原潜とは何か ― 2025年12月28日 05:24
政府が原潜について必要性を検討するらしい。
ある先生が、原子力潜水艦は原子力の利用で最も成功した例だと言っていたが、深宇宙を旅する原子力ロケットもそうだろう。いずれも太陽光の届かない、酸素もない環境で、要求にこたえるだけの長時間のエネルギー供給を行える唯一の物理的装置である。
宇宙探査が平和目的なら原子力ロケットは、太陽の膨張に地球が飲み込まれた後、人類の生存のための唯一の手段となる可能性があると思う。
一方、原子力潜水艦には、そのような可能性を期待できるだろうか。
嘗て、米国の原潜ノーチラス号が北極海を浮上することなしに横断することに成功したニュースを聞いたとき、米国民は沸き立った。ソ連にスプートニクショックで後れを取った宇宙開発に対し、海洋の軍事利用では大きくリードしたと感じたからだろう。
ICBMの分野でソ連が優位であっても、原潜があればソ連の近海からモスクワやペテロスブルグを狙うことが可能だからである。しかもそれはソ連に感知されない深海に潜むこともできる。本土が焦土と化しても敵国主要都市に原爆を落とすことも可能だ。
原潜は原子炉を駆動源とする潜水艦である。原子炉では他のエネルギー源と異なり、酸素を必要としない。太陽も風も必要としない。スクリューを回すことも電気を起こすことも可能である。必要ならその電気で海水を電気分解し酸素を製造することも可能である。しかも数十年の長期航海も十分可能だ。
このような潜水艦を持てたら国防上有利だと一部政治家が発想することは理解はできる。理解はできるがそれがいい手段かどうかは別問題だ。
技術というものは国境を越えて広がるものである。どんな技術も金と時間と情報能力があればどこにもでも拡散していく。したがって、日本が原潜を持ったとしても仮想敵国はそれ以上の原潜と対潜水艦能力を持つことも可能なのである。
このようなチキンレースをやっても軍事費が膨大になるだけで、電気料金やエネルギー価格が下がるわけではない。国際競争力が上がるわけでもない。国民経済は疲弊する一方、一部政治家の安心感の自己満足だけが残る。核保有と同じ構造である。北朝鮮の例を見れば理解できるだろう。あるいは、北と同様、その原潜との引き換えに、同盟国のために国民の命を差し出すのだろうか。そんなことにならないように歴代政権はうまくやってきたのだが。
ある先生が、原子力潜水艦は原子力の利用で最も成功した例だと言っていたが、深宇宙を旅する原子力ロケットもそうだろう。いずれも太陽光の届かない、酸素もない環境で、要求にこたえるだけの長時間のエネルギー供給を行える唯一の物理的装置である。
宇宙探査が平和目的なら原子力ロケットは、太陽の膨張に地球が飲み込まれた後、人類の生存のための唯一の手段となる可能性があると思う。
一方、原子力潜水艦には、そのような可能性を期待できるだろうか。
嘗て、米国の原潜ノーチラス号が北極海を浮上することなしに横断することに成功したニュースを聞いたとき、米国民は沸き立った。ソ連にスプートニクショックで後れを取った宇宙開発に対し、海洋の軍事利用では大きくリードしたと感じたからだろう。
ICBMの分野でソ連が優位であっても、原潜があればソ連の近海からモスクワやペテロスブルグを狙うことが可能だからである。しかもそれはソ連に感知されない深海に潜むこともできる。本土が焦土と化しても敵国主要都市に原爆を落とすことも可能だ。
原潜は原子炉を駆動源とする潜水艦である。原子炉では他のエネルギー源と異なり、酸素を必要としない。太陽も風も必要としない。スクリューを回すことも電気を起こすことも可能である。必要ならその電気で海水を電気分解し酸素を製造することも可能である。しかも数十年の長期航海も十分可能だ。
このような潜水艦を持てたら国防上有利だと一部政治家が発想することは理解はできる。理解はできるがそれがいい手段かどうかは別問題だ。
技術というものは国境を越えて広がるものである。どんな技術も金と時間と情報能力があればどこにもでも拡散していく。したがって、日本が原潜を持ったとしても仮想敵国はそれ以上の原潜と対潜水艦能力を持つことも可能なのである。
このようなチキンレースをやっても軍事費が膨大になるだけで、電気料金やエネルギー価格が下がるわけではない。国際競争力が上がるわけでもない。国民経済は疲弊する一方、一部政治家の安心感の自己満足だけが残る。核保有と同じ構造である。北朝鮮の例を見れば理解できるだろう。あるいは、北と同様、その原潜との引き換えに、同盟国のために国民の命を差し出すのだろうか。そんなことにならないように歴代政権はうまくやってきたのだが。
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