活動的隠居生活は可能か2025年04月01日 01:13

 活動的隠居生活という一見矛盾した生活が人生100年時代の理想の姿だろう。やはり、精神的に健康であるためには何らかの活動をすることが重要だと思う。身体的劣化の進行は精神的活動量に反比例するような気がする。

 連れ合いがそろそろ終の棲家を探したいという。そこで、湘南のとある集合住宅で程よいところを見つけてきた。見に行ったら確かに気持ちよく過ごせる静かな環境で、現在の騒々しい駅前のマンションとは全く違う。のんびりできそうな場所だ。一日何もせずに富士山や海を眺めていても違和感はない。

 問題はそんな生活に馴染めるかという昭和世代の心理的葛藤だ。何かやってないと落ち着かない。やることが無いと不安になる。この追い詰められ感の中で半世紀以上過ごすと、何もしない隠居生活ができるのか不安になって精神的に落ち込むのである。趣味に生きると言ってもそれだけでは何か面白くはない。気分転換にはなるがやはり意味があることをしてみたい。それが小さな一歩でも。これは人生の目的が何なのかという問題に深く結びついている。

 当面、知人から依頼されているとんでもなく難しい作業はあるが、これも一生をかけて(一生といってももうほとんどは過ぎてしまったようなものだが)やるような仕事なのか確信が持てない。

 こんな気になったのは、最近知人や同世代の有名人の相次ぐ逝去情報が影響しているのかもしれない。

 やはり、今までのように細かい研究作業の中で悪戦苦闘するのが性に合っているのかもしれない。表面的には生活の不安はないはずなので、好きなことを好きなペースでやるのが昭和世代の安定した生き方なのだろう。だいたい、世界中の混乱と苦難の国々の人々に比べれば、平均的な日本人は幸せな方だろう。この国は多くの災害を乗り越えてまあうまくやってきた方だろう。次世代のために、現在の方向性が勘違いしている可能性も大いにあるが、良かれと思ったことをコツコツ続けていくしかない。それが隠居生活の醍醐味だ。誰にも気兼ねなく好きなことをやるだけの開き直りと知恵はついているつもりだ。そのような自分がすきなことを比較的簡単にやれる環境になっているのは喜ばしいことだ。問題は世間の目というやつとリスクを過度に重視し攻めてくるマスコミリスクだろう。何もしないことが最大のリスクだとはよく言われることである。

 最近の自己満足は、エリーゼのためにを25小節まで弾けるようになったことだ。ベートーヴェンは特に早く弾けとは指示していないようなのでこれも指が動く程度の速度で引けば一応それらしく聞こえる(はずだ)。積年の英語ヒアリングも、発音時、ヒアリング時に舌に力を入れてシャドウイングすることでかなり聞き取れるようになった。日常会話への不安は消えつつある。体が硬く苦労していた靴を履く作業も、スケッチャーズのおかげで問題なくなった。靴底が出っ張っていて時々下り階段で転びかけていたスケッチャーズの問題も出っ張り部分を大型カッターで削り取ったら普通に歩けるようになった。

 隠居生活のコツは、漢字の示す意味とは異なり、好きなことをやって我が身を世間に晒してでも自由に暮らすことだと見つけたり。三浦雄一郎氏は父親の三浦雄三氏の歳までスキーができる様、不自由な体にめげず練習していたら体調が戻ってきたらしい。私も三浦雄三氏を目標に、世間の目を気にせず、マスコミのアウトドアアクティビティリスク論調にめげずに
、好きなことを好きなようにやるだけだ。

長崎原爆が福島でも被害を広げたワケ2025年03月24日 05:15

 昨日、記したのオッペンハイマーの映画では、彼がトリニティ実験を行った後、同じ型のプルトニウム原爆を長崎に落とすよう依頼されるまでの経緯が描かれていた。

 オッペンハイマーはネバダの砂漠でトリニティと呼ばれる、長崎の原爆のための爆発実験を責任者として行ったわけだが、その際に、爆心から数キロの距離に兵士を多数配置し、被ばくの影響を調べる様、軍部から依頼されていた。トリニティの実験は成功したのだが、その出力は精度よくわかってはいなかったので兵士は3キロほどの距離にいたため、殆ど急性の症状はでなかったのである。映画でも各研究者がバラバラの出力を予測したことが描かれている。

 日本の敗戦ののち、米ソの冷戦が本格化すると考えていたトルーマン大統領は、原爆が兵士に及ぼす影響のデータを確実なものと従ったのだが、プルトニウム原爆はプルトニウム240のために、濃縮ウランほど確実には爆発しない。そこで、広島で濃縮ウランで確実に日本にダメージを与えた3日後に長崎にプルトニウム原爆を落とし、被ばくデータを日本人を使った人体実験を再度行ったのである。

 従って、米軍首脳としてもオッペンハイマーらにとっても、長崎原爆とトリニティの爆発力は同一でないといけないはずである。現に、現在、両者の爆発力をネットで調べると、
 
長崎原爆(ファットマン):約 21キロトン(21,000トン)
トリニティ実験:約 20キロトン(20,000トン)

と5%の差しかない。これはプルトニウム原爆の不安定さ(プルトニウム240などの自然崩壊の統計的変動や爆縮装置の微妙な差)を考慮すれば異常なほどよく一致した値となっている。
トリニティか、長崎原爆かどちらか或いは両方とも間違った値になっていることは以上の経緯からほぼ確実である。

 このよく一致した数値は米政府向けに当時の米軍やオッペンハイマーらロスアラモスの上層部が相談して作った数値だとしか考えられない。

 これを現在でも証明できる方法を見つけることができた。

 広島の放射線影響研究所(RERF)が公開している広島・長崎の被ばく者発がんデータを各市毎に分けて分析すると最後の表に示したように、全く異なる結果になることが分かったのである。

 このデータの被ばく線量はRERFの米国人側担当者が評価した値なのである。(原爆の爆発力は軍事機密ということで日本側は米側から供給されたデータをそのまま受け取ることしかできない仕組みになっている。)

 ところが、RERFから公表されている人体への被ばく影響関連データは、広島;長崎の両市のデータを合わせた評価値だけである。各市毎に分離して評価したデータは出されていない。
 この結果、低線量領域では、発がんの被ばく線量にしきい値があるのかないのか不確かになっているのである。本来、被ばく線量により両者を評価しているのだから、被ばくの場所でこの値が異なることはあり得ないはずで、どちらかのデータが操作されたとしか考えられない。広島の被ばく生存者と長崎の被ばく生存者の数は同程度である。

 この表の低線量領域(1000mGy以下)での発がんに関する過剰相対リスクは広島では負と長崎では概ね正で傾向が逆転している。即ち、両市を合わせて評価すれば不確かさは大きくなり、線量0でちょうど過剰相対リスクが0近くになるようにできており、線量が低くても人体影響が生じるとするLNTモデル(しきい値なし直線影響モデル)仮説を支持するかのようなデータになっている。

 上記の経緯を考慮すれば、長崎の被ばくデータ、即ち、長崎の線源データには何らかの意図的、系統的な操作がされたと考えるのが自然である。
 
 福島事故など原子力災害時の対応への影響はここから生じている。このような操作されたデータが現在の低線量での被ばく影響を法的にも保証しているLNTモデル(しきい値なし直線影響モデル)のベースデータになっている。LNTモデルはどんな低線量被ばくでも発がんリスクがあるというモデルでなのである。

 即ち、このLNTモデルが国際放射線防護委員会が各国政府に勧告している被ばく量規制の基準の評価法に採用されており、福島事故での避難区域の線引きにも用いられている。そして多数の事故関連死者が出ている。

 日本は、長崎でも多数の被害者を出したうえ、福島事故への対応でも米軍による原爆の間接的被害を受けているのである。

 以下は、統計ソフトRによる広島と長崎の男性被ばく生存者の固形がん発症リスクの計算結果である。この表でERRとは過剰相対リスクであり、被ばくしていない住民に対し、どの程度発がん事象が生じるかの比率から1.0を引いた数値である。この値が0になった線量範囲の最大値がしきい値に相当するが両市で傾向が全く異なるのが分かる。

対象被ばく線量
範囲(mGy)  広島男性ERR   長崎男性ERR
 0-3400      0.53229    0.55920
 0-3000      0.52917    0.54893
 0-2500      0.57073    0.55257
 0-2000      0.60734    0.62076
 0-1750      0.57683    0.62492
 0-1500      0.56950    0.49506
 0-1250      0.68868    0.56793
 0-1000      0.68024    0.54412
  0-750      0.57822    0.2096
  0-500      0.36171    -0.07064
  0-300      -0.28841    0.89491
  0-250      -1.12378    -1.37368
  0-200      -1.52555    1.51706
  0-175      -2.32424    2.23158
  0-150      -2.44334    2.20752
  0-125      -1.37516    1.92733
  0-100      -1.53605    2.19552
   0-80      -3.14243    0.98108
   0-60      -2.66847    -2.03801
   0-40      -12.4006    -10.3098
   0-20      -12.6825    13.0406
   0-5       -61.4725    119.8396

インソール調整で股関節痛が治った2025年03月04日 17:17

 インソール、いわゆる靴の中敷きを調整した結果、このふた月ほど困っていた歩行時の右の股関節付近の痛みが治ったようだ。

 使い古しのインソールがあったので土踏まずから先を切って、かかと部分のみ残し、元のインソールの下に敷いて、右靴を10㎜程度のハイヒールにしたのである。

 左靴はバランスをとるため、古いインソールを薄く削り、5㎜m程度のハイヒールとした。(元々左足の方がやや長い傾向があったので、この程度の差は逆に良かった。)

 その結果、歩行時にややつま先立ちの姿勢になるので、腰が直立して、股関節部の幾何学的配置が変化したようだ。速足になっても以前のような痛みは全くない。逆に、腰が直立する結果、早く歩かざるを得ないようだ。一石二鳥のインソール修正だった。

 恐らく、腰が直立した結果、股関節の内にある軟骨の当たる部分が変化し、痛みがなくなったのではないかと思う。

 ただ、問題は左足に生じた。今度は左膝に時々軽い痛みを感じるようになったのである。これは昔越後のスキー場で無理にウエーデルンをして、上半身は曲がったが、膝から下は重い雪に埋まったままで捻じってしまった怪我の後遺症である。この後遺症が最近出ていなかったのは右足に負担をかける歩き方をしていたからであろう。この膝の軽い痛みが出る方が、正しい歩き方なのかもしれない。この痛みは歩く速度に影響するほどの痛みではないので。

悪夢と認知症2025年03月02日 07:26

今朝、悪夢を見た。

学会で九州に旅行したのだが、旅館から学会に出かけたのち、温泉町で道に迷うのである。明日は発表日だ。急いで旅館に戻らないと資料もない。しかし、旅館に帰る道は分からない。旅館の名前も覚えてはいない。大学の友人たちはそれぞれ食事に行ってしまった。通りがかりの人に旅館街への道を聞くと歩くのは大変だという。
 歩き始めると道はぬかるんでいて足もいたい。おなかも空いてきた。どこか食事を出来るところはないだろうか。なかなか見つからない。どうしたらよいかと途方に暮れているところで目が覚め、夢だったのかと安心した。

 こんな夢を見たのは、理解しにくい統計論の本を読みながら寝入ったせいでもあるが、理解しなければ困るというプレッシャーもあったのである。

 目覚めて気づいたが、このような夢の話は、認知症になった時の話と似ていると思った。

 即ち、自分がどこにいるのか分からない。どうやって家に帰ればいいのかもわからない。どうしたらよいか途方に暮れるのである。ついに来たのかもしれない。

 どうせ認知症になるのなら楽しい認知症になりたい。何処にいるのか分からないが、いつも笑ってニコニコしている認知症、それが理想だ。そんな話は聞いたことがないが、もしあるのならその方法を知りたいものだ。

ChatGPTによれば、そういう認知症もあるそうだが、それって本当にいわゆる認知症でしょうか?

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Q:
コニコ笑っていられる認知症はありますか?なければそのような認知症になる方法はないですか?
ChatGPT:

「ニコニコ笑っていられる認知症」という明確な分類はありませんが、認知症の症状や進行の仕方は個人によって大きく異なります。中には、終始穏やかで笑顔が多い方もいます。特に以下のような要因が関係することが考えられます。
穏やかで笑顔が多い認知症の特徴

前頭側頭型認知症(FTD)の一部
初期症状として、社交的になったり、感情が鈍感になったりすることがあります。
陽気な性格の変化が見られることがあり、無邪気な笑顔が増える場合も。

アルツハイマー型認知症の軽度~中等度
性格によりますが、もともと温厚でポジティブな方は、病気が進行しても笑顔が多い傾向があります。
環境が安定していると、不安や混乱が少なく、ニコニコしていることも。

幸福感を伴う認知症(「ハッピー・デメンシア」)
高齢者の中には、病識が低下し、不安や恐怖を感じにくくなることで、いつも穏やかに笑っている方がいます。

「ニコニコ笑っていられる認知症」にする方法

認知症になったときに穏やかでいられるかは、環境や接し方が大きく影響します。以下の工夫が役立つ可能性があります。

ポジティブな環境づくり
家族や介護者が穏やかに接する
好きな音楽や楽しい会話を取り入れる
笑顔やユーモアを意識する

ストレスの少ない生活習慣
規則正しい生活を心がける
軽い運動(散歩やストレッチ)を続ける
良質な睡眠をとる

もともとの性格や考え方を活かす
ポジティブな考え方を習慣づける
笑いや感謝を大切にする

結論

認知症の種類や進行の仕方によって、笑顔が多いケースもあります。また、環境や接し方次第で「ニコニコ笑っていられる認知症」に近づけることも可能です。本人が安心できる環境を整えることが大切ですね。

平均余命とこれからの対応2025年02月27日 21:33


厚労省の平均余命のサイトには下記のデータが表示されている



表1 主な年齢の平均余命とその延び
(単位:年) 年齢 男 女
平成22年 平成21年 前年との差 平成22年 平成21年 前年との差
0歳 79.64 79.59 0.05 86.39 86.44 △ 0.05
5 74.90 74.87 0.03 81.64 81.69 △ 0.05
10 69.94 69.90 0.04 76.67 76.73 △ 0.06
15 64.98 64.93 0.05 71.70 71.75 △ 0.05
20 60.07 60.04 0.03 66.75 66.81 △ 0.06
25 55.24 55.20 0.04 61.83 61.90 △ 0.07
30 50.41 50.37 0.04 56.92 57.00 △ 0.08
35 45.59 45.55 0.04 52.03 52.11 △ 0.08
40 40.81 40.78 0.03 47.17 47.25 △ 0.08
45 36.10 36.09 0.01 42.36 42.44 △ 0.08
50 31.51 31.51 0.00 37.61 37.70 △ 0.09
55 27.07 27.09 △ 0.02 32.95 33.04 △ 0.09
60 22.84 22.87 △ 0.03 28.37 28.46 △ 0.09
65 18.86 18.88 △ 0.02 23.89 23.97 △ 0.08
70 15.08 15.10 △ 0.02 19.53 19.61 △ 0.08
75 11.58 11.63 △ 0.05 15.38 15.46 △ 0.08
80 8.57 8.66 △ 0.09 11.59 11.68 △ 0.09
85 6.18 6.27 △ 0.09 8.30 8.41 △ 0.11
90 4.41 4.48 △ 0.07 5.76 5.86 △ 0.10
仮にあなた75歳ならば統計的には

平成22年 平成21年 前年との差 平成22年 平成21年 前年との差

75 11.58 11.63 △ 0.05 15.38 15.46 △ 0.08

となり、あなたは後11年は生きられる。ではあなたはその11年を以下に生きるべきか、統計は何も教えてkれない。

統計とはそのようなレベルのデータなのである。

統計や医師の推奨値に左右されずにじっと我が手を見て判断できるだけの教養を身に着けたいものである。

これは教養に裏付けられた直観でしかないのだろう。

なぜ医師免許には認知症のチェック更新が入っていないのか2025年02月16日 21:24

 青森県の病院で認知症を疑われる医師が死亡診断書を書いたとされることから、刑事事件に発展している。

ChatGPTによる医師免許取得者の認知症チェックに関する回答は以下の通りである。
 運転免許よりもさらに直接的に命を左右する医師免許でこのチェックがないということは大きな問題である。今回の事件で大きく変更されるかもしれないが、これまでも議論されてきたらしいのでそれほど期待はできない。

ChatGPT
***************************
医師免許に認知症テストなどによる資格停止の仕組みがない理由には、日本医師会の圧力というよりも、法制度の仕組みや医師の職業的特性が関係していると考えられます。
1. 医師免許は終身制だが、更新制ではない

日本の医師免許は終身有効であり、運転免許のような定期的な更新制度が存在しません。そのため、免許更新時に認知機能をチェックする仕組みがそもそも存在しないのが大きな要因です。
他の国家資格(弁護士、公認会計士など)も同様に、免許取得後に認知機能テストを義務づける制度はありません。

2. 医師は個別に管理される

実際に認知機能の低下が業務に影響する場合、病院や医療機関が医師の業務を制限したり、自主的に引退するケースが多い。
特に手術などの技術が必要な分野では、医師同士の評価や病院の管理体制が影響を与える。

3. 医師免許の停止・取り消しは行政処分として行われる

医道審議会(厚生労働省の機関)が、医師の違反行為や重大な健康問題(精神疾患、薬物依存など)を審査し、必要なら免許停止・取消を行う。
認知症による免許停止の制度はないが、重度の認知症が疑われる場合、勤務先や家族が医療機関や厚生労働省に相談することは可能。

4. 認知症検査導入の議論はあるが、実現していない

高齢医師の増加に伴い、認知症や能力低下による医療ミスのリスクが問題視されている。
ただし、医師不足の問題や、認知症テストの適用範囲(何歳から?どの診療科に適用?)の議論があり、具体的な制度化には至っていない。

日本医師会の影響はある?

日本医師会が直接的に「認知症テストを阻止している」との証拠はありませんが、医師免許の更新制導入には慎重な立場をとっているため、間接的に影響を与えている可能性はあります。
日本医師会は医師の権利を守る立場にあるため、免許制度の厳格化には消極的な傾向があります。

結論

医師免許に認知症テストが導入されていない理由は、日本医師会の圧力というよりも、日本の免許制度の構造や、医師の業務管理の仕組みによるものが大きいと考えられます。ただし、今後の高齢医師の増加に伴い、認知症リスクへの対応が求められる可能性は十分にあります。
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体重増減とがん発生の相関関係と因果関係2025年01月29日 04:16

 森永卓郎さんが亡くなられた。わかりやすい解説で楽しい方だった。
心よりご冥福をお祈りいたします。

ChatGPTではダイエットや体重増減ががんとどう関係するのか結論は出ていないようだ。医学では個人差、環境、状況で変わるので一般論は言えない場合のほうが多いのだろう。平均的な生活が平均寿命を達成するには一番よいということは理解できるが、体重についてはどうなのだろうか。以下はChatGPTとのQ&A。まとめると何事もほどほどにすることが良さそうという常識的結論だ。この質疑応答に10時間はかかりません。フジテレビや記者会見は多少は面白いけれど?健康的ではないということだろう。


Q:
森永卓郎さんががんになった理由はダイエットだという説がありますが

ChatGPT

森永卓郎さんががんになった理由について、「ダイエットが原因ではないか」という説が一部で語られていることはあります。ただし、これはあくまで推測や噂の域を出ない話であり、医学的・科学的に直接的な因果関係が証明されているわけではありません。

森永さん自身も、健康に気を使って体重を大幅に減らした経験があるため、ダイエットと体調との関係が話題になりやすいのかもしれません。ただし、がんの発生にはさまざまな要因(遺伝、生活習慣、環境、加齢など)が複雑に絡み合っており、一つの要因だけで発症が決まるわけではありません。

具体的な情報や本人の公式な発言を確認することが重要です。また、がんや健康に関しての情報は、医療専門家の意見を参考にすることをおすすめします。


Q:
現在、体重減少とがん発生の相関、因果関係の医学研究はありますか

ChatGPT

はい、体重減少とがん発生の相関および因果関係については、医学研究がいくつかあります。ただし、体重減少の状況や原因によって、その影響は異なる場合があります。
1. 体重減少ががん発生と関連する場合

意図しない体重減少:
意図しない体重減少(特に急激な減少)は、がんの初期症状または進行のサインであることがあります。体重減少はがんによる代謝変化、炎症、または腫瘍が栄養を消費することにより引き起こされる場合があります。
特に膵臓がん、胃がん、大腸がん、肺がんなどで見られることがあります。

2. 体重減少ががん発生リスクに与える影響

肥満とがんリスク:
肥満は多くのがん(乳がん、結腸がん、子宮内膜がんなど)のリスクを高めるとされています。これに対し、体重を減らすことでがんのリスクを低下させる可能性があります。ただし、減量が直接的にリスクを下げるかどうかは、さらなる研究が必要です。
例えば、体重減少手術(減量手術)を受けた肥満患者では、がんの発生率が低下したという研究もあります。

極端な減量や栄養失調:
健康的でない極端なダイエットや栄養失調は、免疫機能を低下させ、がんの発生リスクに影響を与える可能性があります。免疫系はがん細胞を排除する重要な役割を果たしているため、免疫の低下はがん発生に寄与する可能性があります。

3. 因果関係の立証は難しい

がんの発生には多因子性(遺伝、環境要因、生活習慣など)が関与しており、体重減少が単独で因果関係を持つことを証明するのは難しいです。
ただし、肥満を解消するための適度なダイエットは、がんを含むさまざまな健康リスクを低下させる可能性があります。

4. 関連研究例

体重減少とがんリスクの研究:
ある研究では、肥満患者が意図的に体重を減らした場合、特定のがん(乳がんや子宮がん)のリスクが低下することが報告されています。
一方、極端な食事制限や栄養不足が長期間続くと、細胞の修復能力が低下し、がんのリスクが増加する可能性があるという指摘もあります。

代謝とがんの関係:
がん細胞は通常の細胞よりもエネルギーを多く消費するため、体重減少とがんとの間に代謝的な関連があることも示唆されています。

結論

体重減少とがん発生の関係は、状況や原因によって異なります。意図的で健康的な体重管理は、がんリスク低下に役立つことがありますが、急激で不健康な体重減少は免疫力を低下させ、リスクを増大させる可能性があります。具体的な健康アプローチについては、医師や栄養士に相談することが重要です。

毛糸の帽子が鼻づまりを防止できるワケ2025年01月22日 04:40

 ここ数年、就寝中に鼻づまりが悪化し、息苦しくて起きてしまうことが続いていた。もともと軽い副鼻腔炎と診断されており、ある耳鼻科ではアレルギー性鼻炎ともいわれたが、薬を飲むのをやめると鼻づまりを生じるのである。

 そこで、鼻洗浄とか、マスクとか、鼻づまり防止用鼻スプレーとかいろいろ試してみたが、なかなか改善しない。

 ところが、昨日記載したように床暖をやめ、代わりに毛糸の帽子を被って寝たところ鼻づまりが改善される結果となっている。

 毛糸の帽子は目深に被って、頭や顔が寒くならないようにしているのである。これが改善の主要因ではないかと感じた。

 では、なぜ、毛糸の帽子を目深に被ると鼻づまりが改善されるのか。

 鼻づまりとは、副鼻腔と鼻腔の間の連絡孔が粘液でふさがり、粘性抵抗が生じるために呼吸がしづらくなるためと考えられる。副鼻腔とは顔の前面の皮膚の下部にあり、軟骨組織で構成された扁平形状の洞窟である。この洞窟は全部で6個あり、額下部に2個、ほほの内側の左右に2個づつ、鼻腔の左右に2個、計8個あり、これが細い孔でその内側にある鼻腔とつながっている。この連通孔(合計8か所)は直径が1~3㎜と細く、これらが粘液でふさがると鼻づまりの息苦しさの症状を呈する。

 従って、この連通孔が粘液で塞がらないようにすることが鼻づまりの防止になる。漢方では、副鼻腔炎は呼吸の仕方に問題があるから発生する症状だとのことである。即ち、呼吸が正常に起こっていればこの連通孔は粘液で塞がることはなく、内部で炎症が生じることもないという考えである。

 就寝時は、呼吸が浅いうえ、横になるので、炎症で副鼻腔内で生じた粘液(軽症の場合はこれが粘膜を感染から防ぐ役目もするのだが)がこれらの連通孔(計8個ある)のどれかに重力落下し、その付近に滞留するので息苦しく感じ、鼻づまりの症状を呈しやすくなる。

 この粘液の連通孔での滞留を防ぐには、副鼻腔内の気圧を上げることが有効である。空気力学的に考えれば、気圧が上がった高気圧部(副鼻腔)から低気圧部(鼻腔)に気流が流れやすくなるはずである。粘液は気流のジェット噴射効果により、鼻づまりが緩和される。例えれば、ダイソンの扇風機がジェット気流で中心の空気が巻き込まれて風量をますのと同様のジェット効果が期待できる。即ち、呼吸時の空気の掃き出しにより、鼻腔の内圧が下がる。この時、副鼻腔の内圧が鼻腔の内圧より高ければ、空気のジェット噴射が連通孔内で生じる。この噴射により連通孔に粘りついていた粘液が巻き込まれて鼻腔に落ち、鼻の通りが良くなるというメカニズムである。
 漢方ではこのようなメカニズムまで想定して、副鼻腔炎は呼吸に問題があるとしていたのだろう。

 一方、毛糸の帽子を目深に被ることは、額やほほの前面を保温することになり、その付近の副鼻腔内の空気の温度を上昇させることになるはずである。即ち、副鼻腔内の空気圧力はボイル・シャルルの法則により上昇する。その結果、副鼻腔から鼻腔への空気の流れが生じやすくなり、連通孔での粘液の渋滞は生じにくくなって、鼻づまりが起こらなくなる。

 これが毛糸の帽子が鼻づまりの防止に役立つのであるーという、「風が吹けば桶屋が儲かる」という話よりはかなり尤もらしい仮説である。この仮説をエビデンスレベルにどなたか実証していただけると夜に鼻づまりで苦労している睡眠不足に陥っている人への福音になるだろう。医療費や薬の削減にも多大の寄与をするし、光熱費の低下、環境へ好影響もある。

 ところで、この副鼻腔という軟骨組織は、なぜ存在するのか、医学書を読んでもその存在理由は分かっていないようだ。想像するに、ヒトの祖先がまだ海の中で生活する魚の段階だったころ、泳いでいて物体に衝突したときに中枢神経系を守るための衝撃緩衝装置として発達したのか、或いは脳が重くなり、頭部に浮袋機能が必要となって発達した空洞かのどちらか、或いはその両方なのだろう。

 毛糸の帽子よりも更に強力に顔面の温度を上昇させるものに、冬山用の赤い目出帽がある。かつて、ザ・デストロイヤーというプロレスラーが被っていた目と鼻と口だけが出ている頭部全体を覆う派手な色の帽子と同形状である。最近の冬山用の目出帽はもう少しスマートになって黒い化学繊維でできており、プロレスで使っても迫力はないが、夜就寝時に使うならどちらでも可である。なお、ザ・デストロイヤーが意識して赤の目出帽を使っていたのではなく、当時の冬山用の目出帽は、雪崩で埋もれたりしたときに白い雪山で目立つよう、一般に赤の毛糸でできていたのである。(これはエビデンスなしの余談です。)

床暖は鼻の健康にどう影響するか?2025年01月21日 17:29

 マンションの温水式床暖房の上で寝ている。

 二日前に偶然、ブレーカーが落ち、タイマー設定の床暖房がないまま一晩を過ごした。冬日ではなかったが、朝は寒さで目が覚めた。

 ただ、それまで夜間の就寝中に鼻の通りが悪くなって息苦しさで起きていたのだが、なぜか床暖房が点かなかった晩は鼻の通りが良かったのである。そこでもう一晩、床暖房なしで就寝してみた。寒さ対策に毛糸の帽子は被った。そして、今朝、やはり鼻の通りは良いのである。

 この理由としてはいくつかの仮説が考えられる。

仮説(1)部屋の温度が上がらないので、湿度が下がらず、湿気のある中で寝ているので鼻が乾燥しないため、鼻粘膜が健全性を保った。

仮説(2)床の一部に敷かれたポリエチレンシートが床暖で温められなかったために、有機性のガスを放出しなかった。

仮説(3)寒さで無意識に顔付近を掛布団で覆ったために口から鼻にかけての湿度が上がり、結果として鼻粘膜の乾燥を防いだ。

仮説(4)室内の温度が低いので、パソコン部品や抽斗などの有機物からの刺激性気体の発生が抑制され、アレルギー反応が抑えられた。

仮説(5)床暖内の電磁流体(お湯だが)が何らかの微弱電磁波を発生し、電気毛布と同様の人体への悪影響を及ぼしていた。(これは以前記載した豊岡憲治先生の説からの類推)

仮説(6)毛糸の帽子が鼻の前面上部を覆ったため、吸気が温まり、副鼻腔内の圧力が高まることで鼻の通りが良くなり、併せて、鼻汁の対流が減った。

この中で、意外にも(6)が効いたような気もするが、

 これらの仮説のどれが効いたのか、或いは複数の原因の重畳高価だったのかは不明である。除外試験ができそうなのは、仮説(2)だけで、他の要因を取り除いて試験するのは実際上困難である。この中で、意外にも(6)が効いたような気もするが、個人的な感想に過ぎない。

 しかし、三晩めも鼻ずまりは抑えられたのでしばらくは、床暖なしで就寝することにしよう。光熱費の節約にもなりそうだ。、

名誉を得るために生きるのか、名誉を守るために死ぬのか2025年01月20日 06:54

 ヒトは何のために生きるのか、永遠の謎である。

 何しろ宇宙や生物がなぜ存在するのかが分からないのだから、ヒト、人が何のために生きているのかもわかるわけがない。

 そこで仕方なく、ホモサピエンスは偶然手に入れた知能でその理由を探ることになった。その最も尤もらしい答えが、名誉である。確かに、名誉ある行いを積めば、死んだ後もその人の実績を讃えるのに使われるのであるから、生きる意味にはなるかもしれないが、名誉を残すために死ぬというのもなぜか虚しい。

 最近の某県での自死の連続のニュースは虚しさを強く感じるものである。

 やはり、ヒトが生きる最大の目的はヒトのためになることである。これは単に何かヒトのための仕事をするとか、意味ある仕事を残すという意味ではない。そのヒトが自分の生を生きつくしたかという経験値を人類に残すことこそ最大の目的であると思う。

 その意味で、自死は必ずしもその目的にはそぐわない。キリスト教で自死を否定するのはこのような意味もあるのだろう。ヒトはヒトのために生きる。そのためには、あるヒトがどのような一生を過ごしたのかという経験を歴史の中に残すことである。この歴史の蓄積がヒトをヒトたらしめる最大の価値だと思う。

 名誉などというものは誰かの価値観で決めたものであり、これまでもヒトの歴史の中では価値観の変動の中で、名誉だと思われていたことが不名誉に逆転した例は多々ある。決して名誉や名声などというものに左右される生き方はするべきではない。そのヒトらしく生きるのが限界も知られていない宇宙の中で必ず死ぬものとして生を受けたヒトとしての義務だろう。その義務をはたすのが最も重要なことなのである。自分でその義務を放棄する権利はないはずである。