刑事裁判傍聴記2024年09月26日 04:37

刑事裁判といっても、殺人事件などという厳しいものではないが、結構聴いてて緊張するものである。

ちょっと雨やどりのために入った裁判所で、とある覚醒剤事件の裁判を傍聴することになった。その時、審理が行われていた刑事裁判は一件だけだった。後ろのドアから傍聴席に入ると、20人ほどが座っており、弁護士が被告に大麻を吸った時の心境や捕まってからの反省の中を細かく問い質している最中だった。

検事の事務的な論告求刑は懲役6ヶ月だから、ありふれた事件だろう。弁護士は、最終弁論で被告が初犯で反省していることを論証し、執行猶予を求めて結審した。

ただ、静かな法廷で後ろの方から女性のすすり泣く声が聞こえて来る。弁護士の話では、一人親世帯で育った被告の姉が情状証人として出廷したという事なので、その姉のすすり泣く声 なのだろう。

この程度の単純な事件であっても、ドラマがあるものである。いや、これはテレビドラマではなく、現実の事件なのだ。

興味半分で傍聴した事を反省しつつ、複雑で重い気持ちで法廷を後にした。ただ、誰でも一回は実際の裁判を傍聴しておくべきだろう。犯罪は大きく減少するはずだ。

判決言い渡しは10日後だそうだ。