代表者はやはり理解してもらわないと困る2024年11月02日 10:34

 昨日の朝日新聞によれば、改革推進でカミソリ会長と呼ばれた東電勝俣元社長は津波対策について「多くを理解してないが、理解しようと努めた」と語っていたそうだ。裁判対策もあるのかもしれないが、これでは代表権を持つ会長の責務は果たせないだろう。

 東日本大震災の津波のような2000年に一度という津波の予測は難しいが、全電源喪失は新型原子炉の原子力安全の世界ではすでに常識だった。「メルトダウンの可能性は私は聞いていない」とも語ったそうだが、発熱した物体の徐熱が出来なければ次第に高温になっていくのは義務教育の理科で習うことである。

 会長職で理解できないのなら何千人もいる部下に理解できるまで質問すればよいのではないか。東大卒というプライドがそれを許さなかったのだろうか。或いは、合理化のし過ぎで周囲に気楽に質問できる部下がいなかったのだろうか。

 何故あのような事故が起こったのか、一番詳しく知っているのは東電関係者である。しかし、未だに当事者からのまとまった報告書というものは出ていない。発電に限らず、原子力はすでに世界中で使われている必須の技術である。裁判記録とは別になぜ全電源喪失を予測できなかったのか、対策を取らなかったのか、本音の記録があればぜひ公表してもらいたい。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://yokoyamashindo.asablo.jp/blog/2024/11/02/9728488/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。