なぜ田中碧の2点目は認められたか。2022年12月02日 07:04

 グループリーグ突破、おめでとうニッポン。

テレビの映像では、三苫のカバーしたときに、ボールはすでにゴールラインを越えたように見えた。従来ならば、ゴールキックになっていた場面である。

 そこで、サッカールールとVARの出番である。

「第9条 ボールインプレーおよびボールアウトオブプレー
1. ボールアウトオブプレー

ボールは、次のときにアウトオブプレーとなる。
・グラウンド上または空中で、ボールがゴールラインまたはタッチラインを完全に越えた。
・主審がプレーを停止した。
・ボールが審判員に触れ、競技のフィールド内にあり、次のようになった場合、
 ・チームが大きなチャンスとなる攻撃を始める。または、
 ・ボールが直接ゴールに入る。または、
 ・ボールを保持するチームが替わる。
こうしたすべてのケースでは、プレーは、ドロップボールによって再開される。」

 このルールにより、三苫が触れた瞬間、ボールは完全にはゴールラインを越えていないとVARにて判断されたのである。
 この数センチの差が天国と地獄の境界であった。

 実はこのルールは得点でのボールとゴールラインの関係との整合性にある。図に示すように、ゴールのためには完全にボールがゴールラインを越えなければならない。ーということは、完全にゴールラインを越えなければまだインプレイの状態にあるということである。(素人の解説でした。)

 これは、日本の勝利というよりもテクノロジーの勝利ともいえる試合であった。審判の目であればゴールキックになっていただろう。
 ヒトはそれでも進化しているという証明の一部である。

 ただし、FIFAにはこのVARシステムが第三者に侵入されて画像書き換えができないようデータを防護できるシステムの開発が要請されるであろう。これが日本ースペイン戦の技術上の教訓である。(年寄りの心配事)

日本がクロアチアに勝つ確率計算2022年12月02日 12:09

スペイン戦の勝率計算と同様の手順で、日本がクロアチアに勝つ確率の計算をしてみた。
 うすいよしき氏のWC情報データサイト
 https://note.com/yeahmen/n/n0e7b27f1a599
によれば、最近5回のワールドカップでの一試合当たり得点率は

クロアチア    1.295点(2012年を除く)
日本        1.034点

より最近の3大会では、

クロアチア    1.920点(2012年を除く)
日本        1.057点
で差は拡大している。

あるサッカーチームの平均得点をλとすると、任意の1試合でx点入る確率P(x)は次式のポアソン分布で表されることが経験的に分かっている。(11月23日のブログ記事参照)

 P(x)=exp(-λ)*λ^x/x!

この式を用いて、日本とクロアチアの勝敗確率を評価した。

 結果は、図にしめすように、最近3大会のデータを用いた場合、

クロアチアの勝率は約56%で、日本の勝率は約20%と厳しい。(残りはポアソン分布上はドローの確率だが、トーナメントなので、約66%と約33%程度になろう。)

 ただ、本カタール大会での合計得点はクロアチア、日本共に4点である。この得点をポアソン分布の平均得点として計算すれば、両国は同じ勝敗確率になる。

 まだまだ、勝てるチャンスはある。