セキュリティのために電線地中化を!2022年04月09日 04:10

都市部における電線地中化は主に美観の観点から要請が出され、そのために優先順位が低いのか遅々として進まなかった。

しかし、今回のウクライナの状況を見て、考え直す必要があると思った。

爆撃を受けて地上がかなり破壊された都市でも、地下室生活をしている人々が多いのである。これは、電力網がかなり生き延びているためであろう。

日本ならば、都市部電力網は爆撃でほぼ壊滅状態になる。仮に病院などで非常用電源があっても一週間も持たないはずである。燃料を補給できないからである。

日本では、仮に戦争による爆撃破壊がなくても、大地震などで都市部の地上設備が大きく破損される可能性が強い。
欧州と日本では高電圧系統のネットワーク構成がかなり異なるので、複数の都市を含む大領域停電の場合には全体の電力維持が難しい可能性があるが、東日本大震災では東北全体が停電になることはなかった。
また、電力網と絡み合っている電話線やインターネットケーブルの地中化は携帯が普及した現在、不要であり、電力会社内部のみの調整で地中化工事が可能なはずである。欧州各都市のように、市街地の電線を道路わきに簡単に埋設すればよい。現在都市中心部で進められているような地下ケーブル専用共同溝のような建設費の掛かるものは不要である。このような提案をするとすぐに地盤の損壊による被害を理由にした反対の声が上がるだろうが、電柱の損壊によるトランス落下など現状構造物による被害のほうがはるかに大きいことは明らかであろう。
 是非、簡単な電線地下化を進めてもらいたい。
それは今回の戦争による数少ない日本への教訓として残るのではないだろうか。

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