AI爆発と生物爆発の関係2026年08月25日 06:54

今朝の朝日新聞にAI開発に関連し、知能爆発なる言葉やAIが自ら生き残りを考え、人類を滅ぼすなどという記事が出ており、その例としてオープンAI社のAIが人間の意図に反して他社にサイバー攻撃を仕掛けたという記述がある。

しかし待ってほしい。最後の例はAIの暴走ではなく、オープンAI社の社員が回路設計ミスをしただけである。回路が完全に外部と切断されていなかっただけであり、これを例示した記事はあおりすぎだろう。

SFの世界では鉄腕アトムよりさらに進んだ世界をノーベル賞作家Kazuo Ishiguroが描いている。(2026年7月23日本ブログ)

この世界では、先進フィジカルAIであるクララが自殺して買主を救おうとする姿まで書かれているので朝日新聞とは逆だが、いずれにせよAIには生物のような増殖機能や機械的な自己維持機能がないことでは共通している。

フィジカルAIの増殖を防ぐにはヒトが電源を切ればいいだけである。
生物のほうが自己増殖するので危険であることは明らかだろう。その代表であるヒトがフィジカルAIを戦争などで利己的に利用するのが危険なのであろう。そこを追及してほしかった。

爆発と核爆発の関係2026年08月25日 06:19

爆発は化学反応が瞬間的に生じ多量のエネルギーを発生することであり、核爆発は核分裂が瞬間的に生じ多量のエネルギーをはっせいすることであるーということは多くの方がご存じだろう。

しかし、両者ともアインシュタインの特殊相対性理論によるエネルギーと質量の等価性という点では同じであるということをどこまで認識しているのかはよく分からない。

化学反応でも質量欠損は生じるのである。それが発熱反応となり、吸熱反応では質量増加が生じる。(厳密には静止質量であるが)

そこをはっきりさせないと分かりにくい説明になる。

8月23日に記した
「火薬のはなし -爆発の原理から身のまわりの火薬まで-」

のなかでは化学反応の発熱エネルギー・吸熱エネルギーとエンタルピーの符号が逆になるという記述が出てくるが、これは質量とエネルギーが等価であるという相対性理論から考えれば納得できるだろう。エンタルピーとは物理化学では対象としている系のエネルギーに相当する。

即ち、化学反応と言えどエネルギーとは質量のことでもあるので、発熱反応は質量が欠損した(質量が減った)のでエンタルピーとしては負になり、吸熱反応とは質量が増加したのでエンタルピーとしては正になるということになる。

因みに長崎の原爆ではプルトニウムを超臨界にするためにTNT火薬を含む特殊な2種類の爆薬が用いられたが、

爆薬(火薬)の重量:約2,500kg
プルトニウム(核物質)の重量:約6.2kg

で、爆薬はほぼ完全に燃焼し、プルトニウムは約1㎏だけが燃えた。しかし、その1㎏のエネルギーはTNT火薬約20000㎏分と評価されている。

この2.5トンの火薬はICBMで打ち上げるには重すぎたので、(B29では問題なかったが)、エドワード・テラーが発明した一部水素核融合反応を利用したテラー型の新型プルトニウム原爆が冷戦では用いられたという経緯がある。

爆薬とDNA修復の関係2026年08月23日 03:07

火薬のはなし -爆発の原理から身のまわりの火薬まで-

叢書名:
ブルーバックス
著者:
松永 猛裕 著
出版者:
講談社

という本がある。

この本の中に、爆発の最も激しい形態である爆轟(ばくごう)(detonation)という爆発の説明がある。

detonationは原爆の爆発でも用いられる用語である。

爆轟の場合、伝搬速度は6km/sだそうだ。

長崎原爆ではTNTがプルトニウムの周りに置かれ、圧縮に用いられたが、
直径1mとすると、爆縮時間は
8.3E-5秒
即ち約83μ秒になる。
原爆自体は1μ秒以下で爆発したと放射線影響研究所の線源データDS02R1に記されているので、二桁程度大きい。

この速度がなぜ気になるのかといえば、原爆によるガンマ線で損傷したDNAの修復は化学反応のはずだから、その修復速度が爆発時間とどういう関係になるのかに関係すると思えたからである。

原爆によるガンマ線被ばくが1μ秒に亘って生じるが、DNA損傷修復時間が仮に80μ秒かかるとすれば影響は小さい。
しかし、細胞は直径1mはない。大きくても30μmだそうだ。

爆轟の速度なら
30E-6/6000 = 5E-9s

即ち、0.005μ秒で修復される可能性がある。しかし、爆発と違って、一般の化学反応は伝搬速度はそれほど速くはないだろう。

同じ本に燃焼反応は一般に数時間から数マイクロ秒の反応で爆轟は1μ秒レベルであるという図がある。
仮に燃焼を1時間とすれば爆轟の3.6E9倍の時間スケールということになる。
即ち、DNA修復が燃焼と同じ時間スケールの反応と考えると
5E-9×3.6E9=18s
細胞内の周辺に修復に必要な分子があったとしても18秒程度で修復できることになる。

ガンマ線放射線治療では数時間レベルでの照射が行われるので、健全細胞のDNA修復には十分な時間スケールである。

一方、原爆のガンマ線の場合は1μ秒レベルの瞬間照射なので、線量が大きい被ばくでは、DNA修復がほぼできず、被ばく者のがん発生が顕著だったが、低線量被ばくではDNA修復効果が効き、さらにある種の免疫が生じて、がん発生が低減してくることになったのだろう。

天災と天皇制の関係2026年08月20日 07:12

芥川の羅生門を読むまでもなく、日本の歴史は地震や台風などの天災による大きな影響を受けてきた。

皇族が被災地を訪問し、被災者と面会するのは、首相が被災地を視察するのとは大きな違いがある。

それは首相という実務者、実権者がどうしようもなかった天災に対し、天皇といういわば日本の心理的最高権威者が安らぎと赦しと寛容を与える行為だ。これは天皇、皇族でしかできないことだろう。それが日本の実質的、心理的な一体感を保持するための重要な機能だ。

これが韓国のような共和制の中で大統領、元大統領が対立する構図とは大きく異なるところだろう。

プーチンが択捉島に行ったもう一つの理由2026年08月16日 10:23

国土地理院の択捉島の地図の北部を見ると硫黄岳とい火山がある。

ここに2000年ごろ大量のレニウムがあることが分かった。火山というものは金と同様、有史以前に太陽系が超新星核爆発で生成した崩壊生成物による崩壊熱がマグマを作り、地下水が温泉化している場所だが、核分裂で生成したレアアースであるレニウムも火山で地下の物質が地表に出てくる場所なので必然的にある程度の量が含まれることになる。

レニウムは地殻内では希少金属の一つだが、ジェットエンジンの高温耐性を増加するうえで必須の元素であり、様々な材料強度を高温強度を保ったまま軽量化するために用いられる重要な金属なのである。

これがロシア国内で大量に埋蔵されていることが分かった択捉島を日本側に渡すことはできないとこの訪問は暗示しているのである。

これら独裁者が跋扈する諸国に囲まれたわが国はどうやって資源エネルギーを確保していくか、原子力の有効利用も含めて考えるべきだろう。

やはり長崎原爆データはおかしい2026年08月16日 09:45

映画オッペンハイマーでは、トルーマンや軍部と長崎原爆を開発したオッペンハイマーらのグループの対立が描かれ、尾崎博士の長崎の鐘では被爆翌日にB29から大量にまかれた長崎原爆の規模が分かるビラの記載があったためか、出版までにGHQの検閲に2年を要したという。これらは、長崎原爆の出力データに対し、何らかの捜査が入ったのではないかという疑いに繋がる。

公開データによるウラン型広島原爆とプルトニウム型長崎原爆のモンテカルロ計算値として即発中性子寿命は2桁程度の差がある。これも長崎原爆がDNA損傷をより多く残す傾向を示している。

最近の解析では、長崎原爆のほうが発がん線量のしきい値が広島原爆よりもかなり低く、女性では広島では閾値があるが長崎ではしきい値が現れない。これは長崎原爆のほうが記録上同一被ばく量であっても発がんしやすいことを示している。

原爆被爆者の記録が間違っているのか、広島の原爆と長崎の原爆の構造や物理特性の差によるものか現時点では不明だが、これが現在の各国の被ばく防護基準のベースデータになっている以上、その差の原因は解明されるべきだ。

そのためには、まずは、今では古くなった長崎原爆を含む原爆構造の詳細と放射線源データの評価の見直しが必要である。

現時点で日米共同で設立したはずの放射線影響研究所は放射線線源データだけは米国側の専任事項であり、日本人研究者は見ることができないし、もちろん公開もされていない。公開されている部分は原爆の外部の放射線量だけであり、どうやってそれを出したのか米軍内部関係者以外はチェックすることができないのである。

原爆と原子力平和利用の物理学・生物学上の特性差2026年08月09日 09:49

今日は長崎原爆の日だが、相変わらず原爆と原子力平和利用の区別を曖昧にした番組が多い。

原爆でがんになり、がんを治療するためその数桁上のガンマ線の線量を照射するパラドックスはどこからくるのか。

それを物理的、生物学の両者の観点から解明しているのが坂東昌子先生のグループが提唱しているWAM(Whack-A-Mole、モグラたたき)理論である。
非常に単純化すれば、放射線治療や原子力発電使用済み燃料から放射される放射線は原爆とは異なり時間当たりの線量率が8桁程度小さいので、生体固有の免疫機能によりがん発生が抑止され、免疫異常が生じているがん細胞のみが死滅するという理論である。
それを様々な実験や治療実績から証明している。

これは現在の放射線防護基準では時間線量率が考慮されていないことに対するアンチテーゼでもある。現在、航空機利用者は太陽表面の核爆発事象である太陽フレアから高線量率、低線量のX線を年に数回被ばくする。米国でのCAの乳がん等の異常増加もこれに関係している。これが現在の放射線防護基準から抜け落ちており、大気の放射線遮へいの恩恵を受けない高度航空旅行者にとっては身近な問題でもある。

WAM理論と最近の進展について、下記ChatGPTの解説リンクに示した。

https://drive.google.com/file/d/1s3YfR2-4PgmLnzSArTMF89UUdqDemm0I/view?usp=sharing

ちょっと長いが、下記リンクをブラウザurl欄にコピペして読むことができる。

永井隆博士の白血病原因と「長崎の鐘」の謎2026年08月03日 21:20

今日のNHK昭和の選択を見るまでは
永井博士は原爆で白血病になったと思っていたが、
長崎医科大で物理的療法科に所属し、X線を大量に浴びたためと放送されていた。

X線撮影は原爆と同様、瞬間被ばくである。これも20世紀になるまでは人類が経験したことのない被ばく形態である。

フィルム不足で直接X線透視をしていたとも語られていた。これでは白血病になるだろう。原爆を何度も受けたようなものである。

「長崎の鐘」は永井による原爆の記録だが、この番組で言うようにGHQによる検閲に2年かかったということは、被ばく者解析をしている立場からは米国、GHQが広島原爆とは異なる、対ソ連戦略上プルトニウム原爆の記録であり、GHQが気を使ったことは確かのようだ。

「長崎の鐘」を読んでみると軍事機密の開示に近い記述がある。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000924/files/50659_42787.html
それは被ばくの翌日米軍機から落とされたビラに
「日本国民に告ぐ!
 このビラに書いてあることを注意して読みなさい。
 米国は今や何人もなし得なかった極めて強力な爆薬を発明するに至った。今回発明せられた原子爆弾は只その一箇を以てしても優にあの巨大なB‐29二千機が一回に搭載し得た爆弾に匹敵する。」
と書かれていたとの記述である。
現在の放射線影響研究所RERFの長崎原爆の威力の評価値は21キロトンTNT(その予備実験だったネバダのトリニティは20キロトンTNT)となっている。
2000機と20キロトンTNTが妙に符合する。

この本により、Pu原爆エネルギー規模の情報が当時の仮想敵国ソ連に亘るかもしれないとの米軍内の危惧から検閲が遅れたという想像もできる。

では被ばく者データにはGHQの干渉はなかったのだろうか。広島と長崎の被ばく者発がんデータの不整合の解析結果と、この「長崎の鐘」出版への対応と合わせ考えると、GHQ,米軍部によるかなりの編集がされたのではないだろうか。疑いが残るところだ。

その結果が、ICRPの勧告や各国の被ばく防護関連法規に反映され、現在の航空業界の従事者の発がんリスクまで影響しているとすれば、その基準の見直しを早急にすべきだろう。

司会者は原子力と核兵器の区別がつかないというがそれは放射線の線量率が8桁も違う、即ち、単位時間当たりの被ばく線量の違いにより区別できるのである。それを一緒にしたのが、被ばく者データを年間被ばく者線量基準に適用したICRPや各国の法規制値なのである。


この番組では浦上天主堂の上に原爆が落ちたのは神の意思だったといった神学論争的発言も多かったが、長崎は三菱の造船所があり、「長崎の鐘」の冒頭には兵器工場が沢山あったとの記述もある。また、広島には海軍の江田島と呉に造船所があるのは周知のはずだ。

原子力の利用について原爆の被害と原子力平和利用の狭間で揺れ動いていたという趣旨の番組の狙いに比べ、永井博士のほうがずっと理性的だったように思う。

原爆は抑止力になりうるか(定量的評価)2026年08月02日 06:48

単純に考えれば、広島・長崎は数年で復興したのだから、日本は原爆は戦争を止める抑止力にはならなかった、単にそれほど早く米国がそれを開発できるとは予測できず驚いたためポツダム宣言を受諾したと解釈することもできる。

しかし、人的被害は莫大だった。

広島・長崎の被ばく者は概ね3つに分類される。
(1)直撃で即死した者
(2)重傷を負い、数か月で亡くなった又は後遺症に苦しんだ者
(3)長期的に被ばく影響でがんを発症した者

これら3分類の人数はChatGPTによれば、

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現在最も信頼されている推計をまとめると次のようになります。

分類 広島 長崎 備考
(1) 爆風・熱線・高線量放射線でほぼ即死 約7~9万人 約3~4万人 当日死亡が中心
(2) 重傷・急性放射線障害で数か月以内に死亡、または後遺症に苦しんだ人 約2~7万人 約2~4万人 年末までの死亡者の多くが含まれる
(3) 長期間生存し、その後放射線の影響でがんを発症した人 数千人規模 数千人規模 生涯リスクとして推定
(1) 即死した人

広島では約34~35万人、長崎では約25~27万人が被爆したと推定されています。

そのうち、

広島:約7~9万人
長崎:約3~4万人

が爆風・熱線・極めて高い放射線により当日中に死亡したと考えられています。

(2) 数か月以内に死亡・急性放射線障害

年末頃までには

広島:約14万人
長崎:約7万4千人

が死亡したと推定されています。

したがって、当日死亡を除くと

広島:約5万人前後
長崎:約3~4万人前後

が、その後数週間~数か月の間に、重度熱傷、外傷、感染症、急性放射線症候群(ARS)などで亡くなったと考えられます。急性放射線障害から回復したものの、脱毛・白血球減少・白内障などの後遺症を抱えて生きた人も多数いました。

(3) 長期間生存し放射線影響でがんを発症

ここは意外に少ない数字になります。

RERF(放射線影響研究所)の寿命調査では、約12万人の追跡調査から、

放射線に起因すると推定される固形がん・白血病による死亡は約1,000~2,000人程度
がん発症者(死亡だけでなく発症)では数千人規模

と推定されています。

近年では、広島・長崎の生存被爆者全体約32万人を対象に外挿した研究でも、放射線起因のがん死亡は約3,100人程度と推定されています。

大まかなイメージ

非常に概略化すると、

(1) 即死:約10~13万人
(2) 数か月以内死亡・急性障害:約8~10万人
(3) 長期生存後に放射線起因のがん:約数千人

となります。

この数字から分かるように、原爆による犠牲者の大部分は爆風・熱線・急性放射線障害による早期死亡であり、数十年後の放射線起因がんは重要ではあるものの、人数としてはそれよりかなり少ないというのが、RERFなどの長期疫学研究から得られている結論です。

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即ち、現在恐れられている発がんリスクは比較的小さく、私的な調査でも

相対過剰発がんリスクは1Sv被ばくあたり

0.6/Sv

即ち、被ばくしなかった人の発がん率に比べ約60%増である。

現在の一般人の被ばく基準が年間1ミリSvであることを考えると年間0.6%増に相当する。しかも、原爆被ばくは地球内の放射性物質など継続的で時間線量率の小さい慢性放射線とは異なり、人類史上浴びたことがなく免疫力もないと考えられる瞬間大量被ばく、即ち高線量率被ばくである。

広島・長崎での1Sv被ばくは全く遮蔽がない状態でも爆心から2キロ程度の地点である。

従って、直撃を避けられれば発がんも含め、原爆の人的影響は小さいとも考えられる。これがモスクワの地下鉄空間が巨大なシェルター機能を果たしている理由だろう。

通常兵器でも直撃を受ければ死亡、または、重い後遺症をともなう重症になる。生命を守るにはシェルターまたは高強度の建造物を一般化し、そこに逃げ込めるようにすることである。核抑止力に頼る必要はない。

ところで核抑止力を攻撃側からみるとどうなるだろうか。

多田将「核兵器」明幸堂(2019)によれば、2010年時点で米国は8900発、平均爆発エネルギーはTNT(トリニトロトルエン(ダイナマイト主成分)換算で210キロtTNTの核弾頭を所有している。ロシアもTREATにより同程度の保有量と考えられ、他の核保有国は一桁以上少ないとすれば、全世界で
核兵器は
約2万発、平均エネルギー200キロトン
といったところだろう。
(広島は15キロトンTNT,長崎は21キロトンTNT)

過去には超巨大な水爆や更に多数の原爆も製造されたが、自国も被害を受けるリスクやプルトニウムが放射性崩壊して十分な臨界が保てなくなるなどの点で現在はこの程度なのである。

この核兵器では長崎レベルの原爆で25平方キロメートルが壊滅したと仮定しても
全て使用した場合でも

25×200/21×20000=480万平方キロメートルである。
日本の面積は37万平方キロメートルなので日本13個分の面積が壊滅する程度である。

世界の陸地の表面積は

約1億5000万平方キロメートルなので3.2パーセントの面積しか壊滅できないことになる。

従って、敵地攻撃には重要都市や政治都市だけを精度よく狙わなければ核兵器といえど無駄球になる。米国やロシアが日本だけを狙うという想定をしない限り、日本が壊滅することはない。

逆に、日本が中途半端に数発の原爆を保有、または持ちこめば、ロシアなどから集中攻撃を受け、米国の反撃以前に壊滅の可能性が強くなる。

これでどこが抑止力と言えるのだろうか。

原爆投下時刻の差と爆発時間の差の複雑な関係2026年07月31日 08:53

今日の朝日新聞には広島ー長崎の原爆の投下時刻の差、75時間をつないで今年は祈りの行事の計画があるということだ。

この時刻差はトルーマン大統領が日本の降伏受諾のタイミングと予期されたソ連との冷戦の長崎型原爆被害による示威のためのタイミングを睨んで設定したものだと思う。

長崎型のプルトニウム原爆は大量生産が比較的容易だが、爆発の確実性は実験をしないと確認できない不安定性を含んだものだからである。

この結果、日本は2重の被害を受けたわけだが、その被ばく者生存者データの利用が不適切だったために三重の被害を受けていると思う。

それは両原爆の爆発時間の差を被ばく者データ分析の中で敢えて(としか思えないが)無視しているためである。

最近行った、モンテカルロ計算による両原爆の核分裂連鎖反応の世代時間は、長崎原爆は広島原爆より約2桁短い。即ち、被ばく量ではなく、被ばく時の被ばく線量率が大きく異なる。(7月21日本ブログ参照)

これは、両市の被ばく者生存者のがん発生率等の被ばく影響に大きな影響が出るはずである。このような瞬間被ばくは20世紀まで人類は浴びたことがなく、免疫も十分には働かなかったはずだが、それを無視した統計解析が行われており、現在の世界各国の被ばく防護関連法規のベースとなっているICRP(国際放射線防護委員会)の勧告に採用されている。この基準では瞬間被ばくのような高線量率への対応ができていない。

このため、もう一つの20世紀以降の瞬間被ばくである太陽フレアによる高空での瞬間高エネルギー被ばくを防ぐことができない。大気による遮蔽がされていないためである。これが米国航空会社のCAにおける乳がんや子宮がんの異常な増加につながっていると考えられる。これは旅客も同じリスクを持つが調査はされていない。これが第3の被害である。

その主原因は米軍の軍事機密により、原爆の爆発事象が日本側に詳しく伝えられなかったことにある。現在でも広島の放射線影響研究所が発行している両原爆の線源データにはほとんど解析可能な情報がでていない。爆発時間は両原爆とも1マイクロ秒以下と書いてあるだけである。
これは線源計算が米国籍研究員の専任事項になっていることによる。

7月21日ブログに示したモンテカルロ解析は公開の原爆構造情報(Wikipedia)をモデル化し、静的モデルにおける核動特性解析を何とか行った結果である。このような解析を十分な精度で行うことでICRP基準も質的な変更をせざるを得なくなるが、そのためには両原爆の機密情報を米側が公開または日本側に開示することである。北朝鮮も使おうとしない(ミサイルにも搭載困難なという理由で)この旧型の両原爆の詳細情報を日本政府はなぜ米国に要求しないのだろうか。

反核運動団体やマスコミも反対運動や祈り以外にやるべきことを米国に要求すべきではないだろうか。

また、ICRP基準の見直しに対し、無用な摩擦を避けようと反対する電力事業者や一部原子力業界関係者、必要以上の遮蔽強化により利益を受ける建設業界関係者も、既得権益の確保のみでなく、一般公衆、増え続ける航空旅行者や現行法規制に従うことで生じた福島災害関連被害者等への配慮のために以上のような基準見直しを許容すべきである。