -0.595 6.2842 5.06E-01 6.31E-03
5-100 -0.525 4.7993 4.56E-01 1.33E-02
5-125 -0.801 3.6608 1.38E-01 1.99E-02
5-150 -0.119 2.9700 7.94E-01 2.46E-02
5-175 0.094 1.91567 8.15E-01 7.68E-02
5-200 -0.105 2.20485 7.61E-01 2.65E-02
5-250 0.269 1.76961 3.75E-01 2.46E-02
5-300 0.332 1.63161 1.95E-01 1.11E-02
5-500 0.449 1.33323 7.99E-03 1.04E-03
5-750 0.578 0.93681 1.22E-05 1.67E-04
5-1000 0.662 0.99066 1.19E-08 5.84E-07
5-1250 0.767 0.93179 1.56E-12 9.18E-08
5-1500 0.808 0.88846 <2e-16 1.28E-08
5-1750 0.843 0.9074 <2e-16 2.92E-09
5-2000 0.882 0.94119 <2e-16 3.26E-10
5-2500 0.919 0.84441 <2e-16 3.23E-10
5-3000 0.907 0.79435 <2e-16 4.20E-10
5-3400 0.899 0.80441 <2e-16 2.72E-10
上記表からは、男性と異なり、女性ではERR係数が負から正になる閾値は広島では150mGy付近で、長崎ではしきい値はない。
女性でも広島と長崎の差は、昨日の表と同様長崎が200mGy程度は小さな値となる。
女性が男性より瞬間被ばくに弱いのは、人類史的には狩猟生活が長かったので、男性が太陽フレアによる瞬間被ばくの経験が長かったたため、免疫機能が働きやすいということなのかもしれない。
下記サイトによれば、発がん抑制に関係するインターロイキンの生成を女性ホルモンが複雑に制御するらしい。
https://urawasanatorium.com/2024/07/28/suuryou1/
女性CAが太陽フレアなど宇宙線の影響を特に受けやすいのもこのホルモンの影響によるものなのかもしれない。
https://www.cnn.co.jp/world/35121532.html
しかし、男性、女性ともに、がん発生しきい値が広島にくらべ、長崎のほうが200mGyほど低くなっているのは、ホルモンでは説明がつかない。両市ともに発達した都市部であり、食生活も同等であったろうし、人種系統も差があるとは思えない。
考えられる理由は、2つある。
(1)ウラン原爆とプルトニウム原爆の差
(2)米国側による被ばく線量評価の両市間での系統的な差を生じるミス
(1)については、Weinberg&Wigner,"Physical Theory of Neutron Chain Reactors",Chicago Press,p.138ではU-235とPu-239の差はα値(中性子捕獲と核分裂反応の比)以外は等価であるとしており、今問題になる即発ガンマ線数も差はないことになる。
従って、(2)の米国側での両市の被ばく線量評価に系統的な差を生じるミスがあって、このような男女の差が両市のがん発生率リスクの原因となっている可能性が大きいと考えられる。
何しろ、両市の原爆被ばくにおける線源評価は米国側の専有事項であり、基本的に詳細なチェックは受けていないし、現在も詳細は軍事機密という名目で公開されていない。
LittleBoyとFatmanの爆発前の構造はWIkipediaである程度分かるが、この核分裂物質の内、実際に核分裂したのは10~20%のみであり、しかもその時の構造破壊状況は全く公開されていない。それこそが、ガンマ線が原爆内でどの程度遮へいされたのかを決める条件であり、日本側が現在評価しようとしてもできない壁になっている。
このような疑問だらけの被ばく量評価とがん発生率をもとに、ICRPの遮へい基準やそれに従った各国の遮へい基準が今も施行され、信じられて、福島事故や使用済み燃料最終処分での被ばく制限条件に用いられていることは広島・長崎の悲劇と同様に悲しむべきことである。
米側に早急に詳細を明らかにするよう要求すべきだろう。
両市の女性被ばく生存者の固形がん発症リスクとERR線量偏回帰係数の関係
線量範囲 ERR線量偏回帰係数 解析精度
(mGy) ERR /Gy p-values
広島 長崎 広島 長崎
5-20 -9.352 21.446 1.25E-02 2.76E-02
5-40 -4.110 6.1756 2.68E-02 1.13E-01
5-60 -1.375 7.1007 2.46E-01 1.38E-02
5-80 -0.595 6.2842 5.06E-01 6.31E-03
5-100 -0.525 4.7993 4.56E-01 1.33E-02
5-125 -0.801 3.6608 1.38E-01 1.99E-02
5-150 -0.119 2.9700 7.94E-01 2.46E-02
5-175 0.094 1.91567 8.15E-01 7.68E-02
5-200 -0.105 2.20485 7.61E-01 2.65E-02
5-250 0.269 1.76961 3.75E-01 2.46E-02
5-300 0.332 1.63161 1.95E-01 1.11E-02
5-500 0.449 1.33323 7.99E-03 1.04E-03
5-750 0.578 0.93681 1.22E-05 1.67E-04
5-1000 0.662 0.99066 1.19E-08 5.84E-07
5-1250 0.767 0.93179 1.56E-12 9.18E-08
5-1500 0.808 0.88846 <2e-16 1.28E-08
5-1750 0.843 0.9074 <2e-16 2.92E-09
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5-2500 0.919 0.84441 <2e-16 3.23E-10
5-3000 0.907 0.79435 <2e-16 4.20E-10
5-3400 0.899 0.80441 <2e-16 2.72E-10
上記表からは、男性と異なり、女性ではERR係数が負から正になる閾値は広島では150mGy付近で、長崎ではしきい値はない。
女性でも広島と長崎の差は、昨日の表と同様長崎が200mGy程度は小さな値となる。
女性が男性より瞬間被ばくに弱いのは、人類史的には狩猟生活が長かったので、男性が太陽フレアによる瞬間被ばくの経験が長かったたため、免疫機能が働きやすいということなのかもしれない。
下記サイトによれば、発がん抑制に関係するインターロイキンの生成を女性ホルモンが複雑に制御するらしい。
https://urawasanatorium.com/2024/07/28/suuryou1/
女性CAが太陽フレアなど宇宙線の影響を特に受けやすいのもこのホルモンの影響によるものなのかもしれない。
https://www.cnn.co.jp/world/35121532.html
しかし、男性、女性ともに、がん発生しきい値が広島にくらべ、長崎のほうが200mGyほど低くなっているのは、ホルモンでは説明がつかない。両市ともに発達した都市部であり、食生活も同等であったろうし、人種系統も差があるとは思えない。
考えられる理由は、2つある。
(1)ウラン原爆とプルトニウム原爆の差
(2)米国側による被ばく線量評価の両市間での系統的な差を生じるミス
(1)については、Weinberg&Wigner,"Physical Theory of Neutron Chain Reactors",Chicago Press,p.138ではU-235とPu-239の差はα値(中性子捕獲と核分裂反応の比)以外は等価であるとしており、今問題になる即発ガンマ線数も差はないことになる。
従って、(2)の米国側での両市の被ばく線量評価に系統的な差を生じるミスがあって、このような男女の差が両市のがん発生率リスクの原因となっている可能性が大きいと考えられる。
何しろ、両市の原爆被ばくにおける線源評価は米国側の専有事項であり、基本的に詳細なチェックは受けていないし、現在も詳細は軍事機密という名目で公開されていない。
LittleBoyとFatmanの爆発前の構造はWIkipediaである程度分かるが、この核分裂物質の内、実際に核分裂したのは10~20%のみであり、しかもその時の構造破壊状況は全く公開されていない。それこそが、ガンマ線が原爆内でどの程度遮へいされたのかを決める条件であり、日本側が現在評価しようとしてもできない壁になっている。
このような疑問だらけの被ばく量評価とがん発生率をもとに、ICRPの遮へい基準やそれに従った各国の遮へい基準が今も施行され、信じられて、福島事故や使用済み燃料最終処分での被ばく制限条件に用いられていることは広島・長崎の悲劇と同様に悲しむべきことである。
米側に早急に詳細を明らかにするよう要求すべきだろう。
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