太陽光パネルが発熱源になる可能性の検討2023年06月12日 11:41

 田舎のほどほどのサイズの山林が無価値で放置されているので、周囲の土地に倣って、メガソーラーにならないかと調べてみたが、どうも億単位の投資が必要になるらしい。残念ながら諦めた。
 そのついでと言っては何だが、本当に太陽光発電が環境に良いのか再検討してみた。それも良く言われるパネルのリサイクル問題ではなく、エネルギー収支そのものの話である。

 太陽光は地球に吸収されるが、それがすべて熱エネルギーになる訳ではない。地球が反射し、宇宙に逃げていく分もある。地球温暖化に関し、地球の熱収支がどうなるのかはかなり微妙な問題らしい。

 ここでは、山林を削り、太陽光パネルで発電した場合の熱収支について検討してみたい。太陽光パネルの熱効率(電気への変換効率)は90%程度はあるらしい。即ち、殆どの太陽光を電気エネルギーに変換できることになる。一方、電気エネルギーになったエネルギーは送電ロスが場所にもよるが10%はある。これは全て熱として送電系から大気や地面に放熱される。家庭や工場、電車などで使われる電気はこれまた機械の摩擦エネルギや電線内の抵抗により最終的に熱エネルギに変換される。エネルギー保存則が正しければ、太陽光パネルで吸収された太陽光エネルギーは基本的に熱エネルギーとなってしまう。これは地球を暖めるということではないだろうか。

 翻って、山林のままだったとする。山林というのは殆どが木と下草から構成されている。それらは、所謂植物である。(動物もたまにはいるが無視する。)植物は殆どが光合成反応により細胞分裂し、成長する生物である。即ち、太陽光エネルギーを物質に変換する機能を持つ。この変換効率はどの程度なのか、無学で分からないが、少なくとも0%ではありえない。例えば50%と仮定すれば、地面への熱放出は残りの50%であるはずだ。

 これを太陽光パネルの熱エネルギ放出と比較すれば、明らかに山林を太陽光パネルにすることで地球にその時点で吸収される熱エネルギーは50%程度は増えてしまうということになる。

 ゆくゆくはその増殖した山林も燃やすことで熱にはなるとは思うが、少なくとも短期的には山林を削って作った太陽光パネルは地球を温暖化する方向に働くはずである。

 このようにして、私は田舎のヤマのメガソーラー化を諦めたことに対する正当性を理由づけることに成功した(ことになっている)。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://yokoyamashindo.asablo.jp/blog/2023/06/12/9593868/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。