解説書の用語集と翻訳小説の登場人物リストの役割 ― 2025年07月01日 00:26
例えばトルストイの「戦争と平和」など、海外の長編小説の文庫本では、登場人物が多い場合が普通で、また、その名前も慣れない長い名前ばかりなので、最初の部分に、簡単な登場人物リストが記載されていることが多い。
読者は小説を読みながら、このリストを頼りに、登場人物の複雑な人間関係を安心して構築できるようになっている。
では、自分の専門外の解説書を読み進める場合は何に頼るかといえば、Glossary(用語集)というものがある。
専門の論文ではページ数制限などを考慮して用語集は一般的ではないが、略語集(List of abbreviation)なら許容される。
これらがあると、読者のみではなく、著作者自身がその解説書又は論文を書きやすくなる。これらはある専門用語を定義するものなので、その用語の著作物内の意味のブレが無くなるという科学技術文書での論理的一貫性を保つのに役立つのである。
この用語集の役割に気づいてから、どんな文書も最初に用語集を作成し、最終ページに添付することにした。
自分自身も専門外の読者もこの用語集や略語集を見ることで、この著作物がどのような専門的背景をもとに記述されたのかを、読み返した時に推測できる。自分自身もその時の専門的な背景、事情を忘れることがあるので、その際にも役立つと思う。
読者は小説を読みながら、このリストを頼りに、登場人物の複雑な人間関係を安心して構築できるようになっている。
では、自分の専門外の解説書を読み進める場合は何に頼るかといえば、Glossary(用語集)というものがある。
専門の論文ではページ数制限などを考慮して用語集は一般的ではないが、略語集(List of abbreviation)なら許容される。
これらがあると、読者のみではなく、著作者自身がその解説書又は論文を書きやすくなる。これらはある専門用語を定義するものなので、その用語の著作物内の意味のブレが無くなるという科学技術文書での論理的一貫性を保つのに役立つのである。
この用語集の役割に気づいてから、どんな文書も最初に用語集を作成し、最終ページに添付することにした。
自分自身も専門外の読者もこの用語集や略語集を見ることで、この著作物がどのような専門的背景をもとに記述されたのかを、読み返した時に推測できる。自分自身もその時の専門的な背景、事情を忘れることがあるので、その際にも役立つと思う。
ダライ・ラマ自伝の続きを読みたい ― 2025年07月05日 02:00
ダライ・ラマ自伝という本がある。(文春文庫、ダライ・ラマ著、山際素男訳) 衝撃的な本である。
これは輪廻回生の実態を生々しく描いた自伝である。最も印象的だったのは子供のダライ・ラマ14世がチベット仏教の修業させられ、長時間の儀式の中でトイレを我慢するのが辛かったという件である。
幼児のダライ・ラマがチベット仏教の高僧たちの国中の捜索で発見され、家族とともに首都ラサのポタラ宮に運ばれ、それまでの農村の生活から一変する修行の日々を送り、世界中を旅するという波乱の人生が描かれている。
驚くのはその記憶力の良さである。比較はできないが昭和天皇が自伝を著したとして、あの戦争の実態をどこまで描けただろうか。
チベット動乱ののち、ダライ・ラマはインドに亡命するという苦渋の判断をすることになるが、あの共産軍がラサに侵攻し市民が抵抗するもとでの脱出行は、最近のロシアや米国の厳しい国際戦略の歴史をどう受け入れるのかの参考にもなる。
以前はダライ・ラマ14世はこの輪廻回生によるダライ・ラマ制度を自分の代で終わらせるという主旨の発言をしていたはずだ。チベット人民の安泰を考えれば、それも仕方がないと思ったことがある。
それが一転、北京政府の反発を受けることを覚悟のうえで、ダライ・ラマ制の継続を宣言した。その決断は最近の米ロ中の政策の問題点を認識したうえで行われたのだろう。
それがどんな歴史認識のもとに行われたのかあの自伝の続編を読みたいものである。
自分のトイレの苦痛を世界中に公表できるような人(?)は、現在の米ロ中の指導者のような嘘は絶対つかないだろうから、真の歴史的文書となると期待している。
これは輪廻回生の実態を生々しく描いた自伝である。最も印象的だったのは子供のダライ・ラマ14世がチベット仏教の修業させられ、長時間の儀式の中でトイレを我慢するのが辛かったという件である。
幼児のダライ・ラマがチベット仏教の高僧たちの国中の捜索で発見され、家族とともに首都ラサのポタラ宮に運ばれ、それまでの農村の生活から一変する修行の日々を送り、世界中を旅するという波乱の人生が描かれている。
驚くのはその記憶力の良さである。比較はできないが昭和天皇が自伝を著したとして、あの戦争の実態をどこまで描けただろうか。
チベット動乱ののち、ダライ・ラマはインドに亡命するという苦渋の判断をすることになるが、あの共産軍がラサに侵攻し市民が抵抗するもとでの脱出行は、最近のロシアや米国の厳しい国際戦略の歴史をどう受け入れるのかの参考にもなる。
以前はダライ・ラマ14世はこの輪廻回生によるダライ・ラマ制度を自分の代で終わらせるという主旨の発言をしていたはずだ。チベット人民の安泰を考えれば、それも仕方がないと思ったことがある。
それが一転、北京政府の反発を受けることを覚悟のうえで、ダライ・ラマ制の継続を宣言した。その決断は最近の米ロ中の政策の問題点を認識したうえで行われたのだろう。
それがどんな歴史認識のもとに行われたのかあの自伝の続編を読みたいものである。
自分のトイレの苦痛を世界中に公表できるような人(?)は、現在の米ロ中の指導者のような嘘は絶対つかないだろうから、真の歴史的文書となると期待している。
二度も退学の身から見た市長経歴問題 ― 2025年07月08日 01:24
実は私も退学通知を受けたことがある。
今は無くなった(名前が変わった)某大学大学院の博士課程である。
その大学から退学処分に関する通知が来たという記憶がある。退学の意思はなかったのだが、修了期間は正式には3年で、最大在学可能期間の6年間を過ぎたかららしい。或いはひょっとしたら授業料滞納のためだったのかもしれない。 カミさんがこの大学の博士課程への通学を私の道楽とみていたため(確かにそういわれればそうだが)、授業料はこれ以上払わないと宣告されて、その半年ほど前に授業料を払うことを止めていたという記憶もある。このためかもしれない。
従って、私が選挙に出ると仮定した場合、経歴をどう書くべきか、未だに正解は分からない。某大学に聞いてみる必要がある。(もっとも今は別名の大学なのでちゃんとした回答があるか不安だが。)
同じような経歴を持つ人は多いらしく、このような場合に色々と経歴の書き方があるようだ。一番腑に落ちたのが、
修了単位取得退学
といった書き方である。要するに修了に必要な単位は取ったが、いわゆる卒業まではできなかった(博士号がその期間内に取れなかった)ための退学処分である。大学側は学位を在学可能期間内に取らないと退学処分にせざるを得ないらしい。そこを認識しないままダラダラと在学していたのである。
以前、どこかに履歴書を送ってみたが、この経歴の書き方がよくわからなかったので、この某大学での学歴そのものを記載しなかったように思う。
その後、博士号は某大学史上最高年齢(多分)で取れたので、それだけ記したと記憶しているがその履歴書では学歴詐称ぽい気がする。
除籍でないので聞こえは良い?が実態は同じである。
現在は某通信制大学に在学中なのだが、これも最大10年しか在学できないようだ。恐らく卒業までの公式期間は通信教育なので5年であり、その2倍が最大在学期間となっているのだろう。
これもお小遣いの関係で、1年に4単位しか取っていないのであと数年で退学処分をこの大学でも受けることになるはずだ。
この状態のまま、選挙公報に正直な学歴を書くと、退学を2回繰り返したので、如何にこの候補者は悪い奴か、或いは、いかに勉強ができないかが暴露されることになる。(実際それに反論できる論理は持ち合わせていない。)
万が一、そのように事態になったらどうすればいいか、怖いマスコミや評論家の方々に聞いてみたい気がする。
ところで、市長経歴問題の件では、どうして、除籍処分になったのか、退学ではなかったのか、なぜ、大卒と広報誌に書いたのかなど現時点では不明なままだ。次回選挙で再出馬するようだが、その場合、もし、卒業に必要な単位を取得されていたなら、卒業単位取得除籍などと書いたらどうだろうか。授業料を払えずに除籍されたという噂をSNSで流せば、ひょっとしたら、同情票で再当選も夢ではないようにも思う。(某県知事の例もあることだし。)
似たような曖昧な経歴の書き方を公開しているマスコミ関係者、評論家も多いはずだ。
学歴社会の一面をよく著した例として、今後の教訓にもなりそうだ。
だが、このような授業料高騰問題を使った言い訳を許さないためにも、教育の機会均等を強化するためにも、文科省は旧国立大学の独法化を中止し、教育予算を増やして元に戻すべきだろう。
(ところで、国立大学法人横浜国立大学という大学名は、ロシア語で表記すると大学名自体が詐称と言われかねない矛盾した名称に見える。在学生、卒業生に罪はないが文科省はなんとかしてくれるのだろうか。)
今は無くなった(名前が変わった)某大学大学院の博士課程である。
その大学から退学処分に関する通知が来たという記憶がある。退学の意思はなかったのだが、修了期間は正式には3年で、最大在学可能期間の6年間を過ぎたかららしい。或いはひょっとしたら授業料滞納のためだったのかもしれない。 カミさんがこの大学の博士課程への通学を私の道楽とみていたため(確かにそういわれればそうだが)、授業料はこれ以上払わないと宣告されて、その半年ほど前に授業料を払うことを止めていたという記憶もある。このためかもしれない。
従って、私が選挙に出ると仮定した場合、経歴をどう書くべきか、未だに正解は分からない。某大学に聞いてみる必要がある。(もっとも今は別名の大学なのでちゃんとした回答があるか不安だが。)
同じような経歴を持つ人は多いらしく、このような場合に色々と経歴の書き方があるようだ。一番腑に落ちたのが、
修了単位取得退学
といった書き方である。要するに修了に必要な単位は取ったが、いわゆる卒業まではできなかった(博士号がその期間内に取れなかった)ための退学処分である。大学側は学位を在学可能期間内に取らないと退学処分にせざるを得ないらしい。そこを認識しないままダラダラと在学していたのである。
以前、どこかに履歴書を送ってみたが、この経歴の書き方がよくわからなかったので、この某大学での学歴そのものを記載しなかったように思う。
その後、博士号は某大学史上最高年齢(多分)で取れたので、それだけ記したと記憶しているがその履歴書では学歴詐称ぽい気がする。
除籍でないので聞こえは良い?が実態は同じである。
現在は某通信制大学に在学中なのだが、これも最大10年しか在学できないようだ。恐らく卒業までの公式期間は通信教育なので5年であり、その2倍が最大在学期間となっているのだろう。
これもお小遣いの関係で、1年に4単位しか取っていないのであと数年で退学処分をこの大学でも受けることになるはずだ。
この状態のまま、選挙公報に正直な学歴を書くと、退学を2回繰り返したので、如何にこの候補者は悪い奴か、或いは、いかに勉強ができないかが暴露されることになる。(実際それに反論できる論理は持ち合わせていない。)
万が一、そのように事態になったらどうすればいいか、怖いマスコミや評論家の方々に聞いてみたい気がする。
ところで、市長経歴問題の件では、どうして、除籍処分になったのか、退学ではなかったのか、なぜ、大卒と広報誌に書いたのかなど現時点では不明なままだ。次回選挙で再出馬するようだが、その場合、もし、卒業に必要な単位を取得されていたなら、卒業単位取得除籍などと書いたらどうだろうか。授業料を払えずに除籍されたという噂をSNSで流せば、ひょっとしたら、同情票で再当選も夢ではないようにも思う。(某県知事の例もあることだし。)
似たような曖昧な経歴の書き方を公開しているマスコミ関係者、評論家も多いはずだ。
学歴社会の一面をよく著した例として、今後の教訓にもなりそうだ。
だが、このような授業料高騰問題を使った言い訳を許さないためにも、教育の機会均等を強化するためにも、文科省は旧国立大学の独法化を中止し、教育予算を増やして元に戻すべきだろう。
(ところで、国立大学法人横浜国立大学という大学名は、ロシア語で表記すると大学名自体が詐称と言われかねない矛盾した名称に見える。在学生、卒業生に罪はないが文科省はなんとかしてくれるのだろうか。)
トルーマンの主目的は日本よりソ連だ ― 2025年07月09日 01:43
原爆投下の目的についてもトランプの誤解は止まらない。
映画オッペンハイマーを見ればよくわかるが、オッペンハイマーの開発したプルトニウム原爆は、米ソ開戦に備えて作ったものである。これは長崎に落とされた。
広島に落とした濃縮ウラン原爆は濃縮工程に時間と手間がかかるので大量生産は不可能である。一方、プルトニウム原爆は化学分離で得られるので、比較的大量に製造できる。
オッペンハイマーが米政府から指示されたのはこのプルトニウム原爆の開発だった。これがないと米ソ冷戦での優位性は保てない。しかし、プルトニウム原爆には物理的に爆発させるのが難しい理由があった。それは爆発に必要な超臨界状態になる前に、プルトニウム同位体の自然崩壊で中性子が発生するため、爆発以前にその中性子の核分裂連鎖反応で熱をある程度発生してしまう。熱膨張すると、原子核の間隔が広がり、その微小な隙間から中性子が体系外に漏洩するので、自動的に未臨界になってしまう。これは現在の原子炉が核爆発しない原理のひとつでもある。
そこで、オッペンハイマーとエドワード・テラーは大量のダイナマイトをプルトニウムの周辺に配置して、同時に圧縮することで、このプルトニウムの自然崩壊による中性子発生が発生するよりも早く、超臨界状態に持っていく技術を開発した。これを爆縮技術と称している。
しかし、この自然崩壊は確率的に生じるため、どこまで早く爆縮すれば超臨界達成が中性子発生よりも早くできるかは、実験しないと確認できない。また、その爆縮速度と自然崩壊の速度の相対関係で、核分裂できるプルトニウム量、即ち、全核爆発エネルギーが決まる。
そのため、テラーを中心に非常に厳密な物理:機械設計を行い、開発した爆縮装置がうまく作動するか1945年7月にネバダ砂漠でプルトニウム原爆の爆発実験を行った。これはトリニティ実験と呼ばれている。だが、困ったことにその核爆発エネルギーの予測精度が不十分で、砂漠周辺に配置した米陸軍兵士には全く影響がなかったのである。(このあたりは映画オッペンハイマーに比較的詳細に描かれており、アインシュタインやロスアラモスの研究者間で予測爆発エネルギーが一桁以上異なっている。)
そこで、米ソ核戦争時の米軍兵士の被ばく影響を確認するには、トリニティをほぼ再現したプルトニウム原爆を作り、これを再実験する必要が出てきた。これが長崎原爆として使われたファットマンと呼ばれる原爆である。爆縮装置が径1メートル以上あり、B-29に何とか収まるサイズになっているのでファットマンなのである。
濃縮ウラン原爆はウランの高濃縮ができれば、プルトニウムのような爆縮問題はないので本体は小さく、リトルボーイと呼ばれたが、ほぼ確実に爆発することは分かっていた。
まず、これを広島に落とし、日本の敗戦を決定づけたが、トルーマンの主目的は対ソ連優位性の確保である。濃縮ウラン原爆を作るには時間がないし、大量生産も不可能である。広大なロシアをつぶすには確実な爆発力を持つプルトニウム原爆が必要だった。広島から日を置かずに、プルトニウム原爆を長崎に落とす理由はここにあったのである。
その結果、日本の無条件降伏を待たずに広島の三日後には長崎に落としたのである。これは人体実験と言えるだろう。
実は長崎原爆の核爆発エネルギーには疑問が出されている。広島・長崎の被ばく生存者の発がんリスクがその後分析され、現在の放射線被ばく基準の基になっているが、そのもととなる放射線発生量の評価は、軍事機密ということで、米国側の専権事項になっている。広島nいある放射線影響研究所の報告書では、長崎原爆の核爆発エネルギーの評価根拠は示されていない。評価結果としてTNT換算21キロトンとなっているが、これはトリニティ実験のTNT換算値20キロトンとほぼ同じ値である。推測するに、同じような値にしなければ、長崎原爆の意味がなく、不安定な原爆であることが示されてしまうので、トルーマンか、オッペンハイマーか或いは関係者のだれかが同じ値にしようと決めたはずだ。
これは単なる推測ではない。広島原爆被ばく生存者の発がんリスクと長崎原爆被ばく生存者の発がんリスクを同じ被ばく線量ごとに比較すると明らかに異なる。(本ブログ2025年1月27日記事等参照)
プルトニウム-239とウラン‐235の核分裂当たりの即発ガンマ線エネルギスペクトルには大きな差はないので、同じ線量なら広島と長崎で発がんリスクに差が出るのはおかしい。即ち、両者の核爆発エネルギ-の評価に意図的な操作がされているとも考えられるのである。
その結果、特に低線量領域では、広島・長崎の被ばく生存者間で、発がんリスクの評価に大きな差が生じてしまう。しかし、統計精度を上げるという名目で、公開されている発がんリスクデータは両市の被ばく生存者を合わせて評価した結果だけである。この結果、長崎の線量評価が(意図的にだろうが)間違っているために、特に低線量領域では不確かさ幅が大きくなり、現在国際放射線委員会(ICRP)が主張しているようなしきい値なし直線モデル(LNTモデル)、即ち、どんな低線量でも発がんリスクがあるというモデルの根拠の一つとなってしまっている。
その結果、福島事故でも災害関連死を生じる結果となり、米国による原爆被害は現在進行形の問題になっている。
トランプがすべきことは、トルーマンを褒めることではなく、米軍総司令官として、長崎原爆の真相を日本側に明らかにすることなのである。
映画オッペンハイマーを見ればよくわかるが、オッペンハイマーの開発したプルトニウム原爆は、米ソ開戦に備えて作ったものである。これは長崎に落とされた。
広島に落とした濃縮ウラン原爆は濃縮工程に時間と手間がかかるので大量生産は不可能である。一方、プルトニウム原爆は化学分離で得られるので、比較的大量に製造できる。
オッペンハイマーが米政府から指示されたのはこのプルトニウム原爆の開発だった。これがないと米ソ冷戦での優位性は保てない。しかし、プルトニウム原爆には物理的に爆発させるのが難しい理由があった。それは爆発に必要な超臨界状態になる前に、プルトニウム同位体の自然崩壊で中性子が発生するため、爆発以前にその中性子の核分裂連鎖反応で熱をある程度発生してしまう。熱膨張すると、原子核の間隔が広がり、その微小な隙間から中性子が体系外に漏洩するので、自動的に未臨界になってしまう。これは現在の原子炉が核爆発しない原理のひとつでもある。
そこで、オッペンハイマーとエドワード・テラーは大量のダイナマイトをプルトニウムの周辺に配置して、同時に圧縮することで、このプルトニウムの自然崩壊による中性子発生が発生するよりも早く、超臨界状態に持っていく技術を開発した。これを爆縮技術と称している。
しかし、この自然崩壊は確率的に生じるため、どこまで早く爆縮すれば超臨界達成が中性子発生よりも早くできるかは、実験しないと確認できない。また、その爆縮速度と自然崩壊の速度の相対関係で、核分裂できるプルトニウム量、即ち、全核爆発エネルギーが決まる。
そのため、テラーを中心に非常に厳密な物理:機械設計を行い、開発した爆縮装置がうまく作動するか1945年7月にネバダ砂漠でプルトニウム原爆の爆発実験を行った。これはトリニティ実験と呼ばれている。だが、困ったことにその核爆発エネルギーの予測精度が不十分で、砂漠周辺に配置した米陸軍兵士には全く影響がなかったのである。(このあたりは映画オッペンハイマーに比較的詳細に描かれており、アインシュタインやロスアラモスの研究者間で予測爆発エネルギーが一桁以上異なっている。)
そこで、米ソ核戦争時の米軍兵士の被ばく影響を確認するには、トリニティをほぼ再現したプルトニウム原爆を作り、これを再実験する必要が出てきた。これが長崎原爆として使われたファットマンと呼ばれる原爆である。爆縮装置が径1メートル以上あり、B-29に何とか収まるサイズになっているのでファットマンなのである。
濃縮ウラン原爆はウランの高濃縮ができれば、プルトニウムのような爆縮問題はないので本体は小さく、リトルボーイと呼ばれたが、ほぼ確実に爆発することは分かっていた。
まず、これを広島に落とし、日本の敗戦を決定づけたが、トルーマンの主目的は対ソ連優位性の確保である。濃縮ウラン原爆を作るには時間がないし、大量生産も不可能である。広大なロシアをつぶすには確実な爆発力を持つプルトニウム原爆が必要だった。広島から日を置かずに、プルトニウム原爆を長崎に落とす理由はここにあったのである。
その結果、日本の無条件降伏を待たずに広島の三日後には長崎に落としたのである。これは人体実験と言えるだろう。
実は長崎原爆の核爆発エネルギーには疑問が出されている。広島・長崎の被ばく生存者の発がんリスクがその後分析され、現在の放射線被ばく基準の基になっているが、そのもととなる放射線発生量の評価は、軍事機密ということで、米国側の専権事項になっている。広島nいある放射線影響研究所の報告書では、長崎原爆の核爆発エネルギーの評価根拠は示されていない。評価結果としてTNT換算21キロトンとなっているが、これはトリニティ実験のTNT換算値20キロトンとほぼ同じ値である。推測するに、同じような値にしなければ、長崎原爆の意味がなく、不安定な原爆であることが示されてしまうので、トルーマンか、オッペンハイマーか或いは関係者のだれかが同じ値にしようと決めたはずだ。
これは単なる推測ではない。広島原爆被ばく生存者の発がんリスクと長崎原爆被ばく生存者の発がんリスクを同じ被ばく線量ごとに比較すると明らかに異なる。(本ブログ2025年1月27日記事等参照)
プルトニウム-239とウラン‐235の核分裂当たりの即発ガンマ線エネルギスペクトルには大きな差はないので、同じ線量なら広島と長崎で発がんリスクに差が出るのはおかしい。即ち、両者の核爆発エネルギ-の評価に意図的な操作がされているとも考えられるのである。
その結果、特に低線量領域では、広島・長崎の被ばく生存者間で、発がんリスクの評価に大きな差が生じてしまう。しかし、統計精度を上げるという名目で、公開されている発がんリスクデータは両市の被ばく生存者を合わせて評価した結果だけである。この結果、長崎の線量評価が(意図的にだろうが)間違っているために、特に低線量領域では不確かさ幅が大きくなり、現在国際放射線委員会(ICRP)が主張しているようなしきい値なし直線モデル(LNTモデル)、即ち、どんな低線量でも発がんリスクがあるというモデルの根拠の一つとなってしまっている。
その結果、福島事故でも災害関連死を生じる結果となり、米国による原爆被害は現在進行形の問題になっている。
トランプがすべきことは、トルーマンを褒めることではなく、米軍総司令官として、長崎原爆の真相を日本側に明らかにすることなのである。
発がんリスクに関する長崎原爆と太陽フレアの微妙な関連 ― 2025年07月09日 07:02
長崎被ばく者の発がんリスクは広島被爆者の発がんリスクに比べ同一線量で2倍程度大きいことは1月27日の記事で書いたが、その理由は線量評価だけだろうか。
細胞内の分子は高速で移動している。二河成男「生命分子と細胞の科学」(放送大学出版会)p.173によればグルコースのような小さな分子では1ミリ秒で1μメートルは移動する。
一方、放射線を受けたDNAはP53などの細胞のがん化を防ぐ腫瘍抑制タンパク質により修復される。この修復速度が被ばくした線量率よりも十分早ければがん化は防ぐことができる。
従って、線量が同一でも線量率次第でがん化が生じたり、生じなかったりすることになる。
残念ながら、現在の国際放射線委員会(ICRP)或いは我が国をはじめ多くの規制基準には殆ど線量率に関わる基準はない。低線量なら許容値を2倍にするといった程度である。
しかし、太陽フレアという瞬時被ばく現象がある。これが、米国航空業界のCAのがん発症率を一般人女性の3倍程度に上げているという説がある。(本ブログ2月22日記事参照)
地上に暮らす一般人は太陽フレアの高エネルギーX線を殆ど受けないが、1万メートル以上の航空機に滞在するCAは太陽フレア被ばくを受ける機会が一般人の3倍以上はあるということで説明がつく現象である。
今年は太陽フレアの頻発年であるので、海外旅行ではそのリスクは増加することになる。太陽フレアX線は瞬間的な被ばくなので、時間線量は十分小さいが、線量率は大きい。しかし、残念ながらその正確な測定値は公表されてはいないようだ。
これらの事象を総合して考察すると、長崎の原爆では広島よりも時間線量率が2倍程度大きかった可能性がある。即ち、爆発時間が半分程度に短かったのである。これならば、TNT換算値に線量は比例しても線量率は倍になるので、がん発症率は高くなり、長崎被ばく者のがん発症リスクが、広島被爆者よりも大きい理由付けができる。
広島の放射線影響研究所の報告には、両原爆共に爆発時間は1μ秒以下と書かれているだけで、正確な値は公開されていない。これが発がんリスクに大きく影響することは明らかになってきているのにその最重要データすら軍事機密の闇の中である。
これは、原爆では爆縮した後に中性子発生装置が起動するのであるが
そのメカニズムが微妙すぎるので秘匿されているのだろうとは想像できる。長崎原爆は爆縮機構がついていたが、確実に爆発させるために中性子発生装置の強度が広島よりも強く、瞬間的に爆発した可能性もある。しかし、広島、長崎の時間線量率の区別ができなかった結果、ICRPの基準では線量率が無視されて総被ばく線量だげが発がんリスクのパラメータになってしまった。そして、太陽フレアのような瞬時被ばくだが、線量は小さく測定に掛からないような事象での発がんは見逃されるという状況が現存している。そして、福島のような低線量率長時間被ばくだけが問題にされているのである。
原爆の被ばくも高空での太陽フレア被ばくもX線撮影被ばくも人類が20世紀まで経験もしたことのない高線量率被ばくである。そのような人類が免疫機構を得ていない被ばく形態ではがんリスクも高まることは容易に想像できる。
しかし、インドのケララ地方のように、低線量率だが年間被ばく量が高い地域での発がん率が本当に低いのかといった議論だけが注目されている。
もしかするとX線検査のような高線量率短時間被ばくのほうがCTのような低線量率長時間被ばくよりも発がんリスクは高いのかもしれないが、医療被ばくの評価も結局はICRP基準に基づいており、時間積分線量のみで発がんリスクが議論されているのが悲しい現状である。
これらの議論をはっきり決着させるためにも、トランプは米軍に命令して、TNT換算値だけでなく、両原爆の爆発時間、即ち時間線量率の正確な値も日本側に知らせるべきである。
トランプが広島・長崎の原爆を肯定する発言をするならば、日本政府にはこの要求をする権利と義務があると思う。
細胞内の分子は高速で移動している。二河成男「生命分子と細胞の科学」(放送大学出版会)p.173によればグルコースのような小さな分子では1ミリ秒で1μメートルは移動する。
一方、放射線を受けたDNAはP53などの細胞のがん化を防ぐ腫瘍抑制タンパク質により修復される。この修復速度が被ばくした線量率よりも十分早ければがん化は防ぐことができる。
従って、線量が同一でも線量率次第でがん化が生じたり、生じなかったりすることになる。
残念ながら、現在の国際放射線委員会(ICRP)或いは我が国をはじめ多くの規制基準には殆ど線量率に関わる基準はない。低線量なら許容値を2倍にするといった程度である。
しかし、太陽フレアという瞬時被ばく現象がある。これが、米国航空業界のCAのがん発症率を一般人女性の3倍程度に上げているという説がある。(本ブログ2月22日記事参照)
地上に暮らす一般人は太陽フレアの高エネルギーX線を殆ど受けないが、1万メートル以上の航空機に滞在するCAは太陽フレア被ばくを受ける機会が一般人の3倍以上はあるということで説明がつく現象である。
今年は太陽フレアの頻発年であるので、海外旅行ではそのリスクは増加することになる。太陽フレアX線は瞬間的な被ばくなので、時間線量は十分小さいが、線量率は大きい。しかし、残念ながらその正確な測定値は公表されてはいないようだ。
これらの事象を総合して考察すると、長崎の原爆では広島よりも時間線量率が2倍程度大きかった可能性がある。即ち、爆発時間が半分程度に短かったのである。これならば、TNT換算値に線量は比例しても線量率は倍になるので、がん発症率は高くなり、長崎被ばく者のがん発症リスクが、広島被爆者よりも大きい理由付けができる。
広島の放射線影響研究所の報告には、両原爆共に爆発時間は1μ秒以下と書かれているだけで、正確な値は公開されていない。これが発がんリスクに大きく影響することは明らかになってきているのにその最重要データすら軍事機密の闇の中である。
これは、原爆では爆縮した後に中性子発生装置が起動するのであるが
そのメカニズムが微妙すぎるので秘匿されているのだろうとは想像できる。長崎原爆は爆縮機構がついていたが、確実に爆発させるために中性子発生装置の強度が広島よりも強く、瞬間的に爆発した可能性もある。しかし、広島、長崎の時間線量率の区別ができなかった結果、ICRPの基準では線量率が無視されて総被ばく線量だげが発がんリスクのパラメータになってしまった。そして、太陽フレアのような瞬時被ばくだが、線量は小さく測定に掛からないような事象での発がんは見逃されるという状況が現存している。そして、福島のような低線量率長時間被ばくだけが問題にされているのである。
原爆の被ばくも高空での太陽フレア被ばくもX線撮影被ばくも人類が20世紀まで経験もしたことのない高線量率被ばくである。そのような人類が免疫機構を得ていない被ばく形態ではがんリスクも高まることは容易に想像できる。
しかし、インドのケララ地方のように、低線量率だが年間被ばく量が高い地域での発がん率が本当に低いのかといった議論だけが注目されている。
もしかするとX線検査のような高線量率短時間被ばくのほうがCTのような低線量率長時間被ばくよりも発がんリスクは高いのかもしれないが、医療被ばくの評価も結局はICRP基準に基づいており、時間積分線量のみで発がんリスクが議論されているのが悲しい現状である。
これらの議論をはっきり決着させるためにも、トランプは米軍に命令して、TNT換算値だけでなく、両原爆の爆発時間、即ち時間線量率の正確な値も日本側に知らせるべきである。
トランプが広島・長崎の原爆を肯定する発言をするならば、日本政府にはこの要求をする権利と義務があると思う。
t分布とp値の悩ましい関係 ― 2025年07月16日 19:24
p値がどうしても感覚的に理解できないので、ChatGPTに質問したら下記のような質問と回答であった。
以下のQ&Aを定性的に解釈してみる。
ここでt値とは仮定した平均値と標本平均の差を標本分散、標本数で割った形になっている。
即ち仮定した平均というのは帰無仮説という、実際にはありえないほど極端な仮定での平均値である。例えば、ある薬を飲ませたところ、血圧は標本平均と同じだったという場合、この薬の効果はゼロなので、帰無仮説での仮定した平均値は標本平均と同じ値になる。従ってt値は非常に大きな値になる。
t分布とは中心極限定理により、標本平均の分布が正規分布に近づくことを利用した分布であり、標本数や標本分散にも依存する。
t値が異常におおきいということはt分布の端に来ていることになる。すなわち、それ以上の値となる確率の積分値ーこれがp値なのだがーが非常に小さくなることを意味する。
p値の基準は一般的には5%を採用することになっている。すなわち、t値およびt分布から得られるp値が0.05以下であれば、ありえない平均値であるとして、その帰無仮説自体が棄却、即ち帰無仮説が否定される。
その結果として、帰無仮説の反対の対立仮設が正しいと採択される。
(薬が血圧変動を生じないことが帰無仮説なので)ここでは、薬が血圧の変動をもたらしたことが対立仮設である。
すなわち、不正確な言い方ではあるが、薬が何らかの血圧変動を生じたという説が妥当だということをp値の評価により証明されたことを示している。
***************************
Q:
t分布とt値、p値の関係をわかりやすくお願い
ChatGPT:
もちろんです!「t分布」「t値」「p値」の関係を、初学者にもわかりやすく説明します。
🔷 1. そもそも何をしたいのか?
私たちは「ある主張が正しいか?」をデータを使って調べたい。
たとえば:
「薬Aは効果があるか?(効果なし=帰無仮説 H₀、効果あり=対立仮説 H₁)」
🔷 2. t分布とは?
「標本の平均と母平均の差」が偶然起こる範囲かどうかを判断するために使う分布。
標本が小さい(n < 30)ときや、母分散が分からないときに登場します。
「正規分布」に似ているけど、裾(端っこ)が広い分布です(小さいデータでは不確かさがあるため)。
🔷 3. t値とは?
t値 = 標本平均と母平均の差を、ばらつきで割ったもの
具体的には:
t=xˉ−μ0s/n
t=s/n
xˉ−μ0
ここで:
xˉxˉ:標本平均
μ0μ0:仮定された母平均(帰無仮説の値)
ss:標本の標準偏差
nn:標本サイズ
👉 t値は「母平均からどれだけズレているか?」を表す指標。
🔷 4. p値とは?
その t値 以上のズレが、偶然で起こる確率です。
小さければ小さいほど、「偶然とは考えにくい」=「差が有意である」。
たとえば:
p=0.03p=0.03 → 偶然でこんな差が出る確率は 3%。
よく使う基準: 5%(= 0.05)未満なら有意と判断。
🔷 5. 3つの関係をまとめると:
t値をデータから計算する
自由度に応じたt分布を使って、そのt値に対応するp値を求める
p値が小さいなら、「帰無仮説は怪しい」と判断
🔶 例:薬の効果を見るt検定
帰無仮説 H₀:「薬の効果はない(差はゼロ)」
標本平均 = 105、母平均 = 100、標準偏差 = 5、n = 25
計算すると:
t=105−1005/25=51=5
t=5/25
105−100=15=5
→ 自由度24のt分布で、t=5のp値は めちゃくちゃ小さい(p < 0.001)
→ 結論:「効果がない」は棄却、「薬は効果がある」かもしれない!
✅ まとめ
用語 意味
t分布 t値がどれくらいの確率で起こるかを示す分布
t値 標本のズレの大きさ(どれだけ母平均と違うか)
p値 そのズレ(t値)が偶然起こる確率
Q:
仮定された母平均とは
ChatGPT:
「仮定された母平均」というのは、検定の出発点(帰無仮説)で「正しい」と仮定している母集団の平均値のことです。これは t検定やz検定をする際の基準になる値です。
🔶 例で説明します
💡 たとえば:
ある薬を飲んだ後の血圧の平均を測ったとしましょう。
健康な人の平均血圧(治療前の状態)は 120 mmHg だとします。
🔷 1. 仮定された母平均とは?
この場合の「仮定された母平均」とは:
「この薬には効果がないとしたら(=帰無仮説),
血圧の平均は 120 mmHg のままであるはず」
という仮定の下での 母平均 = 120 を指します。
🔷 2. t値を計算する式の中の「μ₀」
t=xˉ−μ0s/n
t=s/n
xˉ−μ0
ここでの μ0μ0(ミューゼロ)が、仮定された母平均です。
🔶 なぜ「仮定された」なのか?
実際の母平均はわからない。
そこで「ある値(例えば 120)」を仮に正しいと置いて、
**それと自分のデータがどれくらい違うのか?**を評価する。
🔷 目的は?
その仮定(μ₀)は、データと比べておかしくないか?
つまり:
データがその仮定から大きくズレていたら → 「その仮定、怪しい」となる
ズレが小さければ → 「その仮定でもおかしくない」
✅ 要するに…
用語 意味
仮定された母平均(μ₀) 「帰無仮説で正しいとされている平均値」
t検定の目的 「この μ₀ に比べて、データの平均は有意にズレているか?」を判断
🔚 例まとめ:
仮定された母平均 μ0μ0 = 120
標本平均 xˉxˉ = 125
標準偏差 s = 5、n = 10
⇒ t値を計算し、p値を見て判断!
他にも、「2群の差を見るt検定(二標本t検定)」では「差がゼロ(μ₁−μ₂=0)」が仮定される、というバージョンもあります。そちらも必要なら説明します。
以下のQ&Aを定性的に解釈してみる。
ここでt値とは仮定した平均値と標本平均の差を標本分散、標本数で割った形になっている。
即ち仮定した平均というのは帰無仮説という、実際にはありえないほど極端な仮定での平均値である。例えば、ある薬を飲ませたところ、血圧は標本平均と同じだったという場合、この薬の効果はゼロなので、帰無仮説での仮定した平均値は標本平均と同じ値になる。従ってt値は非常に大きな値になる。
t分布とは中心極限定理により、標本平均の分布が正規分布に近づくことを利用した分布であり、標本数や標本分散にも依存する。
t値が異常におおきいということはt分布の端に来ていることになる。すなわち、それ以上の値となる確率の積分値ーこれがp値なのだがーが非常に小さくなることを意味する。
p値の基準は一般的には5%を採用することになっている。すなわち、t値およびt分布から得られるp値が0.05以下であれば、ありえない平均値であるとして、その帰無仮説自体が棄却、即ち帰無仮説が否定される。
その結果として、帰無仮説の反対の対立仮設が正しいと採択される。
(薬が血圧変動を生じないことが帰無仮説なので)ここでは、薬が血圧の変動をもたらしたことが対立仮設である。
すなわち、不正確な言い方ではあるが、薬が何らかの血圧変動を生じたという説が妥当だということをp値の評価により証明されたことを示している。
***************************
Q:
t分布とt値、p値の関係をわかりやすくお願い
ChatGPT:
もちろんです!「t分布」「t値」「p値」の関係を、初学者にもわかりやすく説明します。
🔷 1. そもそも何をしたいのか?
私たちは「ある主張が正しいか?」をデータを使って調べたい。
たとえば:
「薬Aは効果があるか?(効果なし=帰無仮説 H₀、効果あり=対立仮説 H₁)」
🔷 2. t分布とは?
「標本の平均と母平均の差」が偶然起こる範囲かどうかを判断するために使う分布。
標本が小さい(n < 30)ときや、母分散が分からないときに登場します。
「正規分布」に似ているけど、裾(端っこ)が広い分布です(小さいデータでは不確かさがあるため)。
🔷 3. t値とは?
t値 = 標本平均と母平均の差を、ばらつきで割ったもの
具体的には:
t=xˉ−μ0s/n
t=s/n
xˉ−μ0
ここで:
xˉxˉ:標本平均
μ0μ0:仮定された母平均(帰無仮説の値)
ss:標本の標準偏差
nn:標本サイズ
👉 t値は「母平均からどれだけズレているか?」を表す指標。
🔷 4. p値とは?
その t値 以上のズレが、偶然で起こる確率です。
小さければ小さいほど、「偶然とは考えにくい」=「差が有意である」。
たとえば:
p=0.03p=0.03 → 偶然でこんな差が出る確率は 3%。
よく使う基準: 5%(= 0.05)未満なら有意と判断。
🔷 5. 3つの関係をまとめると:
t値をデータから計算する
自由度に応じたt分布を使って、そのt値に対応するp値を求める
p値が小さいなら、「帰無仮説は怪しい」と判断
🔶 例:薬の効果を見るt検定
帰無仮説 H₀:「薬の効果はない(差はゼロ)」
標本平均 = 105、母平均 = 100、標準偏差 = 5、n = 25
計算すると:
t=105−1005/25=51=5
t=5/25
105−100=15=5
→ 自由度24のt分布で、t=5のp値は めちゃくちゃ小さい(p < 0.001)
→ 結論:「効果がない」は棄却、「薬は効果がある」かもしれない!
✅ まとめ
用語 意味
t分布 t値がどれくらいの確率で起こるかを示す分布
t値 標本のズレの大きさ(どれだけ母平均と違うか)
p値 そのズレ(t値)が偶然起こる確率
Q:
仮定された母平均とは
ChatGPT:
「仮定された母平均」というのは、検定の出発点(帰無仮説)で「正しい」と仮定している母集団の平均値のことです。これは t検定やz検定をする際の基準になる値です。
🔶 例で説明します
💡 たとえば:
ある薬を飲んだ後の血圧の平均を測ったとしましょう。
健康な人の平均血圧(治療前の状態)は 120 mmHg だとします。
🔷 1. 仮定された母平均とは?
この場合の「仮定された母平均」とは:
「この薬には効果がないとしたら(=帰無仮説),
血圧の平均は 120 mmHg のままであるはず」
という仮定の下での 母平均 = 120 を指します。
🔷 2. t値を計算する式の中の「μ₀」
t=xˉ−μ0s/n
t=s/n
xˉ−μ0
ここでの μ0μ0(ミューゼロ)が、仮定された母平均です。
🔶 なぜ「仮定された」なのか?
実際の母平均はわからない。
そこで「ある値(例えば 120)」を仮に正しいと置いて、
**それと自分のデータがどれくらい違うのか?**を評価する。
🔷 目的は?
その仮定(μ₀)は、データと比べておかしくないか?
つまり:
データがその仮定から大きくズレていたら → 「その仮定、怪しい」となる
ズレが小さければ → 「その仮定でもおかしくない」
✅ 要するに…
用語 意味
仮定された母平均(μ₀) 「帰無仮説で正しいとされている平均値」
t検定の目的 「この μ₀ に比べて、データの平均は有意にズレているか?」を判断
🔚 例まとめ:
仮定された母平均 μ0μ0 = 120
標本平均 xˉxˉ = 125
標準偏差 s = 5、n = 10
⇒ t値を計算し、p値を見て判断!
他にも、「2群の差を見るt検定(二標本t検定)」では「差がゼロ(μ₁−μ₂=0)」が仮定される、というバージョンもあります。そちらも必要なら説明します。
お犬様と床屋の相関関係 ― 2025年07月19日 04:02
先日、髪が伸びた(と言っても部分的で、大半は剥げているが)と言われたので、近所の床屋を探し回った。最近、引っ越したので床屋事情には疎かったのである。
それで30分ほど探し回った。結局、JRの駅にたどり着き、ここならあるだろうと隣接の大型モールの中を探してみた。しかし、床屋は見当たらない。外に出てみると一角にハサミと櫛の描かれた看板がある。やっと見つかったと思って近くまで行ったら、なんとそこはお犬様用のカットハウスだった。ガッカリして家に帰ろうとしたら通りを挟んだ(駅からさらに遠いビルの一角に小さな床屋を見つけた。
遂にヒトよりもお犬様が優遇される時代になったのが身に染みた。
実際、床屋はどこや、いや、どこに行ってしまったのだろうか。普通の床屋が街から消えている。従来型の床屋さんの老齢化で閉店が相次いでいるのに加え、高級店、低価格店の2極分化で床屋の数自体が減少しているのだろう。
あのリクライニング椅子に横たわり、髭剃りの気持ちよさを味わいながらゆったりした至福の時間を過ごすことは大枚を払わないとできない時代になったのだろう。
それはお犬様だけの特権になったのだろうか。相関関係をChatGPTに聞いてみると、下のほうに書いたように、カット技術者の床屋からペットサロンへの転職のような若干の因果関係もあるが、相反するような事象ではないようだ。
ただ、犬の飼育数も減っているので、今後ペットサロンも減っていくのかもしれない。時代は移る諸行無常はカット業界も同じということだろう。
以下はChatGPTの業界比較データ
***********************
以下の最新統計データをもとに、日本の「理容所(床屋)」と「犬のペットサロン・トリミングサロン」の状況を比較表でまとめました📊
🔍 統計比較表(最新)
(1)項目 理容所(床屋)
店舗数(2023年度末) 約110,297~112,468軒(前年比 −1.7~1.9%減)
内閣府ホームページ
店舗の推移 2012年以降11年連続減少。2024年は前年比1.7%減
主な要因 高齢化・後継者不足・若者の美容室志向
(2)ペットサロン・トリミングサロン
約20,000~25,000軒(2015年時点で2万件超、増加中)
J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
店舗の推移 2012年比で12%増。コロナ禍以降さらに拡大傾向
主な要因 ペットの家族化・都市部での需要増・飼い主の支出増加
📈 詳細と解説
理容所(床屋)
2023年時点で年間約2,200~1,935店舗減少し、11万〜11.2万軒にまで継続して減少中
。
1990年代後半から減少し続け、廃業・後継者不在が主要因
kokusaibunka.ac.jp
。
ペットサロン
2015年時点で既に全国に2万店舗以上存在し、2020年代に急拡大中。
「セルフカットに対しプロの仕上がりが違う」「手間を省きたい」など、飼い主のニーズが多様化
J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
。
✅ 結論
相反ではなく対照的な動き:
理容所は減少傾向、ペットサロンは増加傾向という明確な対比がありますが、サービス対象や市場背景が異なるため「相反」とは言い切れません。
社会背景の差:
理容所の減少は人口・業界構造の変化によるもの。一方、ペットサロンの増加はライフスタイルの変化や価値観の変化によるものです。
技術の転用可能性:
理容師がトリミング技術に転身するケースもあり、まったく無関係ではなく、むしろ補完・派生的な関係とも捉えられます。
📝 補足:犬の飼育頭数
2009年頃は約688万頭がピークでしたが、2022年時点では約610万頭まで減少傾向
内閣府ホームページ
。
飼育頭数が減少しても、飼い主一頭あたりの支出が増えたことでペット市場は拡大しています。
***************************
それで30分ほど探し回った。結局、JRの駅にたどり着き、ここならあるだろうと隣接の大型モールの中を探してみた。しかし、床屋は見当たらない。外に出てみると一角にハサミと櫛の描かれた看板がある。やっと見つかったと思って近くまで行ったら、なんとそこはお犬様用のカットハウスだった。ガッカリして家に帰ろうとしたら通りを挟んだ(駅からさらに遠いビルの一角に小さな床屋を見つけた。
遂にヒトよりもお犬様が優遇される時代になったのが身に染みた。
実際、床屋はどこや、いや、どこに行ってしまったのだろうか。普通の床屋が街から消えている。従来型の床屋さんの老齢化で閉店が相次いでいるのに加え、高級店、低価格店の2極分化で床屋の数自体が減少しているのだろう。
あのリクライニング椅子に横たわり、髭剃りの気持ちよさを味わいながらゆったりした至福の時間を過ごすことは大枚を払わないとできない時代になったのだろう。
それはお犬様だけの特権になったのだろうか。相関関係をChatGPTに聞いてみると、下のほうに書いたように、カット技術者の床屋からペットサロンへの転職のような若干の因果関係もあるが、相反するような事象ではないようだ。
ただ、犬の飼育数も減っているので、今後ペットサロンも減っていくのかもしれない。時代は移る諸行無常はカット業界も同じということだろう。
以下はChatGPTの業界比較データ
***********************
以下の最新統計データをもとに、日本の「理容所(床屋)」と「犬のペットサロン・トリミングサロン」の状況を比較表でまとめました📊
🔍 統計比較表(最新)
(1)項目 理容所(床屋)
店舗数(2023年度末) 約110,297~112,468軒(前年比 −1.7~1.9%減)
内閣府ホームページ
店舗の推移 2012年以降11年連続減少。2024年は前年比1.7%減
主な要因 高齢化・後継者不足・若者の美容室志向
(2)ペットサロン・トリミングサロン
約20,000~25,000軒(2015年時点で2万件超、増加中)
J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
店舗の推移 2012年比で12%増。コロナ禍以降さらに拡大傾向
主な要因 ペットの家族化・都市部での需要増・飼い主の支出増加
📈 詳細と解説
理容所(床屋)
2023年時点で年間約2,200~1,935店舗減少し、11万〜11.2万軒にまで継続して減少中
。
1990年代後半から減少し続け、廃業・後継者不在が主要因
kokusaibunka.ac.jp
。
ペットサロン
2015年時点で既に全国に2万店舗以上存在し、2020年代に急拡大中。
「セルフカットに対しプロの仕上がりが違う」「手間を省きたい」など、飼い主のニーズが多様化
J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
。
✅ 結論
相反ではなく対照的な動き:
理容所は減少傾向、ペットサロンは増加傾向という明確な対比がありますが、サービス対象や市場背景が異なるため「相反」とは言い切れません。
社会背景の差:
理容所の減少は人口・業界構造の変化によるもの。一方、ペットサロンの増加はライフスタイルの変化や価値観の変化によるものです。
技術の転用可能性:
理容師がトリミング技術に転身するケースもあり、まったく無関係ではなく、むしろ補完・派生的な関係とも捉えられます。
📝 補足:犬の飼育頭数
2009年頃は約688万頭がピークでしたが、2022年時点では約610万頭まで減少傾向
内閣府ホームページ
。
飼育頭数が減少しても、飼い主一頭あたりの支出が増えたことでペット市場は拡大しています。
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長崎と広島の発がんリスク差の原因は? ― 2025年07月26日 10:24
昨日の朝のNHKでも長崎の女性被ばく者のがん発症率が高いという趣旨の報道があった。
なぜ、長崎女性被ばく者の発がん率が高いのか、広島被ばく女性ではそこまで高くないようなのに、その差はどこから来るのか。
統計データ上は確かにかなりの差があるようだ。
男女平均でも大きな傾向の違いがある。(本ブログ1月27日記事等)
ではこの原因はどこにあるのか、1月27日ブログでは線量評価データ自体の問題を指摘したが、ほかにも可能性はありそうだ。
それは以下の3点である。
(1)残留α放射能の違い
(2)中性子源の違い
(3)爆発時間の違い
(1)残留α放射能の違い
広島原爆はTNT換算で約16キロトン、長崎原爆は約21キロトンと言われており、核分裂生成物の発生量には大きな差はない。また、核分裂生成物からの放射能は1か月単位で崩壊していくので仮に空気中に残っていても被ばく影響は小さく、広島長崎の発がんリスクの差を説明できそうにない。
しかし、両原爆の核物質には大きな相違がある。
広島原爆は主にウラン‐235であり、長崎原爆はプルトニウムー239
である。原爆が爆発してもすべてのこれらの物質が核分裂するわけではなく、その消費割合は下記のChatGPTとのQ&A1によれば広島で最大1.5%、長崎原爆で最大約20%である。即ち、
残留量は
広島で約63kg
長崎で約5kgとなる。
これらは重金属なので簡単には拡散せず、爆心付近に落下した可能性がある。各物質の半減期と放出されるα粒子のエネルギーは
ウラン‐235 7億年 αエネルギー約4.3MeV
プルトニウム‐239 7万4千年 αエネルギー約5.1MeV
で長崎原爆のほうが量は一桁少ないが、半減期は4桁小さいので、残留放射能のα線源強度としては、広島原爆に比べ
長崎原爆が3桁高く、
ベクレル数では
広島原爆 20MBq
長崎原爆 1.2GBq
になる。仮に爆心付近に落下したこれらのα放射体を吸入したとすれば、α粒子による発がんリスクは長崎のほうが3桁高いということになる。
しかし、現在の被ばく評価では、爆発時の即発ガンマ線及び即発中性子による被ばく量しか対象にしておらず、この被ばく量と発がんリスクだけを関係づけているので、両原爆におけるこのα粒子吸入による効果は無視されている。
福島事故でも放出されたセシウムの強度は半減期とは関係なく低下している。同様に、仮に両原爆の残留放射能が爆心付近に落下しても現在では検出されないであろう。
(2)中性子源の違い
長崎型原爆はプルトニウム原爆であるため、不完全爆発を防ぐために中性子源を広島型(ウラン原爆)より数倍多く含んでいた。即ち、爆縮後に中性子を大量にプルトニウムに注入して、瞬間的に爆発させるという工夫である。このため、下記ChatGPTとのQ&A2によれば、長崎型では
ポロニウム(Po-210)は約50Ci(1.9GBq)
含まれており、
一方、広島型は明確ではないが
ポロニウム(Po-210)は数Ci(0.1GBq程度)
しか含まれていないようである。
Po-210とは半減期138日で5.2MeVのα粒子を発生する放射性物質である。このα粒子がベリリウムと爆発の瞬間に混合して大量の中性子を発生する。
すべてのポロニウムが瞬時になくなるわけではない。半減期が138日ということは、爆発の瞬間にはほぼ製造時と同じだけ残っており、爆発後も付近に拡散してしまったために、被ばく者が吸入した可能性も考えられる。
要因(1)(2)をまとめると、長崎型原爆ではポロニウムは上記のプルトニウムよりもベクレル数では1.6倍大きいので爆心付近に落下して吸入した場合にはプルトニウムよりも影響が大きい。
ポロニウム、プルトニウムともに長崎原爆の被ばく評価では無視されている。測定もすでにできない状態だが、仮に爆心付近に落下して被ばく者が吸入していれば、広島との発がんリスクの差を説明する有力な要因となろう。
(3)の爆発時間については、特に定量化は困難だが、放射線影響研究所による各原爆の爆発時間は1μ秒以下とされている。
ChatGPTによる下記Q&A3によれば、爆発時間(即発放射線を放出している時間)は
広島原爆:0.8μ秒
長崎原爆:0.5μ秒
である。長崎原爆/広島原爆の出力比はTNT換算で21/16=1.3
なので、長崎原爆/広島原爆の時間線量率としては、
0.8/0.5×1.3=2.1倍
となる。
下記リンクに引用されている論文で解説されているように、時間線量率ががんリスクに影響するとすると、数倍の相違の影響の可能性がある。但しマウスとヒトでは影響度が異なるかもしれない。
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/00223131.2016.1164635
Q&A1
***************************
Q:広島原爆、長崎原爆の各々について、核分裂したウラン、プルトニウムの割合はどの程度だったでしょうか。
ChatGPT:
はい、ご質問の「広島原爆・長崎原爆において、投下された核物質のうち実際に核分裂した割合」は、非常に重要な工学的・物理学的ポイントです。
✅ 結論:核分裂した核物質の割合(推定)
原爆 使用核物質 全体の核物質量 核分裂した量 核分裂割合
広島(リトルボーイ) ウラン-235 約 64 kg 約 0.6~1 kg 約 1%〜1.5%
長崎(ファットマン) プルトニウム-239 約 6.2 kg 約 1 kg 約 15%〜20%
****************************
Q&A2
**************************
Q:LittleBoyに中性子源はないということでしたが、https:/en.wikipedia/wiki/Little_Boy#Assembly_detailsの図にはPolonium-Beryllium Initiatorが含まれていますがどちらが正しいですか
ChatGPT:
結論(先にポイントだけ)
最終的に実戦で投下された Little?Boy には、確かにポロニウムーベリリウム (PoーBe) の内部中性子源が取り付けられていました。
コードネーム “ABNER”。4 個の小型カプセルがターゲット側(細い「スパイク」=インサート)の周囲にねじ込まれていました。
ウィキペディア
ただし 設計当初は「中性子源は不要」と考えられており、後から“保険”として追加された ため、
① 一部の技術史・解説書は「Little?Boy にはイニシエータが無かった」と書く
② Wikipedia などの図面には “Polonium?Beryllium Initiator” が描かれている
という 二つの記述が混在 しています。
両方とも背景を踏まえれば矛盾しません。
なぜ「不要」とされていたのか
ウラン?235 は自発核分裂で毎秒約70n/g の中性子を放出します。
ガン型は部材が合体するまで約1ms かかるので、「背景中性子だけでも連鎖反応はほぼ確実に発生する」と見積もられていました。
したがって ABNER が無くても爆発は起きる → 1945 年の Smyth Report や戦後しばらくの公開資料では中性子源に触れていません。
それでも「付けることにした」理由
課題 ABNER 追加で得られたメリット
統計ゆらぎ:背景中性子が少ない瞬間に合体すると出力が数 % 落ちる恐れのため、衝突と同時に 10の2~10の3乗 個の中性子を一括注入し、再現性を確保
早期暴発(プレデトネーション):合体途中で中性子が入ると出力が下がる Po‐Be カプセルは衝突時の衝撃で初めて混合→タイミングを固定
安全性:機体事故時に臨界にならないよう余剰反応度は小さい 追加しても臨界裕度への影響は無視できる程度
ABNER は Po‐210 を数Ci 程度しか使わず、プルトニウム爆弾の「Urchin」(約50Ci)よりずっと小さい簡易な構造でした。
“後付け・少量” という経緯が「無かった」とする誤解を助長した、と言われます。
ウィキペディア
情報が食い違う背景
機密指定の長期化
Fat?Man 用「Urchin」は 1940?50 年代に断片的に公開されたのに対し、ABNER の詳細は 1990 年代後半まで公式には言及されませんでした。
早期の技術史が Smyth Report に依存
そこにイニシエータが載っていないため、派生解説も「Little?Boy には無い」と記述しがち。
近年の再構築研究(J.Coster Mullen など)
散逸していた組立手順の図面・Tinian での証言を統合し、Po‐Be カプセルの存在を実証。
この成果が Wikipedia の図や最新の専門書に反映され、「ある」説が主流になった。
まとめ
観点 内容
最終仕様 4 個のポロニウムーベリリウム (ABNER) イニシエータあり
技術的必須性 ほぼ不要 だったが出力の安定化と保険のため追加
資料の食い違い 初期公開資料に記載が無かった + 機密解除時期の差
したがって 「イニシエータなし」も「あり」も、どの段階の情報を指しているかによって正否が変わる、というのが結論です。
**************************
Q&A3
*****************************
広島型原爆の爆発時間は?
ChatGPT:
広島型原爆(リトルボーイ:Little Boy)の「爆発時間」とは何を意味するかによって異なりますが、主に次の3段階に分けて説明できます。
🔷 ① 核分裂連鎖反応の持続時間
本当の「核爆発時間」、すなわち連鎖反応によってエネルギーが放出されている時間です。
ウラン235の核分裂は1世代ごとにおよそ 10ナノ秒(ns)= 0.00000001秒。
核爆発ではおよそ40〜80世代の連鎖反応が続くとされているため:
10 ns×80=約0.8 μs
10 ns×80=約0.8 μs
▶ 答え:核爆発そのものの持続時間は約0.7〜1マイクロ秒(μs)程度。
🔷 ② 光・放射線の初期放出時間
放出されるガンマ線、中性子、X線は光速で放出されるため、発生直後の1マイクロ秒以内に周囲数百メートルに達します。
このため、「初期放射線の照射時間」もおおよそ1〜2マイクロ秒程度です。
🔷 ③ 火球形成・爆発として目に見える時間
核分裂で発生した熱と圧力が空気を加熱して火球(fireball)を形成。
火球が10メートル超に膨らむまでに約1ミリ秒(0.001秒)。
数百メートルに達するのに約1秒前後かかります。
▶ 目に見える「爆発の時間」は数ミリ秒〜数秒。
🔶 まとめ表
現象 広島型原爆での時間
核分裂連鎖反応 約 0.7〜1 マイクロ秒
初期放射線の放出 約 1〜2 マイクロ秒
火球形成開始 約 0.1〜1 ミリ秒
火球の最大展開 約 1〜2 秒
衝撃波が地上に到達 爆心直下なら 0.1〜0.3 秒程度
🔍補足
爆発時間という言葉が「核エネルギーの解放に要する時間(連鎖反応の時間)」を意味するなら、1マイクロ秒以内です。
広島の原爆では、約63 kgのウランのうち約800 gが核分裂し、そのほとんどのエネルギーが1マイクロ秒足らずで一気に放出されたと考えられています。
必要であれば、**火球の温度・成長モデル(Taylor–Sedov解)**や、DS02の放射線パルスモデルについてもご紹介できます。
あなた:
長崎型原爆の爆発時間は?
ChatGPT:
長崎型原爆(ファットマン:Fat Man)の「爆発時間」も、広島型と同様に、次のように3つの段階で考えると正確に理解できます。
🔷 ① 核分裂連鎖反応の持続時間(=本当の核爆発時間)
使用核種:プルトニウム239(Pu-239)
プルトニウムの核分裂連鎖反応もウラン同様、1世代あたり約10ナノ秒(ns)。
連鎖反応は約40〜50世代で終了(Puの特性上、世代数はやや少ない)。
10 ns×50=約0.5 μs
10 ns×50=約0.5 μs
▶ 答え:核分裂反応そのものの持続時間は約 0.5 マイクロ秒(μs)以内
🔷 ② 初期放射線の放出時間
核反応と同時に、中性子線・ガンマ線・X線が光速で周囲に放出される。
**爆縮が完了し、臨界状態に到達した瞬間(μs単位)**に全方向に放出。
▶ およそ 1〜2 マイクロ秒以内に放射線放出が完了。
🔷 ③ 火球形成と爆風拡散(視覚的な爆発時間)
核分裂で放出されたエネルギーが周囲の空気を加熱し、**火球(fireball)**を形成。
初期の膨張速度は超音速。直径10メートル以上に膨張するまでに:
約1ミリ秒(0.001秒)
約1ミリ秒(0.001秒)
最大火球(200〜300 m)には1〜2 秒程度かかる。
衝撃波は空気中を秒速330 m程度で進むため、爆心地近傍への衝撃波到達は0.1〜0.5秒。
✅ 時間スケールまとめ(長崎型)
現象 時間
核分裂連鎖反応 約 0.5 μs(マイクロ秒)
初期放射線放出 約 1〜2 μs
火球形成開始 約 0.1〜1 ms(ミリ秒)
火球最大膨張 約 1〜2 秒
衝撃波到達(地表) 約 0.1〜0.5 秒(距離に依存)
🔍 特徴的な違い(広島型との比較)
要素 広島型(ウラン) 長崎型(プルトニウム)
核分裂持続時間 約 0.7〜1 μs 約 0.5 μs
反応の速さ やや遅い 非常に速い(爆縮による高密度)
爆発効率 約 1.38%(約800g分裂) 約 13%(約1.0kg分裂)
中性子源 不使用(自然中性子) Po-Be中性子源を精密タイミングで使用
🔬 補足:ファットマンの爆縮過程
ファットマンは爆縮型で、爆薬による対称圧縮でプルトニウム球を臨界まで縮小。
この爆縮プロセスは約10〜20マイクロ秒で完了し、その直後に核反応が一気に開始。
爆縮タイミングが早すぎても遅すぎても、核反応が不完全になってしまうため、中性子源の発火タイミングが極めて重要。
なぜ、長崎女性被ばく者の発がん率が高いのか、広島被ばく女性ではそこまで高くないようなのに、その差はどこから来るのか。
統計データ上は確かにかなりの差があるようだ。
男女平均でも大きな傾向の違いがある。(本ブログ1月27日記事等)
ではこの原因はどこにあるのか、1月27日ブログでは線量評価データ自体の問題を指摘したが、ほかにも可能性はありそうだ。
それは以下の3点である。
(1)残留α放射能の違い
(2)中性子源の違い
(3)爆発時間の違い
(1)残留α放射能の違い
広島原爆はTNT換算で約16キロトン、長崎原爆は約21キロトンと言われており、核分裂生成物の発生量には大きな差はない。また、核分裂生成物からの放射能は1か月単位で崩壊していくので仮に空気中に残っていても被ばく影響は小さく、広島長崎の発がんリスクの差を説明できそうにない。
しかし、両原爆の核物質には大きな相違がある。
広島原爆は主にウラン‐235であり、長崎原爆はプルトニウムー239
である。原爆が爆発してもすべてのこれらの物質が核分裂するわけではなく、その消費割合は下記のChatGPTとのQ&A1によれば広島で最大1.5%、長崎原爆で最大約20%である。即ち、
残留量は
広島で約63kg
長崎で約5kgとなる。
これらは重金属なので簡単には拡散せず、爆心付近に落下した可能性がある。各物質の半減期と放出されるα粒子のエネルギーは
ウラン‐235 7億年 αエネルギー約4.3MeV
プルトニウム‐239 7万4千年 αエネルギー約5.1MeV
で長崎原爆のほうが量は一桁少ないが、半減期は4桁小さいので、残留放射能のα線源強度としては、広島原爆に比べ
長崎原爆が3桁高く、
ベクレル数では
広島原爆 20MBq
長崎原爆 1.2GBq
になる。仮に爆心付近に落下したこれらのα放射体を吸入したとすれば、α粒子による発がんリスクは長崎のほうが3桁高いということになる。
しかし、現在の被ばく評価では、爆発時の即発ガンマ線及び即発中性子による被ばく量しか対象にしておらず、この被ばく量と発がんリスクだけを関係づけているので、両原爆におけるこのα粒子吸入による効果は無視されている。
福島事故でも放出されたセシウムの強度は半減期とは関係なく低下している。同様に、仮に両原爆の残留放射能が爆心付近に落下しても現在では検出されないであろう。
(2)中性子源の違い
長崎型原爆はプルトニウム原爆であるため、不完全爆発を防ぐために中性子源を広島型(ウラン原爆)より数倍多く含んでいた。即ち、爆縮後に中性子を大量にプルトニウムに注入して、瞬間的に爆発させるという工夫である。このため、下記ChatGPTとのQ&A2によれば、長崎型では
ポロニウム(Po-210)は約50Ci(1.9GBq)
含まれており、
一方、広島型は明確ではないが
ポロニウム(Po-210)は数Ci(0.1GBq程度)
しか含まれていないようである。
Po-210とは半減期138日で5.2MeVのα粒子を発生する放射性物質である。このα粒子がベリリウムと爆発の瞬間に混合して大量の中性子を発生する。
すべてのポロニウムが瞬時になくなるわけではない。半減期が138日ということは、爆発の瞬間にはほぼ製造時と同じだけ残っており、爆発後も付近に拡散してしまったために、被ばく者が吸入した可能性も考えられる。
要因(1)(2)をまとめると、長崎型原爆ではポロニウムは上記のプルトニウムよりもベクレル数では1.6倍大きいので爆心付近に落下して吸入した場合にはプルトニウムよりも影響が大きい。
ポロニウム、プルトニウムともに長崎原爆の被ばく評価では無視されている。測定もすでにできない状態だが、仮に爆心付近に落下して被ばく者が吸入していれば、広島との発がんリスクの差を説明する有力な要因となろう。
(3)の爆発時間については、特に定量化は困難だが、放射線影響研究所による各原爆の爆発時間は1μ秒以下とされている。
ChatGPTによる下記Q&A3によれば、爆発時間(即発放射線を放出している時間)は
広島原爆:0.8μ秒
長崎原爆:0.5μ秒
である。長崎原爆/広島原爆の出力比はTNT換算で21/16=1.3
なので、長崎原爆/広島原爆の時間線量率としては、
0.8/0.5×1.3=2.1倍
となる。
下記リンクに引用されている論文で解説されているように、時間線量率ががんリスクに影響するとすると、数倍の相違の影響の可能性がある。但しマウスとヒトでは影響度が異なるかもしれない。
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/00223131.2016.1164635
Q&A1
***************************
Q:広島原爆、長崎原爆の各々について、核分裂したウラン、プルトニウムの割合はどの程度だったでしょうか。
ChatGPT:
はい、ご質問の「広島原爆・長崎原爆において、投下された核物質のうち実際に核分裂した割合」は、非常に重要な工学的・物理学的ポイントです。
✅ 結論:核分裂した核物質の割合(推定)
原爆 使用核物質 全体の核物質量 核分裂した量 核分裂割合
広島(リトルボーイ) ウラン-235 約 64 kg 約 0.6~1 kg 約 1%〜1.5%
長崎(ファットマン) プルトニウム-239 約 6.2 kg 約 1 kg 約 15%〜20%
****************************
Q&A2
**************************
Q:LittleBoyに中性子源はないということでしたが、https:/en.wikipedia/wiki/Little_Boy#Assembly_detailsの図にはPolonium-Beryllium Initiatorが含まれていますがどちらが正しいですか
ChatGPT:
結論(先にポイントだけ)
最終的に実戦で投下された Little?Boy には、確かにポロニウムーベリリウム (PoーBe) の内部中性子源が取り付けられていました。
コードネーム “ABNER”。4 個の小型カプセルがターゲット側(細い「スパイク」=インサート)の周囲にねじ込まれていました。
ウィキペディア
ただし 設計当初は「中性子源は不要」と考えられており、後から“保険”として追加された ため、
① 一部の技術史・解説書は「Little?Boy にはイニシエータが無かった」と書く
② Wikipedia などの図面には “Polonium?Beryllium Initiator” が描かれている
という 二つの記述が混在 しています。
両方とも背景を踏まえれば矛盾しません。
なぜ「不要」とされていたのか
ウラン?235 は自発核分裂で毎秒約70n/g の中性子を放出します。
ガン型は部材が合体するまで約1ms かかるので、「背景中性子だけでも連鎖反応はほぼ確実に発生する」と見積もられていました。
したがって ABNER が無くても爆発は起きる → 1945 年の Smyth Report や戦後しばらくの公開資料では中性子源に触れていません。
それでも「付けることにした」理由
課題 ABNER 追加で得られたメリット
統計ゆらぎ:背景中性子が少ない瞬間に合体すると出力が数 % 落ちる恐れのため、衝突と同時に 10の2~10の3乗 個の中性子を一括注入し、再現性を確保
早期暴発(プレデトネーション):合体途中で中性子が入ると出力が下がる Po‐Be カプセルは衝突時の衝撃で初めて混合→タイミングを固定
安全性:機体事故時に臨界にならないよう余剰反応度は小さい 追加しても臨界裕度への影響は無視できる程度
ABNER は Po‐210 を数Ci 程度しか使わず、プルトニウム爆弾の「Urchin」(約50Ci)よりずっと小さい簡易な構造でした。
“後付け・少量” という経緯が「無かった」とする誤解を助長した、と言われます。
ウィキペディア
情報が食い違う背景
機密指定の長期化
Fat?Man 用「Urchin」は 1940?50 年代に断片的に公開されたのに対し、ABNER の詳細は 1990 年代後半まで公式には言及されませんでした。
早期の技術史が Smyth Report に依存
そこにイニシエータが載っていないため、派生解説も「Little?Boy には無い」と記述しがち。
近年の再構築研究(J.Coster Mullen など)
散逸していた組立手順の図面・Tinian での証言を統合し、Po‐Be カプセルの存在を実証。
この成果が Wikipedia の図や最新の専門書に反映され、「ある」説が主流になった。
まとめ
観点 内容
最終仕様 4 個のポロニウムーベリリウム (ABNER) イニシエータあり
技術的必須性 ほぼ不要 だったが出力の安定化と保険のため追加
資料の食い違い 初期公開資料に記載が無かった + 機密解除時期の差
したがって 「イニシエータなし」も「あり」も、どの段階の情報を指しているかによって正否が変わる、というのが結論です。
**************************
Q&A3
*****************************
広島型原爆の爆発時間は?
ChatGPT:
広島型原爆(リトルボーイ:Little Boy)の「爆発時間」とは何を意味するかによって異なりますが、主に次の3段階に分けて説明できます。
🔷 ① 核分裂連鎖反応の持続時間
本当の「核爆発時間」、すなわち連鎖反応によってエネルギーが放出されている時間です。
ウラン235の核分裂は1世代ごとにおよそ 10ナノ秒(ns)= 0.00000001秒。
核爆発ではおよそ40〜80世代の連鎖反応が続くとされているため:
10 ns×80=約0.8 μs
10 ns×80=約0.8 μs
▶ 答え:核爆発そのものの持続時間は約0.7〜1マイクロ秒(μs)程度。
🔷 ② 光・放射線の初期放出時間
放出されるガンマ線、中性子、X線は光速で放出されるため、発生直後の1マイクロ秒以内に周囲数百メートルに達します。
このため、「初期放射線の照射時間」もおおよそ1〜2マイクロ秒程度です。
🔷 ③ 火球形成・爆発として目に見える時間
核分裂で発生した熱と圧力が空気を加熱して火球(fireball)を形成。
火球が10メートル超に膨らむまでに約1ミリ秒(0.001秒)。
数百メートルに達するのに約1秒前後かかります。
▶ 目に見える「爆発の時間」は数ミリ秒〜数秒。
🔶 まとめ表
現象 広島型原爆での時間
核分裂連鎖反応 約 0.7〜1 マイクロ秒
初期放射線の放出 約 1〜2 マイクロ秒
火球形成開始 約 0.1〜1 ミリ秒
火球の最大展開 約 1〜2 秒
衝撃波が地上に到達 爆心直下なら 0.1〜0.3 秒程度
🔍補足
爆発時間という言葉が「核エネルギーの解放に要する時間(連鎖反応の時間)」を意味するなら、1マイクロ秒以内です。
広島の原爆では、約63 kgのウランのうち約800 gが核分裂し、そのほとんどのエネルギーが1マイクロ秒足らずで一気に放出されたと考えられています。
必要であれば、**火球の温度・成長モデル(Taylor–Sedov解)**や、DS02の放射線パルスモデルについてもご紹介できます。
あなた:
長崎型原爆の爆発時間は?
ChatGPT:
長崎型原爆(ファットマン:Fat Man)の「爆発時間」も、広島型と同様に、次のように3つの段階で考えると正確に理解できます。
🔷 ① 核分裂連鎖反応の持続時間(=本当の核爆発時間)
使用核種:プルトニウム239(Pu-239)
プルトニウムの核分裂連鎖反応もウラン同様、1世代あたり約10ナノ秒(ns)。
連鎖反応は約40〜50世代で終了(Puの特性上、世代数はやや少ない)。
10 ns×50=約0.5 μs
10 ns×50=約0.5 μs
▶ 答え:核分裂反応そのものの持続時間は約 0.5 マイクロ秒(μs)以内
🔷 ② 初期放射線の放出時間
核反応と同時に、中性子線・ガンマ線・X線が光速で周囲に放出される。
**爆縮が完了し、臨界状態に到達した瞬間(μs単位)**に全方向に放出。
▶ およそ 1〜2 マイクロ秒以内に放射線放出が完了。
🔷 ③ 火球形成と爆風拡散(視覚的な爆発時間)
核分裂で放出されたエネルギーが周囲の空気を加熱し、**火球(fireball)**を形成。
初期の膨張速度は超音速。直径10メートル以上に膨張するまでに:
約1ミリ秒(0.001秒)
約1ミリ秒(0.001秒)
最大火球(200〜300 m)には1〜2 秒程度かかる。
衝撃波は空気中を秒速330 m程度で進むため、爆心地近傍への衝撃波到達は0.1〜0.5秒。
✅ 時間スケールまとめ(長崎型)
現象 時間
核分裂連鎖反応 約 0.5 μs(マイクロ秒)
初期放射線放出 約 1〜2 μs
火球形成開始 約 0.1〜1 ms(ミリ秒)
火球最大膨張 約 1〜2 秒
衝撃波到達(地表) 約 0.1〜0.5 秒(距離に依存)
🔍 特徴的な違い(広島型との比較)
要素 広島型(ウラン) 長崎型(プルトニウム)
核分裂持続時間 約 0.7〜1 μs 約 0.5 μs
反応の速さ やや遅い 非常に速い(爆縮による高密度)
爆発効率 約 1.38%(約800g分裂) 約 13%(約1.0kg分裂)
中性子源 不使用(自然中性子) Po-Be中性子源を精密タイミングで使用
🔬 補足:ファットマンの爆縮過程
ファットマンは爆縮型で、爆薬による対称圧縮でプルトニウム球を臨界まで縮小。
この爆縮プロセスは約10〜20マイクロ秒で完了し、その直後に核反応が一気に開始。
爆縮タイミングが早すぎても遅すぎても、核反応が不完全になってしまうため、中性子源の発火タイミングが極めて重要。
クラシック音楽とヘヴィメタルの出会い ― 2025年07月29日 16:33
https://www.npr.org/sections/shots-health-news/2024/06/27/g-s1-5433/beethoven-toxic-lead-poisoning-deafness-hair-samples
によれば、
ベートーヴェンは一般の100倍以上の鉛中毒に侵されていたらしい。それが彼を難聴にし、様々な体調不良の原因だったと推測されている。
彼が好きだった当時のワインは甘くするため、酢酸鉛が添加されていたのが原因だとしている。
私もワインとベートーヴェンが好きで、ワインを飲みながらエリーゼのためにを弾いたり(正しくは轢いたり)しているが、現在のワインにも保存剤として亜硫酸塩が含まれているものも多い。
亜硫酸塩とは何か?
ChatGPTでは下記のように人によってはアレルギーや頭痛の原因になることもありうるが頭痛の場合はアルコールそのものが主要因という説もある。米国と日本の基準は同じだが、EUはやや低い。白ワインの甘いものは多めに入っているようだが、赤ワインは少ない。いずれも気にするほどの量ではないし、重金属が入っているわけではないので普通は安心して飲めるだろう。温泉を飲むよりはだいぶ少ないようだ。
EUの白ワイン最大SO2濃度は400㎎/L
療養硫酸泉のSO2濃度は200㎎/L
**********************
亜硫酸塩とは何か
亜硫酸塩は以下のような化合物の総称です:
亜硫酸ナトリウム(Na₂SO₃)
亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO₃)
二酸化硫黄(SO₂) ← ワインに最もよく使われる形態
これらは食品添加物として「酸化防止剤(表示例:酸化防止剤(亜硫酸塩))」のカテゴリーに分類されています。
🍷 ワインにおける役割
✅ 主な目的:
酸化防止:香りや風味の劣化防止。
殺菌作用:酵母やバクテリアの繁殖防止。
熟成コントロール:酸化を遅らせることで品質保持。
✅ 使用量:
法律で上限が決まっており、通常はワイン1リットルあたり10~350mg程度。
自然派ワイン(ナチュラルワイン)では無添加または極少量に抑えられていることもあります。
⚠️ 有害性やリスクは?
通常の摂取量では一般の人にとって安全とされていますが、以下のような注意点があります。
一部の人にとってのリスク:
リスク 内容
アレルギー様反応 喘息や皮膚のかゆみ、じんましんなどが起きることがあります(特に喘息持ちの人にリスクあり)
頭痛 ワインの摂取後の頭痛の原因とされることがありますが、エタノールやヒスタミンの方が主要因という説もあります
過剰摂取時の影響 大量摂取すると胃腸障害などが報告されるが、食品中の量では現実的に起こりにくい
によれば、
ベートーヴェンは一般の100倍以上の鉛中毒に侵されていたらしい。それが彼を難聴にし、様々な体調不良の原因だったと推測されている。
彼が好きだった当時のワインは甘くするため、酢酸鉛が添加されていたのが原因だとしている。
私もワインとベートーヴェンが好きで、ワインを飲みながらエリーゼのためにを弾いたり(正しくは轢いたり)しているが、現在のワインにも保存剤として亜硫酸塩が含まれているものも多い。
亜硫酸塩とは何か?
ChatGPTでは下記のように人によってはアレルギーや頭痛の原因になることもありうるが頭痛の場合はアルコールそのものが主要因という説もある。米国と日本の基準は同じだが、EUはやや低い。白ワインの甘いものは多めに入っているようだが、赤ワインは少ない。いずれも気にするほどの量ではないし、重金属が入っているわけではないので普通は安心して飲めるだろう。温泉を飲むよりはだいぶ少ないようだ。
EUの白ワイン最大SO2濃度は400㎎/L
療養硫酸泉のSO2濃度は200㎎/L
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亜硫酸塩とは何か
亜硫酸塩は以下のような化合物の総称です:
亜硫酸ナトリウム(Na₂SO₃)
亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO₃)
二酸化硫黄(SO₂) ← ワインに最もよく使われる形態
これらは食品添加物として「酸化防止剤(表示例:酸化防止剤(亜硫酸塩))」のカテゴリーに分類されています。
🍷 ワインにおける役割
✅ 主な目的:
酸化防止:香りや風味の劣化防止。
殺菌作用:酵母やバクテリアの繁殖防止。
熟成コントロール:酸化を遅らせることで品質保持。
✅ 使用量:
法律で上限が決まっており、通常はワイン1リットルあたり10~350mg程度。
自然派ワイン(ナチュラルワイン)では無添加または極少量に抑えられていることもあります。
⚠️ 有害性やリスクは?
通常の摂取量では一般の人にとって安全とされていますが、以下のような注意点があります。
一部の人にとってのリスク:
リスク 内容
アレルギー様反応 喘息や皮膚のかゆみ、じんましんなどが起きることがあります(特に喘息持ちの人にリスクあり)
頭痛 ワインの摂取後の頭痛の原因とされることがありますが、エタノールやヒスタミンの方が主要因という説もあります
過剰摂取時の影響 大量摂取すると胃腸障害などが報告されるが、食品中の量では現実的に起こりにくい
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