偽陰性問題をどう考えるか2020年07月27日 05:50

五本木クリニックの院長先生のブログ
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では、PCR検査の問題点として、偽陰性判定者によるコロナ拡散を防げないことが指摘されている。
偽陰性は感染者が陰性と判定されることを指す。

前々回の「PCR検査を何回行えばよいか」での記事と同様、偽陰性判定数は感染者数から陽性判定数を差し引けばよい。

人口 (概算)     感染者比率  感度(偽陰性度)    特異度
 9000000      0.001      0.7 (0.3)    0.01
を前提とすると、

感染者が最初の検査で正しく陽性となる確率が0.7、即ち、(1-0.3)であり、1回目、2回目とも陽性となる確率は(1-0.3^2)となる。(^は階乗を表す。全体の確率が1なので1から偽陰性となる確率を引くこととなる。)これをn 回の確率×感染者数とすることで陽性判定数が計算できる。

          検査回数(n)     1     2    3    4
感染者 9000人   陽性判定数   6300人   8190人  8757人 8927人
従って
          検査回数(n)     1     2    3    4
感染者 9000人  偽陰性判定数   2700人   910人  243人 73人

即ち、独立に2回PCR検査を行うことで、野放しになる感染者を最初に10%に減らすことができる。即ち、新規感染者をPCR検査なしの場合の10%に減らせる可能性があるということであり、現状50人程度神奈川で新規感染者がでているが、PCR検査を徹底すれば数人レベルに落とし込めるということになる。感染者は何らかの症状がでていることが確率的には大きいので、仮に50%が症状が出ているとすれば、有症状者だけは3回PCR検査をする(全体で検査回数は4500回増える)ことで、
有症状者 4500人×0.3×0.3×0.3=122人
無症状者 4500人×0.3×0.3=405人
が偽陰性判定される。全体としては、
405+122=577人
が偽陰性判定となる。これは感染者の6.4%であるので検査回数を大きく増加させることなく、偽陰性者による新規感染者増加を数人レベルに抑えられることになる。

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