大規模停電時の発電会社と送電会社の責任擦り合い ― 2023年03月08日 10:21
今朝のモーニングショーで、電力料金値上げに絡み、発電会社と送電会社を完全分離すべきであるとの議論があった。その際、レポーターがカリフォルニアでの大規模停電に言及していた。
詳しくは下記サイトにある。
https://project.nikkeibp.co.jp/ms/atcl/19/feature/00003/082400035/?ST=msb&P=3
2020年8月14日夕方に始まった大停電が破滅的な事態となったらしい。そして、送電管理機関の不手際で、発電会社と送電会社が責任を擦り付け合う事態となり、各家庭は自家発電設備を準備するという状況になったそうだ。
その原因は、太陽光発電が夕方発電供給能力を落とす一方、電力需要が夕方から増大するための需給ミスマッチである。
これは、再エネが主要電源の場合には良くあることで、電気エネルギーが安価に貯蔵できる方法がない現在、どうしようもないことである。
電力系統の増強に必要な投資額は最大4.8兆円と言われている。これは大型原発20基分に当たる。また、谷や山を越える系統整備には金だけでなく、時間も必要である。
発電会社も送電会社も利益追求企業であるので、余裕をもった運用などはするはずがない。1970年代のオイルショックでは、暖房も不十分ななか、多大な被害を国民は受けたが、石油会社がその責任を取るはずもない。結局国の費用で石油備蓄基地を作っただけである。
このような現状をどうすればいいのか。ニュースショーでは全国の送電網を繋げば、停電リスクは回避できるというコメントがあったが、日本全体に匹敵する大送電網をカリフォルニアの送電会社PG&Eは保有している。カリフォルニアの総面積は日本よりも約8%大きい。しかもすべて陸続きである。それでも大規模停電は発生したのである。
カリフォルニアの大停電はこれが初めてではない。2000年から翌年にかけても発生したし、2022年にも発生している。EV充電規制も行われたようだ。
では現状どうすればいいのか。それは計画停電である。これは、国の責任で行わなければならない。そのリスクを発電会社や送電会社に負わせることはできないし、停電を強制することも、会社にはできないはずである。水供給と同じく、給電はインフラの基本なのである。
電力自由化というならば、計画停電法案を整備し、そのリスクを負担できる会社だけが発電、送電業界に参入できる仕組みを早急に作り上げる必要がある。今年の夏も暑いし、燃料は高騰しているのだから。
詳しくは下記サイトにある。
https://project.nikkeibp.co.jp/ms/atcl/19/feature/00003/082400035/?ST=msb&P=3
2020年8月14日夕方に始まった大停電が破滅的な事態となったらしい。そして、送電管理機関の不手際で、発電会社と送電会社が責任を擦り付け合う事態となり、各家庭は自家発電設備を準備するという状況になったそうだ。
その原因は、太陽光発電が夕方発電供給能力を落とす一方、電力需要が夕方から増大するための需給ミスマッチである。
これは、再エネが主要電源の場合には良くあることで、電気エネルギーが安価に貯蔵できる方法がない現在、どうしようもないことである。
電力系統の増強に必要な投資額は最大4.8兆円と言われている。これは大型原発20基分に当たる。また、谷や山を越える系統整備には金だけでなく、時間も必要である。
発電会社も送電会社も利益追求企業であるので、余裕をもった運用などはするはずがない。1970年代のオイルショックでは、暖房も不十分ななか、多大な被害を国民は受けたが、石油会社がその責任を取るはずもない。結局国の費用で石油備蓄基地を作っただけである。
このような現状をどうすればいいのか。ニュースショーでは全国の送電網を繋げば、停電リスクは回避できるというコメントがあったが、日本全体に匹敵する大送電網をカリフォルニアの送電会社PG&Eは保有している。カリフォルニアの総面積は日本よりも約8%大きい。しかもすべて陸続きである。それでも大規模停電は発生したのである。
カリフォルニアの大停電はこれが初めてではない。2000年から翌年にかけても発生したし、2022年にも発生している。EV充電規制も行われたようだ。
では現状どうすればいいのか。それは計画停電である。これは、国の責任で行わなければならない。そのリスクを発電会社や送電会社に負わせることはできないし、停電を強制することも、会社にはできないはずである。水供給と同じく、給電はインフラの基本なのである。
電力自由化というならば、計画停電法案を整備し、そのリスクを負担できる会社だけが発電、送電業界に参入できる仕組みを早急に作り上げる必要がある。今年の夏も暑いし、燃料は高騰しているのだから。
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