n次元と分かりやすさと脳構造の関係について ― 2025年06月02日 05:21
内田樹氏のブログ
http://blog.tatsuru.com/
を読んでいて感じた。文章がどれも異常に分かりやすいのである。
なぜ分かりやすいのか、現実世界も悪夢の世界も映画の世界も、すべて文章にして一刀両断にできるだけの文章力をお持ちなのである。それは長年の文学者・哲学者の経歴の中で獲得したものであろう。
これを理科系の視点でいえば、3次元の世界(4次元かもしれないが)、2次元の世界を1次元である文章という世界に落とし込める能力である。
我々は、構造を分かりやすく説明するために、良く図面を用いるが、意外に分かりにくい。確かに複雑なものを一目で見えるように説明するには2次元の図面を使用するが納得するにはそれなりの時間が必要だ。
しかし、文章で事物を説明する際には、場合によってはたった一言で複雑怪奇な世界を他者に納得させることも可能だ。
このことが、データを言葉で解説する論文や解説書の命だろう。複雑なデータがいくらあっても、画像やモデルがいくらあっても、それは他人を納得させることはできない。
分かるということは頭で理解することである。頭脳は悲しいことに言葉を容易に理解できるようにできている。3次元や2次元の映像を見ていても納得できるようにはできていない。(少なくとも私には)
一番わかるのは文章なのである。即ち、文字の一次元配列である。
4次元、3次元、2次元の各世界を1次元の文章に落とし込める能力、それも簡潔で適切に表現できる能力こそ、哲学者に必須の能力だが、それは複雑な事象を論文化、説明書化する科学者、技術者にも同様に求められるものなのだろう。
残念ながら、我々の脳はニューロンのネットワークとはいっても一次元的な構造をよく理解できるようになっているようだ(少なくとも私には)。
地形図のような2次元的なマップもある程度は理解できる。しかし、うっかりすると頭から消えてしまう。その場にいればまだいいのだが、過去の事物との3次元的なつながりや宇宙の次空構造などを想像するのはほぼ不可能だ。
そこを1次元の文章で自他ともに納得させる言語能力を知性というのかもしれない。
http://blog.tatsuru.com/
を読んでいて感じた。文章がどれも異常に分かりやすいのである。
なぜ分かりやすいのか、現実世界も悪夢の世界も映画の世界も、すべて文章にして一刀両断にできるだけの文章力をお持ちなのである。それは長年の文学者・哲学者の経歴の中で獲得したものであろう。
これを理科系の視点でいえば、3次元の世界(4次元かもしれないが)、2次元の世界を1次元である文章という世界に落とし込める能力である。
我々は、構造を分かりやすく説明するために、良く図面を用いるが、意外に分かりにくい。確かに複雑なものを一目で見えるように説明するには2次元の図面を使用するが納得するにはそれなりの時間が必要だ。
しかし、文章で事物を説明する際には、場合によってはたった一言で複雑怪奇な世界を他者に納得させることも可能だ。
このことが、データを言葉で解説する論文や解説書の命だろう。複雑なデータがいくらあっても、画像やモデルがいくらあっても、それは他人を納得させることはできない。
分かるということは頭で理解することである。頭脳は悲しいことに言葉を容易に理解できるようにできている。3次元や2次元の映像を見ていても納得できるようにはできていない。(少なくとも私には)
一番わかるのは文章なのである。即ち、文字の一次元配列である。
4次元、3次元、2次元の各世界を1次元の文章に落とし込める能力、それも簡潔で適切に表現できる能力こそ、哲学者に必須の能力だが、それは複雑な事象を論文化、説明書化する科学者、技術者にも同様に求められるものなのだろう。
残念ながら、我々の脳はニューロンのネットワークとはいっても一次元的な構造をよく理解できるようになっているようだ(少なくとも私には)。
地形図のような2次元的なマップもある程度は理解できる。しかし、うっかりすると頭から消えてしまう。その場にいればまだいいのだが、過去の事物との3次元的なつながりや宇宙の次空構造などを想像するのはほぼ不可能だ。
そこを1次元の文章で自他ともに納得させる言語能力を知性というのかもしれない。
米より複雑な小麦はどうする? ― 2025年06月04日 04:15
https://www.nisshin.com/entertainment/encyclopedia/flour/flour_04.html
によれば、日本人のコメ消費量(53㎏/年/人)と小麦消費量(32㎏/年/人)は拮抗している。
コメの自給問題が解決したとしても小麦は絶望的だ。84%が輸入でしかも国が価格を決めている。
https://www.mri.co.jp/knowledge/column/20230414_2.html
によれば、小麦をすべて輸入とした場合には、政府支出は年間3000億円ですむが、完全自給を目指せば年間1兆2000億円の支出となる計算である。
9000億円が小麦自給の食料安全保障の費用として高いかどうか判断は難しいが、減反政策以前の政府のコメ農家に対する補助金支出は約3兆円だったそうだ。
単純化すれば現状ではコメの自給確保の方が、小麦の自給確保よりも2兆円高い。
即ち、すべて日本人の主食がすべて小麦になれば政府支出は1兆円程度は減ることになる。これは誰も望まない解決策であろう。
しかし、コメの自給率だけ俎上にあげているマスコミと政界の議論は大きな欠陥を抱えている。小麦も含めた食料品全体の自給率のバランスを考えて対策しなければ大きな間違いを犯すことになる。
ただ、当面は小麦の消費量を増やし、コメ消費量を減らすように誘導することが政府の赤字を減らすには有効だとはいえる。これは食料安全保障に反する方向ではあるが。
によれば、日本人のコメ消費量(53㎏/年/人)と小麦消費量(32㎏/年/人)は拮抗している。
コメの自給問題が解決したとしても小麦は絶望的だ。84%が輸入でしかも国が価格を決めている。
https://www.mri.co.jp/knowledge/column/20230414_2.html
によれば、小麦をすべて輸入とした場合には、政府支出は年間3000億円ですむが、完全自給を目指せば年間1兆2000億円の支出となる計算である。
9000億円が小麦自給の食料安全保障の費用として高いかどうか判断は難しいが、減反政策以前の政府のコメ農家に対する補助金支出は約3兆円だったそうだ。
単純化すれば現状ではコメの自給確保の方が、小麦の自給確保よりも2兆円高い。
即ち、すべて日本人の主食がすべて小麦になれば政府支出は1兆円程度は減ることになる。これは誰も望まない解決策であろう。
しかし、コメの自給率だけ俎上にあげているマスコミと政界の議論は大きな欠陥を抱えている。小麦も含めた食料品全体の自給率のバランスを考えて対策しなければ大きな間違いを犯すことになる。
ただ、当面は小麦の消費量を増やし、コメ消費量を減らすように誘導することが政府の赤字を減らすには有効だとはいえる。これは食料安全保障に反する方向ではあるが。
AIで個人が特定される日 ― 2025年06月05日 05:27
報道によればトランプ大統領が留学希望者のSNS発信情報履歴から米国へ不利益な学生の入国拒否ができるよう関係機関に指示しているらしい。
少なくとも民主主義国家では、政治家の選挙において、投票者の個人名は匿名となっている。これは個人名を明らかにした場合には、自由意思による選挙が不可能になるからであろう。憲法もそれは保証しているはずである。
SNS等で個人を特定するには、名誉棄損など発信内容に法的な問題があり、且つ、裁判所が認めた場合のみプロバイダーが発信者のIPアドレスを通報するという一連の手続きが必要になる。
SNSなどで匿名が許されるのは投票で許されるのと同様、社会的公正の実現のためには必ずしも個人情報をすべて明らかにする必要はないということだろう。特に日本のような個人の主権が明確に確立していない社会では発言の自由を確保するために必要なことである。
SNSで匿名を必要としない人々は芸能人や評論家のような個人名で仕事をすることでメリットを得る場合が多いと思う。実名で発信するほうが内容に責任を持たせやすいが、そのような場合が社会の公正さにどの程度影響するかはケースバイケースだろう。
しかし、トランプ大統領の政策では、主義主張により、個人を差別することになる。現在は、留学生だけだが、そのうち、某社会主義国家のように一般人も含めて入国拒否される可能性もある。
その際に用いる手段として、AIというものもありうる。膨大なネットの発信情報から、個人を特定するのは計算機と最近AIで利用されているある種のアルゴリズムを使えば比較的容易である。しかも、すでに多くの人々がSNSで様々な主張をしている。このブログも例外ではない。
米国がそのような個人情報とSNS発信情報を結びつけるのはそれほど難しくない。何しろネット情報のほとんどがサーバーに蓄積され、それを所有し利用できるのは大手IT企業主であるマスク氏などのクラウド領士と呼ばれる数名の人物である。
クラウド領士と政治権力が結びついているのが現在の米国の姿である。米国に自由に渡航することが、ロシア以上に困難になる日は意外に近いかもしれない。
AIも過去の様々な技術と同様、権力者のみが自由に使用できる状況は不幸な結果をもたらすだろう。それを防止できる簡単な手段はまだ見つかっていない。
AIなんて、使用者が賢ければ問題はないと思っていたが、権力者だけが自由にできるようなAI技術は防ぐ必要がある。
少なくとも民主主義国家では、政治家の選挙において、投票者の個人名は匿名となっている。これは個人名を明らかにした場合には、自由意思による選挙が不可能になるからであろう。憲法もそれは保証しているはずである。
SNS等で個人を特定するには、名誉棄損など発信内容に法的な問題があり、且つ、裁判所が認めた場合のみプロバイダーが発信者のIPアドレスを通報するという一連の手続きが必要になる。
SNSなどで匿名が許されるのは投票で許されるのと同様、社会的公正の実現のためには必ずしも個人情報をすべて明らかにする必要はないということだろう。特に日本のような個人の主権が明確に確立していない社会では発言の自由を確保するために必要なことである。
SNSで匿名を必要としない人々は芸能人や評論家のような個人名で仕事をすることでメリットを得る場合が多いと思う。実名で発信するほうが内容に責任を持たせやすいが、そのような場合が社会の公正さにどの程度影響するかはケースバイケースだろう。
しかし、トランプ大統領の政策では、主義主張により、個人を差別することになる。現在は、留学生だけだが、そのうち、某社会主義国家のように一般人も含めて入国拒否される可能性もある。
その際に用いる手段として、AIというものもありうる。膨大なネットの発信情報から、個人を特定するのは計算機と最近AIで利用されているある種のアルゴリズムを使えば比較的容易である。しかも、すでに多くの人々がSNSで様々な主張をしている。このブログも例外ではない。
米国がそのような個人情報とSNS発信情報を結びつけるのはそれほど難しくない。何しろネット情報のほとんどがサーバーに蓄積され、それを所有し利用できるのは大手IT企業主であるマスク氏などのクラウド領士と呼ばれる数名の人物である。
クラウド領士と政治権力が結びついているのが現在の米国の姿である。米国に自由に渡航することが、ロシア以上に困難になる日は意外に近いかもしれない。
AIも過去の様々な技術と同様、権力者のみが自由に使用できる状況は不幸な結果をもたらすだろう。それを防止できる簡単な手段はまだ見つかっていない。
AIなんて、使用者が賢ければ問題はないと思っていたが、権力者だけが自由にできるようなAI技術は防ぐ必要がある。
パブリックデプロマシーと福島事故株主訴訟判決 ― 2025年06月05日 17:29
パブリックデプロマシーとは外交の一手段であり、自国の外務担当組織が外国の政府ではなく、外国の国民をターゲットとして密かに世論を操作する外交を意味する言葉である。
第2次世界大戦の末期に、広島・長崎に原爆が投下され多数の被害者がでたが、トルーマン大統領は原爆が如何に怖いものであるかを世界各国の国民に対しパブリックデプロマシ―手法で喧伝したはずである。その結果が、下記の広島と長崎の被ばく影響評価にも表れている。
これは統計ソフトRにより広島の被ばく生存者と長崎の被ばく生存者者の発がんリスクと被ばく線量の関係を分析した結果である。
Table2は広島の男性と女性、Table3は長崎の男性と女性である。ERR coefficient(過剰相対リスク、ここではその線量を1Sv被ばくすることにより発がんするリスクと被ばくなしの場合の比(相対リスク)から1を引いた値として定義されている)とは、負の場合にはがん発生リスクが被ばくしていない人より小さく、正ならば被ばくしていない人より大きい。即ち、正、負が現れればその値が被ばく線量のしきい値となる。それ以下では被ばくによる発がんの影響はないことが統計的に示される。
そのしきい値は両表から
広島男性 約300mSv
広島女性 約125mSv
長崎男性 約80mSv
長崎女性 しきい値なし
となる。
Table2 ERR coeffisients of dose and p-values of solid cancers for Hiroshima via Spline function
dose Male dose Female
(mGy) ERR coef. p-values ERR coef. p-values Notes
3400 0.626864 1.30E-27 3400 0.935325 1.22E-86
3000 0.613587 7.29E-26 3000 0.947336 9.03E-90
2500 0.614539 5.77E-23 2500 0.972743 7.91E-88
2000 0.625126 3.11E-15 2000 1.026543 2.07E-69
1750 5.99E-01 4.00E-11 1750 1.10E+00 1.17E-59
1500 0.603602 8.20E-09 1500 1.152908 1.80E-50
1250 0.719855 1.12E-09 1250 1.228029 3.00E-40
1000 0.73014 1.24E-06 1000 1.200451 4.19E-24
750 0.637954 2.27E-03 750 1.186411 1.03E-13
500 4.15E-01 1.90E-01 500 1.23E+00 4.17E-07
300 -0.19257 7.22E-01 300 1.114376 8.83E-03 Threshold(Male)
250 -1.02844 1.55E-01 250 1.153326 2.69E-02
200 -1.50386 8.91E-02 200 -0.06102 9.22E-01
175 -2.24547 2.87E-02 175 1.011429 1.76E-01
150 -2.31155 4.35E-02 150 0.436493 6.28E-01
125 -1.32696 2.83E-01 125 -1.64508 1.88E-01 Threshold(Female)
100 -1.42975 3.42E-01 100 -1.31729 3.90E-01
80 -2.99334 1.30E-01 80 0.263215 8.71E-01
60 -2.74788 2.89E-01 60 -1.47104 5.15E-01
40 -13.175 1.12E-02 40 -8.23619 3.44E-02
20 -14.248 1.17E-01 20 -12.4608 9.87E-02
5 -67.7187 1.85E-01 5 -10.2604 7.71E-01
Table3 ERR coefficients of dose and p-values of solid cancers for Nagasaki via Spline function
dose Male dose Female
(mGy) ERR coef. p-values ERR coef. p-values Notes
3400 0.559405 5.01E-11 3400 0.715194 7.16E-20
3000 0.551134 1.82E-10 3000 0.718689 7.58E-20
2500 0.523384 4.10E-08 2500 0.782139 7.29E-22
2000 0.55147 4.49E-07 2000 0.91559 1.63E-23
1750 5.62E-01 1.59E-06 1750 9.22E-01 2.50E-19
1500 0.392784 6.97E-03 1500 0.909838 6.93E-17
1250 0.459589 7.31E-03 1250 1.044858 3.66E-16
1000 0.4001 5.83E-02 1000 1.168771 2.15E-14
750 -0.04246 9.09E-01 750 1.177914 3.09E-07
500 -2.29E-01 7.04E-01 500 1.74E+00 3.18E-05
300 0.666524 4.84E-01 300 1.816489 2.18E-02
250 -1.33522 3.24E-01 250 2.088789 2.85E-02
200 1.093019 4.83E-01 200 3.000936 1.30E-02
175 1.374008 3.90E-01 175 1.984172 1.86E-01
150 1.599174 4.54E-01 150 4.279943 7.02E-03
125 1.337869 5.65E-01 125 3.171504 1.26E-01
100 1.620268 5.72E-01 100 5.039102 3.90E-02
80 -0.51499 9.02E-01 80 7.493141 8.17E-03 Threshold(Male)?
60 -3.4197 4.89E-01 60 7.674809 3.65E-02
40 -11.4633 1.36E-01 40 4.721128 4.12E-01
20 7.039679 6.87E-01 20 23.91657 5.81E-02
5 96.95143 1.09E-01 5 30.9133 6.12E-01
この結果は異常である。被ばく線量により発がん症例数を整理したデータであるので、線量が同じなら広島と長崎のERRcoefficientやしきい値はほぼ一致していなければならない。広島と長崎で住民のがん発生率が大きく変わる要因はない。
この相違を説明できる唯一の説明は、長崎の被ばく線量がこのデータの数値よりは実際には大きく、このデータはそれを小さめに見積もったためという事になる。
その結果、長崎男性は小線量(実際には広島並みに被ばくしていた)でも発がんし、女性は更に小線量でも発がん例が増えたことになる。(実際には広島並みに大線量を被ばくしたがこのデータでは長崎の被ばく線量だけが実態より小さく操作されたいうことである。)
なお、広島でも男女差はあるが、これは女性が乳がんなど上体体表面の臓器の発がん例が多く、上空600m付近での核爆発による被ばくの影響が男性より大きいことを意味している。
では、なぜ、そのような操作を長崎の線量評価に用いたのか。これは推定になるが、長崎型原爆は米ソ冷戦で主力となった核兵器であり、その爆発力の評価を意図的かミスかは不明だが間違ったたのである。(詳しくは2025年01月27日本ブログ記事)
このオッペンハイマーらによるミス或いは意図的データ操作を米国はパブリックディプロマシーとして利用したのだろう。原爆の威力を知らしめ、恐怖感を煽るとともに、原子力技術を独占し世界的発展を抑制したかったのである。
即ち、広島のデータと長崎のデータをまとめて被ばく者の発がんデータとして説明することで、この矛盾に満ちた統計データで世論操作をしたのである。
その結果、特に低線量範囲(300mSv以下)のしきい値が統計的に不明確になり、しきい値があるのかどうかが分かりにくくなった。その結果、米国主導の各国際機関はしきい値なしモデル(0線量でもわずかに発がんリスクはあるというモデル)を採用することになった。
それから65年後の福島事故でもこの基準を採用した日本国内の法規制があるため、関係機関の指示により避難した事で大量の事故関連被害者を出した。
ところで、福島事故は東電のBWR原子炉の初号機から4号機までの事故である。その主要因は地震の影響でサイト外部からの送電線が損壊し、炉心冷却に必要な電源が喪失したときに非常用発電装置として働くべきディーゼル発電機が地下1階にあったことである。津波が引いてもこのプール状のディーゼル発電機室と配電盤が海水に浸かったままだったために非常用電源が供給できず、崩壊熱の除熱が出来なかったために炉心溶融事故を起こした。
なぜそのような配置設計になったのか。実は、このBWR原子炉は1960年代の米国GEの設計である。当時、経団連会長も務めた土光敏夫氏はこの輸入すべき原子炉(当時は国論は与野党ともに原子力発電を国産エネルギーとして歓迎していた)の設計のチェックを日本側でしたいとGEに申し入れていた。しかし、ちょっとでも設計変更をしたら、GEは日本には輸出しないと回答してきたと土光敏夫氏が当時社長をしていた原子力企業の社史に記載されている。このGEの回答を日本政府、東電ともに受け入れたのである。土光氏が持論を押し通していたら、福島事故はなかったかもしれない。
世界初の原子力発電所はアイダホの砂漠の中にあるEBR-Ⅰという原子炉だが、その非常用ディーゼル発電機は事故を起こした福島のBWRと同様、地下1階にある。それは、津波よりも米国特有の竜巻を重視して配置設計をしたためである。GEはその配置設計を踏襲したBWRプラントを開発し、日本へ輸出したのである。
その際、被ばく基準は米軍が操作した広島・長崎のデータに基づいているのである。部屋の配置設計は従業員の被ばくを規制値以下にするための生体遮へい壁の配置が重要なポイントである。この配置の根拠が詳しく調査されていれば長崎のデータ操作も明らかになる可能性もあった。
斯様にパブリックデプロマシ―の影響は世紀を超えて影響するものであり、今回の原告の東電株主はこのような歴史を踏まえ、被告に国や米国機関を加えていれば勝訴したのかもしれない。
第2次世界大戦の末期に、広島・長崎に原爆が投下され多数の被害者がでたが、トルーマン大統領は原爆が如何に怖いものであるかを世界各国の国民に対しパブリックデプロマシ―手法で喧伝したはずである。その結果が、下記の広島と長崎の被ばく影響評価にも表れている。
これは統計ソフトRにより広島の被ばく生存者と長崎の被ばく生存者者の発がんリスクと被ばく線量の関係を分析した結果である。
Table2は広島の男性と女性、Table3は長崎の男性と女性である。ERR coefficient(過剰相対リスク、ここではその線量を1Sv被ばくすることにより発がんするリスクと被ばくなしの場合の比(相対リスク)から1を引いた値として定義されている)とは、負の場合にはがん発生リスクが被ばくしていない人より小さく、正ならば被ばくしていない人より大きい。即ち、正、負が現れればその値が被ばく線量のしきい値となる。それ以下では被ばくによる発がんの影響はないことが統計的に示される。
そのしきい値は両表から
広島男性 約300mSv
広島女性 約125mSv
長崎男性 約80mSv
長崎女性 しきい値なし
となる。
Table2 ERR coeffisients of dose and p-values of solid cancers for Hiroshima via Spline function
dose Male dose Female
(mGy) ERR coef. p-values ERR coef. p-values Notes
3400 0.626864 1.30E-27 3400 0.935325 1.22E-86
3000 0.613587 7.29E-26 3000 0.947336 9.03E-90
2500 0.614539 5.77E-23 2500 0.972743 7.91E-88
2000 0.625126 3.11E-15 2000 1.026543 2.07E-69
1750 5.99E-01 4.00E-11 1750 1.10E+00 1.17E-59
1500 0.603602 8.20E-09 1500 1.152908 1.80E-50
1250 0.719855 1.12E-09 1250 1.228029 3.00E-40
1000 0.73014 1.24E-06 1000 1.200451 4.19E-24
750 0.637954 2.27E-03 750 1.186411 1.03E-13
500 4.15E-01 1.90E-01 500 1.23E+00 4.17E-07
300 -0.19257 7.22E-01 300 1.114376 8.83E-03 Threshold(Male)
250 -1.02844 1.55E-01 250 1.153326 2.69E-02
200 -1.50386 8.91E-02 200 -0.06102 9.22E-01
175 -2.24547 2.87E-02 175 1.011429 1.76E-01
150 -2.31155 4.35E-02 150 0.436493 6.28E-01
125 -1.32696 2.83E-01 125 -1.64508 1.88E-01 Threshold(Female)
100 -1.42975 3.42E-01 100 -1.31729 3.90E-01
80 -2.99334 1.30E-01 80 0.263215 8.71E-01
60 -2.74788 2.89E-01 60 -1.47104 5.15E-01
40 -13.175 1.12E-02 40 -8.23619 3.44E-02
20 -14.248 1.17E-01 20 -12.4608 9.87E-02
5 -67.7187 1.85E-01 5 -10.2604 7.71E-01
Table3 ERR coefficients of dose and p-values of solid cancers for Nagasaki via Spline function
dose Male dose Female
(mGy) ERR coef. p-values ERR coef. p-values Notes
3400 0.559405 5.01E-11 3400 0.715194 7.16E-20
3000 0.551134 1.82E-10 3000 0.718689 7.58E-20
2500 0.523384 4.10E-08 2500 0.782139 7.29E-22
2000 0.55147 4.49E-07 2000 0.91559 1.63E-23
1750 5.62E-01 1.59E-06 1750 9.22E-01 2.50E-19
1500 0.392784 6.97E-03 1500 0.909838 6.93E-17
1250 0.459589 7.31E-03 1250 1.044858 3.66E-16
1000 0.4001 5.83E-02 1000 1.168771 2.15E-14
750 -0.04246 9.09E-01 750 1.177914 3.09E-07
500 -2.29E-01 7.04E-01 500 1.74E+00 3.18E-05
300 0.666524 4.84E-01 300 1.816489 2.18E-02
250 -1.33522 3.24E-01 250 2.088789 2.85E-02
200 1.093019 4.83E-01 200 3.000936 1.30E-02
175 1.374008 3.90E-01 175 1.984172 1.86E-01
150 1.599174 4.54E-01 150 4.279943 7.02E-03
125 1.337869 5.65E-01 125 3.171504 1.26E-01
100 1.620268 5.72E-01 100 5.039102 3.90E-02
80 -0.51499 9.02E-01 80 7.493141 8.17E-03 Threshold(Male)?
60 -3.4197 4.89E-01 60 7.674809 3.65E-02
40 -11.4633 1.36E-01 40 4.721128 4.12E-01
20 7.039679 6.87E-01 20 23.91657 5.81E-02
5 96.95143 1.09E-01 5 30.9133 6.12E-01
この結果は異常である。被ばく線量により発がん症例数を整理したデータであるので、線量が同じなら広島と長崎のERRcoefficientやしきい値はほぼ一致していなければならない。広島と長崎で住民のがん発生率が大きく変わる要因はない。
この相違を説明できる唯一の説明は、長崎の被ばく線量がこのデータの数値よりは実際には大きく、このデータはそれを小さめに見積もったためという事になる。
その結果、長崎男性は小線量(実際には広島並みに被ばくしていた)でも発がんし、女性は更に小線量でも発がん例が増えたことになる。(実際には広島並みに大線量を被ばくしたがこのデータでは長崎の被ばく線量だけが実態より小さく操作されたいうことである。)
なお、広島でも男女差はあるが、これは女性が乳がんなど上体体表面の臓器の発がん例が多く、上空600m付近での核爆発による被ばくの影響が男性より大きいことを意味している。
では、なぜ、そのような操作を長崎の線量評価に用いたのか。これは推定になるが、長崎型原爆は米ソ冷戦で主力となった核兵器であり、その爆発力の評価を意図的かミスかは不明だが間違ったたのである。(詳しくは2025年01月27日本ブログ記事)
このオッペンハイマーらによるミス或いは意図的データ操作を米国はパブリックディプロマシーとして利用したのだろう。原爆の威力を知らしめ、恐怖感を煽るとともに、原子力技術を独占し世界的発展を抑制したかったのである。
即ち、広島のデータと長崎のデータをまとめて被ばく者の発がんデータとして説明することで、この矛盾に満ちた統計データで世論操作をしたのである。
その結果、特に低線量範囲(300mSv以下)のしきい値が統計的に不明確になり、しきい値があるのかどうかが分かりにくくなった。その結果、米国主導の各国際機関はしきい値なしモデル(0線量でもわずかに発がんリスクはあるというモデル)を採用することになった。
それから65年後の福島事故でもこの基準を採用した日本国内の法規制があるため、関係機関の指示により避難した事で大量の事故関連被害者を出した。
ところで、福島事故は東電のBWR原子炉の初号機から4号機までの事故である。その主要因は地震の影響でサイト外部からの送電線が損壊し、炉心冷却に必要な電源が喪失したときに非常用発電装置として働くべきディーゼル発電機が地下1階にあったことである。津波が引いてもこのプール状のディーゼル発電機室と配電盤が海水に浸かったままだったために非常用電源が供給できず、崩壊熱の除熱が出来なかったために炉心溶融事故を起こした。
なぜそのような配置設計になったのか。実は、このBWR原子炉は1960年代の米国GEの設計である。当時、経団連会長も務めた土光敏夫氏はこの輸入すべき原子炉(当時は国論は与野党ともに原子力発電を国産エネルギーとして歓迎していた)の設計のチェックを日本側でしたいとGEに申し入れていた。しかし、ちょっとでも設計変更をしたら、GEは日本には輸出しないと回答してきたと土光敏夫氏が当時社長をしていた原子力企業の社史に記載されている。このGEの回答を日本政府、東電ともに受け入れたのである。土光氏が持論を押し通していたら、福島事故はなかったかもしれない。
世界初の原子力発電所はアイダホの砂漠の中にあるEBR-Ⅰという原子炉だが、その非常用ディーゼル発電機は事故を起こした福島のBWRと同様、地下1階にある。それは、津波よりも米国特有の竜巻を重視して配置設計をしたためである。GEはその配置設計を踏襲したBWRプラントを開発し、日本へ輸出したのである。
その際、被ばく基準は米軍が操作した広島・長崎のデータに基づいているのである。部屋の配置設計は従業員の被ばくを規制値以下にするための生体遮へい壁の配置が重要なポイントである。この配置の根拠が詳しく調査されていれば長崎のデータ操作も明らかになる可能性もあった。
斯様にパブリックデプロマシ―の影響は世紀を超えて影響するものであり、今回の原告の東電株主はこのような歴史を踏まえ、被告に国や米国機関を加えていれば勝訴したのかもしれない。
クロネコ名義の再配達フィッシングメールが来た ― 2025年06月12日 04:01
このところ留守がちだったので、この再配達申し込みメールは本物だと危なく信じるところだった。一回クリックするとクロネコヤマトそっくりのホームページが表示されるのである。よくある手である。
しかし、メールをよく見たら発信人のメールアドレスのドメインが.cnだったのでフィッシングメールだと分かった。
メーラーによっては受信したメールのプロパティから発信者の本当のアドレスを調べることもできる。スマホだとこれを調べるのが面倒なのであまり使わないようにしている。
ともかく、色々なところに落とし穴がある。AIに相談すれば過去例を記憶しているのでかなりの確率で正しい対応方法を教えてくれる。
しかし、メールをよく見たら発信人のメールアドレスのドメインが.cnだったのでフィッシングメールだと分かった。
メーラーによっては受信したメールのプロパティから発信者の本当のアドレスを調べることもできる。スマホだとこれを調べるのが面倒なのであまり使わないようにしている。
ともかく、色々なところに落とし穴がある。AIに相談すれば過去例を記憶しているのでかなりの確率で正しい対応方法を教えてくれる。
AIに立体模型を認識させる方法 ― 2025年06月13日 03:23
ヤン・ルカンという計算機科学者によれば現在のAIは空間認識が不得意だという。
確かに複雑な3次元体系をモデル化して入力データとするようなモンテカルロ計算ではChatGPTに聞いても何度もデータの作成ミスをする。
これはChatGPTは言語ですべてを考えているため、空間的、立体的思考ができない、或いは不得意なのだろう。
ではAIの空間認識能力を向上させるにはどうしたらいいだろうか。
ヒトでもそうだが、画家はまずデッサンから始める。それを真似て、比較的簡単なBODYから構成される小宇宙を作ってみる。この小宇宙は例えばいくつか円柱や直方体の組み合わせから構成される。
この小宇宙の外部は真空である。このような小宇宙をどのようにAIに認識させるかが当面の問題である。
これをヒトが認識するには目で見えるように模型を作るのが手っ取り早い。ヒトは目で3次元空間を認識できる。二つの目を持っているので距離感がつかみやすいのである。
しかし、AIには目がない。ヒトの視細胞は距離感を掴むために隣接する視細胞からの信号の差を脳が感じられるようにするための電位差発生機構を持っている。(二河成男、感覚と応答の生物学、放送大学出版会p.82)
ではAIにはどうやって距離感を掴めるようにさせられるか。この時、モンテカルロ計算によく使われる直線透視法が利用できる。例えばあるBODYの体積を求めるには、任意の一点からランダムにそのBODYに多数の仮想的な直線光線を放ち、そのBODYに入った位置及び出た位置の空間座標を求めてその距離を計算する。これをモンテカルロ法でランダムに多数回行い。その距離の変化と傾向から体積を求めることができる。但し、BODYの基本形状はある程度限られることを前提としている。
この方法を用いれば、このBODYと光線の交差位置データからBODY形状をAIが認識することはある程度の確率で可能となる。現在のAIは生成された言語のチェックを過去の膨大なテキストデータと照らし合わせることで実施しているようだが、このような空間におけるBODY形状認識は様々なBODY形状の多数の表面位置をデータとして与え、BODY形状と交差する空間位置の関係を学習することで、AIの空間認識能力が向上できるだろう。
問題は小宇宙が複雑なBODYの組み合わせの場合である。BODYの組み合わせをランダムに行い、最も適合した空間位置の場合にそのBODYの組み合わせが選択できるようなアルゴリズムが作成できれば解が得られそうだが、今後の関係者の研究開発に期待したい。
それまでは、手作りおもちゃ模型と自分の目に頼ってシコシコ入力データを作成する方が早そうだ。
確かに複雑な3次元体系をモデル化して入力データとするようなモンテカルロ計算ではChatGPTに聞いても何度もデータの作成ミスをする。
これはChatGPTは言語ですべてを考えているため、空間的、立体的思考ができない、或いは不得意なのだろう。
ではAIの空間認識能力を向上させるにはどうしたらいいだろうか。
ヒトでもそうだが、画家はまずデッサンから始める。それを真似て、比較的簡単なBODYから構成される小宇宙を作ってみる。この小宇宙は例えばいくつか円柱や直方体の組み合わせから構成される。
この小宇宙の外部は真空である。このような小宇宙をどのようにAIに認識させるかが当面の問題である。
これをヒトが認識するには目で見えるように模型を作るのが手っ取り早い。ヒトは目で3次元空間を認識できる。二つの目を持っているので距離感がつかみやすいのである。
しかし、AIには目がない。ヒトの視細胞は距離感を掴むために隣接する視細胞からの信号の差を脳が感じられるようにするための電位差発生機構を持っている。(二河成男、感覚と応答の生物学、放送大学出版会p.82)
ではAIにはどうやって距離感を掴めるようにさせられるか。この時、モンテカルロ計算によく使われる直線透視法が利用できる。例えばあるBODYの体積を求めるには、任意の一点からランダムにそのBODYに多数の仮想的な直線光線を放ち、そのBODYに入った位置及び出た位置の空間座標を求めてその距離を計算する。これをモンテカルロ法でランダムに多数回行い。その距離の変化と傾向から体積を求めることができる。但し、BODYの基本形状はある程度限られることを前提としている。
この方法を用いれば、このBODYと光線の交差位置データからBODY形状をAIが認識することはある程度の確率で可能となる。現在のAIは生成された言語のチェックを過去の膨大なテキストデータと照らし合わせることで実施しているようだが、このような空間におけるBODY形状認識は様々なBODY形状の多数の表面位置をデータとして与え、BODY形状と交差する空間位置の関係を学習することで、AIの空間認識能力が向上できるだろう。
問題は小宇宙が複雑なBODYの組み合わせの場合である。BODYの組み合わせをランダムに行い、最も適合した空間位置の場合にそのBODYの組み合わせが選択できるようなアルゴリズムが作成できれば解が得られそうだが、今後の関係者の研究開発に期待したい。
それまでは、手作りおもちゃ模型と自分の目に頼ってシコシコ入力データを作成する方が早そうだ。
イラン核開発疑惑に関するChatGPT-3.0での見解 ― 2025年06月19日 10:30
今後のための記録です。ChatGPT-3,0は最新情報を勉強していないtあめ判断ミスを時々しますので。
Q1:イランへのIAEA査察はどこまで有効なのか、なぜアメリカはイラン核開発疑惑でNSCと大統領府の意見が分かれているのか?
ChatGPT:
イランへのIAEA(国際原子力機関)による査察の有効性と、アメリカ国内での対応の違い(NSC=国家安全保障会議と大統領府の意見の相違)については、国際政治・核不拡散体制・外交戦略の観点から整理できます。
◆ IAEAによるイラン査察の有効性について
● 有効な点
保障措置協定(CSA)に基づく通常査察
イランはNPT(核拡散防止条約)に加盟しており、IAEAとの保障措置協定に基づく査察を受け入れています。
原子力施設での核物質の帳簿と実物の一致確認などが行われ、一定の透明性は確保されています。
IAEA報告書の公開
定期的に査察報告が公開されるため、国際社会の監視や外交圧力に活用可能です。
● 有効性に限界がある点
追加議定書(AP)の履行停止
イランは2021年に、核合意(JCPOA)の履行縮小の一環として追加議定書の履行を停止。
このため、「突発的査察」や「未申告施設の調査」などの特別な権限をIAEAは行使できない。
一部施設へのアクセス制限
イランは、特定の施設(例:フォルドゥやナタンズ)への査察やカメラ映像提供を拒否している例もあり、IAEAのモニタリング能力は制限されています。
政治的駆け引きとしての査察
イランは査察の協力・拒否を外交カードとして使う傾向があり、技術的中立性だけでは対応できない場合もあります。
◆ アメリカ国内(NSCと大統領府)での意見の相違
● 背景:イラン核合意(JCPOA)を巡る米国内の対立
JCPOA(2015年):オバマ政権が主導し、イランの核開発制限と制裁解除を交換条件に成立。
トランプ政権(2018年):一方的にJCPOAから離脱。最大限の圧力政策に転換。
バイデン政権(2021年以降):復帰を模索するが、イランの要求・国際情勢により交渉停滞。
● NSCと大統領府で意見が分かれる理由
組織・立場 立場の特徴
NSC(国家安全保障会議) - 軍事・安全保障に特化。
- 核兵器保有の潜在性を懸念し、強硬路線(制裁・軍事的オプション含む)を支持することが多い。
- イスラエルなど同盟国の安全保障も重視。
大統領府・国務省(外交) - 外交的解決(交渉や合意維持)を志向。
- 国際的な連携、エネルギー価格の安定、戦争回避を重視。
- 「最大限の圧力」ではなく「段階的譲歩」も選択肢とする。
● 分裂の具体例(仮想的)
NSC:「IAEAだけでは不十分。軍事オプションもテーブルに置くべき」
大統領府:「外交的アプローチで時間を稼ぎ、誤算による衝突を回避すべき」
◆ 結論
IAEAの査察は、イランが協力すれば強力な抑止力になるが、政治的な駆け引きにより機能が限定される場面もある。
アメリカでは、安全保障重視のNSCと外交・国内政策のバランスを取る大統領府で戦略的な優先順位が異なり、対応方針に温度差が生じている。
このような相違は、イラン核問題の解決を一層複雑にしている。
必要であれば、IAEAの最新報告(2024〜2025年)や、米国政府高官の発言も紹介できます。
Q2:
最近米国が核施設攻撃を決めたという発表があったがトランプはNSCの意見に傾いたということですか?
ChatGPT:
「米国がイランの核施設への攻撃を決めた」という最近の報道があったとして、それが事実であれば、それは非常に重大な決定であり、NSC(国家安全保障会議)の強硬な意見に傾いた結果と見なすことができます。
◆ トランプ氏がNSCの意見に傾いたと考えられる根拠
● トランプ政権時代の前例
2020年にNSCやペンタゴン(国防総省)の強硬派は、イランの核施設やミサイル施設への攻撃を検討するよう提言。
トランプ氏は一時的にこの案に傾いたが、最終的には実行を見送った(イランの報復リスクが高いと判断されたため)。
● トランプ氏の外交スタイル
「最大限の圧力」政策を好み、JCPOAから一方的に離脱した。
軍事的威嚇を交渉手段として利用することが多く、NSCの強硬派との意見が一致しやすい傾向にある。
● 現在の文脈(仮に2025年大統領選を視野に入れて)
トランプ氏が再び政権を担う可能性を前提に、強硬な姿勢を国内支持層向けにアピールしている可能性もある。
軍事的圧力=弱腰バイデン政権との差別化を演出する一環。
◆ ただし注意すべき点
「攻撃を決めた」とされる情報の信頼性
本当に作戦決定されたのか?
意図的なリークによる「牽制」か?
イスラエルとの協調か単独行動か?
NSCの意見だけでは決まらない
軍事行動には大統領の最終決断が必要。
国防総省・CIA・国務省など、複数の機関が慎重な判断を促す。
イランの反応と地域安定性
攻撃実行は中東全体を巻き込む報復連鎖を生む可能性あり(特にヒズボラ、シリア、イラク民兵など)。
◆ 結論
もし「核施設攻撃決定」が本当であれば、それはNSCの強硬な意見にトランプ氏が同調したことを意味します。
これはオバマやバイデン政権とは対照的な「軍事圧力で核開発を止めさせる」路線であり、選挙戦や外交戦略上のパフォーマンス要素も含まれている可能性があります。
Q1:イランへのIAEA査察はどこまで有効なのか、なぜアメリカはイラン核開発疑惑でNSCと大統領府の意見が分かれているのか?
ChatGPT:
イランへのIAEA(国際原子力機関)による査察の有効性と、アメリカ国内での対応の違い(NSC=国家安全保障会議と大統領府の意見の相違)については、国際政治・核不拡散体制・外交戦略の観点から整理できます。
◆ IAEAによるイラン査察の有効性について
● 有効な点
保障措置協定(CSA)に基づく通常査察
イランはNPT(核拡散防止条約)に加盟しており、IAEAとの保障措置協定に基づく査察を受け入れています。
原子力施設での核物質の帳簿と実物の一致確認などが行われ、一定の透明性は確保されています。
IAEA報告書の公開
定期的に査察報告が公開されるため、国際社会の監視や外交圧力に活用可能です。
● 有効性に限界がある点
追加議定書(AP)の履行停止
イランは2021年に、核合意(JCPOA)の履行縮小の一環として追加議定書の履行を停止。
このため、「突発的査察」や「未申告施設の調査」などの特別な権限をIAEAは行使できない。
一部施設へのアクセス制限
イランは、特定の施設(例:フォルドゥやナタンズ)への査察やカメラ映像提供を拒否している例もあり、IAEAのモニタリング能力は制限されています。
政治的駆け引きとしての査察
イランは査察の協力・拒否を外交カードとして使う傾向があり、技術的中立性だけでは対応できない場合もあります。
◆ アメリカ国内(NSCと大統領府)での意見の相違
● 背景:イラン核合意(JCPOA)を巡る米国内の対立
JCPOA(2015年):オバマ政権が主導し、イランの核開発制限と制裁解除を交換条件に成立。
トランプ政権(2018年):一方的にJCPOAから離脱。最大限の圧力政策に転換。
バイデン政権(2021年以降):復帰を模索するが、イランの要求・国際情勢により交渉停滞。
● NSCと大統領府で意見が分かれる理由
組織・立場 立場の特徴
NSC(国家安全保障会議) - 軍事・安全保障に特化。
- 核兵器保有の潜在性を懸念し、強硬路線(制裁・軍事的オプション含む)を支持することが多い。
- イスラエルなど同盟国の安全保障も重視。
大統領府・国務省(外交) - 外交的解決(交渉や合意維持)を志向。
- 国際的な連携、エネルギー価格の安定、戦争回避を重視。
- 「最大限の圧力」ではなく「段階的譲歩」も選択肢とする。
● 分裂の具体例(仮想的)
NSC:「IAEAだけでは不十分。軍事オプションもテーブルに置くべき」
大統領府:「外交的アプローチで時間を稼ぎ、誤算による衝突を回避すべき」
◆ 結論
IAEAの査察は、イランが協力すれば強力な抑止力になるが、政治的な駆け引きにより機能が限定される場面もある。
アメリカでは、安全保障重視のNSCと外交・国内政策のバランスを取る大統領府で戦略的な優先順位が異なり、対応方針に温度差が生じている。
このような相違は、イラン核問題の解決を一層複雑にしている。
必要であれば、IAEAの最新報告(2024〜2025年)や、米国政府高官の発言も紹介できます。
Q2:
最近米国が核施設攻撃を決めたという発表があったがトランプはNSCの意見に傾いたということですか?
ChatGPT:
「米国がイランの核施設への攻撃を決めた」という最近の報道があったとして、それが事実であれば、それは非常に重大な決定であり、NSC(国家安全保障会議)の強硬な意見に傾いた結果と見なすことができます。
◆ トランプ氏がNSCの意見に傾いたと考えられる根拠
● トランプ政権時代の前例
2020年にNSCやペンタゴン(国防総省)の強硬派は、イランの核施設やミサイル施設への攻撃を検討するよう提言。
トランプ氏は一時的にこの案に傾いたが、最終的には実行を見送った(イランの報復リスクが高いと判断されたため)。
● トランプ氏の外交スタイル
「最大限の圧力」政策を好み、JCPOAから一方的に離脱した。
軍事的威嚇を交渉手段として利用することが多く、NSCの強硬派との意見が一致しやすい傾向にある。
● 現在の文脈(仮に2025年大統領選を視野に入れて)
トランプ氏が再び政権を担う可能性を前提に、強硬な姿勢を国内支持層向けにアピールしている可能性もある。
軍事的圧力=弱腰バイデン政権との差別化を演出する一環。
◆ ただし注意すべき点
「攻撃を決めた」とされる情報の信頼性
本当に作戦決定されたのか?
意図的なリークによる「牽制」か?
イスラエルとの協調か単独行動か?
NSCの意見だけでは決まらない
軍事行動には大統領の最終決断が必要。
国防総省・CIA・国務省など、複数の機関が慎重な判断を促す。
イランの反応と地域安定性
攻撃実行は中東全体を巻き込む報復連鎖を生む可能性あり(特にヒズボラ、シリア、イラク民兵など)。
◆ 結論
もし「核施設攻撃決定」が本当であれば、それはNSCの強硬な意見にトランプ氏が同調したことを意味します。
これはオバマやバイデン政権とは対照的な「軍事圧力で核開発を止めさせる」路線であり、選挙戦や外交戦略上のパフォーマンス要素も含まれている可能性があります。
なぜノロウイルスはアルコール消毒が効かないのか ― 2025年06月25日 02:41
報道によれば札幌の結婚式場で幼児の漏らした便の消毒にアルコールを使ったがノロウイルスの汚染が残り、多数の食中毒患者が出たらしい。そこで聞いてみた。
ChatGPTへの質問
ノロウイルスをアルコールで消毒できないわけは?
ChatGPT:
ノロウイルスがアルコール(エタノールなど)による消毒に効果が低い、あるいは効かないことが多い理由は、主に以下の点にあります。
■ 理由:ノロウイルスは「エンベロープを持たない」ウイルスだから
🔹【エンベロープとは?】
ウイルスの外側にある脂質膜のこと。多くのウイルス(インフルエンザやコロナなど)はこの膜に覆われており、この膜はアルコールで壊すことができるため、ウイルスも不活化されます。
🔹【ノロウイルスは?】
ノロウイルスは**エンベロープを持たない「非エンベロープウイルス」**です。このため、アルコールでは外側の構造が壊れにくく、ウイルスはそのまま活性を保ってしまいます。
■ そのため、ノロウイルス対策では…
✅ 有効な消毒方法
次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤):水で薄めて使用(0.02〜0.1%濃度推奨)
加熱:85℃以上で1分以上が効果的
❌ 効果が低いもの
アルコール消毒(70〜80%エタノール):インフルエンザには有効でも、ノロには不十分
■ 現場での対応例(病院・介護施設など)
吐しゃ物や下痢の処理は手袋・マスク着用
床や物品は塩素系漂白剤で拭き取り
手洗いは石けんと流水でしっかり洗浄(アルコールだけではダメ)
まとめ
ウイルス アルコール効果 対策
インフルエンザ等 効果あり アルコールでOK
ノロウイルス 効果低い 次亜塩素酸・加熱が有効
ChatGPTへの質問2
次亜塩素酸ナトリウムがDNAを破壊する化学的に破壊するメカニズムは?
ChatGPT:
次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)がDNAを化学的に破壊するメカニズムは、主にその強力な酸化作用によるものです。以下で詳しく分解して説明します。
■ 基本的な性質
🔹 次亜塩素酸ナトリウムとは
水溶液中では、以下の平衡反応が起きます:
NaClO+H2O↔HOCl+NaOH
NaClO+H2O↔HOCl+NaOH
ここで生成する 次亜塩素酸(HOCl) が、殺菌や分解作用の主役です。
■ DNAへの作用メカニズム
1. 塩素化(Chlorination)による塩基の修飾
HOClは、DNA塩基(特にプリン塩基のアデニン、グアニン)と反応して、**クロロ化(Cl基の付加)**を起こします。
これにより、塩基の水素結合能が失われたり、誤った塩基対が生じたりします。
例:
グアニン→8−クロログアニン
グアニン→8−クロログアニン
2. 酸化による塩基の損傷と切断
HOClは **活性酸素種(ROS)**に類似する働きを持ち、DNAの塩基を酸化します。
特にグアニンが酸化されやすく、8-オキソグアニン(8-oxoG)などの損傷生成物を生じ、突然変異や複製エラーの原因になります。
3. リン酸ジエステル結合の切断(DNA鎖の断裂)
DNAの骨格(リン酸-糖-リン酸)に存在するリン酸ジエステル結合に作用し、一次構造そのものを切断します。
この切断によって、DNA鎖は**一本鎖切断(SSB)や二本鎖切断(DSB)**を引き起こし、不可逆的な損傷となります。
4. 糖部分(デオキシリボース)の酸化分解
デオキシリボース(五炭糖)も酸化を受けやすく、アルデヒドやカルボン酸に分解されてDNA構造が崩壊します。
■ 結果として何が起こるか
変異導入
DNA複製停止
DNA修復不能
細胞死(アポトーシス、ネクローシス)
つまり、次亜塩素酸ナトリウムは細菌やウイルスのDNAを、構造的にも化学的にも完全に破壊することで、不活性化させます。
■ 注意点
この破壊力は人間の細胞に対しても同様なので、濃度や取り扱いには十分注意が必要です。
手指消毒には向かないのはこのためです(皮膚・粘膜にも強い毒性がある)。
ChatGPTへの質問
ノロウイルスをアルコールで消毒できないわけは?
ChatGPT:
ノロウイルスがアルコール(エタノールなど)による消毒に効果が低い、あるいは効かないことが多い理由は、主に以下の点にあります。
■ 理由:ノロウイルスは「エンベロープを持たない」ウイルスだから
🔹【エンベロープとは?】
ウイルスの外側にある脂質膜のこと。多くのウイルス(インフルエンザやコロナなど)はこの膜に覆われており、この膜はアルコールで壊すことができるため、ウイルスも不活化されます。
🔹【ノロウイルスは?】
ノロウイルスは**エンベロープを持たない「非エンベロープウイルス」**です。このため、アルコールでは外側の構造が壊れにくく、ウイルスはそのまま活性を保ってしまいます。
■ そのため、ノロウイルス対策では…
✅ 有効な消毒方法
次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤):水で薄めて使用(0.02〜0.1%濃度推奨)
加熱:85℃以上で1分以上が効果的
❌ 効果が低いもの
アルコール消毒(70〜80%エタノール):インフルエンザには有効でも、ノロには不十分
■ 現場での対応例(病院・介護施設など)
吐しゃ物や下痢の処理は手袋・マスク着用
床や物品は塩素系漂白剤で拭き取り
手洗いは石けんと流水でしっかり洗浄(アルコールだけではダメ)
まとめ
ウイルス アルコール効果 対策
インフルエンザ等 効果あり アルコールでOK
ノロウイルス 効果低い 次亜塩素酸・加熱が有効
ChatGPTへの質問2
次亜塩素酸ナトリウムがDNAを破壊する化学的に破壊するメカニズムは?
ChatGPT:
次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)がDNAを化学的に破壊するメカニズムは、主にその強力な酸化作用によるものです。以下で詳しく分解して説明します。
■ 基本的な性質
🔹 次亜塩素酸ナトリウムとは
水溶液中では、以下の平衡反応が起きます:
NaClO+H2O↔HOCl+NaOH
NaClO+H2O↔HOCl+NaOH
ここで生成する 次亜塩素酸(HOCl) が、殺菌や分解作用の主役です。
■ DNAへの作用メカニズム
1. 塩素化(Chlorination)による塩基の修飾
HOClは、DNA塩基(特にプリン塩基のアデニン、グアニン)と反応して、**クロロ化(Cl基の付加)**を起こします。
これにより、塩基の水素結合能が失われたり、誤った塩基対が生じたりします。
例:
グアニン→8−クロログアニン
グアニン→8−クロログアニン
2. 酸化による塩基の損傷と切断
HOClは **活性酸素種(ROS)**に類似する働きを持ち、DNAの塩基を酸化します。
特にグアニンが酸化されやすく、8-オキソグアニン(8-oxoG)などの損傷生成物を生じ、突然変異や複製エラーの原因になります。
3. リン酸ジエステル結合の切断(DNA鎖の断裂)
DNAの骨格(リン酸-糖-リン酸)に存在するリン酸ジエステル結合に作用し、一次構造そのものを切断します。
この切断によって、DNA鎖は**一本鎖切断(SSB)や二本鎖切断(DSB)**を引き起こし、不可逆的な損傷となります。
4. 糖部分(デオキシリボース)の酸化分解
デオキシリボース(五炭糖)も酸化を受けやすく、アルデヒドやカルボン酸に分解されてDNA構造が崩壊します。
■ 結果として何が起こるか
変異導入
DNA複製停止
DNA修復不能
細胞死(アポトーシス、ネクローシス)
つまり、次亜塩素酸ナトリウムは細菌やウイルスのDNAを、構造的にも化学的にも完全に破壊することで、不活性化させます。
■ 注意点
この破壊力は人間の細胞に対しても同様なので、濃度や取り扱いには十分注意が必要です。
手指消毒には向かないのはこのためです(皮膚・粘膜にも強い毒性がある)。
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