不快指数と暑さ指数、シーベルトの不快な関係 ― 2023年07月18日 05:16
不快指数は日本気象協会のサイトで今でも報告されている。昔はよくテレビでも発表されていた。
その定義は、Wikipediaによれば、
湿度を使用する場合、乾球温度(=気温)を T d (°C)、湿度を H(%)とすると、
0.81 T d + 0.01 H ( 0.99 T d − 14.3 ) + 46.3
であり、
65-70が快適、80-85で全員が不快、85以上は暑くてたまらない
ということになっている。
最近、環境省が発表している暑さ指数(WBGT、 Wet Bulb Globe Temperature)は、気温、湿度以外に輻射熱も考慮した指数で1950年代から米国では使わていたそうだが、
屋外での算出式
WBGT =0.7 × 湿球温度 + 0.2 × 黒球温度 + 0.1 × 乾球温度
屋内での算出式
WBGT =0.7 × 湿球温度 + 0.3 × 黒球温度
となっている。
ここで、黒球温度とは、
「薄い銅板 (0.5mm) 製の中空の球体で、表面を艶消しの黒色仕上げとしたものの中心に温度計を差し込み平衡温度を測定した場合の温度」で、弱風時に日なたにおける体感温度とよい相関がある。
一方、乾球温度は気温、湿球温度は乾湿温度計での湿球温度です。
WBGT温度では
気温(参考) WBGT温度 運動指針
35℃以上 31度以上 運動は原則中止
31~35℃ 28~31度 厳重警戒
28~31℃ 25~28度 警戒
24~28℃ 21~25度 注意
24℃まで 21度まで ほぼ安全
となっており、各地のWBGT温度は環境省のサイトで見ることができる。
気になったのは、WBGT温度の単位である。環境省のサイトでは
「暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。 単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。 暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい ①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 ③気温の3つを取り入れた指標です。 なお、当サイトにおいては気温との混同を避けるため、暑さ指数(WBGT)について単位の摂氏度(℃)を省略して記載しています。 」
となっている。即ち、正式にはWBGTの単位は℃なのだが、気温などの℃との混同を避けるため、
単位なしでWBGT温度などと記載せざるを得ない。
これは、放射線の線量や被ばく影響などの線量を定義に関わらず、すべてシーベルト(Sv)で記載していることを連想させる。国際放射線防護委員会(ICRP)など放射線測定学会、業界、法令で使われている線量単位は定義に関わらず、Svなので混乱を生じているが、このことへの反省かもしれない。ICRPは米国の石油業界が原子力の普及を抑えるために設立支援したとも聞いているので、混乱は承知の上なのかもしれない。因みに、線量関係の定義には以下のようなものがある。
防護量
等価線量(Sv:シーベルト) 人の臓器や組織が個々に受ける影響を表す。
実効線量(Sv:シーベルト) 個々の臓器や組織が個々に受ける影響を総合して全身への影響を表す。
実用量
周辺線量等量(Sv:シーベルト)
方向性線量等量((Sv:シーベルト)
環境モニタリングにおいて用いられる防護量の近似値
個人線量等量((Sv:シーベルト)
個人モニタリングにおいて用いられる防護量の近似値
これも環境省のサイトに表示されているものである。これらが、すべてSv単位で語られているのである。福島の年間1ミリシーベルト制限はどれなのか、どのマスメディアも明らかにはしていない。
このような混乱を放置して、無用な混乱を招いているが、不快極まりない。
その不快指数はどのような単位になるのだろうか?笑い事ではすまされない。
その定義は、Wikipediaによれば、
湿度を使用する場合、乾球温度(=気温)を T d (°C)、湿度を H(%)とすると、
0.81 T d + 0.01 H ( 0.99 T d − 14.3 ) + 46.3
であり、
65-70が快適、80-85で全員が不快、85以上は暑くてたまらない
ということになっている。
最近、環境省が発表している暑さ指数(WBGT、 Wet Bulb Globe Temperature)は、気温、湿度以外に輻射熱も考慮した指数で1950年代から米国では使わていたそうだが、
屋外での算出式
WBGT =0.7 × 湿球温度 + 0.2 × 黒球温度 + 0.1 × 乾球温度
屋内での算出式
WBGT =0.7 × 湿球温度 + 0.3 × 黒球温度
となっている。
ここで、黒球温度とは、
「薄い銅板 (0.5mm) 製の中空の球体で、表面を艶消しの黒色仕上げとしたものの中心に温度計を差し込み平衡温度を測定した場合の温度」で、弱風時に日なたにおける体感温度とよい相関がある。
一方、乾球温度は気温、湿球温度は乾湿温度計での湿球温度です。
WBGT温度では
気温(参考) WBGT温度 運動指針
35℃以上 31度以上 運動は原則中止
31~35℃ 28~31度 厳重警戒
28~31℃ 25~28度 警戒
24~28℃ 21~25度 注意
24℃まで 21度まで ほぼ安全
となっており、各地のWBGT温度は環境省のサイトで見ることができる。
気になったのは、WBGT温度の単位である。環境省のサイトでは
「暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です。 単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。 暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい ①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 ③気温の3つを取り入れた指標です。 なお、当サイトにおいては気温との混同を避けるため、暑さ指数(WBGT)について単位の摂氏度(℃)を省略して記載しています。 」
となっている。即ち、正式にはWBGTの単位は℃なのだが、気温などの℃との混同を避けるため、
単位なしでWBGT温度などと記載せざるを得ない。
これは、放射線の線量や被ばく影響などの線量を定義に関わらず、すべてシーベルト(Sv)で記載していることを連想させる。国際放射線防護委員会(ICRP)など放射線測定学会、業界、法令で使われている線量単位は定義に関わらず、Svなので混乱を生じているが、このことへの反省かもしれない。ICRPは米国の石油業界が原子力の普及を抑えるために設立支援したとも聞いているので、混乱は承知の上なのかもしれない。因みに、線量関係の定義には以下のようなものがある。
防護量
等価線量(Sv:シーベルト) 人の臓器や組織が個々に受ける影響を表す。
実効線量(Sv:シーベルト) 個々の臓器や組織が個々に受ける影響を総合して全身への影響を表す。
実用量
周辺線量等量(Sv:シーベルト)
方向性線量等量((Sv:シーベルト)
環境モニタリングにおいて用いられる防護量の近似値
個人線量等量((Sv:シーベルト)
個人モニタリングにおいて用いられる防護量の近似値
これも環境省のサイトに表示されているものである。これらが、すべてSv単位で語られているのである。福島の年間1ミリシーベルト制限はどれなのか、どのマスメディアも明らかにはしていない。
このような混乱を放置して、無用な混乱を招いているが、不快極まりない。
その不快指数はどのような単位になるのだろうか?笑い事ではすまされない。
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