悪夢と認知症2025年03月02日 07:26

今朝、悪夢を見た。

学会で九州に旅行したのだが、旅館から学会に出かけたのち、温泉町で道に迷うのである。明日は発表日だ。急いで旅館に戻らないと資料もない。しかし、旅館に帰る道は分からない。旅館の名前も覚えてはいない。大学の友人たちはそれぞれ食事に行ってしまった。通りがかりの人に旅館街への道を聞くと歩くのは大変だという。
 歩き始めると道はぬかるんでいて足もいたい。おなかも空いてきた。どこか食事を出来るところはないだろうか。なかなか見つからない。どうしたらよいかと途方に暮れているところで目が覚め、夢だったのかと安心した。

 こんな夢を見たのは、理解しにくい統計論の本を読みながら寝入ったせいでもあるが、理解しなければ困るというプレッシャーもあったのである。

 目覚めて気づいたが、このような夢の話は、認知症になった時の話と似ていると思った。

 即ち、自分がどこにいるのか分からない。どうやって家に帰ればいいのかもわからない。どうしたらよいか途方に暮れるのである。ついに来たのかもしれない。

 どうせ認知症になるのなら楽しい認知症になりたい。何処にいるのか分からないが、いつも笑ってニコニコしている認知症、それが理想だ。そんな話は聞いたことがないが、もしあるのならその方法を知りたいものだ。

ChatGPTによれば、そういう認知症もあるそうだが、それって本当にいわゆる認知症でしょうか?

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Q:
コニコ笑っていられる認知症はありますか?なければそのような認知症になる方法はないですか?
ChatGPT:

「ニコニコ笑っていられる認知症」という明確な分類はありませんが、認知症の症状や進行の仕方は個人によって大きく異なります。中には、終始穏やかで笑顔が多い方もいます。特に以下のような要因が関係することが考えられます。
穏やかで笑顔が多い認知症の特徴

前頭側頭型認知症(FTD)の一部
初期症状として、社交的になったり、感情が鈍感になったりすることがあります。
陽気な性格の変化が見られることがあり、無邪気な笑顔が増える場合も。

アルツハイマー型認知症の軽度~中等度
性格によりますが、もともと温厚でポジティブな方は、病気が進行しても笑顔が多い傾向があります。
環境が安定していると、不安や混乱が少なく、ニコニコしていることも。

幸福感を伴う認知症(「ハッピー・デメンシア」)
高齢者の中には、病識が低下し、不安や恐怖を感じにくくなることで、いつも穏やかに笑っている方がいます。

「ニコニコ笑っていられる認知症」にする方法

認知症になったときに穏やかでいられるかは、環境や接し方が大きく影響します。以下の工夫が役立つ可能性があります。

ポジティブな環境づくり
家族や介護者が穏やかに接する
好きな音楽や楽しい会話を取り入れる
笑顔やユーモアを意識する

ストレスの少ない生活習慣
規則正しい生活を心がける
軽い運動(散歩やストレッチ)を続ける
良質な睡眠をとる

もともとの性格や考え方を活かす
ポジティブな考え方を習慣づける
笑いや感謝を大切にする

結論

認知症の種類や進行の仕方によって、笑顔が多いケースもあります。また、環境や接し方次第で「ニコニコ笑っていられる認知症」に近づけることも可能です。本人が安心できる環境を整えることが大切ですね。

下りでスリップしたらハンドルとブレーキから手足を離せ2025年02月20日 14:02

 先日の旭山動物園近くの大型バスと軽自動車のスリップ追突事故の動画を見て思ったことである。

 バスは下り坂で追突を避けようとハンドルを左に切ってブレーキをかけ続けたが、スリップは止まらず、軽自動車に追突し、更に押し続けながら別のバスに押し付けて止まっている。

 追突を避けようとハンドルを左に一杯切っているので前車輪は車体の進行方向に対し、左に45度の方向を向いている。これで、前方方向へのタイヤの摩擦力はほぼない状態になるのである。
 タイヤと氷面との間にできる水の膜を、タイヤ表面のサイプ(小さな細い溝)がタイヤの左右に排除することで、タイヤと氷の間の摩擦力を維持するのがスタッドレスタイヤの溝の役割である。

 45度方向に向けるとサイプの方向が車の進行方向と同じになるので、この水排除ができなくなる。逆にタイヤの下に排除すべき水が入り込んだ状態を作ることになるのである。即ち、ハンドルを一杯に切ることで、サイプのないような普通タイヤ以上に路面とタイヤ間の摩擦がない状態を意図せずに作っている。
 
 更に、このバスは何とか止めようとブレーキを一杯に踏んでいたようである。これは後輪の摩擦力を動摩擦状態にして下げているということである。(2月6日付け本ブログ)

 この結果、前後の4つのタイヤの摩擦が効かなくなって、前方の軽自動車に追突し、そのまま押し続けて、前方の大型バスとの間に軽自動車を押し付けたのであろう。

 即ち、ここで主張したいのは、下り坂でスリップしたらハンドルとブレーキから一旦手足を離すことで、ハンドルとブレーキのコントロールが回復するのを一瞬待つべきということである。その方がより確実に止める可能性が出てくる。

 これは心理的には恐怖感から難しいことではあるが、追突まであれだけの時間があれば一度試してみる価値があった。 普段からタイヤの摩擦特性を意識し、雪道ではハンドルとブレーキに過度に頼らない運転に慣れておくことが重要だ。

トランプ政権成立へのサンデル教授の分析2025年01月25日 17:51

下記にリンクしたハーバード大サンデル教授の分析が現在のトランプ政権の成立理由を分かりやすく解説している。

https://digital.asahi.com/articles/AST1N2RGWT1NULFA00BM.html

 簡単に言えば、本来非富裕層や移民などが基盤であった民主党の政策が新自由主義的な自己責任論ベースの政策に陥り、高学歴者はそれでも民主党を支持していたが、大学にいけなかった一般的な労働者である民主党支持者を無視した結果、彼らの支持を失った。一方、その隙を狙って、本来富裕層が支持基盤の共和党のトランプがアメリカ第一主義が彼ら一般労働者のためになるというシナリオを作りアピールできたて過半数の票を獲得できたということである。

 結局、新自由主義でもやっていける高学歴者が中心の民主党幹部が自ら従来の社会民主党的政策を放棄し、中間層の支持を失ったことが、現在のトランプ政権の誕生を生んだということをサンデル教授は言いたいようである。

 確かに、米国の学歴社会はかなりなものである。これが現在の社会格差を生んだのは、主要大学の学費の高さにも表れている。その後追いをしているのが日本である。公立大学の学費は異常に高い。これが少子化の主要因だろう。なぜなら、大学の学費を考えると子供はとても多くは生めない。少なくとも公立大学の学費だけは現在の10分の1にすべきである。物価上昇率よりも公立大学の学費は一桁高くなっている。私立大学は以前から高かったが、子どもが頑張ればかなり貧しい家庭でも大学に入ることができたのである。それが今はどんな優秀な子どもでも学費の壁で大学に入れそうもないとなれば、子どもの数を制限したくなるのは自然な流れだろう。まずは、大企業やゆとりのある層から得た予算で、公立大学の予算を確保し、資源の再配分をすることで出生率を上げることが必要だ。

名誉を得るために生きるのか、名誉を守るために死ぬのか2025年01月20日 06:54

 ヒトは何のために生きるのか、永遠の謎である。

 何しろ宇宙や生物がなぜ存在するのかが分からないのだから、ヒト、人が何のために生きているのかもわかるわけがない。

 そこで仕方なく、ホモサピエンスは偶然手に入れた知能でその理由を探ることになった。その最も尤もらしい答えが、名誉である。確かに、名誉ある行いを積めば、死んだ後もその人の実績を讃えるのに使われるのであるから、生きる意味にはなるかもしれないが、名誉を残すために死ぬというのもなぜか虚しい。

 最近の某県での自死の連続のニュースは虚しさを強く感じるものである。

 やはり、ヒトが生きる最大の目的はヒトのためになることである。これは単に何かヒトのための仕事をするとか、意味ある仕事を残すという意味ではない。そのヒトが自分の生を生きつくしたかという経験値を人類に残すことこそ最大の目的であると思う。

 その意味で、自死は必ずしもその目的にはそぐわない。キリスト教で自死を否定するのはこのような意味もあるのだろう。ヒトはヒトのために生きる。そのためには、あるヒトがどのような一生を過ごしたのかという経験を歴史の中に残すことである。この歴史の蓄積がヒトをヒトたらしめる最大の価値だと思う。

 名誉などというものは誰かの価値観で決めたものであり、これまでもヒトの歴史の中では価値観の変動の中で、名誉だと思われていたことが不名誉に逆転した例は多々ある。決して名誉や名声などというものに左右される生き方はするべきではない。そのヒトらしく生きるのが限界も知られていない宇宙の中で必ず死ぬものとして生を受けたヒトとしての義務だろう。その義務をはたすのが最も重要なことなのである。自分でその義務を放棄する権利はないはずである。

ニセヤマト運輸からのフィッシングメールが来た2025年01月15日 07:53

 頼んでいたアマゾンの荷物がなかなか届かないので、このメールが来たときは危うくまともに対応するところだった。

 プロバイダーにメールチェックを依頼していたので、差出人はヤマト運輸株式会社となっていたが、タイトルは
[meiwaku]お荷物の再配達手続きが必要です
となっていた。メールを開いてみると、urlがヤマト運輸のサイトらしきリンクされており、これを開くと
個人情報を入力する欄が沢山出てきた。
このサイトの上部にこれで再配達を作りますといった怪しげな日本語の文章があったので、フィッシングだと分かったわけである。

 しかし、前回もこのようなことがあった。即ち、中国産の製品がなかなか届かないというタイミングでフィッシングらしいメールが来たのである。

 どこかで生産者とフィッシング業者が繋がっている可能性をうたがってしまうが、偶然かもしれない。

迷惑をかける山の歩き方2025年01月13日 04:56

 昨日、日帰りでグループハイキングをしてきた。天気にも恵まれ、一日楽しく過ごせた。

 その主要因は、コースが星二つで楽なこともあるが、いつもに比べ、全く体力的に楽で、疲れなかったことである。

 それは、皆の最後についてマイペースで歩いたので、特に筋肉疲労が残らなかったことにある。他の要因としては、チェーンスパイクと称する爪の短いアイゼンを登山靴の底に装着したので、滑りやすい斜面での余計な踏ん張りが必要なく、脚に負担がかからなかったためでもある。

 この結果、疲労も残らず、筋肉痛にもならなかった。これはこのグループの山行では初めてのことである。

 ただ、その反動として、いくつかの迷惑をかけることとなった。

 ひとつは、先行する他のメンバーを何度か待たせたことである。昔のグループ登山の本には、最も遅いメンバーに合わせるようにと書いてあった気がするが、このグループはリーダーが先頭を歩くことになっているため、大体が私より早い。

 もう一つはチェーンスパイクで登山道を痛める可能性である。これは、木の根を避けて歩くことで大きな問題にはならないと思うが、スパイクタイヤと同じで、岩場などでは傷を残すことになる。しかし、これはアイゼンと同じ問題を孕んでいる。

ChatGPTによる関東周辺の岩/石との硬度比較では、

岩石/鉱物名  分類    モース硬度    鉄との比較
滑石    変成岩の鉱物    1    鉄よりはるかに柔らかい
方解石   堆積岩の主成分   3    鉄(4-5モース)より柔らかい
軽石    火山岩       3-6   含有鉱物次第で硬度が異なる
火打ち石  堆積岩(チャート) 7    鉄より硬く、鉄を引っ掻ける
大理石   変成岩       3-4   鉄より柔らかい
燐灰石   堆積岩/火成岩    5    鉄より硬い
角閃石   変成岩/火成岩    5-6   鉄と同程度またはやや硬い
長石    火成岩の主成分   6    鉄より硬く、鉄を引っ掻ける
緑柱石   火成岩/変成岩   7.5-8    鉄より非常に硬い
黄玉    火成岩の鉱物    8    鉄より遥かに硬い

従って、同行者からは石が鉄より硬いので傷つけることはないと聞いたが、必ずしもそうではないようだ。ざっと半々である。気を付けたい。

 一方、他の人を待たせることについても、敢えてやりたくはないが、元々山行は個人の趣味であり、自分が楽しむものとして行う行為で、ある程度は迷惑をかけるのは仕方がないともいえる。迷惑がかかるのはお互い様なのである。他の一般的スポーツと異なり、歩く速度などのルールが明確に決まっているわけではなく、勝ち負けもないので(事故ったら負けだが)、無理に他人に合わせる必要もない。そこが自然相手の趣味の良いところともいえる。

 終バスに遅れることなく、安全性に問題がない限り、マイペースで怪我しないよう楽しむことにしたい。

電磁波遮断就寝のその後2025年01月05日 09:57

1月3日に記載した電磁波を避けて就寝すると脳に良いという話を、部分的に2日間実行した。

なぜか、頭が良く働く気がする。タレントの名前もすぐに浮かぶようになってきたーような気がする。

これまで、収束できずに困っていた解析モデルも解決法が見つかったー部分的にではあるが。

これは、豊岡憲治先生の理論と経験のなせる業かもしれない。

ヒトは数百万年の歴史の中で、電磁波を浴びながら寝るようになったのはここ100年程度でしかない。

普通に考えれば、真っ暗な太陽のない夜に慣れているはずで、可視光線ばかりでなく、様々な電磁波も遮断して就寝するのが体に良いはずである。脳も体の一部である。

計算機を冷やすファンの音が熟睡を妨げているという見方もあろうが、電磁波の影響も当然あるだろう。完全に遮断するのは現代では不可能だが、できるだけ体、それも頭部から電磁波を発生している電気器具やスマホ、パソコンなどを就寝時のみ遠ざけるのはそれほど困難ではない。

これは似非科学かどうか、どこかの研究室でデータを収集してもらいたい。

問題は病院である。今や電磁波発生装置の塊のようになっている病室とベッドは一般的である。入院するとボケるという都市伝説は本当かもしれない。

飽きずに記憶に残る読書法2024年12月21日 11:44

 多分どこかの本には書いてあるかもしれないが、簡単で、飽きずに、記憶にも残る読書法というものがある。

 それは、単純だが、

「音読」

をすることである。

 記憶のためには、本当はノートに要点を書いたりするのがいいのだが、それは意外に時間がかかる。次善の策として、音読がよい。ノートをとるというのはスペースも必要だし、抜けがあると心理的なストレスも生じる。音読はその辺の自由度がある。疲れたら黙読に変えても良い。特に重要でないような部分は黙読で十分だろう。

 音読を強化する方法に、マイクとイヤホンの併用がある。マイクで話した自分の声を耳で聞くので印象は2倍になる。

 ともかく能動的に何かをすれば記憶に残る。読書も同じである。

「言った、言わない」議論を止める方法2024年12月06日 07:02

 過去に行った他人又は自分の言質に関し、「言った、言わない」という議論になることは多い。

 これを止めさせるには、記録でもあればいいがすべての話を録音することは困難である。第三者が何か言っても、証拠はない。聞き違いということもある。ではどうすればいいか。

 結局、その場に議論している二人はいたのだから、あとで困らないようにその場で記録を取っておくことである。特にその議論で困るほうが記録を取ることである。一般の会議でも、だれが議事録を書くかという話と同じで、のちのち困るほうが記録を残すべきなのである。それもメモ帳など偽造不可能な形にするか、確認印をもらえれば、録音よりも強力である。

 では、記録がない場合はどうすればいいか。
これは、「言った、言わない」の議論を始めた者の負けであるーと決めればよい。後から、その議論を始めたのだから、それはその議論を始めた者にとっては重要であり、言われた方はどちらでもよいから記憶にもない話なのである。

 それを蒸し返されたのだから、「言った、言わない」の議論になるのである。証拠がないのだから、どちらが正しいかは永久にわからない。(タイムマシンや隠しマイクでもない限り。)即ち、時間の無駄である。

 「言った、言わない」という議論を始めた者は、現状に不満なのに、その話題が最初に出たときに、記録を取っていなかったか、又は、その議論を黙認したことになる。即ち、その議論が重要ならば、記録を残しておくことである。それを蒸し返したのだから、「言った、言わない」の議論になる。

 この「言った、言わない」議論を始めた者が、負けであるというルールが浸透し社会的常識にできれば世の中のトラブルは多少は減るだろう。

SNSの年齢制限と匿名性の関係2024年11月26日 10:42

 オーストラリア等でSNSの使用に関する年齢制限の法制化が議論されている。

 SNSでは基本的に匿名での投稿が許されているので、それがいじめの温床になっている。SNSのユーザーの身元確認を求めて使用制限するという案を出している国もある。

 しかし、表現の自由との関係でSNSで匿名を許さないとすると中国のように警察国家になる可能性も強く、バランスが難しい。投票で無記名ならば自由意思で投票できるが、記名ならば、自由意思がある程度制限されてしまう。FACEBOOKは匿名ではないが、その分、政治的な発言をするアカウントはなく、趣味の投稿ばかりが目立つ。

 もともと、メディアは中立的でなければならないが、匿名を許さないと、監視に利用され、表現の自由が阻害される。匿名を許せば、表現が度を越していじめにも利用される。

 新聞の投稿欄で匿名を許すかどうかが問題になったこともあるが、SNSではだれも内容をチェックできないままに公表されるのだから、オールドメディアの問題とは異なる。

 ではどうすればいいのか。意外に簡単な解はない。

 SNSユーザーが常に他人を尊敬し、社会的に許される適切な用語と表現を使うという保証はないからである。

 一方、事実関係もなかなか明らかにならないまま、議論が沸騰することもある。しかし、このような議論或いは言論上のバトルは許容範囲だろう。

 問題は、相手を特定したうえでの、適切でない用語や表現を用いた匿名での投稿である。これを、如何に防ぐか。これは、別にSNS上だけの問題ではない。いわゆる匿名でのいじめ行為はリアルでも学校で行われている。これを防ぐのは、教育者側、学校側の責任である。

 長期的に有効なのは、このようないじめをなくすための児童、生徒への心理教育である。SNSの使用法でもこのような心理教育、ネットリテラシーの教育を若い時から行う必要がある。文科省はぜひこれを推進してもらいたい。

 短期的には、年少者のSNSユーザーの匿名性を無くすためのITを用いた方策の強化である。オーストラリアのような方策を用いなくても、様々な非扶養家族へのスマホ制限の強化で実質的にスマホの使用における不適切な利用を親または扶養者に連絡する方法はAIを用いて比較的簡単にできる時代となっている。これをスマホ関連業界はシステム化することで、年少者の不適切な利用を親や扶養者に知らしめることができ、ねっとによるいじめを少なくすることができる。