遺伝子変異は遺伝子変動に、量子論は定量子論に変えるべき2024年12月31日 07:58

 今朝のテレビを見ていたら、遺伝子変異(Genetic Mutation)について専門家が芸能人に病気との相関を説明していた。
 しかし、遺伝子変異についてはDNAの塩基配列の記号が変わることの説明以上のものはなかった。

 変異と聞けば、日本人は標準というものがあって、そこから異常に変化したものと思うだろう。

 しかし、英語のMutationの第一義の意味は、

以下のChatGPTの解説にもあるように、単なる変化である。

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ChatGPT

「Mutation(ミューテーション)の意味は、主に以下のように使われます。
一般的な意味

1.変化: 何かが変わること、またはその過程。
例: "The mutation in the company's strategy led to its success."
(会社の戦略の変化が成功をもたらした。)

2. 突然変異(生物学的な意味): 遺伝子やDNAの構造における変化。これにより、生物の形質や機能が変わることがあります。
例: "The genetic mutation caused the butterfly to have unique wing patterns."
(遺伝子の突然変異により、蝶の羽の模様が独特なものになった。)

3.生物学での特定の意味

Mutation: DNAの塩基配列に生じる変化。この変化が生物の形質やタンパク質の構造・機能に影響を与える場合があります。」
****************************
(ChatGPT終わり) 


 同様に、進化生物学者の長谷川政美先生は、進化の歴史

https://kagakubar.com/evolution/evolution01.html

の解説の中で、 ダーウィンは「種の起源」の中で、進化という言葉は使っていない理由と日本ではなぜ進化論という言葉が生まれたかの経緯を以下のように解説している。

「日本でも幕末から明治にかけて西洋の科学を導入するにあたり、先人たちは必死になって西洋の科学用語を日本語に翻訳する努力をした。科学、化学、物理、分子、原子などもその当時日本で作られたものであり、その後中国でもそれらの言葉を輸入して使うようになった。
「進化」という言葉も「Evolution」の訳としてその頃作られたものである。「Evolution」には展開という意味があるが、それを「進化」と訳したのだが、そこには「進歩」という考えが紛れ込んでいるように思われる。実際に「進化」を「高みを目指す」過程と捉えるひとが多い。そこには西洋文明の底流にあるアリストテレスの「自然の階段」を登っていくような意味合いが含まれる。この連載でこれから見ていくように、それこそまさにダーウィンが否定したものであった。」

ということである。同様に、遺伝子変異という言葉も所謂誤訳である。

 遺伝子変異ではなく遺伝子変動と呼んだ方が適切だろう。

 別の例を挙げると、量子論や量子力学は英語では
 Quantum Theory .Quantum Mechanics
である。
 量子の量は極小の粒子と解説されることが多いが、Quantumの元の意味は定量的なという意味である。(Quantityは定量的、Qualityは定性的)

 これは定量的に扱える粒子、即ち、プランク定数がエネルギー、重量、運動量の単位となっている粒子、即ち定量子のはずである。

 量子論というと量子とは何かという別世界の理論に感じるが、定量粒子或いは定量子と縮めて言い換えれば、定量的に重量、エネルギーを扱える粒子、即ち、最低単位のある粒子(相対論では重量とエネルギーは等価である)という意味がハッキリし、何か分かったような気になるような気がする。ここが教育では重要なのである。大学時代、量子力学の単位で苦労した理由もここにある(と思い込みたい)。

 従って、量子論は定量子論と変えたほうが良い。

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