ペナルティキック戦の確率分析と「間」の取り方2022年12月06日 09:06

 https://www.footballista.jp/news/115380
によれば、大試合でのPKの成功確率は平均70%と意外に低い。
 しかし、今回、4本中3本外したので、その状況となる確率は、二項分布の公式により、

 4C3×0.3^3×0.7=4!/3!×0.0189=0.0756

であり、約8%の事象が起こったことになる。

 4本が4本とも0.7の確率で成功する場合は、

 4C4×0.7^4=0.2401

 で、24%。このようにすべて成功するのはやや難しい。

 クロアチアのように4本中3本が成功する確率が最大であり、

 4C3×0.7^3×0.3=4×0.1029=0.4116

となり、約41%である。

 この程度の確率が日本にも期待したいところだった。

 この課題については、サッカー関係者の間でもいろいろ検討されているようだ。

 思い出すのは、ジュビロ磐田の遠藤保仁選手である。
弱く当てているように見えるが、必ず、PKを決めるのである。

 その秘訣は、キーパーの動きを一瞬見てから蹴りだすということだけである。その一瞬の間を待てないのが普通の選手だということだろう。

 確かに、キーパーの動きと逆方向に打ちさえすればほぼシュートは決まる。逆に、キーパーに打ち込む方向が読まれてしまえば、ほぼ失敗に終わる。クロアチア戦では、少なくとも日本選手二人はキーパーに読まれてしまったということになる。

 遠藤保仁選手の間を取るコツを日本代表はどこまでマスターしていたのだろうか。疑問の余地が残るところであり、今後、8強に残るための希望の種ともなるところだろう。
 間をとるのは落語や古典芸能で鍛えてきた日本の得意技のはずだ。今後に期待したい。