性とは絶対的なものか?2023年02月02日 06:49

 岸田首相が同性婚を認めると社会が変わってしまうという趣旨の答弁をしたらしい。

 同性、異性、婚姻は全て、生殖にかかわるものである。そして、ヒトを含む生物は社会を構成している。最近の植物学では、植物でさえ、互いにコミュニケーションを行い、ある種の社会を構成するそうである。

 また、有性生殖というものは、生物の特性である、子孫を残すために変化した一生殖形態ではあるが、必ずしも有性生殖をする必要はなく、DNA配列に多様性を効率的に生じさせるための方策として変化したものである。従って、ある種の生物は、有性生殖と無性生殖を状況によって変化させ、また、7つの性分類を有する生物まで存在する。(二河成男「生物の進化と多様化の科学」放送大学出版会)

 従って、男、女と動物を2分類することはかなり恣意的、一時的なものである。生物が進化し、アダムとイブが祖先であるヒトがその頂点だというキリスト教的な発想に立つならば、同性婚は認めたくはないだろう。

 しかし、ヒトは生物でもある。即ち、過去の生物の進化の歴史をそのDNAに併せ持つものである。個体によっては、過去の痕跡である雌雄性の混同が表面化した、即ち、LGBTXという個体も当然生じるものである。性意識が自分ではどうにもならない、即ち、教育や学習では容易に変えられないものであることは各自が認識していると思う。
 
 日本社会がその生物としてのヒトを分け隔てなく受け入れる進化した社会となるためには、岸田首相も我々も社会が変わることを認めなければならないだろう。

IOCとウクライナ侵攻と古代オリンピック2023年01月31日 11:24

 IOCはロシアの選手のパリオリンピックを認めたと報道されている。バッハ会長が現時点でこのような表明をしたのは、予選が始まるからだとのことだ。
 
 近代オリンピックは古代のギリシャのオリンピック精神から始まったはずである。
 古代ギリシャでも戦争は絶えなかった。オリンピック期間だけは停戦して競技を行い、相互理解を深める機会とした。

 この精神に従えば、予選が実質的に始まっているパリオリンピックは、すでに停戦すべき期間に入っていることになる。

 ロシアのウクライナ侵攻(特別軍事作戦という名前でも同じだが)が、ロシアが進めており、ウクライナがロシアを攻めているわけではない。
 国内の親ロシア派との内戦があったとしても、ロシアの直接的な軍事作戦は昨年2月まではなかった。戦争の形にしたのはロシア側である。

 その戦争を一時的にせよ休戦するという古代オリンピック精神に則るなら、IOCはロシアに働きかけ、直ぐに停戦させるべきである。国内のIOC関係者も古代オリンピック、近代オリンピックの恩恵をさんざん受けてきているのだから、予選期間であっても、ロシアの戦闘を止めさせるよう、IOCに働きかけ、予選にも参加させないように活動するのが、オリンピック精神ではないだろうか。

核保有国の敗北は核戦争を誘発する訳ではない2023年01月21日 05:27

このロシアのメドベージェフ前大統領の発言は脅しだろうが本当に有効だろうか。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20230120-OYT1T50149/?from=yhd&ref=yahoo

だが、必ずしも核戦争を誘発する訳ではない。

 第一の核保有国である米国はベトナム戦争やアフガニスタンで敗北したが核戦争は起こらなかった。ロシアも指導部が正常なら起りはしない。
 指導部が正常でないなら、敗北しなくても起こり得る。これが正しい認識だろう。

 今や日本もロシアの仮想敵国になっていることがロシアの官製メディアを見ていると分かる。

 https://sputniknews.jp/

この脅しを日本にも向けられないようにするには、まず、首都機能の地方分散と防衛力強化が必要だ。敵基地攻撃能力以前の問題を忘れているのではないだろうか。

いま日本に最も必要なことは地震対策ではなかったのか2022年12月10日 11:14

コロナやウクライナ戦争、ワールドカップ、円安で明け暮れた2022年、忘年会をやっても地震対策の話は出てこない。

今朝も家の本棚が揺れた。マンションなのだが、かなり立て付けの悪い本棚のガラス戸が、隣県で震度1以下でもカタカタと振動し、微小地震を教えてくれる。ここ数日、また、微小地震が増えている感じだ。

以前から言われているように首都圏直下型地震は周期的に起こる。大正も昭和も遠くなった。ということは首都直下型地震の確率が増大していることと同じである。

地震そのものよりも、その後の物流や情報の混乱による被害の方がずっと大きくなるはずである。東日本大震災では大型トラックの通行が可能になるまでに2週間以上掛かっている。

首都圏の2千万人のための物流が2週間ストップしたら、かなりの健康被害が出るだろう。それよりも、政府、自治体の機能の殆どが暫くは働かないことを覚悟しておく必要がある。その混乱は、関東大震災以上のものになる。人口は東京、横浜とも5倍以上に増加しているが、道路面積は大きく変わってはいない。またそれも地震で大被害を受け、少なくとも1か月は十分機能しないであろう。

頼みの綱は新幹線だけだろう。しかし、神奈川県内で高架が一部でも破損したら、「のぞみ」は絶たれる。首都圏の人間はほぼ移動手段も、食料も絶たれたまま、1か月暮らすことになる。

最も大変なのは、水がないことである。そのためにトイレが使えない。
最近は殆どが水洗なので、水なしでは使用不可能である。たとえ風呂にお湯をためてあっても、各家庭のトイレは数日で使用不可能になるはずである。トイレの洗浄には従来型トイレで一日一人当たり20リットルは必要であることがある民宿での水汲みで実証できた。必要な飲み水の10倍である。

想像するにも困難な事態が首都圏住民には待ち受けている。生き延びられる可能性は、関東大震災時よりも一桁小さくなっているだろう。

では、どうするか。簡単な解は、数十年前に議論だけは盛んだった首都移転である。少なくとも、政治と経済の中心は分離したい。簡単なのは、官公庁や大企業の本社が米国のように地方都市に移転することである。

コロナ禍で、殆どのソフト的作業はリモートワークが可能なことが実証されている。政治に求められるのは、官公庁をすべてリモートワークにするよう、そして、勤務先をバーチャルにするよう法改正することである。

ネックとなるのは政治家への官僚からのレクチャーと国会質疑対応である。政治家はリモートワークができないと思い込んでいる。また、対面でしか交渉したことがないので面倒くさいとも思っている。

岸田政権が人気を回復したいのであれば、デジタル庁などという見通しが付かないことを推進するよりも、官公庁を地方都市に移転するように動くことである。そうすれば、関連する企業群の本社も地方都市に移転できる。

京都や横浜にごくわずかだが官公庁の一部が移転したことがあるのだから、組織の本体も決断しだいで移転可能だ。何なら、おひざ元の広島でも良い。できるだけ、関東地方から離れることで日本の安全性が大幅に向上でき、歴史にも名を残せる宰相になれるだろう。

森友問題判決の不整合2022年11月26日 21:17

森友問題における元理財局長への賠償請求は、公務員が業務で行った行為については責任を負わないとする一審判決がでた。
しかし、公務員が業務上の功績を挙げたという理由で、多くの叙勲がなされている。即ち、賞は受けるが、罰は受けないという常識はずれの法体系になっているのである。責任あるものは、賞罰を等しくバランスよく受けるのが公序良俗に適っている。今回の地裁判決では、公序良俗に反する公務員関連法を憲法違反だと指摘すべきであり、余りにも現行法の枠内で波風を立てないように収めようとして、創り上げた恥ずべき判決だと思う。

日ハム新球場と福島第一発電所の共通点と相違点2022年11月09日 08:30

 日本ハムの新球場のホームとバックネットの距離が、公認野球規則よりも短いことで議論を呼んでいる。
 本日の朝日新聞によれば、日ハムが新球場をアメリカの設計会社に依頼し、そのまま建設されたとのことである。米国では、観客の臨場感を重視し、野球規則は柔軟に解釈しているそうだ。
 日本側はだれもチェックしなかったのか、或いは、問題に気が付いたが、改修は影響が大きすぎるのでそのままになったのか、謎ではある。
 これに比較的似ている話は事故を起こした福島第一原子力発電所である。この原発では、事故時に崩壊熱を徐熱するための非常用電源設備が地下に配置されていた。これは、米国で良く生じる竜巻対策のため、安全設備を地下に配置したもののようだ。それを1960年代当時、米国の技術導入でそのままの設計で福島に建設したとのことである。
 当時、日本側の建設の責任者であった土光敏夫氏は設計チェックを申し入れたが、米国側に設計を変えるならば輸出しないと言われ、電力は米国の配置設計のまま導入せざるを得なかった。地下配置の場合には、津波の海水を被った場合、水が容易に引くことはない。これが福島事故の主要因だった。
 しかし、この津波対策はその後実行に移されることはなかった。改修に関わる費用など非常に影響が大きかったのである。
 日ハムの新球場も改修されることはないだろう。費用の問題に加え、設計が米国の本場の会社であることも影響している。
 
 技術導入では、日米の地理的環境の相違が悲劇的な結果となったが、野球場の場合、日米の文化的状況の相違はどのような決着となるだろうか。プロ野球選手はこの程度の差は技術で吸収してくれることを期待したい。

ウクライナ戦争の終結時期について2022年11月02日 04:09

 ある情報筋の話から、ロシアによるウクライナ戦争の終結時期は2023年6月ごろのはずである。
 これはあるプーチン大統領に近い筋が、2023年秋に国際的なイベントを計画しており、そのためには、遅くとも2023年春には西側を含む関係者がロシア側に入国できる環境を作る必要があるためである。
 このイベントの主催者がプーチン大統領の判断への影響力が強いことは分かってはいる。大きなイベントの開催の実施までに少なくとも半年の余裕は必要である。これらの状況から来年6月には、何らかの終結状況にあることが予想される。少なくとも私はその判断で今後の予定を立てるつもりでいる。

 先日挙げた、イスラムの教えに関する書籍によれば、イスラム教では、何事も神様の思し召しということで因果関係の存在には否定的だが、釈迦は、逆に因果の道理を説き、各人の行動が後で結果として現れるとした。受け身にならず、この世の中を生きていくには、仏陀の教えに従い、自己判断でウクライナ戦争の行方も判断するべきだということになる。

ロシアの戦術核利用の可能性について2022年10月14日 17:13

 ロシアの対日本報道機関スプートニク日本は10月11日付記事

「核のレトリック:虚偽報道?それともハルマゲドンは現実なのか?」
https://sputniknews.jp/20221011/13298037.html

において、ロシアの核使用はゼレンスキー大統領の夢物語であり、ロシアにはその必要性がないという見解を示している。

 この記事の筆者の趣旨は、ロシアが核を使用することで、NATOがウクライナ戦争に本格介入することになり、それがゼレンスキー大統領やウクライナに有利になるが、ロシアは通常兵器で十分勝てるのでその必要はない上に、核を使用すれば、ロシアによる占領地は汚染されて使い物にならないので核使用をすることはありえないということらしい。

 しかし、ロシア軍はウクライナ軍に押し戻されているとの報道に見られるように通常兵器戦で劣勢であり、更に、広島・長崎で示されたように空中核爆発の場合には、放射能汚染は大きな問題にはならず、復興の妨げにはならなかったということもある。
 即ち、この記事の主張は根拠が乏しく、プーチンのこれまでの言動から核使用の可能性は十分考えられる。

 このスプートニク日本の記事の後半では、更に、ウクライナは西側から戦術核兵器を手に入れようとしており、ウクライナでの核使用はロシアの核ではなく、ウクライナによる戦術核の可能性があると主張している。これは、情報戦そのもので、仮に核使用された場合のためのロシア側のPR記事ともなっている。

 ロシア政府の在日関係者は、日本向けではなく、クレムリン向けに歴史の実態に従った提言、情報提供を行うことに注力したほうがロシアと世界のためになるのではないだろうか。

世襲と家制度、生物学的平均回帰現象と進化の関係2022年10月13日 05:06

 岸田総理の秘書問題に関し、昨日のモーニングショーに出演されていた本郷和人氏によれば、政治家、医者、芸能人は3大世襲職業らしい。

 昔、医者の息子の友人がいたが、無理やり父親に医科大学に押し込められ、結局、彼の人生は悲劇的な結果に終わった。

 豊田秀樹「回帰分析入門ーRで学ぶ最新データ解析ー」東京図書(2012)によれば、イギリスの学者フランシス・ゴルドンは親と子の身長データを分析し、親が平均より背が高ければ、子は親より低くなる傾向があり、逆に親が低ければ、子は高くなるという傾向もある、即ち、子の身長は、同一環境にある住民の平均身長に戻ろうとする回帰現象を見出した。友人の父親はこの現象を信じていなかったようだ。

 この平均回帰現象は、生物界共通の現象であるらしい。進化論は環境が大きく変わり、長時間の適者選択が繰り返されない限り、進化は現実にはならないということである。(二河成男「生物の進化と多様化の科学」放送大学教育振興会(2017))

 一方、中世においては、公家、武家、寺家という3つの家系を世襲することが日本の社会制度の基本だったそうだ。即ち、家という概念が、天皇制を支えて日本の国家体制を構築してきたらしい。
 この家という概念は、必ずしも血に直結するものでもなく、側室や養子の存在を許容することもある。このシステムは家を継続し、その正統性が維持できるので、社会の安定のためには便利な制度である。単純な親子世襲より、家の跡継ぎが生物学的な平均回帰現象に陥りにくくなる。このような家制度によって、家の権威が生物学的に平均回帰し劣化していくことを、多少は防げるのかもしれない。しかし、庶民が主権者であるべき民主制に家制度がなじまないのも明白だ。
 
 本郷氏は別の著書の中で、古代中国の科挙制が日本に取り入れられなかった点を取り上げている。律令制は優秀な官僚を庶民から選出するには最高のシステムだろう。しかし、その試験が儒教知識のテストに主眼が置かれているのであれば、基本的に家系を重視する天皇制と相いれないのも明白である。

 現在の日本で科挙制に代わる理想的な政治家任用制を作るとすれば、司法試験、公務員試験、日本史試験、世界史試験、組織論試験、心理学試験、IT試験のいずれも一定のレベルの合格点が取れるだけの資質がほしいところだ。

 世襲政治家に対して、このような基本的な現代日本における政治家の基礎知識を習得させるシステムがあれば、自民党への世襲政治批判はかなり抑制されるだろう。また、平均回帰現象を多少なりとも抑制できるであろう。

 そのうち、モーニングショーの阿部俊樹氏や、本郷氏の言われるように、日本に大きな政治環境の変化や革命が生じることで、日本の政治も大きく変わるのだろう。そして、このような変化が生じれば、ダーウィンの進化論における、生物学的な進化が可能となる長期的な環境変化が生じたと言えそうだ。そのような環境変化を国民の意識変化のみで構築できるのか、外的要因によるのかが大きな課題ではある。

デンマーク王室のスリム化と皇室の反スリム化方策2022年10月11日 09:04

 報道によれば、デンマーク王室の現女王が次男の4人の孫の王子敬称を剥奪(英語ではstripらしいので衣服を脱がせるという意味合いもある)したらしい。孫が長男にも4人いるので経費削減のためにスリム化したようだ。この動きは欧州の他の王室でも見られる。

 一方、日本では、皇位継承者が殆どいない。少子化ニッポンを象徴しているのである。しかし、皇室費に対する国民の見方は欧州以上に厳しい。欧州では王室不要論も出ているようだが日本ではそこまでの主張は少ない。これらの問題をどうするべきだろうか。

 なぜ、日本では皇室不要論が少ないのか。私見では、これは、日本人の宗教への態度によるものではないかと思う。キリスト教にせよ、仏向にせよ、海外から渡ってきたものであり、折々の行事や冠婚葬祭では手を合わせるが、その宗教の教えを理解している人の割合は少ない。即ち心から信じているわけではない。しかし、日本人のアイデンティティを考えるとき、一神教よりも、自然崇拝と多神教の考えの方がより親しみやすい。即ち、天皇と皇室に象徴される神道の考えのほうが一神教の考えよりはより安心するのではないだろうか。

 嘗て、ソ連が崩壊したとき、ロシア国民が纏まって内戦に発展しなかったのはロシア正教があったおかげだと思う。今もモスクワ川のそばの国立礼拝堂には何万人もの市民が列をなしている。これらの人々がプーチン支持者の中核となっている。プーチンの権力が失われても、ロシア正教会の勢力が今後のロシア政治を動かすことだろう。

 翻って、日本にロシア正教会のような、或いは英国正教会のような国民の大部分が帰依するような精神的な存在はあるだろうか。米国の場合は、星条旗と同名の国歌が国民統合の象徴とされている。
 日本の場合、現状では憲法に書かれているように天皇制と皇室の存在しか統合の象徴になりえないというのが私の考えである。
 共和制に移行できるほど、国民の民主主義的意識は高くはない。共和制にしたら、大統領が変わる度に、日本には韓国以上の混乱が発生するだろう。

 従って、皇室と天皇制を国民の反発無しに維持することは現政府の最重要の仕事である。

 今回眞子様の件で、マスコミや一部国民は今も騒ぎが続いているが、これを解決するための方策がある。
 戦後マッカーサーが皇室から取り上げ、政府に移管した皇室財産(当時の金額で3000億相当と言われている)を返却し、皇室の経済的自立を図ることが解決策として有効であろう。

 経済的自立がないので、皇族の自由度を縛り、皇族の少子化にもつながる。皇室関係の子女が、皇室から離脱したがるのは当然である。公務という義務だけあって、経済的自立による自由がないのは、国家版の親ガチャともいえるであろう。現在の皇族よりも経済的に裕福で義務もなく自由な生活を送っている成金二世、三世は、現在では数万人はいるのだから。