コロナ禍で一番困ること2020年08月01日 17:11

非感染者(と自分では思っているが)がコロナ禍で一番困ることは、人によってこの感染症への考え方に大きな幅があることであろう。
旅行計画にしても、あるものからは旅行業者を助けるために何度でもどこへでも行こうと誘われるし、あるものからは、ワクチンもできないうちに旅行に行くなんて非常識と言われることになり、そのような困惑がいつも自分を悩ませる。その違いは、人による感覚や理性の差というよりも、どんな情報に接し、どの情報を信じることになるかという環境の差やその人の所属集団に依存する。感染メカニズムが明確でないこともどちらの方向であれ説得が非常に難しい要因である。
単に考え方やイデオロギーの差であれば、議論しなければいいのであるので実害はない。しかし、例えば団体旅行ということになれば、団体とか旅行とかの定義でさえこのコロナ禍では人によって異なるので、安全側に判断すると行動も議論も何もできないことになる。
これが実体経済が回らない主要因であろう。
主体的に判断できるだけのデータ(感染率、検査結果、感染者の所在など)が容易にアクセスできるようになるまではこの状況は続くと思われる。はっきり自分の立ち位置を明らかにするというのは日本人がもっともやりたくないことであるが、不確実性の時代、これをやらないといけない。

Zoom会議での音声トラブル対処方法2020年08月02日 18:05

オンラインのZoom会議を何度か開いたが音声トラブルが多い。その対応のため、スマホで直接連絡をすることが増え、全員参加の会議がなかなか始まらない。
原因はいろいろだが、以下の点をチェックすると多少は早めに会議が始められるだろう。

(1)マスター音量が0になってないか調べる。スタートボタン/設定(歯車の模様のアイコン)クリック/システム/サウンド の順でクリックすると表示されます。
(2)(1)の操作で、下のほうに表示されるサウンドコントロールパネルをクリックすると、再生タブの下でスピーカ選定を変えることができます。ここがチェックされていないか不適切なスピーカ設定になっていないか確認する。
(3)インターネットとの接続方法がWIFIの場合、通信速度の制限のために音声不具合が生じている場合、パソコンをWIFIルータの近くにもっていく、または、有線LAN接続、WIFI中継接続器などを使う。
(4)イヤホンジャックがある場合、イヤホンで聞こえるか確認する。
(5)ウイルスソフトがネット通信を阻害していることがあるので、WINDOWS10の内蔵ウイルスソフトであるMicrosoft Defenderと他社のウイルスソフトが共存している場合はどちらかをアンインストールする。
(6)カメラの精細度が高いとWIFIでは特に通信障害がおこりやすい。WINDOWS10ではスタートボタンをクリックして表示されるプログラムの か の下にある カメラ をクリックするとカメラの精細度を小さくでき、通信がスムーズになる。
(7)ハウリングがすると他の参加者に言われる場合、スピーカとマイクの位置関係を変える。また、外付けスクリーンの場合、パソコンの蓋を開けておく。

広島・長崎と福島への影響2020年08月08日 10:44

最近のニュースによれば、米国では、日本への原爆投下は不要だったとの議論が戦争中からあったとのことであるが、これを補足するかのように、ソ連参戦で日本は降伏するので原爆投下は不要だと米国に進言していたというニュースもロシアから出てきた。
客観的にみると、広島型原爆は濃縮ウラン原爆で、長崎はプルトニウム原爆である。前者は確実に爆発するが、大きくて重く、大量生産ができない。一方、プルトニウム原爆は比較的製造容易で、小型だが、特性上爆発の失敗の可能性があるので実験が必要になる。
当時、ソ連との冷戦に突入することが確実だった米国にとって、プルトニウム型原爆の投下は実験とソ連への威嚇という意味で一石二鳥だったであろう。日本人としては許せないところである。
ところで、これら原爆による放射線被ばくの影響が戦後大規模に調査され、被ばく線量とがん発生の関係が正確に調べられた。これが放射線作業従事者や福島事故の線量による避難区域制限の基準となっているICRP(国際放射線防護委員会)の線量基準のデータベースとなった。しかし、これら二つの被ばくの形態は大きく異なる。原爆被ばくは爆発の一瞬、核物理的には10のマイナス6乗秒間で被爆したものである。一方、福島などでの被ばく制限は年間の線量で決めている。である。1年は10のプラス7乗秒のレベルである。即ち、時間で13桁も異なる生体現象を、時間で累積した被ばく量の比較のみで判断しているのである。
たとえて言えば、醤油1.8リットルの塩分を一気飲みすれば死んでしまうが、1年に亘ってちょびちょび摂取すれば料理がおいしく、体にも良い。これを醤油摂取量として一緒に議論しているようなものである。即ち、摂取期間が一瞬であろうと一年であろうと1.8リットル飲むと死ぬといっていることと同様の話である。
このようなICRP基準をもとに(実は当時の民主党政権がこれをさらに誤解して年間1mSvとしたのではあるが)福島の避難区域の線引を決めて無用とも思える被害を広めているのが、広島・長崎の福島への影響ということになる。
例えば、医療用放射線治療では、がん細胞を照射するだけでなく、周囲の健全細胞も1時間に1000mSvレベルで照射される。これはICRP基準では半数死亡レベルである。これが福島の浜通りではmSvレベルの被ばくでがんになると言われて避難し、一方、郡山などの医療用放射線治療施設では、数千mSvの被ばくでがん治療をしているというおかしい話の理由ということになる。したがって、ICRP基準を原爆被爆者データベースにおける時間累積線量で決めるのでなく、照射時間の長さを考慮したうえで見直すことが絶対的に必要である。医療用放射線被ばくは医療用だという理由だけでICRP基準適用を免れているということがこれらの矛盾の根源にある。長時間被ばく者が少ないので見直しが難しいというのであれば、医療用被ばくでの再発がんが実際のところどうなのか、詳しく調査すべきであろう。

神奈川県都市部の感染者数分析2020年08月15日 05:58

 神奈川県では各市町村の新型コロナ累積感染者数をHPで発表している。
 8月12日時点の累積感染者数を対象に、ポアソン回帰分析でどのような条件で最も良く感染者数を説明できるか検討した結果が上記の図である。この分析法では、全感染者数を対象に各地域の感染者が最も良く再現できるような予測式を求めることができる。

 赤の線が各市の人口が一人当たりの感染率に影響するとした場合(全感染者数を人口で比例配分したものとほぼ等しい)、青い線は各市の人口密度が一人当たりの感染率に影響するとした場合である。
 統計論では各都市の人口や人口密度は感染者数に対する説明変数と呼ばれるものである。
 この図で縦軸はこの分析結果による予測感染者数を実際に報告された観測感染者数で割った値で、1.0に近いほどその予測が正確な予測となる。
 ほとんどの都市では、青の線のほうが1.0に近いので、人口密度が人口そのものよりも実際の感染者数を決める主要因であることを示していることが分かる。即ち、よく言われているように、密を避けることが重要であることがここからもわかる。
 特徴的なのは、鎌倉や小田原で予測値よりも実際の観測値がかなり多いことである。これは人口密度や人口以外の要因、即ち、観光地であること、新幹線の駅があることなどが影響していることが考えられる。

日本はどれだけ暑いか2020年08月20日 10:22

ニュースや天気予報で熱中症予防の呼びかけが連日続いている。
客観的に日本の最近の暑さは海外に比べどれだけ暑いのか、調べてみた。
暑さで思いつくのはインドやタイ、中近東などである。インドネシアはそれほどでもないらしい。これらの国々でも地域によりかなり差がある。また、暑い時期も湿度も日本とは違いがある。

インドの中で特に暑いのがデリーらしい。タイは暑さでかなり死者がでているというバンコクとした。中近東でどこが暑いかよくわからないが、人口の多いテヘランを調べてみた。月平均気温が高かった記録を気象庁のデータベースでみると
        月平均最高気温℃  最低気温℃    記録月
デリー      41.5          26.1      2013年5月
バンコク     37.3          28.6      2019年4月
テヘラン     37.6          26.0      2014年7月
ジャカルタ    32.6          25.8      2013年8月

である。
一方、昨日の横浜市中区の最高、最低温度は

横浜市中区   35.3          26.3     2020年8月19日

である。明らかにジャカルタより最高気温は高く、最低気温もバンコク以外は横浜のほうが高い。
即ち、日本の夏は世界的にもかなり危険な高温地域に入っているということである。このような比較データをもとに警戒情報を発表すれば、もう少し本気で暑さ対策に取り組む人が増えるだろう。

イヤホン勉強では英語が上達しない訳2020年08月29日 19:41

IPADでニュース英語を聞いていて気が付いた。
昼間歩きながら英語をイヤホンで聞いているが、IPADでスピーカから聞いている時と聞こえ方が違う。というより細かい発音が分かれて聞こえる。

体の反応の違いに注意を向けると、IPADで顔の下のほうから音が聞こえると、口でかすかにシャドウイングして発音しているようである。聞こえる音声を無意識で無音声でスピーキングしているのである。これは顎や顔の骨格が音を感じて同じ音を反復しているのではないかと思う。
ヒアリング上達のコツはその音をうまく発音できることと言われている。
IPADでは上記のような理由で発音練習になっているため、細かい音がとらえられるようになるのではないか。

一方、イヤホンで英語を聞いても口のかすかな動きが感じられない。単に耳だけで音を聞いているのである。つまり発音練習にはなっていないので、音の微妙さ、反復練習ができていないので、何度聞いても音がスルーしてしまうのではないか。

室内でも歩きながらでも、英語を聞く際は、ちょっと迷惑かもしれないがスピーカーを使って顔の下から音を浴びせるようにしたほうが良いと思う。

医療情報共有システムとセカンドオピニオンなどにおける課題2020年08月30日 21:44

医者同士が患者の治療情報を共有できる医療情報共有システムが各地域で動き出しているらしい。ネットで検索すると、患者が了解した場合だけ医療情報が医師間で共有されるシステムであるとの建前が書いてあるが、最近の経験によれば、必ずしも患者が了解していない受診履歴や投薬履歴が医者間でやり取りされているようである。
これは大きな問題になるだろう。確かに医療の効率化という観点では、受診履歴、治療履歴がその患者が関わった医者同士で簡単に見ることができるのはよいかもしれない。しかし、ちょっと考えただけで、以下のような問題点があるだろう。
(1)健康情報は個人情報の最たるものである。患者の書面了解なしでこのような情報をやり取りするのは個人情報保護法違反の疑いが強い。
(2)政治家は特に健康情報の秘匿が重要であるが、一般会社員でもこのシステムの利用により、産業医などを通して、個人の健康情報が会社側や患者にとっての敵対組織側に知られることがありうる。
(3)セカンドオピニオンを受けようとして、受診履歴が分かれば、セカンドオピニオンを依頼しようとする医師が患者の主治医の名前や治療経緯が分かることになる。医者の世界は狭いので、これらの医師の人間関係によっては、セカンドオピニオンが影響を受けることが大いにありうる。
(4)特にメンタル関係の医療については患者は一般に秘密にしておきたい場合が多い。仮に医師が守秘義務があることを前提としても、メンタル関係とは思ってもいない診療科の医師にまで自分のメンタル情報が流れるのは患者にとっては不愉快なことであろう。各医師の情報管理がきちんとしているとはとても思えないし、倫理観の強い医師だけではないだろう。システムとしてどのように情報管理がなされているかが重要である。
厚労省も医師会もこの問題について公表しているのであろうか。未だ、マスコミであれ、ネットであれ、上記のような問題に対する回答を聞いたことがない。私の不勉強ならいいのであるが。どなたか関係者のコメントが欲しいものである。