シュレディンガー方程式の概念把握 ― 2022年04月21日 16:49
量子力学ではシュレディンガー方程式がすべての基礎になっているーとよく教えられた。残念ながらのその概念はまだしっくりこない。なぜ、その方程式ありきなのか、なぜ2回微分しているのか。なぜサインコサインなのか。どこかでごまかされたような気がしてくる。
まず、最初に、二階微分方程式と波の関係を把握することが重要だと気が付いた。波とは結局、2階微分方程式の解である三角関数だと思えばよい。そして、粒子の波としての性格である存在確率をその三角関数で表しているのである。
ところで、シュレディンガー方程式を導出する際のポイントは、運動量と波長の関係が、光の波と同様に物質にも成立するというド・ブロイ波の考えを受け入れるという点にある。
光の波長λと運動量pを結びつける式
p=h/λ
が成立しているという理論の根拠は、光と電子の衝突実験であるコンプトン散乱実験において、衝突前後の運動量保存式が、このh/λを光の運動量だと定義し
さえすれば、粒子の運動量と光の運動量を統一的に説明できるということから来ている。ここで、hは波長λと光速c及び光のエネルギーEの比例関係を示すプランク定数であり、
E=hc/λ=hν (νは振動数)ーーー(1)
である。
そして、逆に、物質波の波長λとして、この光の波長と同様に定義することで、物質波をエネルギーと関係づけることができる。
シュレディンガー方程式は、物質の波動特性をエネルギーとむずびつけるための式である。光と同様にこの物質波を、運動量を通して定義することで、物質の波としての性質をそのエネルギーの関数として表すことができることを示す方程式となったのである。
物質波というものは、その物質に付随している波であるので、時間的に変化する波ではない。このような波では、物質波を時間項と空間項に分離することができる。即ち、空間項の2階微分が空間項に比例する式
δ^2Φ(x)/δx^2=kΦ(x)
の形に纏められる。kは時間項に比例する定数であり、運動量を通してエネルギーの関数となっている。上記(1)式からエネルギーは運動量の2乗に比例するので
δ^2Φ(x)/δx^2=k’/λ^2・Φ(x)
の形に変形でき、空間項、即ち粒子の位置を示す波が、物質波の波長の2乗に比例することになる。波長が大きいほど物質波の振幅が小さくなることに対応する。即ち、周波数が小さいほど、物質波の振幅が小さくなり、粒子性が顕著になるという定性的な関係が示される。
これが定常状態のシュレディンガー方程式の概念となる。
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まず、最初に、二階微分方程式と波の関係を把握することが重要だと気が付いた。波とは結局、2階微分方程式の解である三角関数だと思えばよい。そして、粒子の波としての性格である存在確率をその三角関数で表しているのである。
ところで、シュレディンガー方程式を導出する際のポイントは、運動量と波長の関係が、光の波と同様に物質にも成立するというド・ブロイ波の考えを受け入れるという点にある。
光の波長λと運動量pを結びつける式
p=h/λ
が成立しているという理論の根拠は、光と電子の衝突実験であるコンプトン散乱実験において、衝突前後の運動量保存式が、このh/λを光の運動量だと定義し
さえすれば、粒子の運動量と光の運動量を統一的に説明できるということから来ている。ここで、hは波長λと光速c及び光のエネルギーEの比例関係を示すプランク定数であり、
E=hc/λ=hν (νは振動数)ーーー(1)
である。
そして、逆に、物質波の波長λとして、この光の波長と同様に定義することで、物質波をエネルギーと関係づけることができる。
シュレディンガー方程式は、物質の波動特性をエネルギーとむずびつけるための式である。光と同様にこの物質波を、運動量を通して定義することで、物質の波としての性質をそのエネルギーの関数として表すことができることを示す方程式となったのである。
物質波というものは、その物質に付随している波であるので、時間的に変化する波ではない。このような波では、物質波を時間項と空間項に分離することができる。即ち、空間項の2階微分が空間項に比例する式
δ^2Φ(x)/δx^2=kΦ(x)
の形に纏められる。kは時間項に比例する定数であり、運動量を通してエネルギーの関数となっている。上記(1)式からエネルギーは運動量の2乗に比例するので
δ^2Φ(x)/δx^2=k’/λ^2・Φ(x)
の形に変形でき、空間項、即ち粒子の位置を示す波が、物質波の波長の2乗に比例することになる。波長が大きいほど物質波の振幅が小さくなることに対応する。即ち、周波数が小さいほど、物質波の振幅が小さくなり、粒子性が顕著になるという定性的な関係が示される。
これが定常状態のシュレディンガー方程式の概念となる。
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