統計ソフトRのマニュアルと記載内容の関係整理2023年12月26日 04:23

 Rの説明マニュアルには日本語、英語の様々なものがあるが、統計処理法の詳細も含むRの全貌を記載したテキストで分かりやすいものは英語版も含め少ないようだ。

仕方ないので、自分で個々の説明書の特徴を整理してみた。

(1)Rで基礎から学ぶ統計学(ハード書籍、有料)、J.Schmuller,笠田実訳東京化学同人
  うまくまとめてあるRを使いつつ統計論の本質を理解させようとしている。曖昧な統計学の知識しかないRの初心者には最適だ。訳文も非常に分かりやすい。なお、細かいRパッケージの内容には踏み込んでないので、Rと統計論のマスター者向けではない。

(2)私たちのR
https://www.jaysong.net/RBook/
これは、統計関係以外の主にRでのデータの扱い方を詳論した分かりやすいテキストであり、Rでのデータ構造を詳しく論じている。そのため、全体が長いが、簡単な説明書よりは理解にかえって時間がかからない。パイプ演算子 (|>)という大量データ処理を簡単にできる演算子に触れているのもこの説明書だけのように思う。
統計関係の関数やパッケージが含まれていないので統計処理をすぐ始めたい人には辛抱が要求される。但し、急がば回れかもしれない。索引、検索機能、PDF版があれば使い勝手が良くなると思う。

(3)A introduction to R
https://cran.r-project.org/doc/manuals/R-intro.pdf
(4)R入門
https://cran.r-project.org/doc/contrib/manuals-jp/R-intro-170.jp.pdf

(4)は(3)の日本語訳でRの導入から、データ、Rの統計モデル、グラフィックスまで広範な説明が書かれている。索引もあるので使いやすい。ただ、データ処理関係は(2)の方が私には読みやすかった。
 統計パッケージの計算モデルも分かりやすく説明しているので、Rを用いた解析結果を外部に説明する際に最適である。非線形回帰分析まで含んでいる。

(5)R 基本統計関数マニュアル
https://cran.r-project.org/doc/contrib/manuals-jp/Mase-Rstatman.pdf
間瀬茂氏によるRの説明書で単にR関数の使用マニュアルというよりも様々な統計に関わるRパッケージほぼ全体を詳述しており、400ページの大作だが、索引も充実しており、実用的でもある。特に非線形解析パッケージを日本語で詳述しているのはここだけかもしれない。中級者向け以上を対象にしている実用書である。

(6)Rクックブック第2版(オイラリージャパン、有料)
(7)R cookbook 2nd edition
https://rc2e.com/

(6)は(7)の邦訳版、ネット書籍pdf版あり。
Rを一通り理解した人向け、目的毎、関数ごとのR利用法を細かく記載しているので、実際にRを使用している人が、個別の問題を解決する際に利用すると非常に便利。即ち、目前の細かい問題ごとに解決法を教えてくれる。データ処理、統計処理の諸問題に対するRを使った料理レシピで、数千円払う価値はある。


(7)回帰分析関係パッケージ説明書各種
 Rはボランティアによる共同開発プロジェクトのようなものであり、プラットフォーム、統計関係各種パッケージともに公開、無料で、かつ、進化を続けている。
 最近、Rのgnm(general non-linear model)パッケージを見よう見まねで使っていたが、統計論自体深く理解しているわけではないので、開発者のパッケージ説明書を読んでも英文の理解不足もあり簡単には頭に入って来ないことが多い。そこで、ベースとなっているパッケージのnls(non-linear system?)やglm(general linear model),lm(linear model)の説明書も読んで内容把握に努めているが、細部はよくわからないことが多い。 
 ただ、Rではパッケージのソースも公開なので、いざとなったら、そのソース情報を公開、引用することで、データ解析の妥当性を説得できるかもしれない。

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