量子エネルギー独立栄養生物仮説2023年01月21日 11:25

 生物の共通祖先として、以下の2つが考えられている。
(1)光合成独立栄養生物
(2)化学合成独立栄養生物

(二河成男「生物の進化と多様化の科学」第5章、放送大学教育振興会、(2017))
これら以外にもモデルはあるそうだが、(1)は太陽エネルギーに依存し、紫外線によるDNA分解が問題になる。(2)は熱エネルギーが海底火山に限られる。
 
 量子エネルギー独立栄養生物ならばどうなるだろうか。ここで、量子エネルギーとは所謂原子力の自然エネルギー形態である。これを栄養源即ち、エネルギーとして利用する生物形態である。

 エネルギー源はウランなどの崩壊熱である。最近の地球物理学では、地熱の8割はウラン崩壊及びトリウム崩壊によるものだそうである。これならば、海底火山の噴気孔などと異なり、地球上のどこにでも存在するエネルギー源である。生命が誕生した35億年前なら今よりもウランー235崩壊熱は一桁は高かった。また、アフリカで見つかったオクロ鉱山にみられるような核分裂反応も海水中で生じていた可能性がある。

 このような高エネルギー熱源があれば、生命の誕生やDNA合成が生じやすい。現在の生命体の放射線耐性にホルミシス特性があることもこのような仮説であれば整合性があることになる。
 今後の生物学分野での研究が望まれるところだ。

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