年寄歩きの簡単な防ぎ方2024年05月08日 02:17

なぜ腰が曲がった年寄歩きになるのか。

それは足首が前に曲がって膝が出ているからである。

なぜ、足首が前に曲がってしまうのか。

それは、靴底の踵がつま先よりも高いからである。

日本で売られている靴の99%は踵がつま先よりも2㎝は高くできている。

これは明治以来の伝統で単に背を高く見せたいからという理由による思い込みである。
草鞋や地下足袋は踵がつま先より2㎝も高いということはなかったのである。

先日、靴の中敷きを工夫して、つま先と踵の高さが水平になるように靴を改造してみた。

そしたら、腰がやや痛いにも関わらず。膝が前に出ず、腰が伸びて直立して歩けるというを発見した。
(私は直立猿人の子孫かもしれないが。)

体の重心のバランスをとるために、自然に腰が鉛直方向になるような歩き方になるのである。

(普通の靴であれば、膝が前に出るために重心のバランスをとるためには腰が後ろに来るために頭を前にだすといういわゆる老人歩きになるのである。これはスキーでは最も避けなければならない姿勢である。スキーでは膝が前に出る場合には腰も合わせて前に出さなければ、後傾して転倒する。)

即ち、外出する際にはできるだけ足底が水平な靴を選ぶこと。そのような靴がなければ、100円ショップで買ってきた中敷きをつま先が厚くなるように工夫するか、踵を削った靴を履けばよい。

屋内でも年寄歩きになるような場合はつま先だけのスリッパがある(なければ、踵をカット)ので、つま先に乗っかるような歩き方をすれば、腰が伸びで年寄歩きを防ぐことができる。

これは健康の一助になるのではないだろうか。

全国の靴製造業者は、靴構造の過去の思い込みを捨て、前後を水平にした靴を作成して年寄向きのローヒール靴を開発するべきであろう。

P.S.三角形の相似則より、靴サイズ25㎝で2㎝ハイヒールの場合、膝までの高さが50㎝ならば膝は前方に4㎝以上突き出ることになる。

太陽フレアの本当の怖さ(4)2024年05月11日 21:17

報道によればここ数日太陽フレア活動が活発化しており、これは何度か過去に記したように、予想されていたことである。

これまで外部被ばくによる放射線でがんになったと明確にわかっているのは、広島、長崎の被ばく者だけであるが、これは大量の放射線を1ミリ秒以下の短時間で被ばくしたことによるものである。
これは原爆だが、太陽フレアは、太陽表面で異常な核融合反応が生じ、大型の水爆が瞬間的に爆発したことに相当する。これを、航空機の旅客などが上空で被ばくすることになる。

なぜこれが心配かといえば、原爆も、航空での太陽フレア被ばくも人類が、20世紀になって初めて経験する被ばく形態であり、免疫系の対応が出来ていないと考えられるためである。現在の被ばく制限はこの最も重要な瞬時被ばくを全く考慮していない。

これが米国、日本でCAに多くのがん患者が生じている理由であると考えられる。

以下のこの1月に纏めた太陽フレア問題記事を参考に再掲する。


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昨年8月23日の時点では、太陽フレアの認識は以下の*****以下
に囲まれた内容だった。これは2025年における航空機利用への警告である。

しかし、これはまだ甘かった。
下のリンクのyahooニュースによれば今年2024年においても太陽フレアの発生回数は増加するとのことだ。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6487698

空気層による減衰がない高空では地上の3ケタX線強度が増大するが、下記のように瞬間被ばくで防ぎようがない。また、人類が受けたことがない被ばく形態で、免疫もないので発がん性が疑われる。

しばらく、航空機の利用は考え直したほうが良いだろう。


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江戸川区のサイト
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e007/bosaianzen/bosai/oshirase/taiyou-furea.html
によれば、地球への影響は、

携帯電話やテレビなどの放送が視聴不可
カーナビゲーションシステムの機能不全
電力設備で誤作動が起き、広域停電の発生
等とされている。

 しかし、図をよく見れば、太陽フレア発生後8分後にX線や電磁波が最初に地球に到達することが分かる。これはインパルシブ相と呼ばれ、光と同じ速度で到達するので、事前の予測ができなければ、その被ばくは防ぎようがない。

 現在、宇宙天気予報などと騒がれてはいるが、太陽フレアの発生頻度が11年周期であることなどが分かっているだけで、正確な発生日時が予測できないのは台風の発生日時が事前よそくできないのと同じである。即ち、現在の宇宙天気予報では、太陽フレアを地球で観測した後の放射線による影響の身を対象としてその影響が予報できるだけである。

 (この図の放射線は、陽子や中性子などの素粒子、プラズマは荷電粒子や電子と称している。これらは、電磁波よりも遅れて地球に到達する。即ちX線や電磁波は光の速度で到達するので、その発生は、発生日時の正確な事前予測ができなければ、X線の被ばくは防ぐことが不可能である。)

 特に上空にいるヒトは、地球大気による遮へい効果の恩恵を受けられないので、X線をもろに被ばくすることになる。

 天文学事典 図8-17によれば、このX線は硬X線(高エネルギーX線)なので、上空のヒト(飛行中の旅行者、パイロット、CA等)はかなりの被ばくを受ける。

 パイロットは太陽フレア発生時に飛行していたことが分かると、所謂勤務調整を受けるので、年間平均被ばく量はそれほど増加しない。問題は頻回旅行者やCAである。米国ではCAの乳がん発生率が一般人の1.5倍であることが報告されている。

https://www.arpansa.gov.au/cancer-prevalence-among-flight-attendants-compared-general-population

 このインパルシブ相は太陽における核融合爆発から発生する高エネルギーX線被ばくであり、広島・長崎の原爆爆発によるガンマ線被ばくと同じものである。(ガンマ線は核分裂生成物から発生する高エネルギー電磁波、X線も高エネルギー電磁波であることに留意)

 2025年は平均年数回発生する太陽フレアの頻度増加の次回ピーク年に当たる。広島・長崎の被ばく者のがん発生増加が観察されているように、今後も頻回飛行機旅行者やCAにおけるがん発生の増加がみられるだろう。

 インド南西部やブラジルの一部などの地上での「年間」線量は、事故後の福島東部の「年間」線量よりも一桁高いが、がん発生率は世界平均を下回っている。
 一方、「単位時間線量率」(1秒あたりの被ばく線量率)は、太陽フレア発生時にCAが受ける「単位時間線量率」の約5桁程度下であると見積もれる。広島・長崎の被ばく者が受けた「最大単位時間線量率」もCAが太陽フレア発生直後に受ける「最大単位時間線量率」と同程度であると考えられる。

 アルコールの一気飲みの害と年間アルコール摂取の害(量に依っては益)を一緒にすることは大きな誤解を生むが、どのマスコミも政府(放射線安全規制検討会等)も国際放射線防護委員会(ICRP)もきちんとその差を認識していない。これは免疫学の知識の不足によるものではないだろうか。
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被ばく基準とICRPの利益相反問題2024年05月12日 05:42

 太陽フレアの被ばくは瞬時被ばくであり、年間被ばく量にすれば大した量ではない。なぜなら、時間線量率では大きな値の被ばくを受けるが時間がミリ秒レベルなので、他の時間は被ばくを受けないので、年間被ばく量としては制限規制値以下になる。
 米国のCA(キャビンアテンダント)の乳がん発症率は一般女性の三倍との報告もあるが地球大気による放射線遮蔽が期待出来ない高空で太陽フレアを被ばくしたのち、がんを発症したらそれは地上での被ばくのためなのか、高空での太陽フレアによる被ばくのためなのかはわからない。現在の基準では年間被ばくが制限されており、時間線量率が如何に高かろうと、時間積分線量が規制値以下なら太陽フレアの瞬間被ばくは許されているのである。

広島・長崎では被ばく者のがん発症率は市外居住者より有意に大きい事は明確だ。従来、これのみが、外部被ばくとがんの発生が関係していると見られる唯一のデータである。他のデータは殆どが統計的に疑問を呈されている。広島・長崎の被ばく者でがんを発症した生存者は最大でも5シーベルトの瞬間被ばくである。これは放射線がん治療でがんを治療する際に照射して受ける線量(前立腺なら十時間程度の照射で70シーベルト)の1/10レベルである。即ち、原爆の爆発時間である約1ミリ秒の瞬時に被ばくを受けるとがんになり、放射線がん治療で十時間程度の時間を掛けてその10倍の被ばくを受けるとがんが治るという関係にある。

これは、がん細胞と健全細胞の分裂時間サイクルやDNA修復遺伝子の作用時間という免疫機能の短時間挙動に関わる生体応答に深くかかわっている。それを無視して長時間での被ばく基準のみを正しいとして全世界に勧告し、その無意味に小さい規制値にそって各国政府が法律を設定し、それゆえに、CAなど(頻回の航空旅客も同じだが)太陽フレアによるがん発生のリスクにさらされることになる。それは被ばく基準よりも十分小さいが、免疫機能に重要な単位時間当たりの線量率の議論を無視した基準だから当然と言える。

各国に放射線防護のための被ばくに対する規制値を勧告しているICRP(国際放射線防護委員会)は任意の科学者の団体ということになっている。しかし、そのサイトには
https://icrp.org/docs/The%20History%20of%20ICRP%20and%20the%20Evolution%20of%20its%20Policies.pdf
には今も下記のように記載されている。
”in 1960, the Ford Foundation provided a grant of $250,000 to
ICRP, a very significant amount at the time, which meant that some funds were
now available for secretariat and travelling and meeting costs.”
即ち、フォード財団から1960年代から大きな資金援助を受け、それで、被ばく基準を決めている科学者たちの費用を賄ってきたのである。
フォード財団は自動車メーカーであるフォードが設立した財団であり、石油資源の開発を目的としている。
その財団から、原子力関連の基準を勧告している任意機関へ巨額の資金援助をおこなってきたのである。

これは、科学技術論文で最も避けなければならない利益相反そのものである。利益相反とは、その研究論文が、中立的であり、その研究結果により、利益、不利益を受ける組織、団体とは資金的にも無関係であることを宣言するための倫理事項であるが、ICRPは原子力利用に深くかかわる多くの勧告を出しながら、化石燃料資源の開発団体から多額の援助を受けてきた。ICRPに所属する科学者や、ICRPの出版物には一切そのことが触れられていない。即ち、利益相反の倫理規定に違反した基準なのである。

それを日本を含む各国政府、各国民が任意の科学団体だからという建前で信じ切っているのが、戦後の世界なのである。もちろん、国内の大手マスコミもこの基準に沿った、即ち、年間被ばく量は1ミリシーベルト以下にすべきであるーというような化石燃料に有意になるような様々な言論活動を行っている。まさに、石油メジャーの世論操作に乗ってしまったのである。そして、地球温暖化が急速に進み、原爆での犠牲者以上の多くの犠牲者が世界中で生まれている。このような組織や基準は早急に見直し、中立的な期間でより科学的で合理的な基準に変更する必要がある。

核のゴミから金を作る方法2024年05月13日 03:24

 A新聞には嫌われている核のゴミ(放射性廃棄物)ではあるが、最近のリサイクルブームに乗って、核廃棄物を高価格の金に変換する方法がある。

 最近の原発では、制御棒にハフニウムという金属が使われる。寿命は数年で交換され、核廃棄物になるが、これをリサイクルして、金属棒形状として、原子炉内に装荷しで中性子を照射すれば、自然に金になるのである。

 ハフニウムが中性子を吸収し、ベータ崩壊を繰り返して、最終的に金を含む種々の金属の合金にになるのであるが、この金属塊を取り出し、金のみ分離すればよい。非常に都合のよいことに、金の同位体はすべてAU-197以外はすべて短半減期で別の金属に変換されているので、原子炉から取り出し後しばらく放置した後に、金のみ化学分離すれば純粋の金が国産できる。原子炉がいやなら、中性子源にはA新聞が3月30日や4月18日の記事に出したように核融合炉を使えばよい。中性子は大量に放出され、このような利用には充分である。

 これと同様に、今、新聞などで騒がれている、ガラス固化体として地層処分される予定の核のゴミ(核燃料から分離された放射性廃棄物にも多くの有用な希少金属(チタン、バナジウム 、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、ガリウム、 ゲルマニウム、 セレン、 ルビジウム、ストロンチウム、ジルコニウム 、ニオブ 、 モリブデン、パラジウム、 インジウム、アンチモン、テルル、 ルセシウム、バリウム、ハフニウム 、タンタル、タングステン、レニウム等)が含まれている。その多くは非放射性である。他の放射性の核種も地下で100年程度放置すれば、放射能はおよそ2桁低下するので、取り扱いは容易になる。放射性の核種も核融合炉の余剰中性子を照射すれば多くが非放射能核種に変換できる。(ICRPの石油メジャーに配慮した放射線被ばく基準が見直されれば更に容易にできるだろう。)

 もともと地球に含まれているこれらの希少金属は、太陽系が生成される以前に存在した恒星の寿命がつき中性子星に変わって合体し、核爆発を生じて生成された原子である。(谷口義明、宇宙の誕生と進化、放送大学教育出版会、p.111他)それが、地球内部に大量に存在し、マントルにあるウランやトリウムの崩壊熱による対流作用で地表に現れ、人類が利用しているということである。従って、地球の誕生時(46億年前)には放射性物質にあふれていた。45億年前には最初の生物が誕生しているので、放射線が無くなったので生物が生まれたというのは間違いである。単に、オゾン層が生成されていなかったので地上では紫外線により生物が生活できなかったが、海中では高レベルの放射線にもかかわらず生物が生まれて進化していたのである。その例が細胞内のミトコンドリアに含まれるベータ崩壊放射性物質カリウム41で、我々も各自約4000ベクレルのカリウム41を保持している。光も届かない深海中での生物のエネルギー源は放射線エネルギーしかなかったということになる。植物の地中での発芽はこのカリウム41によるという説もある。
(従って、ICRPの推奨している放射線レベルが低ければ低いほど良いという説は、我々のようなミトコンドリアにカリウム41が必須のほとんどの生物は存在できないという基本的な論理矛盾を孕んでいる。ウイルスは存在できるかもしれないが、生物には分類されていない。)

(注)生物が深海から地上に進出してきたのは放射線レベルが下がったからではなく、水中で光合成できる植物が進化し、酸素を地表に大量に放出したためである。この結果、酸素ー3からなるオゾン層が形成され太陽からの紫外線を遮へいできるようになって、地表でも生物が生きられるようになったからである。(他のブログでこの点を誤解した記述があった。)





 閑話休題。

生憎、日本付近には北方領土以外にレアアース類が大量に見つかった例はない。温泉の熱源もウランとトリウムの崩壊熱であり、昔、日本で金鉱山が多かったのはそのためである。金は融点が1000℃程度で他のレアアース(3000℃程度)に比べ、低いので、地球内部の高温の温泉水とともに地表に上昇していた。しかし、今は大部分掘りつくされて、地下の深部にしか残っていない。)

 このように、本来希少金属の宝庫である使用済み燃料廃棄物を核ゴミと言って恐怖心をあおるだけのA新聞はどのような科学知識レベルを持った人々なのだろうか。

 A新聞はゴミのリサイクルには熱心だったはずだが、核のゴミだけはリサイクルできないと思い込んでいる節がある。5月11日には一面トップでガラス固化体に近づくと20秒で人が死ぬと書いているが、このような生死にかかわる重大な記述は根拠を明確にしてから書いてもらいたい。これは、ICRPの原爆による瞬間被ばくをもとにした間違った基準を使い、電卓で比例計算しただけであろう。原爆は1ミリ秒の被ばくだが、20秒はその20000倍の時間に相当する。生体影響は2万分の1になってもおかしくはない。このようなセンセーショナルで偏った論調はどこからきているのだろうか。政治的な意図なのか、あるいはいわゆる文系記者の科学嫌いのロマンなのだろうか。昔、科学朝日という科学雑誌を愛読していたが、その記者はみなリストラされてしまったのだろうか。

特にA新聞は3月30日の記事の3面では福島のトリチウム放出を批判的に記載している一方、科学面では、核融合炉の実用化を期待する記事を書いている。汚いと思うのは3面ではトリチウムという用語を用いている一方、科学面では同じ核種を3重水素と記し、意図的としか思えない用語の使い分けをしている。これはある種の詐欺的行為でないないのか。あるいは、整合性のない記事を書くのがA新聞の常態になってしまったのか。昔の科学朝日の時代のように、政治的意図を抜きにして、客観的、科学的記事を書くように目覚めてもらいたい。

階段昇降と跳ね上げ式メガネ2024年05月14日 04:50

 先日の寒さによると思われる大病依頼、行動には慎重になった(つもり)である。

 一つは悪天の中で無理なウォーキング(実は長時間の散歩)を避けるようになったことである。

 そのため、雨天の日にはマンションの階段を昇降する(合計20階分、一日2回)ことで、脚の衰えを防ぐこと。といっても無理をせず、途中で休息し息を整えるための深呼吸を繰り返すとそれほど苦しくはない。そして、最後にはそれなりに汗ばむので食事は美味しい。(始めてから2日目なので、三日坊主でないことは保障できる。)

 もう一つの工夫は、跳ね上げ式(レンズ部分のみ前方に回転して上げられる)メガネの購入である。
山登りで経験していたが、多重焦点レンズは私には特に下りでの視界の歪みが気になり、単純な近視用メガネを採用していた。しかし、近視用メガネでは、手元のスマホや足元が良く見えないことが多い。そこで、大枚叩いて購入したのである。(フレーム半額セールの時に買いにいったのだが、セール対象範囲外だった😢)

 しかし、このメガネは頗る快適で、はじめからこのタイプにしておけばよかったと後悔したほどである。散歩で道に迷ってスマホを見るときも、細かい掲示板を見るときもワンタッチで跳ね上げればよく見える。外したメガネの行き先の心配もしなくてすむ。値段のおかげか、見た目の違和感もほとんどない。

 これは、多分、福井県のメガネの町鯖江市で製造されたものであろう。鯖江は、3月の金沢から敦賀までの北陸新幹線延長ののち、却って交通が不便になったそうだ。旧北陸本線は第三セクターとなり、これまで米原、京都から来ていた特急も無くなり、各駅停車しかとまらなくなったとのこと。新幹線ができても、主要都市以外の小都市は寂れていく一方である。鯖江のメガネ産業のためにも、JRおよび大株主の政府は対策をまじめに考えてもらいたい。

美女木ジャンクションの異常性と当面の対応方法2024年05月15日 04:23

 首都高で右折をするために、信号を設置しているのは美女木ジャンクションだけであろう。
道に慣れたドライバーならば驚かないだろうが、私が最初に美女木を通過したときは、その突然の赤信号出現にビックリしたことがある。その手前だけが恒常的に渋滞して危険でもある。
 ほかに高速道路内で信号(トンネルや危険個所以外)を見たのは、長野の飯山インターの料金所付近だけである。飯山インターの信号機は、料金所を通過した直後にあるので速度は出ていないため焦りはしなかった。

 一方、美女木ジャンクションの信号は、池袋のくねった区間を過ぎ、直線的で見通しの良い荒川の河川敷の上の橋を渡った直後に突然現れる。そして、その信号の手前はほぼいつも渋滞している。誰もが高速を出しているので、慌ててブレーキを踏むことになる。

 もちろん、いろいろ注意書きはあるだろうが、疲れ切ったトラックドライバーには無意味である。今回の大事故でもドライバーは居眠りをしていたように思う。

 東北自動車道では、特に直線的な区間では、居眠りしやすいので、居眠り防止のために敢えて道にカーブを付けていたという話があった。山間部を走る区間が多いので、カーブにならざるを得ないのだろうが、確かに、居眠り防止にも役立つ構造ではある。その分遅くはなるが。

 ところで、美女木の場合、道路計画と区画整理の調整に齟齬があり、結果的に右折車線用の道路の敷地が確保できずに、世界でも珍しい、高速道路(制限速度が低くても、一応首都高速と謳っているので高速で走っていいと誰もが信じている)内での信号設置となった。非常識に過ぎる構造である。

掲示を事前に書いて注意喚起をしたとしても、常識(慣れた習慣)と異なる特殊な個所では、不注意なドライバーは一定数いるので、事故は必ず発生することになっている。

 この、道路事業者の不作為問題へn短期的な解決策としては、右折を禁止し、信号を撤去することだろうが多くの人が困る。

 渋滞するのは池袋方面及び浦和方面からの外環への右折車の多さであろう。

 池袋方面からの車は板橋ジャンクションから右折し、外環に入るようにすれば美女木での右折は不要になる。浦和方面からの右折車は美女木で左折し、江北ジャンクション、板橋ジャンクション、経由で再度外環に戻るようにすればよい。もちろん走行距離は長くなるが、殆どの車はETCを装着しているので迂回料金処理は簡単である。例外者は特別申請をして迂回ルートを使えるようにすればよい。

 外環から池袋方面への右折、浦和方面への右折も同じように江北ジャンクション、板橋ジャンクション経由の迂回で対応可能である。

 あとは関係役人の決断次第だろう。これまでの美女木ジャンクションの成立経緯を考えると彼らにどれだけ常識が通じるかやや不安ではあるが、今後も今回のような悲惨な事故が起こるのは確実なので早急な対応を期待したい。

不連続連載小説 松尾大源(6)2024年05月16日 13:24

 メキシコ湾に出たとたん、暴風雨に見舞われ、再び、船底で必死に船酔いと戦う日々が続いた。
 大西洋の半年をかけた長旅に出た支倉常長一行のなかでも大源はひときわ若かった。しかし、その若さが退屈な長旅では裏目にでたのである。船酔いはメキシコ湾を過ぎ大西洋に入ると治まってはきたが、先の見えないこの旅の行方が心配になってきたのである。それは、大坂冬の陣への伊達政宗の参加の話や川幕府の権力が強化されつつあるとの知らせがスペイン海軍やソテロを通して入ってきていたためもあった。この旅の目的である、伊達藩の独自の海外との取引が、徳川方から圧力を受けることになるのではないかといったものである。

 ソテロの尽力でセルビアに上陸した常長は翌年正月にスペイン国王に謁見を許され、ソテロの意向もあって使節団一行はローマ法王を訪問する前に、マドリッドで洗礼を受けることになった。大源もすでにスペイン海軍やソテロとの交流の中で洗礼を受けることに違和感は無くなっていた。ただ、徳川幕府と政宗との力関係だけがこの旅の成否を決めるのではないかという漠然とした不安感を抱いていた。

 しかし、微妙なスペイン国王とバチカンの関係の中、なかなかローマ法王との謁見の予定が決まらず、半年もスペイン国内に足止めされていた。一行の中には当時のスペイン社会の進んだ開放感の中で、日本に戻ることをあきらめ現地に移住することを決意した参加者もでてきた。だが、大源は政宗を信じ、じっとローマへの旅立ちの日を静かにまっていたのである。

トリチウム生成量、放出量と太陽フレアの相関評価2024年05月17日 02:59

 トリチウムは宇宙線に含まれる中性子が空気中の窒素、酸素と反応し、年間約7E16ベクレル生成される。
(E16は10の16乗を示す。)
環境省https://www.env.go.jp/chemi/rhm/r4kisoshiryo/r4kiso-02-05-18.html
これに核実験による過去の放出量約2E20ベクレル、全世界の原子力施設からの年間放出量約2E16ベクレルが加わり、一方、トリチウムは半減期12年で減衰するので放射平衡となり、現在の全世界のトリチウム存在量は約1E18ベクレルである。一方、福島サイトの全トリチウム量は約9E16ベクレルでこの海洋放出が問題にされている。数年かけて放出すれば全体への影響は少なくなるので、少量ずつ放出しようというのが日本政府の方針となっている。

 (この図からは、核実験によるトリチウム放出量が圧倒的なので、中ロ首脳が福島のトリチウムを問題にする前に、核実験のトリチウムを何とかしてもらいたいと思うのが常識的だろう。)

 ところで、年間宇宙線で7E16ベクレル生成されているということは、太陽フレアの頻発によりトリチウム生成量も増大するということになる。それが、どの程度のレベルなのか、ここで、検討してみる。

 その前に、太陽では核融合反応により大量の中性子が発生してはいるが、それが4π方向に広がるので、地球に到達する中性子は比較的小さい。その値は、
X. X. Yu el.al"Detection of solar neutron events and their theoretical approach"New Astronomy
Volume 39, August 2015, Pages 25-35
記載のK.Watanabe等の5つの観測値によれば
 平均約7E6neutron/m2、最大約3E7neutron/m2である。

即ち、この最大値は5つの観測値のひとつなので偶々の値かもしれないが、中性子到達数は平均よりも少なくとも約4倍程度は変動することになる。

 太陽フレアの持続時間はどの程度かが問題になるが、オーロラが長時間観測されている現在、年間平均で10%飛来中性子数が増大すると想定すると、太陽からの中性子による年間トリチウム生成量も約10%増大する。

 即ち、トリチウム生成量7E15ベクレル/年は自然変動の範囲となる。

現状では
 https://mainichi.jp/articles/20230822/k00/00m/010/177000c

によれば放出には30年はかかるとのことなので、上記自然変動の年間生成量の半分以下の値となっている。

Pythonによる複数テキストファイルからのデータ摘出プログラム2024年05月20日 04:52

 今まで、大量のサーベイ出力データから必要個所のみ摘出し、エクセルで処理するという作業を、結構な手作業(grepなど)により行ってきたが、ChatGPTの助けを借りて作成した。(エラーの多い適当なプログラムをコピペしてアップすると、修正して正しいプロゴラムとして回答してくれた。)これで作業効率は10倍程度アップするし、データ抽出ミスが少なると予想される。

 そのPythonプログラム例は下記の通り。

条件としては、あるフォルダーに多数(P01~P99まで)のサーベイ計算出力ファイルがあり、
各出力ファイルのなかの5つの検索キーワードを指定し、その2行、4行下の行内のある部分を抽出し、平均化したり、抽出したデータをエクセルで処理しやすいよう行データとしてリスト化するというものである。

 Pythonはテキストと数値の形式変換を繰り返すのでやや冗長になってはいるが、ChatGPTのおかげで元のプログラムの半分以下の行数になった。



import os

def extract_value(line, start, end):
"""指定された範囲から数値を抽出して返す"""
try:
return float(line[start:end])
except ValueError:
return None

f2out = open("RRATECS.txt", "w")

num = 1
print("num")
while num in range(10):

directory =os. getcwd()
partial_name = 'P0' + str(num)

keyword1 = " & ID(1)"
keyword2 = " & ID(2)"
keyword3 = " & ID(3)"
keyword4 = " <TA1> "
keyword5 = " <TA2> "


for file_name in os.listdir(directory):
if partial_name in file_name:
with open(os.path.join(directory, file_name), 'r') as fileo:
lines = fileo.readlines()
if lines:
nd1, nd2, nd3, rr1, cs1= None, None, None, None, None
for i, line in enumerate(lines):
if keyword1 in line and i + 2 < len(lines):
nd1 = extract_value(lines[i + 2], 24, 37)
if keyword2 in line and i + 2 < len(lines):
nd2 = extract_value(lines[i + 2], 24, 37)
if keyword3 in line and i + 2 < len(lines):
nd3 = extract_value(lines[i + 2], 24, 37)

if keyword4 in line and i + 4 < len(lines):
rr1 =float(extract_value(lines[i + 4], 18, 30))
if keyword5 in line and i + 4 < len(lines):
cs1 =float(extract_value(lines[i + 4], 18, 30))

if nd1 is not None and nd2 is not None and nd3 is not None:
avnd = float((nd1 + nd2 + nd3) / 3)
e_type_avnd=format(avnd, ".4E")
e_type_rr1=format(rr1, ".5E")
e_type_cs1=format(cs1, ".5E")
print(num,e_type_rr1,e_type_cs1,e_type_avnd)
numint=str(num)
rr1txt=str(e_type_rr1)
cs1txt=str(e_type_cs1)
avnntxt=str(e_type_avnd)
txtwrite=numint+" "+rr1txt+" "+cs1txt+" "+avnntxt+"\n"
f2out.write(txtwrite)
num += 1

while num in range(10, 100):

directory = os. getcwd()

partial_name = 'P' + str(num)

keyword1 = " & ID(1)"
keyword2 = " & ID(2)"
keyword3 = " & ID(3)"
keyword4 = " <TA1> "
keyword5 = " <TA2> "

# f2out = open("RRATECS.txt", "a")

for file_name in os.listdir(directory):
if partial_name in file_name:
with open(os.path.join(directory, file_name), 'r') as fileo:
lines = fileo.readlines()
if lines:
nd1, nd2, nd3, rr1, cs1= None, None, None, None, None
for i, line in enumerate(lines):
if keyword1 in line and i + 2 < len(lines):
nd1 = extract_value(lines[i + 2], 24, 37)
if keyword2 in line and i + 2 < len(lines):
nd2 = extract_value(lines[i + 2], 24, 37)
if keyword3 in line and i + 2 < len(lines):
nd3 = extract_value(lines[i + 2], 24, 37)
if keyword4 in line and i + 4 < len(lines):
rr1 =float(extract_value(lines[i + 4], 18, 30))
if keyword5 in line and i + 4 < len(lines):
cs1 =float(extract_value(lines[i + 4], 18, 30))

if nd1 is not None and nd2 is not None and nd3 is not None:
avnd = float((nd1 + nd2 + nd3) / 3)
e_type_avnd=format(avnd, ".4E")
e_type_rr1=format(rr1, ".5E")
e_type_cs1=format(cs1, ".5E")
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八ツ場ダムと日本ロマンチック街道2024年05月21日 19:55

これら二つの名詞を感慨深く思い出すのは昭和世代の特権かも知れない。八ツ場ダムは群馬県の吾妻川上流に昭和30年代ごろ計画された巨大ダムで、環境主義が先進的だった当時のマスコミなどから環境破壊の象徴として大きな反対運動が起きたため、建設省は予定より20年も遅れて完成させた。それが結果的に反対運動を一瞬にして沈静化させた。

時代は、環境保護どころか、異常気象の時代になっていたのである。完成したばかりの八ツ場ダムの有る吾妻川は群馬県西部にありる。その年、吾妻川が合流する利根川本流である群馬県北部(谷川岳の太平洋側)上流に例年の数倍の異常な降水があった。以前であったら、利根川、江戸川は氾濫し、関東南部は大被害を被るところだっt。
しかし、偶然にも貯水を始めたばかりで空に近かった八ツ場ダムのゲートを閉め、吾妻川からの利根川への流入をほぼゼロに出来たため、大被害は免れたのである。

それ以来、マスコミに八ツ場ダムを批判する記事は現れなくなった。

日本ロマンチック街道とは、海外旅行ブームに沸いた当時、ドイツで最も人気があったライン川沿いの古城都市巡りの街道がロマンチック街道と呼ばれていた事にあやかり、吾妻川沿いの道筋を日本ロマンチック街道と称して観光誘致をしようとしたものである。

私には未だに何処が似ているのか、(少しは古い城もあるようだが)理解出来ない。

それは兎も角、今日、その吾妻川沿いを車で走り、これら二つのプロジェクトがうまく結実しつつある事を実感した。

八ツ場ダムの建設に伴い周辺道路は高速道路のように走り易くなった。その結果、道の駅は二つもでき、吾妻川沿いには地形を活かした観光地も幾つかできた。八ツ場ダムには観光船まである。それがいずれも賑わっている。ロマンチックかどうかはともかく 、首都圏から最も手軽に自然そのものを実感できる手垢の付いてない地域である。

ところで、本日、八ツ場ダムに立ち寄った旅の目的は、志賀草津道路(経路からにある草津志賀道路と書きたかったが)にある日本国道最高地点付近の残雪でコロナ以後初めての山スキーを試みる事であった。その目的は果たせたのではあるが、改めて新緑の志賀高原や、対照的に砂礫に覆われ噴煙を上げる原始地球のような草津白根山を近景に、谷川岳や上信国境の山々、北アルプスなどが青空の下、一望でき、自然の雄大さに圧倒された1日だった。

そして、化石燃料を使った車でその危うい自然を眺めている自分自身の矛盾にも深く無力感を感じたのである。