富士山弾丸登山の防ぎ方2024年07月19日 07:38

 富士山吉田口にゲートができ、弾丸登山を防ごうと地元は頑張っているが、トラブルは増える一方だろう。

 弾丸登山をやめさせる大きな理由は、夜間登山中の事故防止だろう。

 そのため、途中の山小屋の宿泊予約がない登山者は原則、山梨県側からの夜間登山日帰りができない。

 これを防ぐ簡単な方法は、登山口の5合目に大人数を収容できる宿泊施設を作ることである。朝早く登れば、5合目から日帰り登山は十分可能である。すでに5合目には3階建てのレストハウスがある。また、佐藤小屋もある。これらを拡充して、大規模宿泊施設を造ればよい。

 富士山でご来光を迎えたいのであれば、朝早く出発すればよい。八合目の小屋に泊っても本当の山頂(剣ヶ峰)でご来光を見ることは難しい。

 天気次第だが、5合目の小屋を早朝出れば八合目付近でご来光を迎えられる。

 昔、登山ブームになる前だが、米国人とともに5合目の佐藤小屋に一泊し朝出発し、剣ヶ峰まで登り、その日の内に東京のホテルまで送ったことがある。
 外国人、特に米国人にとっては富士山登山の実績はある種のステータスのように感じられた。(太平洋戦争末期に、原爆を広島でなく、富士山に落とせと言った主張まであったのだから、日本の象徴ではある。)

 現在の問題は途中の山小屋の収容人数が少なすぎることだろう。その結果宿泊予約できずに弾丸登山になってしまう。
 
 5合目の宿泊能力を増強することでこれらの問題は解決可能だ。

 7合目以上の小屋の狭さや食事の問題によるインバウンドからの不評もこれで解決できよう。

東京を2番目の都市にしてもらいたい!2024年05月28日 00:53

 蓮舫氏が都知事選に立候補されるとの報道である。
 
 蓮舫氏と言えば、2番目でなぜいけないかというセリフが頭を離れない。

 東京も2番目でなぜいけないのだろうか。

 首都移転が叫ばれてから30年は経つだろう。

 この一極集中の危険な構造が、日本をダメにしている。

 多様性のなさ、発展性のなさ、縦社会、構造の硬直性、お上意識の強さ‐――すべて東京一極集中が無意識的に作用している。

 蓮舫さんにはぜひ選挙戦を勝って、東京を第2の都市になるよう、一極集中から日本を救うよう頑張ってもらいたい。都知事の権限は大きいらしい。

 東京集中にならないよう、東京の税金を地方で使ってー例えば福島に大規模投資をして、実質首都機能を移転するなどして、第2の都市に出来れば、日本再興のヒロインとなりうる。頑張ってほしい。

八ツ場ダムと日本ロマンチック街道2024年05月21日 19:55

これら二つの名詞を感慨深く思い出すのは昭和世代の特権かも知れない。八ツ場ダムは群馬県の吾妻川上流に昭和30年代ごろ計画された巨大ダムで、環境主義が先進的だった当時のマスコミなどから環境破壊の象徴として大きな反対運動が起きたため、建設省は予定より20年も遅れて完成させた。それが結果的に反対運動を一瞬にして沈静化させた。

時代は、環境保護どころか、異常気象の時代になっていたのである。完成したばかりの八ツ場ダムの有る吾妻川は群馬県西部にありる。その年、吾妻川が合流する利根川本流である群馬県北部(谷川岳の太平洋側)上流に例年の数倍の異常な降水があった。以前であったら、利根川、江戸川は氾濫し、関東南部は大被害を被るところだっt。
しかし、偶然にも貯水を始めたばかりで空に近かった八ツ場ダムのゲートを閉め、吾妻川からの利根川への流入をほぼゼロに出来たため、大被害は免れたのである。

それ以来、マスコミに八ツ場ダムを批判する記事は現れなくなった。

日本ロマンチック街道とは、海外旅行ブームに沸いた当時、ドイツで最も人気があったライン川沿いの古城都市巡りの街道がロマンチック街道と呼ばれていた事にあやかり、吾妻川沿いの道筋を日本ロマンチック街道と称して観光誘致をしようとしたものである。

私には未だに何処が似ているのか、(少しは古い城もあるようだが)理解出来ない。

それは兎も角、今日、その吾妻川沿いを車で走り、これら二つのプロジェクトがうまく結実しつつある事を実感した。

八ツ場ダムの建設に伴い周辺道路は高速道路のように走り易くなった。その結果、道の駅は二つもでき、吾妻川沿いには地形を活かした観光地も幾つかできた。八ツ場ダムには観光船まである。それがいずれも賑わっている。ロマンチックかどうかはともかく 、首都圏から最も手軽に自然そのものを実感できる手垢の付いてない地域である。

ところで、本日、八ツ場ダムに立ち寄った旅の目的は、志賀草津道路(経路からにある草津志賀道路と書きたかったが)にある日本国道最高地点付近の残雪でコロナ以後初めての山スキーを試みる事であった。その目的は果たせたのではあるが、改めて新緑の志賀高原や、対照的に砂礫に覆われ噴煙を上げる原始地球のような草津白根山を近景に、谷川岳や上信国境の山々、北アルプスなどが青空の下、一望でき、自然の雄大さに圧倒された1日だった。

そして、化石燃料を使った車でその危うい自然を眺めている自分自身の矛盾にも深く無力感を感じたのである。

リニア新幹線問題解決法〜その22024年04月04日 00:26

 昨年7月に以下のブログを書いた。
ここで、ポイントは二軒小屋上流の田代ダムから発電のために大部分を富士川に横流ししている事である。

現知事はこれを知ってか知らずか県民を騙してJR東海に嫌がらせをしたのである。
下記の静岡県出身者も某大学卒であったが、この問題を全くしらなかった。牛を飼ったり、野菜を作ったりした事はない人であるが。
現知事は選挙民を騙す事には長けているのだろう。
基本、大井川は、その下流でも畑薙第一、第二ダムや井川ダムといった巨大なダムを連ねているので、50年前から水無川だった。
これらを選挙民を騙して現知事は当選したという彼の政治手法の典型である。

以下は23年7月のブログの再掲である。

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静岡出身の知人によれば、リニア新幹線トンネル掘削工事による大井川水系への影響についての静岡県知事の問題提起は水利権に関わる歴史的経緯を考慮すれば、故無きものではないということである。

 しかし、JR東海による静岡県民心理の読み違えが問題の本質であろう。これを解決するのはある意味簡単である。

 それは、静岡県内にリニア新幹線の駅を設置することである。リニア新幹線の静岡南アルプス駅候補としては静岡工区の千石川非常口の北にある二軒小屋付近に設ければよい。
現計画では静岡工区の千石川非常口は事故時の非常口のようだが、これを駅のある正式出口にすればいよい。これは比較的簡単に設計変更できるはずである。
 この新駅設置をJR東海に静岡県から申し込むだけで殆どの問題は解決するし、静岡県の面子も立つ。
 二軒小屋には元々静岡県の関連林業企業などが設置した宿泊施設があり、南アの中核的登山基地である。昔、ここに泊まって、大井川のイワナ釣りを楽しんだことがあるが、上高地に雰囲気が似ている。
 畑薙ダムから歩きだと丸一日かかるが、ここに東京から1時間で行けるとなると、日本有数の観光スポットになる。

 首都圏の登山人口比率を1%としても毎年少なくとも十万人がリニア新幹線の二軒小屋駅を訪れる。
 また、二軒小屋は今は休業しているが。上高地のように帝国ホテルなどを呼べば、南アルプスの屈指の観光地になる。
 更に、荒川岳にロープウエイなどを延ばせば、日本のグリンデルワルトにもなり得る。
地元では南アルプスの良さが分からないのかもしれないが、静岡県は県を挙げてこの新駅をJR東海に要求すればよい。

 大井川の水流問題などは、二軒小屋に隣接する田代ダムの水の富士川側への流量を減らせば簡単に解決する。富士川の発電所は東電所掌なのだから、JR東海にこの水利権交渉を任せれば簡単に解決する。

 ともかく、県知事も支持する県民も地元の観光資源の良さに気づいていない。JR東海は東京と名古屋しか頭にないので、更に悪い。スイス人の頭の良さを見習ってほしい。そして、最近の日本人の自然志向にちょっとは気づいてもらいたい。ビジネス客だけが乗客ではない。

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補足

二軒小屋に駅を作ると自然破壊だという意見があった。富士山であれだけ自然破壊をしている登山者からの意見である。単純に入山規制をすればいいだけである。いまでも畑薙ダムから二軒小屋まではディーゼルバスが大気汚染を広げながら登山者を運んでいるのである。

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ロシアの銃規制状況2024年03月24日 10:44

 ロシアの専門家ではないが、コロナ前にモスクワを訪れたとき、機会があってモスクワ近郊の観光市場に行ったことがある。
 そこにはいろいろな出店があったが、その中に様々な銃をそろえて展示している店があった。聞いた話では退役軍人や南部の紛争地域から戻ってきた戦闘員が様々な武器を横流ししているそうだ。

 もちろん非合法だと思うが、私が珍しいからスマホを向けて写真を撮ろうとしたら、大声で怒鳴られ、危なく銃撃されるところだった。

 そこの警察はどういう取り締まりをしているのかよくわからないが、裏では武器が流通しているように感じる。何しろ泊まったホテルには経済マフィアっぽい一団が高級ラウンジでなにやら相談しているのを目撃した。

 真相は謎だが、国境の南には多くの紛争地帯がある。警察国家であっても、テロ集団が活躍する素地は十分あるように感じた。

調査研究費に多額の書籍代が含まれる謎2024年02月14日 20:38

 報道によれば、某派閥の首領の政治資金報告書に約3500万円の書籍代が含まれており、各マスコミのニュースショーではそれは出版社から同じ書籍を多数購入して関係者に配布したものだという解説になっている。それで、各局のコメンテーターは一応納得したように見える。

 しかし、この政治資金報告書の詳細リストを見ると
項目が調査研究費で、
その使用目的が書籍代
という不思議な構成になっている。

 常識的には調査研究で同じ書籍を何百冊も購入する必要はない。それが必要なのは、正に多数の関係者に配布するときだけであろう。
 調査するなら同じ本は1冊だけで済むはずである。
 
 ある人物が、身内のものの著作物である同じ本を数百冊購入するのは、広報、宣伝目的の時だけである。調査研究するなら1冊だけで充分である。また、自分の本なら調査研究自体が不要である。

 各番組のコメンテーターは、そのような単純なことまで分からなくなったのだろうか。調査研究費の中に、書籍代という目的で同じ書籍が何百冊も購入されていることが如何におかしいか、政治家と同様、言葉のプロであるならば、すぐに気が付くべきであろう。

 故大宅壮一が予言した通り、テレビ界では一億総白痴化という現象が実現してしまっているとしか思えない。

北朝鮮での新しい原子炉臨界の意味2023年12月22日 19:51

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6485839

によれば、寧辺核施設の新しい軽水炉から温水が排出されているとのことで、これがプルトニウム生産炉となっているらしい。

 ここで、この軽水炉が何なのかという問題がある。単に温水が排出されているだけなら、これは発電炉即ち原発ではない。

 原発とプルトニウム生産炉には大きな相違がある。これをマスコミも評論家も誤解している。

 プルトニウムとは、原爆の材料であるプルトニウムと、原爆の材料にはならないプルトニウムの2種類がある。その相違は、米国エネルギー省の定義にあるように、プルトニウム同位体組成比の差にある。プルトニウム原子核には含まれる中性子の数によりいくつかの同位体がある。

 簡単に言えば、プルトニウム-239が98%以上でないと爆発しない。それは、残りの大部分を占めるプルトニウムー239が自発核分裂を起こす性質があるためである。原爆の原理は、十分に臨界超過になるようにプルトニウムを圧縮してから、中性子を投入することで、大きな爆発力を生じる。しかし、プルトニウムー240がプルトニウムの圧縮過程で自発核分裂を起こすと、臨界になる前に大量の核分裂が生じてしまうので、その熱により膨張して、未臨界になり、爆発が不完全になるためである。もちろん、これは確率の問題であるが、この確率をほぼ0%にするには、プルトニウムー239を98%以上にしないといけない。このために、原子炉内でウランから発生するプルトニウムー239をすぐに取り出さなければならない。

 通常の発電用原発でもプルトニウム-239は発生するが、発電を数日続けるだけで240に変換されてしまう。数か月運転するだけでプルトニウムー240比率は5%以上になってしまうので、原爆の材料にすることは困難である。この発電用原発と原爆用プルトニウム生産炉の相違をもう少し、マスコミや評論家は認識する必要があるだろう。

 数年前に、米国ロスアラモスが開発したプルトニウム-240比率が5%程度でも爆発可能な装置を金正恩が手にしている写真が報道されたが、今も日本などで用いられている発電用軽水炉の使用済み燃料のプルトニウム(プルトニウム-240組成比約20%)では、北朝鮮をもってしても原爆は作れないということである。

危険なウミツバメーブレヴェスニク2023年10月22日 09:44

 ブレヴェスニクとはロシア語でウミツバメのことである。

しかし、実態は空の原子力潜水艦といえるだろう。
ロシアはついにこれを実用化したようだ。
https://sputniknews.jp/20231011/17376005.html

 原子力潜水艦は動力に内燃機関を使わないため、長期間、海に潜ったままで行動できるのが最大のメリットである。

 原子力飛行機は米ソ冷戦初期に米国アイダホ州で開発が行われたが技術的な困難さから爆発事故を起こし、開発は中止された。
 米国はその後、細々と原子力ロケットの開発は続けているようだ。これは小型原子炉の宇宙版である。NASAの目的の一つは、地球最後の日に人類が宇宙に脱出することにあるのだから、太陽光も酸素もない宇宙空間では原子力を利用することは必然だろう。

 原子力飛行機については、ロシアも2019年にブレヴェニスクの試験機の爆発事故を起こしたが、ついに実用化に漕ぎつけたらしい。
https://www.bbc.com/japanese/49327600

 恐らく、原子炉の小型化により、アイダホで失敗した大型原子炉飛行機よりもコンパクトで制御性のよい機体の開発に成功したのであろう。

 これは、小型原子炉のエネルギーにより空気を加熱し、低空で地表表面を長時間飛ぶことができるので、従来のICBMと違い、レーダーに把握されずに地球を周回できる。そして、必要とあらば、敵の心臓部に核爆弾を投下できるという代物である。原子力潜水艦であれば、ミサイル発射によりレーダーに把握される可能性が強いが、このウミツバメのほうは密かに敵の心臓部のすぐ近くに接近できるので防衛は一層困難になる。

 ロシアは資源があるので、このような軍事費浪費を北朝鮮のようにすることができるのだろう。

 日本は防衛費をGDPの2%まで増加するなどといってもこのような代物に完全に対抗することは不可能である。まずは、科学技術予算の増加により、ロシアにも諸外国にもエネルギー依存する必要のない独自技術でエネルギー自立、食料生産自立を目指すべきだろう。それが世界の貧困と飢餓を減らし、平和な地球に繋がるということを信じるべきだろう。

基準値のからくりとICRP(国際放射線防護委員会)基準2023年10月19日 11:45

 2014年に出版された「基準値のからくり」村上道夫他著、講談社ブルーバックスには福島事故後の空間線量に関する避難区域区分(20mSv/年以下)、目標除染線量(1mSv/年以下)に関し、基となったICRP(国際放射線防護委員会)勧告の基準の変遷に関する詳細な経緯が記されていて興味深い。

同書によれば、1mSv/年はICRP勧告による公衆被ばくの最大許容線量、20mSv/年は職業被ばくの最大許容線量をもとに日本政府か定めたものである。

簡単にICRP勧告の基準の変遷を整理すると以下のようになる。

1.ICRP1950年勧告:職業被ばくは最大許容線量150mSv/年
 
 この当時はICRPは、約3mSv/週以下では放射線影響がない、即ちこの付近に閾値があると考えていた。3mSv/週は150mSv/年に相当するので、現在の公衆被ばく制限の150倍まで許容していたことになる。


2.ICRP1954年勧告:公衆被ばく最大許容線量は職業被ばくの1/10

 なぜ1/10としたのか明確な根拠はない。


3.ICRP1958年勧告:職業被ばくは18歳以上50mSv/年(生殖腺、造血臓器、水晶体平均値)

 ICRPはLNT仮説の考え方を採用し、白血病の誘発には閾値があると仮定する考え方もあるが、最も控えめな方法としては、閾値も回復も仮定しないとする即ち、線量と発がんリスクは比例すると考える仮説による勧告を行うようになった。


4.ICRP1977年勧告:職業被ばく線量限度は50mSv/年
             公衆被ばく線量限度は1mSv/年

これらの根拠は以下のとおりである。

ICRPは1977年に、1958年勧告で決められた職業被曝に関する最大許容線量50mSv/年について、発がんによる死亡リスクに基づく判断を示した。このときから最大許容線量に代わって「線量当量限度」という言葉が用いられるようになり、1990年からは「線量限度」と呼ぶようになった。
 受け入れられるリスクのレベルは、ほかの職業での労働にともなう年問死亡率と比較して決められた。米国で安全水準が高い職業では、職業上の危険による平均年間死亡率が「1万人当たり1人(10の-4乗)」を超えない」と推定され、これが受け入れられるリスクのレベルとされた。
 次に、職業被曝において50mSv/年という実効線量限度を設定した場合の、発がんによる死亡リスクが計算された。「実効線量」とは全身の平均的な被曝線量のことであり、すべての組織の被曝による総リスクが評価できる指標である。
 ここでは線量限度を50mSv/年と設定すると、すべての作業者の線量の平均値はその10分の1の5mSv/年になると仮定している。当時は1000mSvの放射線被曝をしたときの発がん死亡リスクは1%(100人に1人)と考えられていた。これらの数字から、線量限度50mSv/年の場合の発がんによる死亡リスクは、1万人当たり0.5人となる。
 ICRPは安全な水準の職業での年間死亡率(1万人当たり1人)よりもこの数字は小さいので、線量限度50mSv/年は受け入れられるという判断した。
 
 1977年勧告では、公衆被曝において受け入れられるリスクについ
ても言及された。公衆の受け入れるリスクは職業上のリスクよりも1哘低いなどを理由として、公衆被曝において受け入れられる死亡リスクのレベルは、1年間で10万人に1人から100万人に1人の範囲であろうとされた。
 10万人に1人という年間死亡リスクは、当時の発がんリスク(1000mSv当たり1%)にもとづくと、実効線量としては1mSv/年に相当する。集団の平均線量を1mSv/年より低くするには、線量限度を5mSv/年とするのが妥当として、公衆被曝において受け入れられるリスクとした。
 

5.ICRP1978年パリ声明:公衆被曝の線量限度は1mSv/年

 1977年の公衆被曝の線量限度5mSv/年は、1mSv/年に改められた。この変更の理由は明らかではない。



6.ICRP1990年勧告:職業被ばく線量限度は20mSv/年

 1999年の勧告では、1000mSv当たり発がん死亡率リスクは4%に見直され、また、英国学士院の死亡率評価をもとに、「年間死亡リスク1000人当たり1人は、まったく受け入れられないとはいえない」という考え方をもとに、発がんについての死亡リスクを計算したところ年間死亡リスクが65歳まで「1000人当たり1人」は、20mSv/年以下となったことから、職業被曝の実効線量限度は20mSv/年へと変更された。これが、日本政府が定めた避難の基準値20mSv/年のルーツとなっている。


7.ICRP1990年勧告:1885年公衆被ばく線量限度:1mSv/年の確認

5mSv/年浴び続けても寿命短縮効果は非常に小さいが、ラドンを除いた場合の住居による変動は1mSv/年程度はあるので、後者の変動は受け入れられるとして、1mSv/年とした。



 以上のように、許容線量をできるだけ小さくするようにICRPの基準は変動してきており、それは1950年勧告から150分の1になっているが、その根拠は常に曖昧なままである。

避難救援機アンケートと更問い問題の関係2023年10月17日 01:55

イスラエルからの邦人避難救援機に8人しか搭乗しなかったことに関し外務省の在留邦人へのアンケートの方法が問題になっている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7a6631cb8759ae4afe7976d8c0e454a1ff5abc5c

この報道では、外務省の実施した事前調査では200人は乗ると予測したが、実際には行き先がドバイで且つ有料だったのでこんな税金の無駄遣いになったらしい。一人3万円は形式的すぎる。

現地事務官の若さや組織の未熟さもあるだろうが、アベノマスク、マイナカードと続く巨額の無駄遣いである。日米路線で1フライト2億円と聞いたことがあるが、需要が逼迫した中東のチャーター便では同等以上だろう。

問題は事前調査での回答が200人だとしても、条件が常識とは異なるフライトでの希望者も同じ程度と判断した役人の非常識さだろう。
このような曖昧な条件でのアンケートを一度だけで済ませるのならしないほうがましだ。200人という人数に惑わされることはなかっただろう。韓国の避難便に後れを取った外務省の役人が焦って判断を間違った例である。

ジャニーズ事務所の第2回目の会見で、一社一問という制約が課され、回答に対してさらに質問するという更問いが許されなかった。これもコミュニケーションができていない典型例だ。

おそらく両者とも時間の制約やいろいろな思惑、忖度からこのような最悪の結果になったのだろう。素直に常識に従って進めれば結果はかなり違っただろう。それは、コミュニケーションでの紛糾を恐れないことである。

立場が違えば意見は必ず異なる。議論を予定通りの時間内で進めることのほうに無理がある。

民主主義とは時間がかかる非効率なプロセスなのだから、何事も焦らないで判断することが結局はうまく物事が進むと信じることである。