下りでスリップしたらハンドルとブレーキから手足を離せ ― 2025年02月20日 14:02
先日の旭山動物園近くの大型バスと軽自動車のスリップ追突事故の動画を見て思ったことである。
バスは下り坂で追突を避けようとハンドルを左に切ってブレーキをかけ続けたが、スリップは止まらず、軽自動車に追突し、更に押し続けながら別のバスに押し付けて止まっている。
追突を避けようとハンドルを左に一杯切っているので前車輪は車体の進行方向に対し、左に45度の方向を向いている。これで、前方方向へのタイヤの摩擦力はほぼない状態になるのである。
タイヤと氷面との間にできる水の膜を、タイヤ表面のサイプ(小さな細い溝)がタイヤの左右に排除することで、タイヤと氷の間の摩擦力を維持するのがスタッドレスタイヤの溝の役割である。
45度方向に向けるとサイプの方向が車の進行方向と同じになるので、この水排除ができなくなる。逆にタイヤの下に排除すべき水が入り込んだ状態を作ることになるのである。即ち、ハンドルを一杯に切ることで、サイプのないような普通タイヤ以上に路面とタイヤ間の摩擦がない状態を意図せずに作っている。
更に、このバスは何とか止めようとブレーキを一杯に踏んでいたようである。これは後輪の摩擦力を動摩擦状態にして下げているということである。(2月6日付け本ブログ)
この結果、前後の4つのタイヤの摩擦が効かなくなって、前方の軽自動車に追突し、そのまま押し続けて、前方の大型バスとの間に軽自動車を押し付けたのであろう。
即ち、ここで主張したいのは、下り坂でスリップしたらハンドルとブレーキから一旦手足を離すことで、ハンドルとブレーキのコントロールが回復するのを一瞬待つべきということである。その方がより確実に止める可能性が出てくる。
これは心理的には恐怖感から難しいことではあるが、追突まであれだけの時間があれば一度試してみる価値があった。 普段からタイヤの摩擦特性を意識し、雪道ではハンドルとブレーキに過度に頼らない運転に慣れておくことが重要だ。
バスは下り坂で追突を避けようとハンドルを左に切ってブレーキをかけ続けたが、スリップは止まらず、軽自動車に追突し、更に押し続けながら別のバスに押し付けて止まっている。
追突を避けようとハンドルを左に一杯切っているので前車輪は車体の進行方向に対し、左に45度の方向を向いている。これで、前方方向へのタイヤの摩擦力はほぼない状態になるのである。
タイヤと氷面との間にできる水の膜を、タイヤ表面のサイプ(小さな細い溝)がタイヤの左右に排除することで、タイヤと氷の間の摩擦力を維持するのがスタッドレスタイヤの溝の役割である。
45度方向に向けるとサイプの方向が車の進行方向と同じになるので、この水排除ができなくなる。逆にタイヤの下に排除すべき水が入り込んだ状態を作ることになるのである。即ち、ハンドルを一杯に切ることで、サイプのないような普通タイヤ以上に路面とタイヤ間の摩擦がない状態を意図せずに作っている。
更に、このバスは何とか止めようとブレーキを一杯に踏んでいたようである。これは後輪の摩擦力を動摩擦状態にして下げているということである。(2月6日付け本ブログ)
この結果、前後の4つのタイヤの摩擦が効かなくなって、前方の軽自動車に追突し、そのまま押し続けて、前方の大型バスとの間に軽自動車を押し付けたのであろう。
即ち、ここで主張したいのは、下り坂でスリップしたらハンドルとブレーキから一旦手足を離すことで、ハンドルとブレーキのコントロールが回復するのを一瞬待つべきということである。その方がより確実に止める可能性が出てくる。
これは心理的には恐怖感から難しいことではあるが、追突まであれだけの時間があれば一度試してみる価値があった。 普段からタイヤの摩擦特性を意識し、雪道ではハンドルとブレーキに過度に頼らない運転に慣れておくことが重要だ。
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