理不尽なコメントに対するストレス解消法2021年03月03日 04:42

知人から何度も言っているのになぜわからないのかとのコメントが来た。
こちらとしてはそれは初耳だったので、なぜそんなことを言うのか聞いてみたいところだが、それも大人げない。
ただ、ストレスは溜まる。
それで考えたのだが、要するに自分がバカだったとの立場をとればよいのである。確かに、全知全能であれば初耳ということは原理的にあり得ないので多少はバカだったということになる。
従って、自分はバカだったとの前提でその人に、いつその件をどのように私に伝えたのかをお詫びがてら聞いてみればよいだけの話である。それならば相手は教えてくれるであろう。それでお互いの誤解は解け、ストレスフリーになれる。

福島事故から10年2021年03月07日 04:20

(1)福島1F事故の原因は何か。
(2)原発をどうするか。
この2つの質問に答えるのは難しいが、あえて回答を作ってみる。

(1)事故原因には大きく分けて2つある。
直接的な原因と歴史的な要因。
直接的な原因は、全電源喪失を考慮しなかった設計。
歴史的な原因は、米国の設計をそのまま受け入れ、設計変更や設備更新をしようとしなかった体制。
この2つは関係している。
1960年代に福島1Fの建設は始まったが、これは当時自主開発を目指していた原研と政府、電力が対立し、電力の意向で米国GEからのBWR導入が決定した。当時、土光敏夫氏はGEの設計のチェックを申し入れたが、GE側は設計変更をするならプラントの提供をしないと回答してきた。米国の原発はアイダホの砂漠に建設された世界初の原発EBR-1が基礎にあり、竜巻対応の配置設計のため、非常用電源が地下にあり、津波には弱いプラントだった。これが東日本大震災では全電源喪失につながった。
日本ではいったん役所が許可したプラントの設計変更や設備変更が、官僚主義により難しいことがこの事故の歴史的原因の中心であろう。
そのために、タービン建屋地下に配置された非常用電源の電源盤が海水に浸かったままになり、全電源喪失につながった。また、全電源喪失時の対応もあり得ないものとされていたので対応できず、大事故につながった。
(2)原発をどうするか。
その前に、放射線被ばくに対する考え方を整理しなければならない。これは事故対応上も重要であり、事故の拡大につながっている。即ち、事故時に2つの大きな対応ミスがあった。
一つは被ばくを恐れて運転員、作業員の活動が大きく制限されたこと、二つ目は爆発後に政府が福島のサイト周辺をすべて避難区域にしたことである。これは両者とも、国際放射線防護委員会ICRPによる被ばく管理基準に従ったものである。それが本当であれば、あの事故とその後の経緯は歴史的に必然のものであろう。しかし、被ばく規制法令のベースであるICRPの基準は、主に広島・長崎の被ばくデータの統計処理で得られた疫学データに基づいて設定されている。これは原爆の被ばくなので、1マイクロ秒での被ばくである。一方、今回の事故の被ばくは短くても数分、長ければ1年単位での被ばく時間の時間積分量である。6桁以上の差がある時間の被ばく影響を、被ばく量という時間積分量という値だけで考えている。これは醤油1リットルを一気飲みすると死亡するが、1年に亘って摂取すれば健康に良いという話を単に醤油1リットルが危ないといっていることに似ている。このICRP基準の見直しができなければ、日本人の放射線に対する意識は変わらず、原発の将来はない。
数ミリシーベルトの被ばくでがんになる可能性があるとICRP基準では言っている。しかし、同じ放射線によるがん治療は10シーベルトレベルの放射線を健全細胞も含めて照射し、がんを治療している。ここにも6桁以上の差がある。放射線治療も1時間レベルでの被ばくであることがこの矛盾のなぞを解くカギである。
即ち、原爆のような一瞬の被ばくと、放射線治療や一般の原子力施設からの放射線被ばくとでは醤油の一気飲みと調味料として1リットル摂取する場合と同じで逆の人体影響になりうる。このことに多くの人々が気付けるかで原子力の将来はきまるであろう。
しかし、日本がどうであれ、中国やロシア、インドなどの大国は原子力を地球温暖化対策の中心に据えている。それらの諸国の原子力開発が日本の二の舞にならないよう、即ち、欧米の原子力技術の単純な導入とならないよう忠告、監視するのが福島事故を経験した日本人としての義務かもしれない。現に中国の原発設計は米国やフランスの技術に基づいたものなのである。
海外技術に頼った原発から早く脱却し、新たな放射線被ばく基準のもと、自主、民主、公開の原子力三原則に立ち返って真に科学的、民主的な原子力開発を進めるべきであろう。

分かりやすい文章とは2021年03月11日 05:32

読んで納得できる文章である。
といっても文章は要素からできている。
その要素は宇宙を抽象的な言葉で表象したものである。
益々分からない文章になってきた。

ともかく、読者が理解できる要素と構成でできている言葉である必要がある。
では理解できるとは何か。これまでその読者が理解し、記憶した言葉と論理でできている文章であるはずだ。
多分論理のほうは新しい文章では新しい論理でできているからその文章の中で読者を説得する以外にない。
作者ができることは、文章の要素を読者に理解してもらうことであろう。
即ち、理解が難しい、又は、誤解される恐れがあると作者が感じたら、その要素を注釈、引用で繰り返し解説する、又は、ネットならばリンクする、そして過不足なくその要素を解説することだろう。
読者はその文章全体を頭から読み進むほど暇ではない。

実例1
あるエクセルの解説を読んでいたら
{=
なる数式が突然出てきた。数式は=から始まるとばかり思っていたので{
は単なる解説用区切りかと思って無視して=から入力したらエラーが出てきて直すこともできない。
いろいろ調べた結果、これは数式配列というエクセル特有の数式システムであることが分かった。これでかなりの時間ロスになってしまった。
実例2
ある人がT駅12:11発の電車に飛び乗った。
それは、その人にパソコンで検索した乗り換え案内の結果を手渡した人がいたためである。運悪く、同時刻発の電車が向かいのホームに停車していた。そのため、彼女は待ち合わせに1時間遅れてしまった。
ホームの番号も分かりやすく示すべきであった。

3.11福島事故を招いた二重の間違い2021年03月11日 06:45

福島事故に関し、日本は二つの間違いを犯していたと思う。
一つは米国から無批判に津波対応を自然災害の主要因としていない配置設計のBWR原発を導入したこと。
もう一つは、同じく、米国主導のICRPから無批判に被ばく基準を導入し、法令としたことである。これらはいずれも自主、民主、公開の三原則に反している。
特に二つめの導入が、福島事故の拡大と住民の避難悲劇を生んでいる。
このところ、事故時のサイトの再現ドラマが放映されているが、作業員が放射線被ばく基準により必要な作業ができず、水素爆発に進んでいく様子が分かる。また、住民が法令で定まる被ばく基準に従った国の避難命令で故郷を追われたことである。
ICRP被ばく基準は広島・長崎の原爆被爆者のがん発生率のデータを基にしているが、統計的に不確かさの大きい低線量域に根拠なく外挿したデータであり、また、原爆は1マイクロ秒の被ばく現象だが、原発や放射線医療の被ばくは被ばくの時間当たり線量率が百万分の1以下である。即ち、DNAの修復のための十分な時間がある。その百万倍以上の差を考慮に殆ど入れてない被ばく基準が作られ、福島に適用されているのであるから、原爆は2重に日本に被害をもたらしたということである。古い配置設計のBWRを押し付けられたことも加えれば、日本の自主性が無視された歴史が今も続いていることになる。

定量化と安全設備が含む危険性2021年03月12日 04:34

3.11の津波では、気象庁の出した3m以上の津波警報を聞いて、3mなら大したことはないと思い避難しなかった人の多くが犠牲者になった。これが大津波警報や津波警報だけ出して3mという定量的な数値を出さなかったらどうなっていただろうか。
一般に定量化は分かりやすいので、説得力があり、政治家もよく使う方法だが、このような危険性も含んでいることを認識する必要がある。人間は最も重要な点(ここでは以上という部分)を良く見落とし、分かりやすい部分だけで判断しがちだ。
では、安全という言葉はどうだろうか。安全設備がついているから安心だという常套句は常に注意したほうがよい。新しい安全設備は予想外の大きな事故の危険性をはらんでいるからである。
それで思い出すのは、中国が建設中の新型原子炉である。この原子炉は流体浮上型制御棒という冷却材流量が低下すると自動的に挿入される制御棒を設置している。これは安全だと思われるかもしれないが、チェルノビル型の事故を発生する可能性がある。チェルノビルの事故の原因は現在では低出力状態での制御棒挿入で、下部にあった水(中性子吸収材)が押し出され、制御棒下部についていた黒鉛(中性子減速材)に置き換わることで大きな反応度が挿入され爆発した。これと同じように、流体浮上型制御棒が炉心の上部から挿入される際に、制御棒チャンネルから漏洩しているはずの中性子の流出を上から蓋をする形で抑制することで、同じように爆発する可能性がある。このような新たな安全設備の導入はより注意して評価する必要があるだろう。

免疫と放射線被ばく2021年03月12日 05:13

 免疫のメカニズムは複雑で、免疫力という言葉が入ったコピーは信用しないと言っている医療関係者もいるようだ。
ワクチンによる免疫力?強化は統計的に証明されているようだが、放射線被ばくに対する免疫力はどうだろうか。
 ショウジョウバエと違い、哺乳類のほとんどはDNAの2重らせん構造により遺伝情報、細胞生成情報を保有しているので、がん細胞にはなりにくいと言われている。DNAのらせんのどちらかが放射線により損傷を受けても追となっているペプチドの作用で損傷が正しく補修されるのである。但し、放射線の密度が大きすぎると補修が間に合わず、がん化する可能性が増加する。その密度が問題となる。放射線を時間積分した絶対量は殆ど問題にはならない。
 では弱い放射線を浴びることにより免疫力?が付くのだろうか。玉川温泉、三朝温泉、多くのラドン温泉など健康によいと言われている放射線温泉は多い。もともと温泉のエネルギ源が地中の放射線物質の崩壊によるエネルギなので、放射線を出さない温泉のほうが不思議であるが。
 このような仮説はどうだろうか。
 弱い放射線を受けることで、DNA損傷の修復のトレーニングをすることになるのだが、修復のための原料元素(N、H、C)のポリペプチド構成分子の細胞内での生成が起こりやすくなるよう種々のラジカルが生成され、細胞液の組成が変わるといったものである。
 詳細な機序は分からないが、放射線により種々のラジカルが生成されることは化学的に証明されている。

乗鞍岳雪崩遭難2021年03月15日 05:23

14日午前に位ヶ原東面で雪崩が発生し、バックカウントリーで登っていた8人が巻き込まれ、一人が死亡した。
 しばらく降雪がなく締まった雪面上に、13日の低気圧通過で大量の降雪があり、14日午前の晴天で雪崩れたのであろう。先行者の歩行によの人工雪崩の可能性もある。
 位ヶ原東面は上部はなだらかだが、30度程度の雪崩が発生しやすい地形になっている。残念だが、後から考えると雪崩れても不思議ではない条件がそろっている。
 亡くなった方はパーティの一人だったようだが、一時間以上経ってから見つかったのは、ビーコンを装備していなかったということかもしれない。
 医師が現場にいたようだが、山スキーをする医療関係者は多い。ストレス解消には最適だからであろう。もう少し早く見つかれば、プロの心臓マッサージで助けることができたかもしれない。ビーコンがなければ、昔ながらの雪崩紐でも装着していれば違ったかもしれない。合掌。

性教育の一方法2021年03月17日 05:59

性教育をどうするか、先生方も悩んでいるようだ。
昨日、生物学のテキストをざっと眺めていて、性とはなにか、分かったような気がした。子どもでも客観的に、且つ、個々の肉体への感覚とは別のものとして、性が理解できるのではないだろうか。その方法とは、
以下の順で理解してもらうことである。(コロナウイルスとの類似性、ウイルスは生物とどう違うか同じかについても言及してもよい。もちろん、子どものレベルに合った用語と文脈によってであるが)

(1)生物とは何か――生きているもの、自分と同じものを自分で生み出せるもの。
(2)生物はどのようにして(1)の自己再生産を行ってきたか、その進化と種の維持の方法--
細胞の分裂、単性生殖、両性生殖(生まれたときは両性だが、途中で男性と女性に分かれる)、転性生殖(オスとメスの反転も環境により変わる)
、いわゆる性生殖など様々な生殖形態を細胞から哺乳類まで並列して図も用いて説明する。
(3)特に哺乳類での雄と雌、男と女の生殖器官の類似性を示す図(雄の生殖組織が雌の生殖組織の位置が単に下方向にずれているだけを示した図)が重要である。雄と雌は人種ほども差がないことが理解できるようになり、お互いを尊重することが重要であることを同時に学ぶであろう。

参考文献(星、松本、二河、「初歩からの生物学」、放送大学教育振興会)

穢れと福島廃炉2021年03月21日 07:47

日本人は自然とともに生きてきたとの意識が欧米に比べ強いようである。これは、自然災害が多く、欧州での産業革命以来の自然を克服して文明化を図るという思想が育たなかったことによるものであろう。
また、穢れという自然のままの状態が一番だという思想もその流れから生まれたものであろう。
この前提で福島事故を見ると、廃炉にして更地にすることで穢れが回復するということになる。では、どこまできれいにすれば、穢れがなくなるか。
これが今朝NHKのニュースで取り上げられていた問題だろう。
しかし、実は照射能については完全な穢れなき状態には最初から存在していないかもしれないとの観点を含めて議論したほうが良いと思う。
実際、地殻には大量のウランやトリウム、カリウムなどの放射性物質が含まれており、温泉や地震のエネルギー源になっている。一方、福島で完全な廃炉を目指しても、放射性物質を消滅することは現在の技術ではかなり限られた量になる。それよりも、崩壊により自然消滅を待ち、自然レベルに近くなるまで、300年程度待つという選択肢が現実的かもしれない。
それには一つは穢れの思想を変える必要がある。自然は元から放射性物質で汚染されていたという認識である。確かにインドのケララ地方では福島での避難区域レベルの土地に何千万もの住民が生活している。このような思想の変換は長時間かかるだろう。
もう一つの問題は、そのような地域に住むこと、生産物を出荷することに対する心理的、金銭的負担に対する補償である。
これは知識の普及と統計データの調査、経済的補償の推進で対処するしかないであろう。

原子力発電での核分裂とは、簡単に言えば、地中の半減期10億年のウランを核分裂させて、ほとんどは半減期約3時間以下の核分裂生成物2個に変換する反応である。半減期と放射能は逆比例するので、強い放射能を持つことになる。しかし、半減期が短いということは、10年も経過すれば実質0になるはずである。即ち、核分裂生成物の中の半減期が比較的長い核種のみが問題になる。特にその中の揮発性の核種であるヨウ素-131(半減期8日)とセシウム-137(半減期約30年)が生成量も多く、主要な被ばく線源になりうる。半減期8日であれば、10年後には問題ないが、半減期30年のセシウムは多くが残ることになる。即ち、セシウムの沸点である670℃以下に燃料貯蔵領域の温度を保持することが最重要であろう。

オンライン会議での入出力装置トラブル対応法2021年03月31日 06:01

Zoomなどのオンライン会議では入出力機器(マイク、カメラ、スピーカー)に関するトラブルが多い。Windows10において、繋がっているか、使用状態はどうなっているかの確認手順をまとめてみた。
通常(1)~(3)はスキップし、(4)から開始することで解決できるはずである。
(1)USB接続機器が含まれている場合、USBを繋ぎなおして接続しなおす。
(2)会議ソフト(通常はインターネットブラウザ)以外に入出力機器を使うソフトが起動していないか確認する。別の音声ソフト、録音ソフト、録画ソフト等が立ち上がっている場合は終了する。
(3)スタートボタン右クリック/設定/プライバシー(下から2番目)の順で選択し、プライバシーの下でマイク、カメラがオンになっていること、インターネットブラウザで使用可能であることを確認する。
(4)マイクとスピーカーは
スタートボタン右クリック/設定/システムの下のサウンドの中で選択、機能確認ができる。
(5)カメラは
スタートボタン左クリック/すべてのアプリ/か/カメラを選び、開いた窓の中で選択、機能確認ができる。

(5)では通常会議ソフトを閉じる必要がある。
なお、会議ソフトでも入出力機器の設定確認ができるようになっているが、多少分かりにくい(^記号などのクリックが必要など)。