放射線による白血病等発症の男女差 ― 2024年10月18日 08:16
広島の放影研(放射線影響研究所)が公開している広島・長崎の原爆による1950年から2001年までの間に、白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫の罹患データを統計ソフトRで解析してみた。これは10月15日のブログで書いた男女合計のデータを、更に細かく男女別に解析した結果である。
以下の結果から、男女ともに、少なくとも晩発性の血液疾患に関しては200mGy程度に閾値があり、それ以下の被ばく線量ではホルミシス的効果もありうるということになる。急性白血病では被ばく後数年にピークがあると言われているので、このデータは反映していないことに注意が必要である。
なお、高空で航空機搭乗時に被ばくする恐れのある太陽フレアの初期プロパルシブ相でのX線に被ばくしても線量によっては、晩発性の血液病への影響がない可能性もある。
従って、下記記事のCA被ばくは、瞬時でも線量がかなり高いか典型的な急性白血病である可能性が高い。
米国の調査で女性機内乗務員(CA)が乳がんや白血病に一般女性の1.5倍から4倍程度なりやすい(下記サイト)のは、太陽フレアの被ばく機会が多いからではないかと9月14日に書いている。
https://www.arpansa.gov.au/cancer-prevalence-among-flight-attendants-compared-general-population
国際線内での瞬時被ばくが測定できるような計測装置の開発設置が必要である。(現在、μ秒レベルの瞬時被ばくが測定できる小型装置は存在しない。)
男性(広島・長崎合計)
線量範囲 線量偏回帰係数 解析精度
(mGy) ERR /Gy p値
5ー20 -3.149 1.52E-01
5-40 -3.184 1.23E-01
5-60 -3.317 7.77E-02
5-80 -3.788 2.62E-02
5-100 -1.672 2.70E-01
5-125 -1.635 2.22E-01
5-150 -1.089 3.72E-01
5-175 -0.792 4.83E-01
5-200 -1.089 2.85E-01
5-250 0.256 7.89E-01
5-300 -0.044 9.57E-01
5-500 0.213 7.20E-01
5-750 0.851 8.36E-02
5-1000 1.039 1.54E-02
5-1250 1.002 8.04E-03
5-1500 1.415 1.81E-04
5-1750 1.282 2.09E-04
5-2000 1.236 1.68E-04
5-2500 1.406 1.37E-05
5-3000 1.642 3.55E-07
3000以上 1.658 8.74E-08
女性(広島・長崎合計)
線量範囲 線量偏回帰係数 解析精度
(mGy) ERR /Gy p値
5ー20 -1.648 4.55E-01
5-40 -1.768 3.96E-01
5-60 -1.636 3.88E-01
5-80 -2.012 2.42E-01
5-100 -2.756 7.58E-02
5-125 -1.456 2.88E-01
5-150 -1.788 1.36E-01
5-175 -1.397 1.93E-01
5-200 -0.558 5.74E-01
5-250 -0.070 9.36E-01
5-300 0.173 8.26E-01
5-500 0.547 3.29E-01
5-750 0.546 2.01E-01
5-1000 0.407 2.38E-01
5-1250 0.749 2.63E-02
5-1500 0.921 4.85E-03
5-1750 1.055 9.68E-04
5-2000 1.165 2.25E-04
5-2500 1.216 5.97E-05
5-3000 1.269 1.39E-05
3000以上 1.218 1.32E-05
以下の結果から、男女ともに、少なくとも晩発性の血液疾患に関しては200mGy程度に閾値があり、それ以下の被ばく線量ではホルミシス的効果もありうるということになる。急性白血病では被ばく後数年にピークがあると言われているので、このデータは反映していないことに注意が必要である。
なお、高空で航空機搭乗時に被ばくする恐れのある太陽フレアの初期プロパルシブ相でのX線に被ばくしても線量によっては、晩発性の血液病への影響がない可能性もある。
従って、下記記事のCA被ばくは、瞬時でも線量がかなり高いか典型的な急性白血病である可能性が高い。
米国の調査で女性機内乗務員(CA)が乳がんや白血病に一般女性の1.5倍から4倍程度なりやすい(下記サイト)のは、太陽フレアの被ばく機会が多いからではないかと9月14日に書いている。
https://www.arpansa.gov.au/cancer-prevalence-among-flight-attendants-compared-general-population
国際線内での瞬時被ばくが測定できるような計測装置の開発設置が必要である。(現在、μ秒レベルの瞬時被ばくが測定できる小型装置は存在しない。)
男性(広島・長崎合計)
線量範囲 線量偏回帰係数 解析精度
(mGy) ERR /Gy p値
5ー20 -3.149 1.52E-01
5-40 -3.184 1.23E-01
5-60 -3.317 7.77E-02
5-80 -3.788 2.62E-02
5-100 -1.672 2.70E-01
5-125 -1.635 2.22E-01
5-150 -1.089 3.72E-01
5-175 -0.792 4.83E-01
5-200 -1.089 2.85E-01
5-250 0.256 7.89E-01
5-300 -0.044 9.57E-01
5-500 0.213 7.20E-01
5-750 0.851 8.36E-02
5-1000 1.039 1.54E-02
5-1250 1.002 8.04E-03
5-1500 1.415 1.81E-04
5-1750 1.282 2.09E-04
5-2000 1.236 1.68E-04
5-2500 1.406 1.37E-05
5-3000 1.642 3.55E-07
3000以上 1.658 8.74E-08
女性(広島・長崎合計)
線量範囲 線量偏回帰係数 解析精度
(mGy) ERR /Gy p値
5ー20 -1.648 4.55E-01
5-40 -1.768 3.96E-01
5-60 -1.636 3.88E-01
5-80 -2.012 2.42E-01
5-100 -2.756 7.58E-02
5-125 -1.456 2.88E-01
5-150 -1.788 1.36E-01
5-175 -1.397 1.93E-01
5-200 -0.558 5.74E-01
5-250 -0.070 9.36E-01
5-300 0.173 8.26E-01
5-500 0.547 3.29E-01
5-750 0.546 2.01E-01
5-1000 0.407 2.38E-01
5-1250 0.749 2.63E-02
5-1500 0.921 4.85E-03
5-1750 1.055 9.68E-04
5-2000 1.165 2.25E-04
5-2500 1.216 5.97E-05
5-3000 1.269 1.39E-05
3000以上 1.218 1.32E-05
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