ゼレンスキー大統領のウエアとロシアのバッジ文化2023年05月22日 18:13

 今回のゼレンスキー大統領の広島でのウエアに限らず、テレビで見るゼレンスキー大統領は常にラフともいえるウエアを着ている。勿論、国民に対する戦争状態をアピールする狙いもあるだろうが、それならば、軍服のような格好もありうるはずだ。

 これは、一般にはどの程度知られているか知らないが、ロシアにはバッジ文化というべきものがある。どこかに旅行に出かけるとその記念にバッジを購入する。なにか栄誉を貰うとバッジを受ける。有名な組織の一員になるとそのバッジを貰う。そのようにして、大量のバッジを集め、自慢しあうのである。

 従って、旧ソ連の政治家や、ロシアの軍人が、胸の前に大量の飾りのようなバッジをつけた姿をニュースで見るのは彼らの誇りの象徴なのである。

 これは、彼らのプライドの象徴でもあるので、常に身ぎれいにしておく必要がある。即ち、どこかの国の政治家と同様、前線は民間組織とかに任せて、安全圏から軍事作戦を指揮するというのがロシアの組織のやり方なのだろう。

 一方、ゼレンスキー大統領は、その対極にいる。バッジや見せ方よりも実際の行動力、影響力が重要なのであろう。その結果、常に行動的だが見栄えのしないウエアで、活動するスタイルにならざるを得ない。

 しかし、戦場ではロシアが勝つか、ウクライナが勝つかのどちらかだろう。ケネディ家の家訓は、「歴史上常に正しい者が勝つわけではない。往々にして悪いものが勝つ。」というものである。

 我々がより良い世界を構築するためにどう行動すればよいのか。それを決めるうえで、我々はケネディ家の家訓に従う必要はない。